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CD芸術 掲示板

〔最近購入したCD〕ブーレーズ/ラヴェル作品集 / ハムラ@管理人 [近畿]
ブーレーズがソニークラシカルに録音したラヴェル作品集を聴きました。オーケストラは、ニューヨーク・フィルハーモニックと、クリーヴランド管弦楽団を使い分けています。
ボレロは、CD聴きくらべ(http://www.geocities.jp/classicalmusicreviews/kikikurabe/ravelbolero.html)に載せましたので、それ以外の作品について書きます。

全体的に縦線をあわせることを重視し、打楽器が活躍します。ブーレーズがオーケストラを抑制しているせいか、演奏の流れが硬直気味。ラヴェル特有の和音の扱いのおもしろさはあまり意識されません。

ラ・ヴァルス(ニューヨーク・フィルハーモニック 録音:1974年)は、ワルツとは思えないほど鋭角的な演奏。打楽器が活躍しますが、管弦があまり鳴らないのが残念。特にティンパニはかなりはっきり叩かれていて、この作品はこんなにティンパニが活躍する作品だったのかと驚きました。また、6分前後でカスタネットが聴こえるのが新発見。ラストのカオス状態を分析的に聴かせるのはさすがです。

スペイン狂詩曲(クリーヴランド管弦楽団 録音:1969年)は、オーケストラがクリーヴランド管弦楽団になって、リズムに対する反応がよくなりました。響きも洗練されています。「祭り」の明るい表情もすばらしい。

道化師の朝の歌(クリーヴランド管弦楽団 録音:1969年)は、伴奏を担当しているハープがしっかり聴こえます。弱奏での精巧な演奏が聴けます。カスタネットの快活なリズムもいい。

「ダフニスとクロエ」第2組曲(ニューヨーク・フィルハーモニック 録音:1975年)は、合唱入り(Camerata Singers)の演奏。強奏での解像度がもう少しクリアーならば文句なしです。

ソニークラシカル SK 92758
No.418 - 2006/04/29(Sat) 11:20:48
ショスタコーヴィチ / ふぢたくん [関東]
カラヤンのショスタコーヴィチの交響曲第10番のライブ録音のページを見せていただきました。そのライブについてなのですが本当に演奏後にショスタコーヴィチがステージにのったらしいです。「カラヤンの遺言」という本にその写真が載っています。
No.415 - 2006/04/22(Sat) 18:37:43

Re: ショスタコーヴィチ / ハムラ@管理人 [近畿]
>演奏後にショスタコーヴィチがステージにのったらしいです。
有名な写真ですね。
カラヤンとショスタコーヴィチのツーショット写真は、おそらくこの1枚だけでしょう。
No.416 - 2006/04/26(Wed) 23:56:02
〔最近購入したCD〕チェリビダッケ/秘密の小箱 / ハムラ@管理人 [近畿]
チェリビダッケが作曲した組曲「秘密の小箱」を聴きました。チェリビダッケが残した数少ない正規録音(しかもスタジオ録音)のひとつで、1979年にシュトゥットガルト放送交響楽団を指揮して録音されています。1981年にLPで出ていたそうですが、2002年に初めてCD化されました。ただし、国内盤は早くも廃盤になっているようです。今回購入したのも輸入盤です。

録音を拒み続けたチェリビダッケですが、この録音の売上金をユニセフ(国際連合児童基金)に寄付したようです。録音で金儲けをしないチェリビダッケの信念が表れているようでおもしろい。

作品は、11曲からなる組曲で、演奏時間は約40分。複雑な対位法などは聴かれず、シンプルな構成で分かりやすい作品です。ただ、強奏があまりないなど音楽がダラダラと続きがちです。また、何を表現した音楽なのかよく分かりません。タイトルを見て聴かないと面白みに欠けます。子供を意識して書かれた作品ですが、あまり親しみやすい作品とは思えません。チェリビダッケファンとしては、ちょっとがっかりしました。

グラモフォン 471 612-2
No.413 - 2006/04/15(Sat) 01:19:16
〔最近購入したCD〕グルダ/シューベルト / ハムラ@管理人 [近畿]
「EMI CLASSICS 決定盤 1300」の1枚。2000年に亡くなったグルダが1999年に自宅のスタジオで録音した演奏です。

CD解説書に掲載されたグルダが記した文章「私とシューベルト」が衝撃的な内容です。シューベルトとグルダの関係について「お互いの内的な世界があまりにも近い」とし、「録音しながら、私は幾度も涙をこぼしそうになり、無事終わったときは命を落とさずに済んだことに安堵した。私はシューベルトの一部となり、彼は私の一部となってしまっていたから。」とまで書いています。

自宅で誰にも邪魔されず録音してこともあって、リラックスして演奏しています。いきいきとした躍動感があり、表情豊か。のめりこむように集中して演奏しています。強奏で鍵盤を強打しても和音が濁りません。また、低音もはっきり意思を持って聴こえます。時には死の気配のように恐ろしく思えるほどです。多くの方におすすめしたい演奏です。

即興曲集は、スムーズに音楽が流れます。ショパンの作品のように思えてきます。音色も美しい。
楽興の時は、有名な第3番がテンポが伸縮自在で、自由な雰囲気で演奏されています。シューベルトが乗り移ったような演奏です。

カップリングはグルダ作曲/ゴロヴィンの森の物語(J.シュトラウスへのオマージュ)の自作自演。20分弱の作品です。諸石幸生氏の解説によると、「ゴロヴィンは歌い手としての自分(=グルダ)の仮の姿」とのこと。J.シュトラウスの「こうもり」、ベートーヴェンの「悲愴」「運命」、シューベルトの「未完成」から引用があります。ウィンナワルツを思わせるメロディーが多く聴かれます。グリッサンドが随所で多用されています。また、最後にはウィーン民謡「おいらがいつか死んだら」をグルダが歌います。意外に高い声でした。

EMIクラシックス TOCE-13091
No.412 - 2006/04/09(Sun) 00:41:44
〔最近購入したCD〕ケル/モーツァルト / ハムラ@管理人 [近畿]
イギリスのクラリネット奏者、レジナルド・ケル(1906〜1981)が演奏したモーツァルトを聴きました。ケルは今年(2006年)が生誕100年で、なおかつ没後25年に当たります。51歳で引退したため、録音は多くないようです。このCDに収録されている演奏は、1940年代のモノラル録音ですが、レコード特有の「ジー」とか「プチプチ」というノイズが聴こえます。

ケルのクラリネットは、柔らかい音色で伴奏によく溶け込みます。
音量もあまり大きくないので、弦楽器奏者と対等に演奏しています。際立って個性的な奏法や解釈は聴かれません。自然に演奏が流れていきます。

クラリネット協奏曲(サージェント指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 録音:1940年)は、オーケストラの音程がいまひとつ。

クラリネット五重奏曲(フィルハーモニア弦楽四重奏団 録音:1945年)も、伴奏している弦楽器の音程が気になります。

クラリネット三重奏曲(ケントナー、リドル 録音:1941年)は、ノイズが大きめに聴こえます。モーツァルトがクラリネット三重奏曲を作曲していたとは知りませんでした。ピアノとヴィオラとのトリオです。

テスタメント SBT1007
No.410 - 2006/04/05(Wed) 00:13:25
〔2006演奏会速報〕京都コンサートホール・スペシャルメンバーズ / ハムラ@管理人 [近畿]
京都コンサートホールの平成18年度スペシャルメンバーズの内容が発表されました。

注目公演は、
6月3日(土) クリスチャン・ツィメルマン ピアノリサイタル
まさかツィマーマン(ツィメルマン)が京都に来てくれるとは思いませんでした。演奏曲目が未定ですが、時間が合えば聴きに行こうと思います。チケット代もまあ許容範囲でしょうか。ちなみに、ツィマーマンは兵庫県立芸術文化センターでも演奏します(5月27日(土))。

11月18日(土) ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
昨年末の「アーノンクール イン 京都」(http://www.geocities.jp/classicalmusicreviews/concert/051112.html)に続いて、アーノンクールが京都にやって来ます。大曲なのでチケット代も半端じゃありません。でも26年ぶりの来日公演なので、これは行かないと。ちなみにアーノンクールは来日期間中にウィーンフィルも指揮します。

11月25日(土) ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
2004年(http://www.geocities.jp/classicalmusicreviews/concert/041113.html)に続いての京都公演で、首席指揮者のマリス・ヤンソンスが指揮。前回の「ペトルーシュカ」に続いて、今回は「春の祭典」を演奏します。2005年はバイエルン放送交響楽団来日公演(http://www.geocities.jp/classicalmusicreviews/concert/051120.html)があったので、ヤンソンスは3年連続で京都に来てくれます。

http://www.kyotoconcerthall.org/special/special_m.htm
No.376 - 2006/01/19(Thu) 23:07:20

クリスチャン・ツィメルマン ピアノリサイタル / ハムラ@管理人 [近畿]
>6月3日(土) クリスチャン・ツィメルマン ピアノリサイタル
ようやく「予定曲目」が発表されました。
他の予定を入れてしまったので聴きに行けませんが、ベートーヴェン「悲愴」は意外でした。

http://www.kyotoconcerthall.org/jisyu/jisyu_m.htm#P060603
No.409 - 2006/04/01(Sat) 23:38:30
〔2006演奏会速報〕サントリーホール20周年 / ハムラ@管理人 [近畿]
サントリーホールが来年開館20周年を迎えます。それを記念する演奏会が開催されるようです。

20周年記念フェスティバル公演
http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/20th/20th_01.html
サントリーホール自主公演
http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/20th/20th_02.html
20周年記念参加公演
http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/20th/20th_03.html

注目公演は、
2006年4月21日(金),27日(木) ルドルフ・バルシャイ指揮/読売日本交響楽団
2006年9月30日(土) 諏訪内晶子&ファジル・サイ
2006年11月1日(水),2日(木) サー・ロジャー・ノリントン指揮/NHK交響楽団
2006年11月3日(祝・金)〜13日(月) ニコラウス・アーノンクール指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
2006年11月19日(日),25日(土) エリアフ・インバル指揮/東京都交響楽団
2006年12月26日(火) 都響スペシャル「第九」 ジェイムズ・デプリースト指揮/東京都交響楽団
No.300 - 2005/09/14(Wed) 23:05:42

サントリーホール改修工事 / ハムラ@管理人 [近畿]
サントリーホールが2007年4月から8月まで改修工事を行なうようです。20年間超高稼働率で運営されてきたので、小休止といったところでしょうか。
現在サントリーホールで定期演奏会を行なっているオーケストラ(N響、都響、東響、東京フィル、日本フィル、新日本フィル、読売日響)は、この期間どうするのでしょうか。ちょっと気になります。
No.407 - 2006/03/24(Fri) 22:33:48
〔最近購入したCD〕武満徹/カシオペア / ハムラ@管理人 [近畿]
EMIクラシックスのグランドマスターシリーズに収録されていたもののしばらく入手困難になっていたCDですが、タワーレコードが武満徹没後10周年を記念して復刻しました。しかも価格は10%オフ。すばらしい!

小澤征爾が日本フィルを指揮して1971年に録音したCDです。ジャケットに掲載されている小澤征爾の写真がすごく若い。武田明倫氏の解説も譜例が示されるなど詳細な内容ですばらしい。

武満徹作曲/カシオペア−独奏打楽器とオーケストラのための−(1971年作曲)は、打楽器奏者のツトム・ヤマシタを念頭に置いて作曲された作品。曲は「エントランス」「シーン」「ソロ」「シーン」の4つの部分から成ります。
武満徹の作品とは思えないほど縦線の輪郭がしっかりはっきり聴こえてくる作品で、武満がこんな作品を作曲していたとは知りませんでした。打楽器が主役で、強奏での打楽器の炸裂がすさまじい。本当に武満が作曲したかと思うとびっくりです。オーケストラの特殊奏法もバラエティに富んでいます。楽譜にタンブリンを叩くときの動かし方まで指示されているなど、パフォーマンスを見て楽しむ作品です。CDだとそれが分からないので残念。また、打楽器独奏とオーケストラに配置された打楽器の区別がつきにくいのも惜しい。
「エントランス」に続く「シーン」では、金管楽器がマウスピースを外して息を吹き込むなど、特殊奏法が満載。続く「ソロ」は、文字通り太鼓やドラムを乱打。ブラスト(http://www.geocities.jp/classicalmusicreviews/concert/050828.html)のノリに近いです。クラシック音楽の域を超えています。最後の「シーン」は、ものすごい金属音に圧倒されます。
武満徹の作品の中でもあまり演奏されることがないのが残念。演奏時間は20分程度ですが、実に濃厚な音楽世界が楽しめます。演奏会で一度聴いてみたいです。

カップリングは石井眞木作曲/遭遇?U番−雅楽とオーケストラのための−(1971年作曲)。この作品は、「雅楽のための音楽」と「オーケストラのための雙」という2作品を同時に演奏した作品。「同時に演奏」と言うと、再生ボタンを押したように完全に混ざって聴こえるように捉えますが、実際は2作品が交互に現れると表現したほうが適当かもしれません。また、解説書に「小澤ヴァージョン」と記載されているように、演奏者にも一定の自由が与えられているようです。
作品の前半は、金管楽器の不協和音がうめき声のようにひたすら強奏。その後、笙の響きの中で雅楽による演奏がしばらく続きます。そして、その雅楽の演奏を寸断するかのように、徐々に金管楽器と打楽器が強烈な不協和音で介入してきます。「遭遇?U番」は作品としての存在を認めないとする向きもあるようですが、ひとつの作品としてカウントしてもまったく問題ないでしょう。

EMIクラシックス TOCE-3270
No.406 - 2006/03/24(Fri) 01:11:17
〔最近購入したCD〕武満徹/映画「愛の亡霊」の音楽 / ハムラ@管理人 [近畿]
「TOWER RECORDS RCA Precious Selection 1000」第3期第1回からの1枚。大島渚監督の東宝東和提供フランス映画「愛の亡霊」のオリジナル・サウンドトラックです。世界初CD化。

1978年に公開された映画で、大島渚はこの作品でカンヌ国際映画祭の監督賞を受賞しています。サウンドトラックといっても、映画の場面順に音楽を並べたわけではなく、LP収録時に武満徹がPart?TとPart?Uからなる30分程度の音楽として再構成しています。ただ、映画で使われた音楽の断片を寄せ集めた印象はぬぐえず、音楽の流れがブチブチと切れ気味。

映画のストーリーは、不倫した妻が愛人と共謀して夫を殺害するというえげつない内容です。武満徹の音楽も不気味でおどろおどろしさを感じます。夜中に聴くと怖いくらいです。武満の音楽としては珍しいほど鋭角的な音楽で、打楽器を多用するなど普段の武満の作品では聴けない一面を知ることができます。貴重な録音と言えるでしょう。
冒頭の篠笛の旋律を聴くと、北国の風景(映画の設定は北関東の農村)が思い浮かびます。ところどころで伴奏的に短く金属音のような高音が聴こえますが、これは鳥笛という楽器で演奏しているようです。今まで聴いたことがありませんでしたが、実に効果的に使われています。

それぞれの音楽が、映画のどの場面で使われたのかは分かりません。調べてみたら、この映画がDVDで発売されていました(http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=148647&GOODS_SORT_CD=103)。見てみたい気もしますが、ストーリーが怖いのでやめておきます。

武満徹らしくない音楽なので、武満徹の音楽があまり好きでない人にもおすすめです。録音も超優秀。発掘してくれたタワーレコードに大感謝です。

RCA/タワーレコード TWCL-3001
No.398 - 2006/03/09(Thu) 00:00:17

タケミツ・ゴールデン・シネマ・ウィーク / ハムラ@管理人 [近畿]
東京オペラシティが武満徹没後10周年特別企画として「タケミツ・ゴールデン・シネマ・ウィーク」を開催します。
武満徹が音楽を担当した映画が集中的に上映されます。

大島渚監督の「愛の亡霊」は、5月2日に上映されます。
5月3日から東京に行く予定なので、時間があればいくつか見に行こうと思います。

http://www.operacity.jp/ag/topics/060316.php
No.405 - 2006/03/16(Thu) 23:16:57
(No Subject) / ふぢたくん [関東]
チャイコフスキーの交響曲第5番と6番のCD(カラヤン・ベルリンフィル・1971年)を買ってみました。買ったのがEMI盤でした。
ディスキー盤を聴いていないので、あまり書けませんが、MDに録音してみたところ、トランペットが聴こえなくなる程低音が強いですね。たまーーーにノイズが気になります。6番は確かにうまいですが、金管に縦の線のずれが見られます。他に、なにかあったらまた書きます。では。
No.404 - 2006/03/15(Wed) 20:54:36
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