| ロイド=ジョーンズ盤「惑星」のカップリング曲は、ホルスト作曲/ソプラノと管弦楽のための劇唱「神秘のトランペッター」op.18。ナクソスは「秘曲」と紹介していますが、なかなかいい作品です。演奏時間は18分程度。 マシューズが執筆した解説書によると、1905年に初演、1912年にホルストが改訂したが、演奏も出版もされずお蔵入りになっていたようです。1979年にコリン・マシューズとホルストの娘イモジェン・ホルストが編曲した作品であるようです。 作品はソプラノの独唱が入ります。オペラのアリアかと思うほど管弦楽がシンフォニックに書かれています。イギリス音楽にしてはかなり重厚な響きで、マーラーに似た部分もあります。「神秘」となっていますが、拍感ははっきりしています。「神秘の神」天王星とは大違い。表情も変化に富んでいて、トランペットが高らかに鳴り、ティンパニが力強く拍を刻むラストの盛り上がりが聴きものです。演奏も「惑星」よりも気合が入っていて数段いい。ホルストを深く知るには聴き逃せない録音と言ってよいでしょう。今まで知られていなかったのが不思議です。ナクソスらしいカップリングです。 |
No.314 - 2005/09/26(Mon) 23:16:00
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