| トトロさん・皆様、ご無沙汰しております。 特に寒い今日この頃、お元気ですか? 先日、劇場の近くを所用で通りました。 もう楽から一ヶ月以上経ちますが、楽日の思い出がふとよぎりましたので、ちょっと書きます。 ラストとあって、舞台にも客席にもあの日静かな熱が漲っていました。 私自身はというと、プロローグとエピローグのあの曲が流れてきた時など、静かなシーンや今までとまた違った場面でじーんと来ました。『ローブのダンス』や『神が愛する』にはこれぞ!と思ったのですが、楽日独特の心境だったからでしょうか。 『愛の物語』での、歌はパワフルだけど昔の哀しい歴史をそっと自分の手に取って見つめているようなアムネ。アイーダの冒頭のラダメスへの抵抗〜『あの日は遠くに』では、アイーダがいかに芯のある女性であるかが伝わって来ました。台詞に威厳があります。 渡辺さんのラダメスは、自分が心にかけている二人の女性への愛情が前より濃く表現されていた気がして、最後の審判と『迷いつつ』での態度に納得しました。 あと、『どうもおかしい』でのラダメス・メレブ・アイーダ・アムネの四重唱が美しく、それぞれの想いが交錯しているって感じがその後の場面に生きていました。 各キャストの印象を。 歌や役どころが身体に入って役を生きている、今井さんと江寿多さん・要所要所を引き締めてドラマを奥行き深くしている有賀さん・渡辺さんラダメスは自分にも他の人にも誠実でしたが、ラダメスの気持ちの変化をもっと強く出して欲しかった気もします。 まさに八面六臂の活躍で「アイーダ」の陰の主役、アンサンブルの皆さん。ヌビア人としては祖国への想いが強くて底知れぬ力を感じた分、エジプト人の時の、例えばゾーザー軍団のダンスなどはやや纏まりに欠けたかな? さて、何と言ってもゾーザー様宰相様の飯野さん。 『ピラミッド』も圧倒的な存在感と怖さ。そして、晩餐会で自分の息子と王の娘の結婚をファラオからとりつけ、筋書き通りに事が進んでいるのを確認した、ニヤリと不敵に笑う表情。まさに眼力。 最後の桟橋で、息子を睨みつけつつ言い放つ「エジプトは私を必要としている」という台詞に、自分を信じ続けた一人の男の哲学が見えた瞬間でした。 下で京介さんがレポして下さっていますが、飯野さんの「アイーダ」への並々ならぬ愛情は、千秋楽での挨拶と名古屋まつりでの「ゾーザーという役を死ぬまで演じ続けたい」という言葉に集約されていると思います。 『神が愛するヌビア』ではありませんが、「いつか、また帰る。共に手を取り」という気持ちで、再演を待ち続けたいと思っています。
来週はいよいよ『マンマミーア!』開幕。 さて、キャストはどうなるのでしょうか・・・。 飯野さんのお戻りは何時になるのかな?
>京介さん 楽日は本当にありがとうございました。 こちらこそお話させて戴き、嬉しかったです。またお会い出来たらいいですね。 >トトロさん 今回も、色々お世話になりました。 微力ながら、お役に立てて嬉しく思っております。 |
No.1305 - 2008/02/17(Sun) 19:40:20
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