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現在「葬」題進行中。

「葬」題進行中です。配布元:http://www.geocities.jp/monikarasu/

糸葬 / 銀時×高杉
きれない糸がこの世にあるとしたら
きっと緩やかに乾いていくだけなのだろう。
ピンと張り詰めているものほどすぐに壊れてしまう。

「だから俺はこの手を伸ばさない」

伸ばせば、糸はすぐに切れてしまう。
だからつかめない。その着物を。その心を。
俺はお前との縁を切りたくない一心でお前を斬ると言った。
No.91 - 2009/02/25(Wed) 18:34:31
絵葬 / 銀時×高杉
「突然紙とペンを渡されても、困るぜ」
「俺の似顔絵を書いて欲しい」
「どうして?」
「お前にとって俺はどう見えているのか知りたいから」
「どうして」
「どうしても、だ」
「……無理だ、描けねぇ」
「どうして?」
「俺にとってお前は名前を呼ぶのも躊躇うほど怖いものだから」
「怖いの」
「怖いよ、怖い。似顔絵なんて描いたら、きっと死んじまう」
「どうして…怖いの」
「そんなの、わかるだろ。わかってるだろう。紙とペンを返すから、これに書いてみればいい」
「何を?」
「……俺の、似顔絵さ」
No.90 - 2009/02/13(Fri) 03:12:03
影葬 / 銀時×高杉
俺は見てきた。

光の進行を遮る結果、生まれる領域が影だ。
そして、同時に死んでいくのも影。

その繰り返しと滅亡と静寂と歓喜を、ああ、ああ、君にも見せてあげたい。
No.89 - 2009/02/13(Fri) 03:07:14
色葬 / 銀時×高杉
お前を好きな俺は悪い子。
叶うわけないって知りながら、願ってた。
ずっとずっと。
俺の色がお前にうつれば良いのにって、願ってた。
洗濯物が色移りしてしまうみたいに。
ずっとずっと。
お前の色を染めCENSORED俺は悪い子。
No.88 - 2009/02/13(Fri) 03:04:28
星葬 / 銀時×高杉
星が見たいと言うので
君を山のてっぺんまで
連れて行ってあげたのは

あの日の僕。

「今日が晴れで良かったなぁ、高杉」
「そうだな」

嬉しそうに星を見上げる瞳の中には
星がうつりこんで輝いて
やけに素直だったあの日の君。

あの日の星。
No.87 - 2009/02/06(Fri) 17:07:29
羽葬 / 銀時×高杉
坂田銀時という男には、不思議な魅力があったと思う。
それは何かと聞かれても、明確には答えられない。
死んだように生きている男だった。
けれど、誰よりも鮮明だったように思うのだ。
ふわふわと、まるで羽のような身軽さでもって、彼は生きていた。
大事なものを抱えて尚、あの人は自由だった。
No.86 - 2009/02/06(Fri) 17:03:53
悪葬 / 銀時×高杉
意気地がないのは昔からです。
そういう部分を伸ばしながら生きてきたのです。
それを生き恥というのなら、そうなんでしょう。
だって君が全ての罪悪を背負ってかっこよく生きている傍らで、
僕は終ぞだらだらと悪事を重ねて死んでいくだけなのだから。
No.85 - 2009/02/06(Fri) 17:01:28
夜葬 / 銀時×高杉
美しい彼の身体を、太陽に焼かれたくなかった。
だから夜に葬る。
陽が沈んで、街の明かりも消えた頃に、僕の力だけで葬るのだ。

(だからさよなら)(君に最後の口付けを)
No.84 - 2009/02/03(Tue) 18:50:11
緑葬 / 銀時×高杉
僕らの境界線はどこにあるのだろう。
芳しい世界に包まれて僕らは眠る。
互いの身体を繋げて、溶け合いながら。
狂おしいほど春に焦がれて、視界を緑で染めながら。
No.83 - 2009/01/26(Mon) 17:39:16
蛍葬 / 銀時×高杉
ちらちらと、電灯より儚く、月明かりより脆く点滅する。
そんな蛍の光が唐突に恋しくなった。
お前を思い出したからだろうか。
そのふたつは似ても似つかないけれど、夜になると思い出すことが度々あった。
遠い過去、蛍の光る道。
歩いていた二人と、その後の幻を。
No.82 - 2009/01/25(Sun) 01:01:08
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