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「葬」題進行中です。配布元:http://www.geocities.jp/monikarasu/
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骨葬
/ 銀時×高杉
引用
小さな包みを大事そうに持っているので、
つい「それは何だ」と尋ねてしまった。
「クリスマスプレゼントだよ」と答えながら彼は満足気にしている。
小さなリボンがついた小さな包み。
クリスマスなどとうに終わっているこの季節に。
「……」
あの人の遺骨が入っているような気がして、
とても欲しいと思った。
No.81 - 2009/01/25(Sun) 00:57:29
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仔葬
/ 銀時×高杉
引用
「もうお前に会うこたァないと思ってたんだぜ」
高杉は愉快そうに笑って、銀時の頬に手を伸ばす。
「二度と会わない、なんて、無理だよ…」
俺達には出来ない、と。
銀時は伸びてくる手に手を重ねながら、同じように笑った。
No.80 - 2009/01/25(Sun) 00:55:25
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男葬
/ 銀時×高杉
引用
お前の死を妨げているのは俺だろうという、
そういう優越感を、
お前は気味悪がるだろうけれど、
それを自意識過剰だと誹ってくれなければ、
俺はいつまでも、
きっといつまでも、
お前の一番深いところにいられると思ってしまうのだ。
そうだ、これぞ男という単純な生き物。
お前にも、
身に覚えはあるだろうに。
No.79 - 2009/01/25(Sun) 00:54:39
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女葬
/ 銀時×高杉
引用
女子供を
CENSORED
のは俺の武士道に反する、と言う男がいた。
そいつは女に寝首をかかれて死んだけれど、武士道は貫いたのだから本望だろう。
「俺は違う、女であろうと男であろうと、平等に
CENSORED
やる」
そいつに死ぬ価値がある限り、と押し殺した声で高杉が告げるので、
どんな人間の生死にも価値などないと思いながら、銀時は顔を顰めた。
こうする事で高杉がほんの少し安堵することを知っている。
俺が苦しむことが、彼の喜びだなんて。
そんな風に、歪んでしまったのは。 (いつからだろう)(何故なのだろう)
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※更新停止の影響を考えてなかったこの板について。
ここも「更新」の内に含むのかどうか悩んでいます。
180日間書き込みがないと消されてしまうので、それは阻止するとしても、
絶対に書きたくなることが予想される…ので、その欲求をどうしたものか。
多分、ここは通常通り稼動していくんじゃないでしょうか。意思の弱さゆえに。笑
No.78 - 2009/01/07(Wed) 01:25:07
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垢葬
/ 銀時×高杉
引用
小さな汚れが目について、不快な気分になる事が多かった。
些細なことというのは些細なこと故にひどく面倒だ。
自分ひとりでしか解決する事が出来ない。
こんな小さな汚れは、自分以外にとっては、汚れという認識すら及ばないものなのだから。
「厄介だよなぁ」
「なに、悩み事?」
相談に乗ってあげようか、なんて囁いてくる低い声。
心に小さな汚れを、幾重も幾重も積もらせていく、なんと不快な声だろう。
No.77 - 2008/12/25(Thu) 01:09:05
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遠葬
/ 銀時×高杉
引用
どうせ死ぬのなら、遠いところで
CENSORED
と彼は言った。
その言葉を聞いてから、俺の意識は全てその「遠いところ」に奪われてしまった。
それはどこだろうか。どんな場所だろうか。
どんな花が咲いて、どんな風が吹くのだろう。
悲しいほど美しければ良いと思う。美しい場所が、彼には似合っている。
No.76 - 2008/12/25(Thu) 00:44:10
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神葬
/ 銀時×高杉
引用
生きていくほど、心が離れていく気がする。
俺は、俺の神様の願いを叶えてあげたいだけなのに。
No.75 - 2008/12/15(Mon) 22:11:12
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濡葬
/ 銀時×高杉
引用
「ヌレネズミ」
「誰が」
「あそこに」
「は?」
高杉の指差す方を入れば、ちゅ、と小さな鳴き声と共に小さな生き物が視界から消え去った。
「今日は雨だから」
「だからって何で濡鼠が」
「雨宿りにきたんだろう」
「俺の家にかよ」
他のどこよりも相応しいよ、と高杉は笑う。
俺はネズミの消えた方向を無心に見つめていたので、その笑顔を見ることはなかったけれど、きっと可愛かったろうと思う。
(俺はこいつの可愛くない笑顔なんて知らないのだ)
雨の日に限ってこの家に転がり込むだなんて誰かさんにそっくりだね、とでも言ってみようか。
そんなどうでも良い事を思案していると、高杉が呟いた。
「きっとあいつは死んじまう」
「…誰が」
「ヌレネズミ」
「どうして死ぬだなんて」
「瀕死の状態に見えたから…きっと朝日は拝めねェだろうさ」
「ふぅん…折角雨宿りにきたのに、甲斐のねぇ生き物だな」
「……そう、だなぁ」
高杉も俺と同じように、先程ネズミが消えた方向を見つめた。
そこに残された命の欠片でも見つけたかったのかも知れない。
誰かさんにそっくりだね、なんて、言わなくて良かった。
俺の家に雨宿りに来るうちは、お前は俺の宝物なんだから。(死なせたりしないよ)
No.74 - 2008/12/15(Mon) 22:07:48
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雹葬
/ 銀時×高杉
引用
雹は容赦というものを知らないで降りかかってきて、
俺がいる部屋の窓をがつんがつんと叩いている。
――ここを開けないと叩き割るぞ。
そう言っているような気がして、俺は背が震えた。
嫌だ。開けたくない。
お前なんかに渡さない。
積乱雲に包まれて、雹の中でのたうつ遺体など誰が見たいものか。
彼の死に顔を包むのは、俺の手だけで充分なのだ。
No.73 - 2008/12/02(Tue) 02:31:32
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鳴葬
/ 銀時×高杉
引用
ぐるぐる、ぐるぐる。迷い道。
俺達はそれが幻覚だということも知らずに走っていた。
本当は存在しないのに。
鳴り止まない耳鳴りに騙されて。
時間の経過もわからない世界で。
本当は存在しない世界で。
ぐるぐる、ぐるぐる。嗚呼、俺達は迷走する。
No.72 - 2008/12/02(Tue) 02:27:08
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