07807
Lucerne Festival in Tokyo 2006
〜専用掲示板〜
「ルツェルン・フェスティバル・イン東京2006」に
熱い投稿をお寄せ下さった皆様に心より感謝致します。


ルツェルン・フェスティバル in 東京 2006

第5夜 〜チェンバーフェスト&第7夜 〜室内楽 / ゆうこ@管理人 引用
ルツェルン・フェスティバル in 東京 2006 をより充実したものにしてくれた室内楽の数々。中でも、特に心に残った15日と17日の感想を簡単にまとめておきたいと思います。すみません、やっぱり長いです(^^;。

15日 <昼の部> の「兵士の物語」 は今回の室内楽の中でもとても楽しみにしていたプログラムのひとつだったのですが、残念ながら都合がつかず、この日は <夜の部> のみの鑑賞となりました。

<出演>
クラリネット: ザビーネ・マイヤー
ヴァイオリン: アントン・バラコフスキー、グレゴリー・アース
ヴィオラ: ディムート・ポッペン
チェロ: ヴァレンティン・エルベン  
<プログラム>
モーツァルト: クラリネット五重奏曲 イ長調 K. 581

<出演>
ピアノ: マウリツィオ・ポリーニ
ヴァイオリン: コーリャ・ブラッハー、アントン・バラコフスキー
ヴィオラ: ヴォルフラム・クリスト
チェロ: マリオ・ブルネロ
<プログラム>
ブラームス: ピアノ五重奏曲 ヘ短調 op. 34

前半後半でメンバーを入れ替えて違ったタイプの室内楽が聞けるなんて贅沢の極みです。

ザビーネ・マイヤーはとにかくよく動きます。オケに入った時もかなり動きが目立ちますが、室内楽になるとひとつひとつの音をまるで身体で表現するかのようにさらに激しい動きになります。
やはり一番心に残ったのは2楽章。ちょうどこの季節の弱い日差しを思わせるかのようなデリケートで美しい演奏でした。
ザビーネにはいつかルツェルン管と是非モーツァルトのクラリネット協奏曲をやって欲しいですね。もちろん指揮はアバドで!アンコールはウェーバーのクラリネット五重奏曲の1楽章。

そしてそして後半のブラームス ピアノ五重奏曲。こんな贅沢なメンバーで室内楽が聴けるなんて夢のようです。表に出過ぎずしかし情感に溢れたポリーニのピアノはどこをとっても素晴らしくため息が出るほどでした。前半のモーツァルトとはがらりと世界を変えた渋い大人の室内楽に最後まで魅了させられっぱなしでした。

ただ、ひとつだけ残念だったのは、近くに座っていた聴衆の眉をひそめたくなるようなマナーです。後半のブラームスが始まると斜め前の席の女性がホール入口で配布される大量のチラシをペラペラと見始めました。そして見終わったものをすぐ横の階段にカサッカサッと捨てていくのです。休憩時間ならまだしも演奏中にです!私の席からはちょうど視界に入るので気になって集中力も途切れてしまい本当に泣きたい気持ちでした。1楽章が終わったところで隣の席の男性が注意をしていましたが、こういう時って注意するほうも後味が悪くて本当に嫌ですよね。
なので集中して聞けるようになったのは2楽章からです。といっても、その女性は2楽章以降も落ち着きに欠けていたので完全に集中できたとは言えません。この時の恨めしさが室内楽の感想をこんなにも遅らせた理由です(苦笑)。あれさえなければ・・・と思うと本当に悔しい。

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

気を取り直して17日の感想を(^-^)。

<出演>
ヴァイオリン:コーリャ・ブラッハー、アントン・バラコフスキー
ヴィオラ:ヴォルフラム・クリスト、ヘンリク・シェーファー
チェロ:クレメンス・ハーゲン、イェンス=ペーター・マインツ
<プログラム>
ブルックナー: 弦楽五重奏曲 ヘ長調 WAB112
モーツァルト: ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ト長調 K. 423
ブラームス: 弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 op. 18BR

この日は小ホールだったので、名手たちの完璧な演奏を間近で楽しむことができました。
ブルックナーの弦楽五重奏曲は、ブルックナーの交響曲の中でも特にこの作曲家の色が濃く出ている部分だけを切り取って寄せ集めたような、どこをとってもブルックナーって感じの曲で思わずニヤニヤと笑ってしまいました。逆にブルックナーが苦手な人には耐えられない曲かもしれません(笑)。

モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲は、ブラッハーとクリストの息のピッタリと合った演奏に終始釘付け。時折ブラッハーの顔を覗き込むクリストの熱い眼差しになぜかこちらがドキドキしてしまう場面もありましたが(^^;、そういえばこの二人はベルリンフィル時代にもよくアバド越しにアイコンタクトを取っていたっけなぁ、なんてあの頃を懐かしく思い出してしまいました。それにしても、クリストがあの博士のようなメガネに変えたのはいつからなんでしょう?ファンとしては気になって仕方がありません(^^;。ステージ衣装もブラッハーとクリストは対照的で、個性豊かなこの二人の名手からは今後も目が離せそうにありません。

そして、後半は大好きなブラームスの弦楽六重奏曲。今、アバドが最も信頼を寄せているメンバーの演奏でこの曲が聴けるだけでもこの上ない喜びでしたが、いやはや世界のトップクラスに登りつめても日々自分を磨き続けている演奏家というのはどうしてこんなにも大きな感動を与えてくれるのかと悔しくなるほど気持ちがひとつになったブラームスでした。一流の演奏+α のこの "α" の部分を存分に楽しませてもらい、エネルギーも沢山もらった演奏会でした。

この日のプログラムが後半のオーケストラコンサートを意識して選曲されたものかどうかはわかりませんが、少なくとも私にとっては翌日のブラームスとブルックナーに繋がる室内楽となったことは確かです。

No.59 2006/11/12(Sun) 14:39:35


11月10日頃まで受け付けています! / ゆうこ@管理人 引用
アバド&ルツェルン管来日公演のご感想はまだまだ受け付けておりますです(^-^)/。
書き込んで下さる方はもういらっしゃいませんか〜?
投稿のタイミングを逃してしまわれた方やまだ迷っていらっしゃる方、当掲示板では11月10日頃までご感想を受け付けておりますのでどうぞよろしくお願いします。
私もそれまでには室内楽の感想をUPするつもりです(をいをい(^^;。

No.58 2006/11/03(Fri) 10:54:09


聖地誕生 / JUNじ 引用
終わってしまいました。あっという間のフェスティバル。
公開リハーサルと2つのオーケストラ・プログラムに行きましたが、皆さんのお話や記事を拝見し、室内楽やポリーニも行けばよかったとつくづく思いました。
 でも耳に、心に、あのマーラーの衝撃と明るいブラームス、澄んだ青空のようなブルックナー、これらの響きがしっかりと刻みこまれております。
この思い出を糧にまたアバドを中心とした音楽を楽しんでいけることが、このうえない喜びです。

私の大好きなワーグナーの「バイロイト」に加えて、「ルツェルン」という美しい街が、もうひとつの聖地として加わりました。まだ見ぬバイロイトと併せて是非とも「聖地巡礼」を実施しなくてはなりますまい。

2回のコンサートのなかで、私の最も印象に残った部分をいくつかあげるとすると、

1)マーラーの終楽章の息も止まるような緊迫感とオーケストラのうなりをあげるような凄まじい威力、そして演奏後の永い沈黙。
2)ブラームスの3楽章と4楽章のピアノとオーケストラの静謐かつ絶妙なやり取り。
3)ブルックナーの2楽章の深遠さと終楽章まで失われなかった新鮮な響き。

すべてが素晴らしすぎた中でも、こんな部分が特筆大の素晴らしさでした。

そして、これらのコンサートでのもうひとつの主役は、我々聴衆ではなかったでしょうか。フライングや携帯、がさごそビニール音に悩まされるコンサートの多いなか、今回はみなそこに展開された音楽にのまれてしまったかのように一体化してました。私もそうですが、涙を浮かべる方も多かったに違いありません。(ね、ゆうこさん)
 
なんだかこのコンサートを契機に、音楽を受止める側の質もどんどん向上して行くのではないかと思ったりしてます。確かに高額なチケットでしたし、ゆえに一音ももらすまい、という集中力が生まれたこともあるかもしれません。高額チケットを、一部には非難する向きもありましたが、音楽に心から奉仕して演奏する純粋な集団に、それを全霊を込めて楽しむ聴衆、チケットの高い・安いはどうでもよいことに思われました。

それから、冠スポンサーの「ネッスル」にもお褒めの言葉を。単なるスポンサーの枠を越えてホールの音楽的な雰囲気作りをよく作り出していたように思われます。
コーヒーにキットカットは、休憩時間のリフレッシュに大きな効果がありました。おかげで、サントリーさんのドリンクの売上はかなりイマイチだったのでしょうが。

楽屋口に向かう途中遭遇した「マイヤー」に拍手をしたら、にこやかに微笑んでくれました。嬉ちい〜。
そして、「アバド」を間近にお見送りすることもできました。優しそうな微笑は昔から変わっておりません。
年々元気になって行くマエストロ。本当にありがとうございました。
また来年も、その次も待ってます。来なければ、巡礼に参上します。
そんな気持ちで一杯ですよ。

No.56 2006/10/24(Tue) 00:52:26

Re: 聖地誕生 / ゆうこ@管理人 引用
JUNじさん、ブログの更新でお忙しくていらっしゃるのにありがとうございます。感激です!
あー、ついに終わってしまいましたね〜。心が熱く燃えた9日間でした。

聴衆、素晴らしかったですね。客席全体が "まさにこれを体験したくて来たのだ!" という雰囲気に包まれていたように思います。きっとアバドもオケも今回の聴衆には感動したのではないでしょうか。そういう意味でも忘れられないコンサートになりました。

そして私もネスレ日本に感謝です!演奏会前には毎日必ずコーヒーと大好きなキットカットをいただいておりました(^-^)。お陰で演奏中にお腹が鳴ることもなく集中できました(笑)。


>また来年も、その次も待ってます。来なければ、巡礼に参上します。

私もっ!

No.57 2006/10/24(Tue) 00:53:11


音楽! / uggano 引用
長かったようで、あっという間の9日間でした。いっぱい飲めましたね〜>ゆうこさん。

ブラームス&ブルックナーのプログラムもアバドらしさ(もちろんポリーニらしさも!)がダイレクトに伝わってきました。
ポリーニとアバド、もう何十回(何百回??)一緒に演奏しているんでしょうね。以前のあの瑞々しさ、透明感は以前と変わらないのですが、崇高な響き(重厚とは違う)に何度巡り会えた事か!
ブルネロのチェロといい、音楽は生きている、そう思いました。

もちろんそれはブルックナーにも言えました。ホルン動機から生命力にあふれ、素晴らしいオーケストラメンバーによる有機的な受け渡しがウィーンの森を感じさせました。そう、巨大神殿の廃墟ではありませんでした。
神殿を見るのも楽しいですが、アバドには自然が似合いますね。
WPhとの録音と違って、2楽章最後のヴィオラのトリルは「なし」で。3楽章スケルツォ部最後でのティンパニ強奏もなし。譜面自体は一般的な版でしたが、こんなに「ロマンティック」な演奏はそうはないと思います。
3楽章の限界ぎりぎりのドライヴ感なんかは絶品でLSO時代の若さをも感じました。
終楽章コーダ、管と弦の合いにくいところ、初日は最近のアバドにしては珍しく、細かく弦にテンポを提示し続けました。大きな流れの中に静かに刻み続ける弦楽器の深い響きが印象的で、最終日は心臓がバクバク状態。
いつまでも終わって欲しくないと思いながらやわらかく充実した全曲、いやフェスティヴァルは終わりを迎えました。

アバドの仲間の演奏も沢山味わえましたし、ファンの皆様にもお会いできて(再会も!)本当に充実した時をすごせました。
音楽の真髄を味わえたような気がします。ありがとう、クラウディオ!

マエストロに出来るだけ早く帰ってきてもらって、また皆さんとお話したいですね!

No.54 2006/10/23(Mon) 20:36:48

Re: 音楽! / ゆうこ@管理人 引用
uggaちゃん、後半のご感想もいただけて感激です!本当に終わってみればあっという間でしたね。そしてほんっとよく飲みましたね(笑)。

アバドのブルックナーを "巨大神殿ではなくウィーンの森" と例えたところに思わずジーンときてしまいました。うーん、見事な表現ですね。本当にそう!この話をネタにまたいくらでも美味しい酒が飲めそうです(笑)。

No.55 2006/10/23(Mon) 23:55:41


幸福感をもたらす演奏でした / くりじゅん 引用
 ルツェルン・フェスティバルの来日公演、とうとう終わってしまいましたね。私はアバドのコンサートのみ4日間通いました。ゆうこさんやみなさんと感動を共有したくて、すごく久しぶりの書き込みです。私は楽譜は読めないし、音楽の知識もほとんどないため、書き込みをすることに非常にためらいがあってなかなかできないのですが(もちろん、みなさんの鋭い解釈やわかりやすい分析、感想はたいへん勉強になりますので、楽しく読ませてはいただいていました)、今回はどうしても感動の気持ちを伝えたくて書いてます。
 前置きが長くなりましたが、とにかく私が言いたいことは、こんな音楽ド素人の私にも大きな感動を与えてくれるアバドとルツェルン祝祭管弦楽団はやはりすごい!ということです。人々を感動させるいい音楽というのは、聴き手の側の知識の有無など完全にはね飛ばすんですね。演奏する側には技量や表現力のみならず、音楽に向う姿勢が音をつくりあげていくのだということをあらためて感じました。
 13日の演奏から、身体がしびれました。アバド&ベルリンフィルの演奏を聴いたときも何度も感動はありましたが、今回のコンサートには今まで以上の感動や興奮を味わいました。オケの“気”とでもいうんでしょうか、大きなエネルギーが舞台からびんびん伝わってきました。躍動感にあふれ、てらいがなく真摯な演奏ながら非常に情熱的でした。聴衆もすばらしかったですね。私は4回のコンサートすべて、オケと聴衆が高揚感に浸りひとつに溶け合って会場に存在しているような感覚を味わい、演奏が終わった後は呼吸が苦しくて拍手もできないほどの放心状態でした。
 音楽というのはこんなにも美しく、そして温かく、人々に幸せを与えてくれるものだということをひたすら感じた4日間でした。「この演奏を聴きながら死んでもいい」と思うくらいの興奮と幸福感に包まれていました。4日間うるうるしっぱなしで、それを思い出すと今もうるうる。
 ベルリンフィルとの来日のときのチケットは、最高でも前から19列目(それもいちばん端)だったのですが、今回の4回は、4列目→6列目→10列目→2列目とすべて10列目以内という席に恵まれ、アバドのミーハーファンの私にとって、マエストロの指揮をすべてすぐ近くで見ることができました。楽章合間の「さあいくよ!」というようなアバドの笑顔が本当にすてきで、団員の方たちがこれで気持ちよく演奏できるのではと思いましたし、演奏後、団員の方が感激して泣いている姿を何度も確認し、胸が熱くなりました。しつこいようですが、音楽がもつ純粋な幸福感をこんなにも味わわせてくれる指揮者はアバドをおいて他にいない!と言いたい気持ちになってます。ゆうこさん同様、アバドのファンである自分を誇りに思えました。
 最終日のブルックナーのときには、できることならこのまま永遠に演奏が続いてほしいと何度思ったことでしょう。今年は「アバドが来日するから〜」と仕事で嫌なことがあっても乗り切ってきた私ですが、コンサートがすべて終わってしまってこれからどう生きていったらいいのかと悲しくなります(泣)。アバドがまた来日するようにあちこちに呼びかけたいですね! 文章がまったくミーハー的感想になってしまい、すみません。

 18日、アバドがステージに呼び出されたとき、私のすぐ近くにいた女性が舞台のアバドに花束を渡すところを目撃。ゆうこさんだと確信し、はじめて声をかけさせていただきました。ゆうこさんはHPの温かい雰囲気そのままの方でますますファンになりました。掲示板お馴染みのお仲間のみなさんとも会えてうれしかったです。2006年の10月は絶対忘れられない思い出になりそうです。ゆうこさん、みなさん、ありがとう!

No.50 2006/10/22(Sun) 07:58:58

Re: 幸福感をもたらす演奏でした / ゆうこ@管理人 引用
くりじゅんさん、早速書き込みに来て下さって嬉しいです!!!
熱いご感想を何度も拝見しては、また涙・・・。あはは、何だか私たち泣いてばかりですね!
私もくりじゅんさんとまったく同じでほとんどド素人に近い人間ですが、アバドの演奏を聴いていつも思うのは、解釈云々をまったく忘れさせてくれる次元の音楽だということです。

>音楽がもつ純粋な幸福感をこんなにも味わわせてくれる指揮者はアバドをおいて他にいない!

まったく同感です。なぜこんなにも幸せな気持ちになれるのでしょうね。でもそれをわかり合える仲間がいるってさらに幸せです!

私もこれから何を楽しみに生きていこうか迷ってしまします(^^;。でもやっぱりアバドしかないですよね!是非また来日してもらわなくてはっ!!!

あの時は声をかけていただき本当に嬉しかったです。私もくりじゅんさんのファンになりました!

No.52 2006/10/22(Sun) 14:40:27


最終夜 〜オーケストラ・コンサート2 / ゆうこ@管理人 引用
この感想を書いてしまうと、私の中でも来日公演が本当に終わってしまうような気がしてなかなか書けませんでした。でも、ただでさえ言い尽くせない感動は時間が経つとさらに表現が困難になりそうなので、思いつくことを綴っていきます。

最終日はLA席での鑑賞。アバドの表情がよく見えたせいか、指揮も昨夜以上に気合が入っているように感じました。

前半のブラームス。アバドは冒頭から指揮棒で振っていました(もしかしたら昨日も下のほうで指揮棒を動かしてたのかな?)。ポリーニのピアノは昨夜以上にくっきりと精彩を放ち、オケもより香り豊かに鳴っている気がしました。さすがに2日目は冷静にじっくりと聴くことができましたが、それでもやはり演奏はあっという間に終わってしまった感じです。

ポリーニとアバドが繋いだ手を上げて聴衆の拍手に応えている姿は本当に素敵でした。いつまでも眺めていたい絵でしたがそれもかなわず・・・(涙)。

そしてブルックナー。
1楽章から緊迫感の漂う演奏に私はすっかり呑まれてしまいました。
アバドの渾身の指揮に応えるオケはウィーンフィルのような繊細さには及ばないものの、無駄な力を抜いた豊かなブルックナーサウンドを次から次へと表情を変えて楽しませてくれます。
2楽章の息をのむような緊張感は、まるで英雄の2楽章を聴いているようでした。アバドも終始気迫溢れる指揮だったので、この楽章が終わった後はずいぶんエネルギーを消耗したようにも見え少し心配になったほどです。私も完全に固まって聴いていたので、3楽章が始まる前に少し体の力を抜きました。
3楽章から終楽章にかけては、昨夜同様一瞬たりとも集中力が途切れることのない素晴らしい演奏にただただ圧倒されっぱなしでした。
ルツェルン管、凄いオケです。名手たちが揃う管(特に木管)の安定感が何よりも一番の魅力ですが、厚くても決して重くならない弦といい、動きといい、すべてが理想のオーケストラです。そして、アバドとの信頼度の高さも今回の実演でひしひしと伝わってきました。

この日は、終演後にアバドがステージに現れる1回目からオケは足を慣らして指揮者を称えていました。3度目にステージに現れた時、アバドは指揮台の上でオケを包み込んでギューッと抱きしめるような仕草をして、このオケへの感謝と愛情を表現していました。その時のマエストロの表情、忘れられません。涙がおかまいなしにボロボロと洪水のように流れました。お恥ずかしながら、今も泣きながら書いています。

感動、興奮、驚き、喜び・・・自分の身体で受け止めるこれらの感情がMAXを超えると涙が吹き出します。ブルックナーではずっとボロボロと泣いていたのですが、声を出すわけにはいかないので堪え過ぎて横隔膜が何度もつりそうになりました。

今回、こんなにも精力的な指揮を見せてくれたマエストロに心の底からありがとうと言いたい気持ちです。さぞやお疲れになったことと思います。ゆっくり休んで下さいね。

それから聴衆の素晴らしさ! 私は感動しました。きっと今回の演奏会に足を運んだ方々は、マエストロのファン(もちろん後半の演奏会はポリーニのファンも!)が大部分を占めていたのではないかと思います。ウィーンフィルやベルリンフィルと違って、ルツェルン管ファンはまだそうはいないでしょうから。チケットがいくら高くても6年待って実現したアバド再来日の演奏会を聞き逃すわけにはゆかず、私のように9連チャンの方やアバドの演奏会はすべて聴きに来ていた方も沢山いらっしゃいました。どの日も、そんな聴衆の熱い思いが伝わったような素晴らしい演奏会となりました。

最後なので、仲間と一緒に地下の楽屋口にマエストロをお見送りに行きました。最後まで素敵な笑顔で応えてくれたマエストロ、本当に本当にお疲れ様でした!

ああ、心行くまで燃え尽きました。完全燃焼。感謝でいっぱい!

No.49 2006/10/21(Sat) 12:38:35


第8夜 〜オーケストラ・コンサート2 / ゆうこ@管理人 引用
すみません、今回も長いです(^^;。

何だかあっという間の出来事で、特に前半のブラームスは最後まで冷静に演奏に耳を傾けることができないまま終わってしまいました。アバドとポリーニが揃って登場した時も胸が熱くなりましたが、問題は演奏が始まってからです。冒頭部分、アバドは指揮棒は使わず左手のしなやかな動きでホルンを鳴らしていました。とても美しい音と光景でした。途中から自然に指揮棒の動きが入るようになると、あとはもうアバドのタクトに任せてブラームスの世界に突入です。ポリーニのピアノが鳴り始めると涙がドッと溢れ出しました。ピアノの向こうにアバドの姿がありました。それは私が長年夢にまで見た光景でした。まさにこの日の席(LC席)から見る光景こそが、いつも夢に描いていたものだったのです。オケのほうに目を向ける余裕などありませんでした。私はただただ二人のマエストロを夢中になって見つめ続け、今の幸せをかみ締め、音量が大きくなると静かに鼻をすすりそっと涙を拭い・・・の繰り返し。そして、気がついたら演奏は終わっていました。この曲がこんなに短く感じるなんて!あー、明日があってよかったと心から思いました。最終日は冷静に聴いてきます。

演奏はこの曲にしては重々しくなく、品のいいブラームス。さすがアバドです。私の好みを知っている(笑)。ポリーニのピアノも多彩な表現力に圧倒されました。席によってはオケの音が少し大き過ぎる印象もあったようです。

1楽章が終わった後、私はアバドの表情を確認したくて双眼鏡を覗いていました。アバドはよく楽章の合間にやるしぐさ(左手をヴァイオリンの弦を押さえるように立てる仕草です。これで伝わるかな?)をしていました。するといきなりポリーニが2楽章を弾き始めたので慌ててチェロに指示を出していました。その時の "おっと!" という表情がかわいかった。アバドのこんな表情が見られたなんて思わず "ポリーニ、ナーイス!" と言いたくなりましたv(^o^)v。

そして、いよいよ後半のブルックナー。
この指揮者のファンになった時からアバドのブルックナー信者である私にとって、今回マーラー同様・・・いやもしかしたらそれ以上楽しみにしていた演目です。最初は一体どんな演奏になるのかワクワク&ドキドキでしたが、やはりテンポも歌わせ方もアバドのブルックナー全開でした。3楽章で木管を強く出すあたり、パユのフルートがくっきりと浮き上がって聞こえてきたベルリンフィルとの来日公演の5番を思い起こさせます。アバドのブルックナーにはこういったサプライズがあるのです。
圧巻は終楽章。オケにもどんどん集中力が出てきて、弱音といいフルオーケストラのダイナミックさといい鳥肌が立ちっぱなしでした。あれだけ厚みのある弦で歌われるとたまらないですね。マーラーの時とはまた違った意味でノックアウトされてしまいました。そして "やっぱりアバドのブルックナーが大好きだ〜っ!" と心の中で叫び続けました。

お恥ずかしながらこの日はマエストロにお花を渡しました(@^o^@)。
この時の様子はまた後日ブログに書きます(気が変わらなければ(^^;。

No.48 2006/10/19(Thu) 15:48:30


マーラー、12日と14日の聴後感 / Pauker 引用
昨年、現地でマーラー7番を聴けたときと同じショックと興奮を、多くのファンの皆様が今年共有できるのはとても嬉しいことです(ミーハーですがDVDにも一瞬写ったし)。

これほど心にあふれたアンザンブル、これほど暖かみをもった響きはそう聴けるものではないと思います。悲劇的でありながら、大きな人間愛に包まれた音楽。これを聴くと、ヴェルディのレクイエムのあの演奏とともに、思い出す言葉があります。

『魂のうちに静かに燃える炎の芯があって、その光が音楽のすみずみまで、くまなく照らし出さなくてはいけない』

フルトヴェングラーが晩年に自分の理想を述べたことですが、透徹した心境でひたすら音楽に没入し、彫りを深くする今のアバドに同じ言葉を贈りたい。心技ともにアバドとともに発展を続けるルツェルン祝祭管に幸多かれ、と願うばかりです。

No.39 2006/10/19(Thu) 01:10:24

Re: マーラー、12日と14日の聴後感 / ゆうこ@管理人 引用
>『魂のうちに静かに燃える炎の芯があって、その光が音楽のすみずみまで、くまなく照らし出さなくてはいけない』

フルトヴェングラーの理想を今まさにアバドが成し遂げているような気がします。アバドとルツェルン管はどこまで進化と発展を続けていくのでしょうか。想像もできませんね!

No.47 2006/10/19(Thu) 11:03:01


マーラー / uggano 引用
明日からブラームス&ブルックナー始まってしまうのでその前に書いておかないと・・・。
#今日のリハも行きたかったのですが・・・無念。

私は12日のリハ、13、14日に行けました(セット+残りです)。
アバドでモーツァルトはWPh、BPO、MCOでも聴きましたが、どこで演奏してもエレガント。ハルニシュの限界が見えちゃった気もしますが、幸せな気分に。
マーラーはいままでの来日公演、大体聴いてきましたがアバドのやりたいこと、かなり出来たのではないかと思います。

オーケストラの集中力、アンサンブル力の高さ・・・
常設オケでは慣れでも高くなると思いますが、LFOは本当にひとりひとりが聴きあって、より良い音楽を全員で作り上げている。そんな気がしました。

初日は完全に放心状態でしたが、14日は少し冷静に聴けました。オケに余裕が出来たのか、私に余裕が出来たのかわかりませんが・・・。

トップ奏者ももちろん素晴らしいですが、管でいうと2番、3番奏者達のサポートがこの演奏を支えているんだなと確信しました。トップの素晴らしい動きにピタッとついてきて先をさらに示していく・・・。
弦も後ろまで反応が速く、とても繊細。
打楽器の表現力も多彩でした(特にシンバル、ティンパニ)。
カーフスのティンパニは弱いという意見もあるようですが、室内楽(兵士の物語)での演奏を聴いて意識的に出すぎないようにしていると思いました。
#実際マーラーは圧倒的に響く箇所もありましたし。

アバドの長年の友情と努力の成果が伝わってきた気がしました。

17年ぶりに聴くブルックナー4番も楽しみです。もちろんポリーニとの共演も!

No.37 2006/10/17(Tue) 11:38:16

Re: マーラー / ゆうこ@管理人 引用
uggaちゃん、マーラーのご感想ありがとうございます(^-^)/。
さすがはオケ全体をしっかりと見ている方の言葉ですね。

>アバドの長年の友情と努力の成果が伝わってきた気がしました。

本当に!長年の成果を、日本の聴衆にこんなにも素晴らしい形で伝えてくれるなんてもう言葉にならないくらい感謝の気持ちでいっぱいです!!!

No.46 2006/10/19(Thu) 10:49:10


(No Subject) / まあくん 引用
侑子さん、本当にお久しぶりの投稿です。
それにしてもマラ6ショック、本当に凄すぎます。
一緒にコンサートに行った友人は生マーラー初体験、しかも予習なしでこの曲を生まれて初めて聞くという暴挙でした。当然、最初の出合いがこれですから、終演後の興奮は凄く、音楽とマエストロに完全に打ちのめされて、非常に満足して昨日帰りました。私は公開リハにも行ったのですが、全然音楽が違いました!Pブロックで見ていたので、アバドの棒がいつも以上に激情的で振りが大きかったように感じましたが、如何でしょうか?きちんと言いたいことを伝え、音の洪水にならずにこの超難曲からマーラーそのものが振っているような感じを見せてくれたように思います。ベルリン(2年前に生で聴いています。)の実演と比較してはいけませんが、聴衆へのアピールという点では、今回の方が圧倒的です。驚嘆すると共に感謝でいっぱいです。いまだに音が耳から消えずにいます。

No.36 2006/10/17(Tue) 01:16:24

Re: (No Subject) / ゆうこ@管理人 引用
まあくん、ほんとぉぉぉーーーに久しぶりの投稿ありがとうございます!(笑)。
ちょうど、"2004年のベルリンフィルとの6番を聴かれた方はどう感じるんだろう?" と思っていたところに、タイミングよくまあくんからの投稿がいただけて嬉しかったです。そうですよね、今回は凄すぎますよね。
一緒に聴かれたお友達は、今回が生マーラー初体験ですか!この先大変かもしれませんね(^^;。

No.45 2006/10/19(Thu) 10:35:00


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