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ウルトラマンメビウス・ファン感想掲示板

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ウルトラマンオーブ 第14話 暴走する正義 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:林壮太郎、監督:アベユーイチ

 ナオミたちは、SSPのCMを作り、キャッチフレーズはネバー・セイ・ネバーであるが、シンがおらずガイがカメラを回してうまく行かない。そのシンは、コフネ製作所で、ばねの制作を手伝っていた。シンが小学生の時にロボットコンクールに社長の小船惣一(木之元亮)と知り合い、ゼットビートルに納入するばねの制作の追い込みであり、そして完成後は、SSP全員を招いて焼きそばのパーティーである。ガイは焼きそばつくりに。熱い奴、頼みます、と燃える。すると、そこに異世界から、巨大なロボットのようなものが現れて、シンは空の贈り物(初代マン第34話のサブタイトル)とつぶやき、これを小船たちと、渋川らのビートル隊で検査、小船は、軍事用のものは作りたくなく、災害対策のものを作りたいという信念であり、そしてロボットはギャラクトロンと命名されて、ナオミと接触、ナオミは平和を守る意思があると語り、ジェッタはオーブとギャラクトロンが一緒になれば、平和が守れるという。そして、シンはギャラクトロンを調べようと、小船たちと、ビートル隊でギャラクトロンを監視する。すると、ギャラクトロンは地球の環境を調べている模様だ。シンたちはギャラクトロンとの接触を図るも、うまく行かない。
 ところが、ギャラクトロンは音が止まり、これは解析が完了したことを意味するものであり、そしてSSP専用車もろともナオミを取り込んで、ナオミの意識を支配して、この星の各地で起きている紛争、差別などをリセットすると語り、ギャラクトロンは、異次元から厄介者として地球に遺棄されたものであり、地球の文明を破壊すものである。ガイはオーブにフュージョンアップし、ジェッタから、ナオミが取り込まれていると知り、ナオミを取り戻そうとするが、歯が立たない、そしてオーブもギャラクトロンに解析されてしまい、オーブは被害を減らすために、ギャラクトロンを郊外に運ぶ。
 コフネ製作所の建物は破壊されてしまい、シンは、何か間違えたのかと問い、小船は、渋川に頼んで解析させてもらった責任がある、行き過ぎた正義を止めるために立ち上がろうという。
 オーブは、スペリオン光線を放つが全く効かず、ハリケーンスラッシュになるも通じず、ギャラクトロンに抑え込まれて、剣を立てられた…
No.11648 - 2016/10/08(Sat) 10:58:42

ウルトラマンオーブ 第14話 暴走する正義 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 人間が粛清される展開
 今回の展開に一番近いのは、マックスの最終回前後編であり、人間が悪であり粛正するという展開は、ヒーローものの黎明期にはなく、それが70年代、公害問題が大きくなると、人間の正義を疑問視する作品が登場し、新造人間キャシャーンでは、公害を作り出した人間を粛正するために、ロボットたちが反逆する展開であり、さらに大鉄人17では、敵が人間こそ地球のがんと判断する展開があり、今回の展開はこれらに準じるものであり、実際、マックスの最終回も人間の文明を否定するギガバーサークとの戦いであり、21世紀になり、公害問題の次に環境問題が大きくなり、また、怪獣(ロボット)がウルトラヒーローの力を解析して圧倒するのもマックスの最終回と同じであり、しかし、現実には人類は紛争や差別をやっており、もちろんそれゆえに一方的に粛清されるのは認められないものの、現実には戦争や原発事故を起こしている人類の罪深さが背景にあるもので、衝撃的な展開でした。これは、月光仮面が殺生をしなかったヒーローであり、忍者部隊月光が武器の使用を厳禁していたように、破壊はヒーローにはご法度であり、その背景に、人間への信頼があり、それも揺らぐものには、今という時代に深い意味を見るものがあります。
(2) 「正義」という言葉の危うさ
 そして、「正義」という言葉、これは日本初のヒーロー、月光仮面の主題歌にも出てくるものですが、しかし、現実には、正義という言葉の意味を無邪気に信用出来たのは60年代までであり、公害問題が顕著になると、正義という言葉の意味が危うくなり、そして21世紀、各地で起きている戦争のほとんどは、大国が正義の名のもとに虐殺を行っており、「正義」という言葉の意味は危うくなり、今回も、小船社長が、行き過ぎた正義を止めるために、と語っており、今中東のイラク、シリアなどでは、大国が「正義」の名のもとに虐殺を行い、今回、人類に問題があるからと、一方的に破壊を行うギャラクトロン、それもナオミを実質、人質にとってのものは、こういう大国の姿勢にも似ており、そして、ウルトラシリーズでは、故郷は地球、ノンマルトの使者、怪獣使いと少年などの名作を通して、人間の正義に疑問符をつけており、平成では、ティガのうたかたの、や、マックスの第三番惑星の奇跡などに引き継がれた精神があります。ギャラクトロンは地球をリセットする展開は、今中東で行われていることと類似しており、戦争の多発する21世紀に、考えさせられるものです。
 先週の10月1日、朝日新聞の夕刊に、ウルトラマンと沖縄を語る記事が載って、
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12587490.html?rm=150
 上原正三さんは、ノンマルトの使者などで、絶対の正義はないと言われており、沖縄では、今安倍政権が辺野古や高江でやっているのは、ノンマルトの使者でキリヤマ隊長がノンマルトを全滅させて喜んだ、怪獣使いと少年で群衆が金山さんを虐殺したのと同じであり、ウルトラマンが昭和から訴えた問題は、21世紀になり深刻になっています。
(3) 武力の危うさ
 また、小船社長が、軍事力のために技術提供を嫌い、災害救助だからゼットビートルに技術を提供しているというのも、しかし、現実には日本の大企業の多くが軍事用途に進出して儲けており、そのような展開を見ると、今の世の中に深いものがありました。
 これ、ティガの、GUTSよ宙へ、の後編では、強敵ゴブニュ・オグマを倒すために、アートデッセイ号に搭載沙たれマキシマオーバードライブを武器として使用することをホリイ隊員が決意して、開発したヤナ博士が了承するシーンがあり、もちろんこれはこれで正解ですが、この回の脚本を書かれた小中千昭さんには、ファンから、ゴジラ1作目の芹沢博士の悲劇を忘れたのかという抗議の手紙が来たそうです。もちろん、武器・道具は無暗に否定されるものではなく、使用するものの意図、意思にその価値はゆだねられるのですが、今回の展開を見て、この小中さんのエピソードを思い出しました。続編のダイナでは、最強の敵、グランスフィアを倒すために禁断の兵器、ネオ・マキシマ砲を使用するに当たって、武器も意志によるもの、それがウルトラマンダイナだとキサラギ博士が語ったものは、先の小中さんへの批判への回答であり、今、この意味は重くなっています。日本のヒーローは、無謀な戦争を始めて自滅したことへの自戒から生まれた意味があります。
 そして、シンが、小学生の頃にロボットを作り小船社長と出会うなどの過去の展開も見事な伏線であり、武力、武器、道具、技術というものの意味を考えさせられるものもありました。
No.11649 - 2016/10/08(Sat) 10:59:14

ウルトラマンオーブ 第14話 暴走する正義 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) ロボット怪獣は強い!
 今回のギャラクトロン、強いですが、ウルトラシリーズでは、セブンにキングジョーが出て、セブンを圧倒したのを手始めに、クレージーゴン、ビルガモ(これは人質を取っていたこともある)、ガメロツト、メカギラスとロボット怪獣は強敵ぞろいであり、平成でもティガのゴブニュ・ギガ、オグマを筆頭に、コスモスでもロボット怪獣の強さが見せられて、ギャラクトロンは今回、人類の文明粛清のミッションがあったものの、かなりの強さで、そして都会での大破壊シーンは、アベユーイチ監督の演出も、ミニチュアセットとCGを使っての大迫力であり、着ぐるみとミニチュアによる展開は、CGのみの特撮とは異なる良さがあります。
(5) 焼きそばパーティー
 そして、食事シーン、小船社長が焼きそばを作るところは、このようなグルメシーン、ヒーローものでも珍しくなくなり、しかしウルトラシリーズで、みんなでパーティーは珍しく、そしてガイが焼きそばを焼くのも、ヒーローの変身前が食事を作るというのも面白いものであり、小船社長役の木之元亮さんは、ダイナのヒビキ隊長役であり、その後ウルトラ映画にはヒビキ隊長かそれに準ずる役で3回出たものの、それらでは出番が少なく、今回の準主役のようなものは初であり、ウルトラシリーズでは、隊長を演じた人が後のシリーズに出るのは、小林昭二さんがセブン、帰マン、エースに出られて、またゼアス1作目にも出られましたが、他には、ダン隊長の森次晃嗣さんが、本人役でその後多数出ておられるのを除くと異例です。
(6) ヒーローが圧倒される
 そして、ギャラクトロンは圧倒的な力を見せて、オーブの力を解析して知り尽くし、必殺技をはねのける展開は、マックスの最終回と類似し、そしてキングジョーがセブンの必殺技をはねのける展開にも通じて、あるいはティガがゴブニュ・ギガに圧倒される展開もそうであり、ヒーローのピンチで終わるのはオーブで初であり、恐ろしい絶望感もありました。
(7) 絶望の中、どうする!
 今回、冒頭に、ナオミの言った、ネバー・セイ・ネバー、これが次回の第15話のサブタイトルであり、あきらめない、は日本のヒーローの本質、日本特撮党の党首を自認される新聞記者の鈴木美潮さんも、あきらめないことを説くのがヒーローと言われて、一方的に正義を押し付けるものに、どう立ち向かうのか、次回はまたサンダーブレスターが登場する模様ですが、武力で圧するのではなく、ヒューマニズムを最大の力とする日本のヒーローの極致、ウルトラマンオーブに今後も期待です。
No.11650 - 2016/10/08(Sat) 10:59:44

ウルトラマンオーブ 第15話 ネバー・セイ・ネバー あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:小林弘利、監督:アベユーイチ

 シンは、シビルジャツジメンター、ギャラクトロンを永久なる勇者(ウルトラマングレート最終回のサブタイトル)と思ったと反省し、小船は、他の連中が疑うものを信じるものと、疑う者がいると説き、発明家にはそれが必要と語り、そしてギャラクトロンは、オーブに邪魔するなと排除し、自分の命を長らえさせるために他を犠牲にする地球の文明を否定し、シンは自分たちが低レベルかというと、耳が痛いかとギャラクトロンは語り、ジェッタはギャラクトロンこそナオミを利用していると追及し、資源を破壊尽くす人類の食物連鎖を破壊するとギャラクトロンは語る。
 ギャラクトロンを倒し、ナオミを救うために、ガイはベリアルのカードを見て、再びサンダーブレスターになることを決意し、タマユラ姫の警告を聞くものの、サンダーブレスターになるが、何とゼットビートルを破壊、撃墜してしまい、そしてギャラクトロンを圧倒、するとナオミはギャラクトロンの呪縛から目覚めて、ここはどこと語る。だが、サンダーブレスターはギャラクトロンを一方的に破壊し、シンにも、ジェッタにも何もできず、オーブのカラータイマーが点滅し、ジェッタの止めてくれにサンダーブレスターはいったん止まるが、結局ゼットシウム光線でギャラクトロンを撃破し、オーブは消えた。
 ギャラクトロンの中からナオミは救出されし、渋川は、ナオミに何かあったら兄や姉に何といえばいいかと語る。ガイは変身を解いてナオミを気遣い、医師もナオミの治療に当たり、後は本人の力と語る。シンは、命を奪い過ぎた世界はリセットされるのかと悩み、小船は、人は、人の思いの強さに共感できる、俺達にはハートがあり、奪い合うのではなく支え合う、ライオンもシマウマと共存する、争っているのではなく、命は支え合うと、頭でなくハートで考えろと諭す。
 そして、墜落したゼットビートルのパイロットは無事であり、小船たちの作った安全の装置が役に立ったのであり、ナオミを看病するジェッタは、ネバー・セイ・ネバーではなかったかと語り、ガイは、ナオミを気遣い、小船は、科学と、闇は力づくで消すのではなく、オーブも力の制御について言及して、自分で抱きしめてやるべきと語り、そしてナオミは、ガイに手を握られて、そして意識を取り戻した。しかし、ガイは、ナオミたちのそばにはいられないと去るのであった。
No.11651 - 2016/10/15(Sat) 11:17:32

ウルトラマンオーブ 第15話 ネバー・セイ・ネバー 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 正義と科学のこと
 今回のテーマは、武力による正義は正しいのかというのと、人類の科学、環境破壊であり、そしてゲストの、木之元亮さん演じる小船さんが重要なテーマを語り、僕も技術系の教育を受けて、シンのいうこと、小船さんの言うことは共感できて、科学は、使いようにより様々なものになり、エレクトロニクスも、世界の技術を進歩させて、しかし他方、この世の戦争のための兵器にも使われて、もちろん、ウルトラシリーズでは、科学技術への疑問は黎明期からあった、というより、ウルトラシリーズの歴史が科学文明批判そのものであり、そして、シンがギャラクトロンを当初信じて、これについて、小船さんが、疑うものと信じるものがあると説くこと、これは、レインボーマンで、登場人物の一人が、弱いものにできることは信じることだけと語る点があり、市川森一さんは、エースの最終回の意味、武力で平和は来ない、平和が欲しければ、何度裏切られようとも信じて赦すしかないと言われたことにも通じて、信じることと疑うことの意味を見せてくれました。
 また、今回はメインのバトルが物語の中間に描かれて、その後は傷ついたナオミのことを描き、バトルがクライマックスの、通常の形とは異なり、そしてそれでも納得できるものです。
(2) 正義のあり方
 このように、人間を悪とするものは、70年代後半以降、多くのヒーローもの(特撮、アニメを問わず)あり、そして悪に対抗するのが悪の力というのも、仮面ライダーの根本がそうですが、何と、サンダーブレスターはゼットビートルを破壊してしまい、こんなことをやったヒーローは前代未聞であり、サンダーブレスターの戦い、マガオロチに対しては、まだヒーローとしての存在があった(アニメ、タイガーマスクの最終回のように)のに、今回はエヴァンゲリオンで、3号機が使徒となり、それにシンジの友人トウジが乗っているのに、シンジの意図を無視してゲンドウの命令で、ダミープラグの力で暴走して破壊するものを思わせて、しかしサンダーブレスターの破壊が、ジェッタの叫びで一時止まるなど、ヒーローとしてのギリギリの線は守られて、これは、ギャラクトロンのやっていることは結局、暴力であり、正義ではないというものです。もちろん、サンダーブレスターも同じであり、暴力に対して、暴力で対抗しても、憎しみと悲劇しか残さないのは、人間の歴史が無数に証明しています。実際、今シリアやイラクで大国が「正義」の名のもとにやっているのは、ギャラクトロンのやっていることに等しいのです。また、ギンガSの最後に出てきたビクトリウムキャノンが、まさに理性のない武力で敵に悪用されて地球を危機に陥れる展開も同じであり、ウルトラシリーズの歴史が、科学文明の明るい未来を信じつつ、疑問も呈し続けて、そして21世紀の今、科学文明そのものが地球環境を破壊する展開になり、ウルトラシリーズの訴えたことは、半世紀を経て、今も生きています。
 ギャラクトロンのいうこと、やったことは、ダイナ最終回のグランスフィアに通じるものもあり、その主張を、木之元亮さん演じるヒビキ隊長が否定する展開があり、さらにグランスフィアに対して、禁断の力(ダイナではネオ・マキシマ砲)を使うのも共通していますが、ダイナ最終回では、グランスフィアを最後に倒したのは、ダイナのソルジェント光線であり、今回はサンダーブレスターの暴力が破壊する点は異なります。
 これについて、シンは人類の生態はリセットされるのか悲しみ、これについて、小船さんが、機械と同じではない、ハートがあると諭すのは、正義と科学の意味であり、小船さんは、木之元亮さん、ダイナでのヒビキ隊長はメンバーのお父さんであったと語られて、今回もシンやナオミ、ジェッタ、そしてガイの父親のような位置があり、これほどの存在感のあるゲストは珍しいです。
No.11652 - 2016/10/15(Sat) 11:18:08

ウルトラマンオーブ 第15話 ネバー・セイ・ネバー 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 人質に対するヒーローの責任
 このように、人質を取られた場合のヒーローの態度、人質はほとんど100%救出される(今回のように傷ついたとしても)のですが、今回は人質の救出と、強敵の撃破という難題を二つも課せられたガイ、オーブ、しかしサンダーブレスターはゼットビートルを撃墜してしまう展開はびっくりで、ヒーローの歴史でも、仲間を故意で破壊するものは前代未聞です(過失により味方を傷つける展開や、悪に操られて味方を攻撃するのはよくありますが)。それで、人質となったナオミ、救出されるものの傷つけてしまい、これは、鉄人タイガーセブンで、主人公がバイクで子供を轢いてしまいその責任を問われる展開にも通じます、ヒーローは大変なのです。
サンダーブレスターは一方的な破壊を行い、これは仮面ライダーやサイボーグ009のように、悪により作られた力を正義のために活用する展開ではなく、言わば、毒を以て毒を制する、ある意味、必殺シリーズの初期の(仕事人で、必殺の主人公がヒーロー化する前の、ダークな存在であった時期の事)展開を思わせるものでした(必殺シリーズは今でこそ時代劇のヒーローものとして認知されていますが、当初は、金をもらって悪人をCENSOREDとはとんでもないと大変な批判を受けて、2作目の必殺仕置人は大人気であったのに、ある殺人事件が必殺のために起こったと濡れ衣をかけられて、打ち切られることもあったのです)。
 そして、ジェッタが、オーブは味方と信じていたのに、として、小船さんが、科学と同じであると諭す展開、武力は正義ではなく、この小船さんの言葉は、一つ一つが月光仮面以来の、日本のヒーローの真髄であり、素晴らしいものです。これは、無敵超人ザンボット3にて、主人公たちがいるから敵が攻めてきたと非難される展開にも通じていて、ヒーローのしんどさを今回も見せてくれました。
(4) ヒューマニズムこそが正しい
 今回のクライマックス、サンダーブレスターに撃墜されたゼットビートルのパイロットが、小船さんたちの作ったばねによる緊急脱出装置が役に立ち、無事であったという展開、小船さんたちは、人の命のために科学、技術を使ってきたわけであり、もちろんこれはヒューマニズムに基づく展開で、今回のテーマに対する回答であり、これはティガ、影を継ぐもので、イーヴィルティガの暴走を止めるために子犬がガーディーとなって、しかしイーヴィルティガに倒されて、ティガはイーヴィルティガを倒した後、ガーディーを宇宙に運ぶものの、エンディングで、ガーディーになった子犬が生きていた展開があり、それにも似ており、今回の重いテーマへの回答になっていました。こういう教えがあるから、ウルトラシリーズは今も愛されているのです。
(5) 仲間を傷つけたトラウマ
 ガイがナオミを傷つけてしまって、これはナターシャの時と同じであり、しかし戦争は犠牲を出して、何の救いもないものであり、そして戦意を喪失する展開、デビルマンレディーで、主人公ジュンが戦いで犠牲を出してしまい、そして戦意を喪失する展開があり、このデビルマンレディーはダークな作品で、先に紹介した初期の必殺シリーズに近いのですが、しかしこの作品は平成ウルトラと同じスタッフで作られて(脚本は小中千昭さんがメインで、長谷川圭一さんが初めてアニメの脚本を書いた)おり、デビルマンレディーはある意味、平成ウルトラのネガであり、そして2003年の鉄腕アトムも平成ウルトラのスタッフにより作られて、こちらでも正義や戦いの意味を解く展開があり、これは2003年のアトムが平成ウルトラのポジであるわけですが、かなりハードな展開であり、これが次回にも尾を引く模様で、これからのウルトラマンオーブにも期待したいです。
No.11653 - 2016/10/15(Sat) 11:18:46

ウルトラマンオーブ 第16話 忘れられない場所 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:三浦有為子、監督:市野龍一

 ナオミを見舞うジェッタとシンは、ガイのことを話題にしないようにとする。そして、1908年にルサールカ大爆発、ツンドラ地帯でのもので、そこにもオーブがいて戦っていたと推察されるとシンの言葉に、ナオミはルサールカを聞いたことがあると言い、そこにナオミの母、圭子が来て、圭子のひいおばあさんのいたところと語る。そして、あのマトリョーシカはそのひいおばあちゃんのお守りで、その後日本で幸福に過ごし、このお守りでナオミが助かったというのである。
 そして、マスコミでは、オーブへの批判が高まり、それでマスコミがオーブを批判するコメントをナオミから取ろうとしているのだが(そのために圭子はマスコミを避けるためにスーツ姿に変装して入ってきた)、ナオミはオーブを憎くない、ナオミはギャラクトロンに意識を支配された、オーブも同じと言い、しかし世論のオーブ批判は強く、渋川は、ビートル隊はオーブを攻撃するかもというのだが、圭子は今までオーブに助けられた、過去にオーブに助けられたことを忘れないようにと言うものの、ガイのことは忘れろと言い、ナオミと言い合いになる。ナオミは、マトリョーシカを見て、ガイに、あなたはだあれ(セブン第47話のサブタイトル)とつぶやく。
 渋川は圭子に、ガイのことをあんなことで言ったことを批判し、圭子は、あれがナオミのため、マトリョーシカの最後の一つに隠れていたもの、パンドラの箱みたいなものと語り、そしてナオミはガイを気遣い、そのガイは、ルサールカにいた、あれから100年であり、ナターシャとの思い出を語り、オーブニカで、ここは自分の故郷と語り、マガゼットンの出現に、オーブニカをナターシャに託して、ガイはオーブとなって戦い、ナターシャを巻き添えにしてしまったことを後悔した。ところが、そこにジャグラス・ジャグラーが現れて、ガイに昔のお前に戻れない、ベリアルの引き出したものが本来の姿で、他の物を破壊すると、大事なものを壊したくないと、嘲笑して、ガイはジャグラス・ジャグラーとバトルになり、それも魔人態になり、マガオロチの尻尾(サンダーブレスターの切断したもの)をもとに、ダークリングにゼットンとバンドンのカードを使い、合体魔王獣、ゼッパンドンを送り出す。
 ガイはこれに対抗して、オーブ・スペシウムゼペリオンにフュージョンアップして立ち向かい、名乗りを上げて戦うものの、スペリオン光輪はかみ砕かれて、スペリオン光線も通じず、ハリケーンスラッシュになり、オーブスラッガーランスで立ち向かうものの、これを相手に吸い取られてしまい、ジャグラス・ジャグラーは闇の力を使えと言うものの、ガイにはベリアルの力を使うことはためらいがあり、バーンマイトで立ち向かい、ストビュームダイナマイトを使うもゼッパンドンは倒せず、オーブは消えて、ガイは、ナターシャのことを求めると、ナターシャではなく、ナオミが、自分のところに戻ってきて、私はありのままのあなたを受け入れると、新たなカードを託した。しかし、ガイにも何も見えない、自分の心も、守るべき未来もと言い、他方、ナオミは病床で、オーブニカのメロディーを口ずさむものの、そのナオミのところに、ジャグラス・ジャグラーの魔の手が迫っていた。
No.11654 - 2016/10/22(Sat) 11:15:38

ウルトラマンオーブ 第16話 忘れられない場所 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) トラウマを背負ったヒーロー
 今回、ナオミと圭子の話で、100年前の話が取り上げられて、そしてどうやら謎解きのネタはほぼ出揃いましたが(次回解明されるものの、謎をこのようにわからせるように伏線を貼るのもテクニックです)、その中で、前回、ギャラクトロンをサンダーブレスターで倒して、そしてナオミを傷つけて、それがトラウマになってしまい、ナオミたちの元を去るガイ、これは、エヴァンゲリオンで、トウジの乗った3号機(使徒)を破壊して(ゲンドウの指令でダミープラグにより破壊した)しまつたシンジが、もうエヴァンゲリオンに乗らないという展開を思わせて、ともかく、大切な仲間を傷つけてしまい、それでトラウマというのは、ネクサスで、姫屋がセラを助けられなかったことでのトラウマが前例としてあり、ガイの背負ったものは、他にネクサスで、孤門が、リコをダークファウストにされて、そして手にかけたこともあり、前回から、ネクサスを思わせる展開があり、ネクサスは完全に大人に向けてのものでしたが、今回のオーブでは、一見陽気なガイに過酷な宿命を背負わせるのは、大変なものです。ネクサスでも、姫屋や孤門にそんなことまでさせるのかと思わせる展開もありましたが、見ていて、ガイが何かかわいそうになり、こんなに追い詰められるヒーローは珍しい(鉄人タイガーセブンの末期の展開に似たものがありましたが)です。
(2) マスコミに批判されるヒーロー
 そして、圭子と渋川が変装して病院に来たのは、オーブがマスコミから批判されて、それでナオミにオーブ批判のコメントを取ろうとした、これはメビウスで、ヒルカワがミライの正体を知って週刊誌で暴露した点を思わせて、マスコミがオーブを批判する展開、これは偽ウルトラマンによりザラブ星人が人類の信用を無くさせようとするものがありましたが、ウルトラでは、ヒーローがマスコミに批判されるのは、先のヒルカワの悪意の他にはなく、帰マンのシーモンス、シーゴラス編で、岸田長官が、MATは何をしていた、都民にはMAT不要論も出ているというのに通じて、これはかなりリアルな展開であり、それで、圭子がオーブを擁護するのは救いであり、それでも、渋川が、オーブを敵として攻撃するかも知れないというのはショックで、過去には、敵の策謀でヒーローと特捜チームが対立した、あるいは特捜チームが敵に操られて、というものはあったものの、根源的に、こんなことが出るのは、ザンボット3で、主人公たちのために敵が攻めてきたと非難される、あるいは、マクロスで、地球から追放される展開を思わせましたが、ひーろが攻撃対象となるというのは、平成ガメラでは、ガメラは当初敵と思われていた展開、あるいは、ウルトラでも、初登場の際に敵と見なされた例(グレート、パワード、ネオス)があるものの、かなりのショックです。
 それで、本当にオーブが現実社会であのような破壊をしたら、マスコミに批判されるのは予想されるものであり、また、メビウスでのヒルカワの行為は、これ、80年代に本物のタイガーマスクがデビューした際に、正体がわかったら、週刊誌にしきりに取り上げられたことがあり、このような、現実社会のリアリティーを見せているのも面白いものです(ウルトラでは、帰マンが大変にリアリティーのある展開で、都会を怪獣が襲撃したら大変なことになるなどの要素を取り入れて、これは沖縄で戦争を体験された上原正三さんの視点です)
 これで、圭子と渋川が変装してやってきた点、これはギャグであり、しかしシリアスな展開で、こういうものを入れるというのも、オーブの面白いところです。
No.11655 - 2016/10/22(Sat) 11:16:19

ウルトラマンオーブ 第16話 忘れられない場所 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) ガイの原点
 ルサールカ、あれから100年というものは、ウルトラでは、ヒーローが直接人間に変身しているセブン、レオ、80、メビウスは第1話の時点で地球に来ていたものの、今回は100年以上前からいたのであり、そして、ナターシャを傷つけてしまい、そんなガイのトラウマにつけ込むジャグラス・ジャグラー、このキャラクターは特異であり、最後の展開など、卑怯なやり方ですが、それでも、例えばナックル星人(初代)とは異なり、このような悪のキャラクターは異例であり、ハカイダーやタイガージョーとも異なりますが、ヒーローの傷に塩を仕込むようなやり方、それで、悪の存在は大変なものがあります。このジャグラス・ジャグラー、ユニークな悪役で、演じる青柳さんも乗っている模様であり、これは映画「必殺4」で、真田広之さんが悪役を気持ちよさそうに演じられたのにも通じます。
(4) ゼッパンドンの脅威
 合成怪獣は、タロウのタイラント以来いくつかありましたが、これはゼットンとバンドン、初代マン、セブン、そして帰マン最終回の怪獣を合成したもので、さらにマガオロチの要素もあり、風貌はゼットンやバンドンの要素を感じないものの、スペリオン光輪を、跳ね返すのではなく嚙み砕くところなどすさまじく、全てのタイプの力が通じないのはマガオロチと同じですが、今回はサンダーブレスターを封じられてのものであり、トラウマの中で戦うヒーローの苦悩、こんなにガイを追い詰めるのかと思わせました。ともかく、強敵に次ぐ強敵で、エックスもウルトラヒーローを倒した怪獣との戦いが続いたものの、オーブの場合はトラウマ込みであり、さらに熾烈です。
(5) トラウマを超えるもの
 この、ナターシャとナオミの関係は、今回の話を見たらもうわかったも同然ですが、追い詰められて、しかし、ジャグラス・ジャグラーの魔手はナオミに及び、そして、ナターシャと思ったら、ナオミが新しいカードを渡して、勇気づける展開は、この中で唯一救いがあり、オーブは前回の15話から極めてハードな展開ですが、これ、オーブだと、特捜チームをあえて設定しないことや、悪の要素によるウルトラマンなど、今までのウルトラシリーズで取り入れられなかった要素を取り入れており、ウルトラでは、このような差別化の方針を取っても、結局初代マン、セブンの路線に回帰した例ばかり(特に昭和)ですが、今回は違った路線も成功させており、そして、円谷さんは、レッドマンの無料配信で話題を呼び、続いてトリプルファイターを無料配信、グレート、パワードのブルーレイ化も決まり、特撮ファンを喜ばせており、オーブを見ても、ウルトラファンを50年間続けてよかったと思いました。


No.11656 - 2016/10/22(Sat) 11:16:51

ウルトラマンオーブ 第17話 復活の聖剣 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:小林雄次 監督:市野龍一

 ジャグラス・ジャグラーは医師に化けてナオミを襲おうとしたが、オーブは敵ではないとナオミは主張し、なぜジャグラス・ジャグラーはオーブを憎むのかというと、日本刀を抜いてマトリョーシカを切り、しかし間一髪ガイが間に合い、ナオミを病室から避難させる。ガイはナオミを巻き込んだことを謝罪し、大切なものを傷つけたくなというのだが、ナオミは、ガイと一緒にいると決めた、ガイが誰かは分からないものの、ガイを信じていると言い、マトリョーシカの最後の一つをガイに託した、最後の一つに、希望が残っているという。
 渋川は、ビートル隊で、オーブを攻撃対象にしたとジェッタとシンに語り、何かを守るには、傷つける覚悟がいるというのだが、ジェッタはそれはオーブも同じだと答える。そして、ナオミが病室からいなくなり、そのナオミは、ガイにオーブのことを聞き、しかしナオミはオーブを信じている、ギャラクトロンを倒した際に傷ついたが、オーブのために助かった、世界が敵でも、自分はオーブを信じると語り、そして、マトリョーシカはルサールカ出身の祖母が残したと語り、最後の一つには、ナターシャとガイの写真が入っていたのである、ガイは、ナオミがナターシャの子孫であったと知る。つまり、ガイはナターシャが生きていたことを知り、ガイはナオミを抱擁して、感謝した。そして、ナオミの歌を、今度オーブが現れたら歌ってほしいとガイは託す。そして、ゼッパンドンが出現し、オーブニカをナオミに託し、ジャグラス・ジャグラーは、自分に立ち向かえるのは闇の力だけと嘯き、ガイはゾフィーとベリアルの力で、サンダーブレスターにフュージョンアップした。これを、ジャグラス・ジャグラーも待っており、ゼッパンドンを担いだサンダーブレスターにゼッパンドンは攻撃、オーブは暴走し、ビートル隊は出撃、ゼットシウム光線をゼットンのシールドで防ぎ、しかし、ナオミはオーブを、命を救ってくれたあなたを信じると語りかけて、ビートル隊はオーブを攻撃、ジャグラス・ジャグラーは、ガイに大切なものを守れなかった、さらばウルトラマン(初代マンとパワードの最終回のサブタイトル)といい攻撃するが、サンダーブレスターはナオミたちを、身を挺して救ったのである。
 そして、ナオミの歌が響くと、ジャグラス・ジャグラーは苦痛であり、これはオーブニカの響きと同じで、己を信じることが力になる、これが本当の自分だと、前回ナターシャ、ナオミに託されたカードで、オーブカリバーをゼッパンドンの尻尾から召喚して、オーブオリジンに変身した。ガイは、初めて自分をウルトラマンオーブと名乗り、オーブカリバーでゼッパンドンのシールドを破り、オーブスプリームカリバーでゼッパンドンを撃破した。ジャグラス・ジャグラーはダークリングを失い、オーブにナオミたちは感謝するが、礼を言いたいのはオーブの方だとガイは語り、渋川は、ジェッタたちの中継映像を見てオーブを攻撃対象から外したと語り、ナオミはオーブニカをガイに返して、ガイは、ナターシャの託した命を、これからも守る、この星に命の続く限り、と語った。
No.11657 - 2016/10/29(Sat) 12:07:28

ウルトラマンオーブ 第17話 復活の聖剣 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 謎解き 予想通り
 今回のポイント、ナオミがナターシャの子孫であることは、前回の展開で容易に想像がついたものの、今回、マトリョーシカの最後に入っていたのがガイとナターシャの写真とはびっくりであり、これでナターシャが生きていたとガイが知り、トラウマが解けるのは感動的であり、第1話から伏線を張って、それを解明するのは、謎を振りまいて行くのはエヴァンゲリオンがルーツなものの、エヴァンゲリオンでは謎はほとんど解明されずであり、平成ライダーでも、アギトで謎を振りまいて、一つ解明されたらまた謎、それらが終盤に解明される展開もあったものの、振りまいた謎をすべて解明したのはウルトラマンネクサスのみであり、これ、ウルトラシリーズがファンを裏切らない展開であるのに感動します。
 また、マトリョーシカなど、様々なアイテムが物語を構成する展開はユニークであり、緻密なシリーズ構成に脱帽です。
(2) 不敵なジャグラス・ジャグラーの存在
 冒頭、ジャグラス・ジャグラーが病室のナオミを襲うシーン、これはヒーローものでは異例で、やくざ映画だと、病院にいる抗争相手を襲うことはありますが、しかし、ジャグラス・ジャグラーはナオミを傷つけるのが目的ではなく、どうやらこうやったらガイが来ると計算しての行動であり、さらにナオミにオーブが敵だと言わせるものであり、ジャグラス・ジャグラーはガイのトラウマにつけ込んでの行動で、普通こういうことをやったら嫌味とか、あるいはナックル星人初代のようなものになるのに、そうならない、悪役の美学があり、これはハカイダーやタイガージョーのような存在とも異なり、面白い世界です。これ、ジャグラス・ジャグラーを演じる青柳さんは乗りに乗っての演技で、見ていてこちらも楽しいものでした。
(3) 防衛隊がヒーローを攻撃するも…
 ビートル隊がオーブ攻撃を決定ですが、渋川の、何かを守るのは、何かを傷つけると語る展開は、過去、ウルトラヒーロー登場時に敵と誤解されたことがあり(グレート、パワード、ネオス)、ネオスでは実際攻撃されているものの、これは初期の話であり、ヒーローが物語の途中で攻撃、あるいは排除の対象になる(敵に操られての展開(帰マンの、宇宙戦士その名はMATなど)を除くと)のは、ティガの悪魔の審判で、キリエロイド2の作戦で人々がティガを悪と信じる展開もありますが、今回はビートル隊の行動は、現実だとあり得て、しかし、それでも、ジェッタの中継映像を見て、オーブ攻撃を即座に止めるというのも、この世界が信頼により構築されていることを意味します。
No.11658 - 2016/10/29(Sat) 12:08:07

ウルトラマンオーブ 第17話 復活の聖剣 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) 信じることが武器
 ナオミが、ガイは何者か知らないが、信じているというのは、ダイナの、移動要塞浮上せず、でヒビキ隊長が氷漬けにされたダイナを救出する際に放った熱いセリフに通じて、そして、ナオミとガイの信頼により、物語が進むのは、市川森一さんが、エース最終回の意味、武力で平和は来ない、信じて赦すしかない、これを実践したものであり、ナオミが信じると言ってヒーローが優勢になるのは、ティガの、悪魔の予言での、イルマ隊長の言葉にも通じて、そしてサンダーブレスターがナオミたちを救うのは、ウルトラマンの展開の真骨頂です。信じるのは、何よりの武器であり、もちろん信じるためにはそれだけの実績が要り、これは、ガイ=オーブとナオミたちに固いきずながあり、信頼の絆の賜物であり、これは日本のヒーローの真骨頂です。
そしてナオミの歌によりオーブが力を得る展開、歌が武器になるのはマクロスシリーズの定番ですが、信じることは力であり、それにより、ナオミが夢に見た光の巨人、オーブオリジンとなり、BGMもマーチ調のものではなく、オーブニカのメロディーのものであり、哀愁のある曲をもとに、勝利を得るのは、ヒーローの背負う重みを見せてくれて、ウルトラヒーローだと、このような重い宿命を背負ったのは過去にはネクサスくらいでしたが、大変なものを感じました。
(5) 初めて、ウルトラマンと名乗る
 そのガイ、サンダーブレスターになり、またも暴走し、今回は鉄塔で攻撃、メビウスならリュウが怒る展開の連続ですが、サンダーブレスターがゼッパンドンを持ち上げると攻撃とは意外で、これは、毒を毒で制する展開であり、これは初期の必殺シリーズに通じて、藤田まことさんの中村主水というと、時代劇のヒーロー、必殺仕事人と皆さんは想像されるでしょうが、しかし初登場の必殺仕置人では、悪を倒すには、こちらはそれ以上の悪にならないといけないと語るシーンがあり、そんな毒を毒で制する展開から、真の正義とは何かを問うて、そして今までガイは自分をオーブとのみ名乗り、ウルトラマンと名乗らなかったのが、今回はウルトラマンオーブと名乗り、守るものがあるから戦う、という展開は素晴らしい世界であり、そしてオーブカリバーがゼッパンドンの尻尾から出るのも面白い展開であり、トラウマを克服したヒーローの活躍は大変なものがありました。
 今回は市野監督の演出で、市野さん、コスモスでは主力の監督で、おおらかな展開をして、オーブでも第7,8話にはその傾向があったものの、今回はハードな展開の中に救いがあり、暴力は何も解決しないというテーマはコスモスも、全てのウルトラシリーズも同じであり、納得しました。
(6) そして、未来へ
 今回、ジャグラス・ジャグラーはダークリングを失ったものの、面白い存在であり、次回はウルトラシリーズ定番のバラエティものの模様ですが、今回、うまくおもちゃのマーケティングも行い、この、ギンガ以降の、おもちゃの戦略は、おもちゃを売るために番組を作っているとも批判されるものの、しかし、製作費を回収するためにはおもちゃやDVDのマーケティングは必須であり、ギンガ以降、おもちゃのマーケティングの成功も、1〜2クールの作品が4年続いている理由であり、これからも、ウルトラシリーズは発展するものであり、未来に、希望の持てる展開でした。
No.11659 - 2016/10/29(Sat) 12:08:50
ウルトラマンオーブ 第11話 大変!ママが来た! あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:黒沢久子、監督:田口清隆

 銭湯で、ナオミはガイに恋人になってくれと言い、ジェッタとシンはびっくりするが、これはナオミの母親、圭子が上京してきて、婚約者がいるとのアリバイのためであり、ガイはスーツ姿で眼鏡をかけて、弁護士見習いとの触れ込みで、ホテルのレストランにて、ナオミ同伴で圭子に会う。ところが、そこにジャグラス・ジャグラーが現れて(魔人態も見える)、ガイに禍の現れるのを語り、ガイはジャグラス・ジャグラーを追い出そうとするが、ジャグラス・ジャグラーは、ガイ=オーブのおかげで魔王獣のカードが揃ったと、自分のために魔王獣を倒してくれたと感謝するのである。魔王獣カードを手に入れるために、ガイはジャグラス・ジャグラーの手の上で踊っているだけだと嘯く。その上に、ベリアルのカードもジャグラス・ジャグラーは持っていた。ところが、そこへ、ビルの外で、巨大なタマユラ姫が出現し、禍の起こることを警告する。
 タマユラ姫のことをシンたちが調べて、古文書から、禍のオロチにさらわれて、それを勇者により助けられ、オロチは勇者の力により封印したものであり、タマユラ姫の封印が決壊する危惧をシンは語り、ジェッタは、悪魔はふたたびと語る。
 圭子は、渋川とともに買い物を楽しみ、そして、ナオミたちがSSP出動と言うと、圭子は英語の発音がなっていない、ナオミに一人でいて欲しくない、こんな物騒なところからナオミを連れて帰ると言う。だが、ナオミは一人ではない、仲間と一緒だと語り、入らずの森のところに異変であり、ガイは飛び出す。そして、ジャグラス・ジャグラーは魔人態となり、ガイと肉弾戦、すると、ジャグラス・ジャグラーはダークリングに、6つの魔王獣のカードを使い、最強の魔王獣、マガオロチを召喚して、マガオロチを封印していたゾフィーのカードをベリアルで破り、マガオロチが復活し、町で暴れだした。ガイは、ジャグラス・ジャグラーの狙いは自分だと言うが、ジャグラス・ジャグラーはマガオロチを暴れさせて、ガイはウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンにフュージョンアップするが、スペリオン光線は全く効かず、ハリケーンスラッシュになりオーブスラッガーランスを使うも、全く通じず、カラータイマーが点滅、ゼロと帰マンがはみ出し、バーンマイトになり、ストビュームダイナマイトでマガオロチを倒したかと思いきや、全く打撃を受けておらず、マガオロチの攻撃でオーブは敗退し、ガイは倒れて、ジャグラス・ジャグラーは勝ったと誇り、ガイの持つ、ウルトラマンたちのカードを奪ってしまった。ナオミたちがガイを探す中、マガオロチの脅威は続く。
No.11640 - 2016/09/17(Sat) 15:28:25

ウルトラマンオーブ 第11話 大変!ママが来た! 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 前代未聞、中盤クライマックスにギャグ
 今回は田口監督による前半のクライマックスであり、強力な怪獣(魔王獣)による脅威、ヒーローの敗退と復活、反撃はギンガS、エックスでもあったものの、今回はナオミの母、圭子によるギャグを入れて、これ、東京にいる娘を母親が連れて帰る展開は、昭和の様々なドラマ(ヒーローものだけでなく、刑事ドラマなどもある)にあるもので、ガイがスーツで正装?なのは、エックスの第3話や、ダイナの怪獣ゲームに例があり、その上に、圭子とガイ、ナオミの宴席にジャグラス・ジャグラーが現れると言うのも前代未聞であり、様々な試みがオーブにはあり、他方、SSPの本部は畳仕立ての部屋や、昭和の古いテレビが置いてあるなどの昭和テイストであり、そして、渋川が圭子の買い物につき合わされて、たくさんの荷物を持つ展開は、初代マンの、真珠貝防衛司令でイデがアキコの買い物に付き合う展開へのオマージュであり、昭和オマージュと、新鮮な展開の融合は面白いものでした。このような、シリアスな話にギャグの要素を取り入れるのはウルトラでは初であり(ギャグ回は、エックスのわれら星雲やXio24時のように独立している)、田口さん、迷ったら遊べと言われた意味も分かるものでした。
 そして、圭子を演じた田中美奈子さんは、トレンディドラマで美脚クイーンと言われた方で、このような方がウルトラに出るのは異例です。
(2) ジャグラス・ジャグラーの悪の魅力
 そして、圭子がナオミ、ガイとの宴席を設けて、そこに敵の幹部であるジャグラス・ジャグラーが現れる展開は衝撃的であり、圭子はジャグラス・ジャグラーの正体を知らず、このような行動を取った悪の幹部は、ウルトラでは例がなく、東映ヒーローでも珍しいものであり、このジャグラス・ジャグラー、前回、惑星侵略連合を壊滅させて、魔王獣とともに、ベリアルのカードも奪うなど、悪の上をいく悪の設定で、悪の上をいくと言う設定は、必殺シリーズの仕置人で、悪を倒すにはその上の悪になるという展開があり、また悪の間の仲たがいも、東映ヒーローにはよくあるものの、このジャグラス・ジャグラーの設定はユニークであり、ハカイダーやタイガージョーのような設定とは異なり、そしてノストラを倒してベリアルのカードを手に入れて、それでマガオロチの封印を解くという、悪のトップの封印を解くのはゲームによくある展開であり、他方、第6話に出てきたタマユラ姫が再登場して、巨大化して警告する、このような人間の巨大化は、初代マンの禁じられた言葉でフジ隊員が巨大化する展開もありましたが、今回は意表を突いた展開で、驚きました。
 さらに、ガイとジャグラス・ジャグラーの肉弾戦、これにジャグラス・ジャグラーは魔人態になってのものであり、このような肉弾戦もオーブではよくあり、新鮮な展開です。
No.11641 - 2016/09/17(Sat) 15:28:57

ウルトラマンオーブ 第11話 大変!ママが来た! 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) あらゆるタイプ(フォーム)で通じない!
 強敵に、ウルトラマンが敗北するのは、ウルトラでは終盤の展開の定番であり、ティガがガタノゾーアに敗れる、ガイアとアグルがゾグに敗れる展開がありましたが、これに近いのは、ウルトラより仮面ライダークウガの、強敵ガドルにすべてのフォーム(当時、クウガは4フォームがあり)が通じず、ガドルの攻撃で倒れる展開があり、これに通じるもので、しかし、今回はマガオロチの脅威はすさまじいものであり、まさに、ティガが最初、ガタノゾーアに圧倒された展開そのもの、あるいはエックスでグリーザとの最初の戦いで圧倒されたのにも似て、このような超・強敵は平成ウルトラの定番ですが、大変な脅威であり、田口監督の演出により、エックスの終盤や劇場版を思わせる展開で、このご時世に、このような怪獣特撮をテレビで見られるとはすごいことです。
 また、オーブがスペシウムゼペリオンで登場時に、ビルのガラスに姿の映るシーン、これはギンガSでビクトリーとムルチのシーンであり、劇場版エックスでのビクトリーのシーンにもあり、いずれも田口監督の演出で、怪獣映画の、それもCG主体ではなく、着ぐるみによる迫力に圧巻のものです。
(4) 変身アイテム盗難
 そして、倒れたガイは、ジャグラス・ジャグラーにウルトラマンのカードを奪われてしまい、すでに第3話で一時オーブリングを奪われる展開もあったものの、今回はもう一つの核であるウルトラマンのカードを奪われて、これはティガ「地の鮫」で、消耗したダイゴがマサキ・ケイゴにスパークレンスを奪われる展開を思わせるものでした。オーブ(ガイ)の場合、変身アイテムにはオーブリングとウルトラマンのカードがあり、後者がジャグラス・ジャグラーの目当てであり、ヒーローを痛めつけて目当てのものを奪う展開は壮絶です。
(5) 強敵に、どうする!
 今までの力で対抗できない敵に対抗するのは、ティガだと最終回でグリッター化、ガイアとアグルは地球怪獣のエネルギーでパワーアップ、その他、何らかのパワーアップがいるのですが、どうやらパワーアップにベリアルが関係している模様で、次回の展開は楽しみであり、これからもウルトラマンオーブは期待しています。
No.11642 - 2016/09/17(Sat) 15:29:38

ウルトラマンオーブ 第12話 黒き王の祝福 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:黒沢久子、監督:田口清隆

 オーブを圧倒したマガオロチはエネルギーを蓄える休止状態に入り、東京はパニック逃げる人も出て、ジェッタは怪獣無法地帯と語る。シンは怪獣の力を分析する装置を持ち、マガオロチはいつ復活してもおかしくないと言う。他方、前回惨敗したガイはナオミに助けられて、ナターシャとガイがうわごとを言っていた意味をナオミは問う。圭子は、自分は帰らないとして、ナオミはこれに夢中になっていると圭子に語り、ナオミたちと行動を共にして、そして、シンとジェッタは、解決の策がタマユラ姫にあるとして、入らずの森に行く。
 ガイは目覚めて、ジャグラス・ジャグラーからウルトラマンのフュージョンカードを取り戻そうとするが、無残に破れてしまう。他方ナオミたちと圭子は入らずの森で、タマユラ姫を探し、破壊されたタマユラ姫の石碑を復活させる。他方圭子は、入らずの森に花の種をまく、大地が生命を待っているからと語る。そして、ナオミたちは石碑を復元するが、それだけでは何も起こらない。だが、圭子が水を大地にまくと、花の芽が出て、そこからタマユラ姫が現れる。
 その頃、復元したマガオロチは破壊を再開するも、ガイには何もする手立てがない、ところがそこにタマユラ姫が現れて、2枚のフュージョンカードをガイに与える。マガオロチを封印していたゾフィーと、そしてなんとベリアルである、この危険な力が最後の希望だとタマユラ姫は語り、ガイは、ゾフィーのカードはフュージョンアップ出来ても、ベリアルのカードは拒否されてしまう。その間にマガオロチが迫り、タマユラ姫がこれを防ぎ、そして焼失した。意を決したガイは、ベリアルのカードをフュージョンアップし、ウルトラマンオーブ、サンダーブレスターになり、マガオロチに立ち向かう。今回は圧倒的な破壊力でマガオロチを制し、切断技でマガオロチの尻尾を切って圧倒し、最後はゼットシウム光線でマガオロチを撃破した。
 ジャグラス・ジャグラーは負けを認めて、ガイのウルトラマンのフュージョンカードを返した。そんなガイは、ナオミたちのところに行き、オーブニカを吹く、と、圭子はざわざわすると、何か惹かれるものがあった。
No.11643 - 2016/09/24(Sat) 11:17:46

ウルトラマンオーブ 第12話 黒き王の祝福 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) ウルトラ史上初、悪の力を使ったウルトラヒーロー
 今回のポイントは、サンダーブレスターの元となるのが悪のウルトラマン、ベリアルであり、ウルトラシリーズでは、悪の力に準拠した戦いは初であり、しかしヒーローの世界では、仮面ライダーはもともと悪であるショッカーにより作られた力を正義のために使っているもので、そのルーツはサイボーグ009にあり、他にもデビルマンなど悪の力によるヒーローは多数あり、しかしウルトラだと、逆に地球防衛のためにと作ったものが敵に利用される(ダイナの劇場版や最終章)例が多く、これらは純粋な正義の意図ではなくかなり邪悪な意図によるものですが、こういう、悪の力を正義のために使えるのかというのは、鉄人28号が、リモコンが敵に渡ったら悪になってしまう展開、そしてジャイアントロボ、敵により作られたものが正義のために戦い、そのうちに、段々主人公、大作少年の正義の心が乗り移る展開など、これはヒーロー創世記に、太平洋戦争を体験した作り手が、正義と悪、そして力による正義はあってはならない(日本初のヒーロー、月光仮面が慈愛のヒーローであったように)という哲学の元にヒーローはあるのです。
 ベリアルは、今回ウルトラヒーローとしてガイが紹介していたものの、もちろんウルトラ一族ではなく怪獣の仲間に入る(イーヴィルティガやカオスウルトラマンなどの仲間)もので、しかしベリアルはM78星雲出身の存在であり、危険な力による存在であり、しかし、仮面ライダーはもともと、悪を倒すには悪の力に準拠していくという発想であり、今回は巨大な悪に立ち向かえるのは、悪の力を正義により制御して、という、日本のヒーローの哲学によるものです。
 今回の展開に近いのは、仮面ライダークウガ、最後の敵、ダグバを倒すために、主人公五代雄介はアルティメットフォームになることを決意し、しかしそれを闇をもたらす存在になりかねないのですが、これを雄介は正義のために使い、敵は笑いながら暴力をふるうのに、雄介は泣きながら暴力で応戦するシーンがあり、これにも通じて、正義と言うものの危うさと、それを貫く困難さを見せてくれるものでした。
(2) リアルな都会の破壊シーン
 そして、マガオロチが破壊の限りを尽くして東京が蹂躙される展開、シン・ゴジラにも似たようなシーンがありましたが、これのルーツは、帰マンのグドン、ツインテール編と、シーモンス、シーゴラス編であり(ちなみに、ギャレス・エドワーズ版ゴジラは、この二つのエピソードの、2大怪獣が大都会を襲撃する、夫婦怪獣が繁殖のために大都会を襲撃する展開へのオマージュだと思います)、そして初代ゴジラでも東京がリアルに蹂躙されており、これは太平洋戦争での東京大空襲のことを踏まえたものであり、逃げる人がいると言うのは、疎開のことを示します。これは帰マンのメインライターの上原正三さんの意図があり、沖縄戦(太平洋戦争唯一の地上戦)の体験が背景にある(上原さんは沖縄戦を直接体験していないものの、疎開する船で九死に一生を得たのです)のです。
 また、マガオロチの脅威は、怪獣として破格のものであり、怪獣特撮に意欲を見せる田口清隆さんの本領で、CGではない、着ぐるみとセットによる特撮の魅力を見せてくれています。今、シン・ゴジラがヒットしているものの、やはり怪獣は着ぐるみとセットでやるべきと思いました。
No.11644 - 2016/09/24(Sat) 11:18:43

ウルトラマンオーブ 第12話 黒き王の祝福 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 仲間によるヒーロー救出、ヒロインによる力の伝授
 ウルトラシリーズでは、ウルトラマンが敗北した場合、初代マンでは最終回で科特隊がゼットンを倒し、セブンではガッツ星人に磔にされたセブンをウルトラ警備隊が救出したものの。第2次シリーズでは、ウルトラマンが破れたらウルトラ兄弟、父、キングたちが助けることになり、これは最初受けたものの、いずれ陳腐化してしまい、そして平成ウルトラでは、人間がウルトラマンを助ける展開が出るもので、今回は戦力を持たないSSPのナオミたちがタマユラ姫を復元し、圭子もそれに参加して、そしてタマユラ姫がガイに新しいフュージョンカードを授ける展開は、ガンダムSEEDで敵ザフトの歌姫ラクスが、主人公キラにフリーダムガンダムを託すシーンを思わせて、タマユラ姫がマガオロチの攻撃に消えて、ガイが奮起する展開は、ガイアの決着の日で、自分が騙されていたと知った藤宮が、アグルの力を我夢に託して消えるシーンを思わせました。
 なお、タマユラ姫がなぜゾフィーとベリアルのカードを持っていたか、それは前回で、ジャグラス・ジャグラーがベリアルのカードによりゾフィーの封印を破って、その際のカードをタマユラ姫が持ったという解釈の模様であります。
(4) 掟破りの破格なバトルのサンダーブレスター
 そのサンダーブレスターの戦いはウルトラとしては掟破り、こんな粗野な戦いの例はなく、例えばビルをもってマガオロチに投げつけるなど、メビウスを知っている人なら、リュウが怒るぞと突っ込むところであり、いや、ウルトラ以外でも、こんな粗雑な破壊をやったヒーローは少なく(伝説巨神イデオンが法外な破壊力を見せて、敵のロボットや戦艦だけでなく、惑星すら破壊するシーンがあったくらい)、こんな戦いでいいのかと、思いました。
(5) 不敵なジャグラス・ジャグラー
 今回は宿敵、ジャグラス・ジャグラーが不気味であり、ガイのフュージョンカードを奪い圧倒したものの、サンダーブレスターの登場に、1度くらい勝たせろというあたりはユニークであり、そして負けを認めて、奪った変身アイテムを自ら返す悪役は前代未聞、しかし、それは闇の力を使ってしまったガイ(オーブ)への当てつけもあるのでしょう、このようなキャラクターはヒーローもので前例がなく、悪と言うものの魅力を見せつけてくれました。そして、ジャグラス・ジャグラーが、ガイに闇に近づいていると言うのは、これも仮面ライダークウガで、敵(グロンギ)の幹部、バラの女が一条刑事に、人間たち(リント)も自分たちに近づいていると語るのを思わせて、この前後編は、クウガの45話と46把を思わせるものもありました。
(6) 謎が生まれて
 そして、ガイが太古、異国の少女ナターシャを守れなかったことがトラウマになり、そしてナオミが巨人の夢を見て、さらに圭子もオーブニカの響きに意味があり、また圭子とガイの会話も面白く、様々な伏線が張られており、次回はどうやら総集編に近いものの模様ですが、ウルトラだと、ネクサスで、振りまいた謎を最終回ですべて解決した例があり、これはエヴァンゲリオンなど、謎を振りまいて、最後は解決せずに終わる例がほとんどな中で大変なことであり、これからのウルトラマンオーブも楽しみです。
 
No.11645 - 2016/09/24(Sat) 11:19:20

ウルトラマンオーブ 第13話 心の大掃除 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:足立淳一郎、監督:武居正能

 ナオミたちは、ちらかったSSPのオフィスを大掃除することになった。そして、ガイ、オーブとの出会いから、回想することになり、魔王獣マガバッサーの出現、ウルトラマンオーブの登場、ジャグラス・ジャグラーのことなどが回想される。そして、ガイも居候の関係で大掃除に参加、その中で、過去にマガゼットンとの戦いでナターシャを失い、今は他のウルトラマンの力を借りないと戦えないが、それでもガイは戦うと決意する。そこへ、渋川も登場、非番のはずが呼び出されてしまい遅れて、そして、ジェッタは、渋川が爆発などの後で生還しており、渋川がオーブの正体かと訝る。その後、様々な戦いが回想されて、マトリョーシカは、ナオミが母からお守りとして持たされたものだという。
 ガイはSSP専用車を洗い、その中でジャグラス・ジャグラーのことを回想し、他方、メトロン星人タルデは、円盤の中で、惑星侵略連合でただ一人生き残り、ジャグラス・ジャグラーの本性を見抜けなかったことを悔やみ、しかし、惑星侵略連合はまだ生きていると決意する。ガイは、マガオロチとの戦い、タマユラ姫のことを回想する。強すぎる力のことを思う。
 そして、大掃除が終わり、ナオミがバイトしなくていいようにSSPのHPのアクセスを増やす、CMを作るなど話し合われて、最後はみんなでシャワシャワコーヒーを楽しむのであった。
No.11646 - 2016/10/01(Sat) 10:57:58

ウルトラマンオーブ 第13話 心の大掃除 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 総集編に一工夫
 今回は総集編であり、ギンガ、ギンガS、エックスでもあったものの、それらでは既存の映像の総集編のみで、ナレーション以外は新作はなかったものの、今回はSSPのオフィスの大掃除の形をとって、その中に総集編、過去の名シーンを入れるものであり、中でも、ガイが他のウルトラマンの力を借りないと戦えない、それでも戦うなどのことがあり、また正義という言葉も使われて、これは次回のテーマでもあるのですが、正義という言葉は危うく、もちろん、日本初のヒーロー、月光仮面から正義の味方という表現が主題歌にあったものの、正義のために何をしてもいいのではない、というのはすべての日本のヒーローに共通する哲学であり、特にウルトラマンではそれが強く強調されて、これは太平洋戦争の体験を負った作り手たちの模索(もちろん、これは月光仮面から仮面ライダーも同じ)の結果です。
 その大掃除は、これも昭和の様々なドラマの定番のネタであり、誰が散らかした、などのネタは面白いものでした。
(2) 生きていたメトロン星人タルデ
 そして、第10話で壊滅したと思われていた惑星侵略連合、一人、メトロン星人タルデが生きており、首領のノストラがジャグラス・ジャグラーに殺されても、地球侵略をあきらめない模様が描かれて、この分だと、メトロン星人タルデはこれからも出てくる模様で、この手の悪の組織は、首領、総統などのいわゆるラスボスが倒されたら崩壊するのに、惑星侵略連合はこれからも残る模様で、悪の組織が複数あり、内紛などを繰り広げるのは、Zガンダムでティターンズとアクシズ・ネオジオンがエゥーゴと抗争する展開などあり、これは今後に、目が離せません。
(3) 強すぎる力
 そして、前回のサンダーブレスターの強すぎる力、ヒーローは暴力は許されず、しかしサンダーブレスターのものはそれに近く、そのような危険な力を使わざるを得ない展開は、仮面ライダークウガの終盤にあり、それは、力では平和は来ないという哲学であり、過去には、宇宙戦艦ヤマトの波動砲があまりに破壊力があり、これを使ったことへの意味を問う展開、中でも、ガミラスの本星を波動砲をきっかけに壊滅させて、古代も雪もそれでよかったのかと問うシーンは、日本のヒーロー哲学の根本で、今回のオーブにもそれに通じるものがあります。
(4) 中国で大人気のオーブ、サンダーブレスター
 ガイを演じる石黒英雄さんのツイッターによると、前回のサンダーブレスター登場の回は、you tubeで公開したら、中国で何と4億回再生されており、日本では50万回、日本と異なりテレビ放映のない中国ですが、ウルトラ銀河伝説や、ウルトラマンゼロの映画が中国で大ヒットしており、ウルトラマンはアジア圏では人気の模様ですが、心強いことであり、次回はダイナのヒビキ隊長役の木之元亮さんがゲスト出演、これからのウルトラマンオーブも楽しみです。
No.11647 - 2016/10/01(Sat) 10:58:34
ウルトラマンオーブ 第7話 霧の中の明日 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:小林雄次、監督:市野龍一

 シンは、過去に怪獣の出現した前日にこれを予知していたブログを発見し、その主、ハルカにナオミは接触する。ナオミは、自分が巨人の夢を見たことを語るものの、しかしハルカは引っ込み思案であり、ジェッタとシンのシフォンケーキも食べない。そんなハルカに、ガイは接触し、するとハルカはガイがウルトラマンオーブだと知っており、それを見て子供たちが集まり、ガイはラムネのお兄さんと交わすが、ハルカは過去にも予知夢で、初恋の男の子が転校してしまう、両親が喧嘩するなどが現実化し、そして怪獣の出現を予知しても何もできないと言うが、ガイは、過去は変えられないが、未来は変えられると語る。
 ハルカのブログを知ったナオミたちは渋川に連絡し、つばさぞう公園に怪獣が現れることを伝え、渋川はハルカの食べなかったシフォンケーキを食べて満足し、警戒すると言う。ナオミは、またバイトである。ハルカは、怪獣の出現を予知してブログを書いても、ネガティヴなコメントばかりであり、追い詰められる。
 そして、つばさぞう公園に、硫酸怪獣ホーが現れた。ハルカは、ウルトラマンオーブがホーに敗北する夢を観たとガイに伝えるが、ガイは未来を変えてみせると、ウルトラマンオーブにフュージョンアップ、バーンマイトで立ち向かうが、ホーは強く、そして、ハルカの絶望や悲しみをマイナスエネルギーとして吸収し、これがある限り、ホーは無敵である。しかし、未来を変えようと、ハルカはオーブを応援し、オーブはストビュームダイナマイトでホーを粉砕したと思ったが、まだマイナスエネルギーはあり、ホーは再生しオーブを狙う、ハルカの見た夢と同じであるが、ハルカの言葉でオーブはホーの攻撃を交わし、ハルカは未来が変わったと知り、ガイは俺も変わるぜと、スペシウムゼペリオンとなり、マイナスエネルギーを失ったホーを、スペリオン光線で消滅させた。
 ナオミのところに、請求書の山の中に、ハルカの手紙があり、未来は変えられると知ったとあり、ハルカは、ガイに、大変なことが起こる(ウルトラマンベリアルのカードが災いする)と言うが、それでも、ガイは乗り越えられると言い、ガイにウルトラマンオーブと告げて、分かれた。
No.11628 - 2016/08/20(Sat) 15:26:49

ウルトラマンオーブ 第7話 霧の中の明日 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 過去は変えられないが、未来は変えられる
 今回の、超能力のようなものを持つものとヒーローの関係は、ティガの拝啓ウルトラマン様にありましたが、テーマ的には、過去は変えられないが、未来は変えられる、これは様々なドラマで昭和の段階から使われたものであり、今まで、怪獣の出現を予知したという展開も、ミラーマンなどにあり、これは、終わったことをくよくよするより、未来を拓こうというもので、そして怪獣ホーの存在が効果的であり、マイナスエネルギーという設定は、オリジナルのウルトラマン80では、教師編が1クールで終わったためにあまり活かされたとは言えないものの、今回はうまく生かしており、ホーはマイナスエネルギーのある限り無敵であり、それで当初オーブを倒すと思われており、しかしマイナスエネルギーを絶つことで倒せる、これはウルトラマンネクサスのノスフェルが、喉の再生機関がある限り何度倒してもよみがえる設定がありましたが、今回は80の怪獣で、80にはあまり強い怪獣は出なかったのですが、これは強敵として設定され、これも、運命を変えることをテーマとした作品で有意義でした。また、オーブでは、第6話までは怪獣はジャグラス・ジャグラーらが操っていたのに、今回は黒幕は描かれずですが、何者かが背景にいると思われます。
(2) ヒーローの正体を知る
 これも、ティガの、拝啓ウルトラマン様、で、キリノ・マキオがダイゴがティガと知る設定があり、しかし、マキオは、ティガの強さが仲間に支えられているからと知る展開を思わせて、そして、オーブに出てくるキャラクターは皆、過去に傷があり、ガイも異国の少女を助けられず、それで本来の姿を失い、他のウルトラマンの力を借りて変身しているもので、またナオミにも何かある模様で、過去に傷を負ったものの痛みを知ることの大切さを、教えてくれます。
 そして、ホーのマイナスエネルギーは、ハルカの絶望であり、それがブログ炎上によるものという設定も現代的であり、ヒーローの正体を知ったキャラクターは死ぬことが昭和には多く(レオの、サタンモアの回や、スペクトルマンにも例がある)、しかし平成だと、キリノ・マキオや今回のように生き延びることになり、このハルカ、いずれまた再登場するかも知れません(メビウスの、ザムシャーのように)
No.11629 - 2016/08/20(Sat) 15:27:22

ウルトラマンオーブ 第7話 霧の中の明日 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 愉快な風来坊
 主人公、クレナイ・ガイの設定は、ウルトラよりも、快傑ズバットを思わせるものがあり、楽器を弾いて現れる、BGMがウエスタン調、また革ジャンのスタイルもそうですが、しかしラムネを愛飲するとか、過去にもアイスをちゃっかり食べてしまう、そして子供が正体を知り?集まるなど、お茶目な面が多く、キザなキャラクターとは一線を画すものもあり、もちろん、70年代のようなキザなキャラクターの描ける時代ではありませんが、クールを本来?としても抜けたところが多々あり、親しみやすいキャラクターのガイの様子は楽しい模様です。
 他方、渋川は、ハルカのために出されてシフォンケーキを食べていき、こちらもギャグ的な面があり、柳沢真吾さんのキャラクターの面目躍如であり、オーブでは正統派の作品とは一線を画して、しかし、人間のヒューマニズムこそが力という展開は、月光仮面以来の日本のヒーローの王道です。
(4) コスモス以来の市野龍一さん演出
 今回は、監督が市野龍一さん、ガイアでウルトラシリーズに参加し、コスモスでは主力の監督を務められて、今回はコスモス以来14年ぶりのウルトラ演出で、オーブの監督では最年長ですが、ガイア、コスモスでは本篇だけであったものの、今回は特技監督もやられて、ホーとオーブのバトルの演出も見事であり、着ぐるみとミニチュア、CGを加えた世界、田口さん、アベさんとともに、見ごたえのある世界であり、ホーが80の際とは全く異なる描写で、それに立ち向かうガイ、オーブの活躍も見ものであり、素晴らしい演出でした。
(5) 例により、昭和テイスト
 この、SSPの本部は、プレハブにいろいろ入れたもので、これは昭和テイストの世界、平成のウルトラ、あるいはほかのドラマでもあまり見られず、さらにナオミのもとに請求書の山という展開も昭和テイストであり、このような世界は70年代の青春ドラマによくあり、また、ガイがラムネが好物という設定も昭和的であり、ウルトラではティガ以来、未来の世界を志向して昭和テイストは排除されていたのに、今回昭和真っ盛りは面白い世界です。
 昭和と平成のうまく融合したウルトラマンオーブ、これからも楽しみです。
No.11630 - 2016/08/20(Sat) 15:27:59

ウルトラマンオーブ 第8話 都会の半魚人 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:小林弘利 監督:市野龍一

 魚屋、戸松源三郎は、海を追われた半魚人、ラゴンの親子に売れ残った魚を与えていた。子供のラゴンに、船のおもちゃをあげたら喜んでいた。
 ナオミは、夢の中でジャグラス・ジャグラーに蹂躙されて、そしてガイに助けられるものを見て飛び起き、シンは、ナオミが熟睡していないと語る。ラジオのニュースで、海から魚がいなくなったと聞き、シンはアンバランスゾーンと語る。
 そして、ラゴンの母親が、源三郎に、坊やが病気だと、店まで伝えに来て、源三郎は様子を、ラゴンの母親を隠して連れて行くのだが、その前に、客の、一般の主婦に見つかってしまい、源三郎はラゴンをかくまい連れて行くが、主婦によりビートル隊に通報される。渋川が駆け付けて(太陽にほえろのパロディBGMがかかる)、ナオミも、やってくるが、シンがUMA探知機でラゴンを見つけて、ジェッタがビデオに撮り、それをナオミに伝えて、SSPの3人はラゴンを追い、そして倉庫に行くと、ラゴンと源三郎を発見し、坊やの様子をシンが見て、シンは世界の平和を守るロボットの制作、タイムマシンの制作に次ぐ夢が獣医になることであり、坊やの様子を見て、足を温めたら治ると教える。そして、暴れるラゴンに、源三郎は音楽を聴くとおとなしくなると言い、ナオミが子守歌を口ずさむと、ラゴンの坊やはおとなしくなる。ところが、そこに怪獣グビラが現れて、ガイは逃げるように指示して、しかし坊やはおもちゃの船を取りに帰ったところをグビラにとらえられて、飲み込まれてしまう。
 ガイはウルトラマンオーブ、ハリケーンスラッシュにフュージョンアップし、グビラの腹を叩いて、グビラの潮のところから坊やを吐き出させる。そしてドリルで攻撃するグビラを、オーブスラッガーランスで退けて、そしてスペシウムゼペリオンにフュージョンアップし、シャットダウンプロテクトのシールドでグビラを包んで、海の彼方に返した、無害で、単に人間のいるところに出ただけの怪獣は、オーブは倒さないのだ。
 グビラが深海に封印されて、ラゴンの親子には海に帰れることになった。ビートル隊も、無害な怪獣は見逃すものであり、餞別にあの子守歌を、としてナオミが歌うと、ガイはナオミがこの曲を知っているのに驚き、先に帰る、夕食はピザでいいと語り、源三郎は魚も食べよと言う。
No.11631 - 2016/08/27(Sat) 19:13:32

ウルトラマンオーブ 第8話 都会の半魚人 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) オーブ初のファンタジーもの
 今回は、ラゴンの親子と魚屋の源三郎の交流であり、これは凶悪な怪獣を倒す正統派ではなく、ファンタジーものであり、またラゴンの登場はウルトラゾーンを思わせるものもあり、ラゴンは、オリジナルのウルトらQでは、これも繁殖のために陸に上がるものと、そして島が海に沈む、まさに日本沈没のルーツの要素があり、今回、ラゴンの顔が主婦やSSPのメンバーの前に突然アップになるのは、オリジナルのウルトラQでのホラー描写、野長瀬三摩地監督の見事なホラー演出を思わせるものですが、今回はラゴンの着ぐるみがユーモラスで、ラゴンはウルトラ怪獣散歩にも出て、このところユーモラスなキャラクターとして登場しており、今回はグビラにより魚がいなくなり都会に出てきた設定で、それを源三郎が受け入れて、このような異形のキャラクターを受け入れる人間もウルトラには多数あり、もちろん怪獣を恐れる市民の方がたくさんいて、このような構図は、とても愉快なものでした。
(2) アンバランスゾーン
 今回、SSPの本部で唱えられたアンバランスゾーン、これはもともと、ウルトラQの最初のタイトルがアンバランスであり、自然界のバランスが崩れたらという前提での設定で、それが後にTBSの意向により怪獣ものにとなり、ウルトラQとなったわけですが、今回はアンバランスにより、グビラが深海から現れて魚を食べてしまい、ラゴンの親子が海にいられなくなる設定で、これはウルトラシリーズでQからある、自然界の変化と人間の文明の関係を見せてくれるもので、面白い展開でした。
(3) 実害のない怪獣
 今回は、ラゴン親子が都会に出てきた設定で、怪獣と言っても実害のないものも多く(初代マンのガヴァドンやヒドラに始まり、タロウでは多くの怪獣を逃がしている)、このように実害のない怪獣は倒さず、共存という姿勢は初代マンからあり、そしてコスモスとエックスでは積極的に共存するものであり、また、グビラも、魚を食べていたものの、結局オーブはコスモスに似た方法で無害化して返すというものであり、これは納得できる結末でした。
 今回の源三郎、ラゴンの親子に魚を与えるなど、親密に接しており、このような異形の存在を拒否せず受け入れるのも、ウルトラでは多数あり、異色なところでは帰マンの怪獣使いと少年でのパン屋のお姉さんなどもあり、今回はほのぼのムードで、ギンガSでも、メトロン星人を受け入れるものもあり、人間と違うから排除というものとは対照的な展開は納得させられました。
No.11632 - 2016/08/27(Sat) 19:14:09

ウルトラマンオーブ 第8話 都会の半魚人 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) オリジナル設定の尊重
 さらに、ラゴンということで、オリジナルでの音楽が好きという設定を生かして、ナオミの子守歌で坊やの方が落ち着く展開、この子守歌にはガイも思い出があるという伏線も含めて、昭和のテレビシリーズとの設定をうまく生かしており、これはメビウスから行っていたことで、オリジナルの設定を尊重して生かすのは、長いシリーズでファンも増えている中、貴重なことです。
(5) 怪獣の食物連鎖と生命の尊厳
 そして、グビラが地上に現れて、これは魚を食べきり、ラゴンの親子を狙ってのものであり、坊やが源三郎からもらったおもちゃを持ってくるために逃げ遅れて一度食べられてしまい、それを救うためにガイがオーブに変身する展開も、これは生命の尊さを知っているためであり、そしてラゴンの坊やを救出して、グビラを倒さず、シャットダウンプロテクトで無害化して海に戻す、これはウルトラマンサーガでの描写を踏まえてのものであり、そしてコスモスの設定を踏まえたものであり、ヒーローものの鉄則を見事に展開しています。
(6) ヒューマニズムこそ本当の力
 ラスト、ラゴンの親子を海に帰してやる展開、ビートル隊もラゴンを逃がしてやるなど、無暗な殺生をせず、生命の尊厳を大切にする展開は、ヒーローものの鉄則ですが、この生命の尊厳は、特に平成のウルトラシリーズで大切にされて、正義という言葉には危ういものもありますが、ヒューマニズムは、真の正義のひとつであり、このところ、現実の社会では残酷な事件が相次いでおり、その中で、ウルトラシリーズが生命の尊厳、ヒューマニズムを訴えるのは素晴らしいことであり、また今後への伏線も張られている模様で、今後のウルトラマンオーブも楽しみです。
No.11633 - 2016/08/27(Sat) 19:14:45

ウルトラマンオーブ 第9話 ニセモノのブルース あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:中野貴雄、監督:富田卓

 惑星侵略連合で、ノストラはウルトラマンオーブの強みが人間との絆にあると思い、ジャグラス・ジャグラーはそれは弱点でもあり、そしてノストラは宇宙指令M774として、ババルウ星人ババリューを、にせウルトラマンオーブとして送り込む。
 SSPの4人はハンバーガーを食べており、そこへ、怪獣も現れていないのに、ウルトラマンオーブ、これはババリューの変身したものが現れて、子供たちを襲おうとしたら、突然テレスドンが現れて、ニセオーブは行きがかり上?戦わざるを得なくなる。ガイはオーブに変身しようとしたら、ジェッタに、おごったハンバーガーの分働けと言われて、そして、ニセオーブは結局テレスドンを撃退する。そのニセオーブをジェッタは追い、ババルウ星人の人間体、馬場竜次と名乗るのである。ジェッタはこれが本物のオーブの正体と思い込む。ジェッタは、ガイがオーブの正体と思っていたが、違っていたと言い、ガイは一安心、そして、竜次は、助けてもらった子供たちから、感謝の言葉や絵をもらい、惑星侵略連合に戻っても動揺する。
 竜次は、ビートル隊の基地を攻撃しようとして渋川に不審がられて、そこにジェッタが先輩と声を掛けられて、子供たちから、あきらめなかったら逆上がりが出来たなどの感謝の声をかけられて、しかしそこに惑星侵略連合の宇宙船(メトロン星人の円盤)が現れて、竜次に破壊を命令、そして竜次はニセオーブに変身(ミラーマンの光学効果が使われる)して、子供たちを殺せないと言うと、ノストラはジャグラス・ジャグラーにババリューの処刑を命じ、怪獣ケルビムが刺客として送られ、ニセオーブはは戦うものの圧倒されて、バハルウ星人の正体がわかっても、それでも子供たちのために立ち、これを見たガイはウルトラマンオーブにフュージョンアップ、スペシウムゼペリオンでケルビムを圧倒して、ハリケーンスラッシュのオーブスラッガーランスでケルビムを倒した。
 竜次は、ヒーローとなり、そしてジェッタの前から姿を消した。
 ジャグラス・ジャグラーは、人間の心につけ込む作戦は古いと語る。そしてジェッタは幼少期の父親(平成セブンを演じた山崎勝之さん)との思い出を語り、と、竜次は、ガイの前で、公園の清掃作業員として、人知れず存在していた。
No.11634 - 2016/09/03(Sat) 16:14:43

ウルトラマンオーブ 第9話 ニセモノのブルース 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 前代未聞、ニセヒーローのギャグもの、ほのぼのもの
 今回は、平成でも何度も出ているババルウ星人がニセヒーローとなり、過去のニセアストラ、ニセヒカリ同様、本物と見分けのつかない姿でしたが、しかし怪獣の出現に、結局本物のヒーローとしてふるまってしまい、子供たちの心に触れて改心する話であり、平成では、悪のウルトラマン、イーヴィルティガのマサキ・ケイゴが最終回でティガを助けようとする展開もあるものの、このような雰囲気はユニークであり、また今までSSPの3人の中であまり注目されていなかったジェッタが中心になり、脚本の中野さんは、ギンガSの、ガンQの涙や、エックスのXio24時のような要素もあり、ギャグものの中に真実があるもので、ババルウ星人はレオでは卑怯の限りを尽くし、メビウスでも汚いことをしていましたが、今回は子供たちの心により改心する役どころであり、このような、人を思いやる心がヒューマニズムとして、真の正義を作るものだとなっており、この展開は面白いものであり、平成のウルトラでは、悪と言うものも、いずれ分かり合えるという展開、これはコスモスで見られたものですが、これを体現しています。
 ギンガS以降、それまで極悪のキャラクターと思われていたものが善側に来ることが増えて、それも不自然ではなく、面白い世界です。今回、子供たちが、ニセオーブの正体を知りつつ応援するシーンは、まさにウルトラシリーズならではのものです。
(2) ジェッタの存在感
 ジェッタはSSPの中ではあまり主役になることはなかったものの、オーブの正体がガイと勘づくなど今までに伏線はあり、そして馬場竜次との触れ合いも、ジェッタのキャラクターならではのものであり、これは悪を一方的に叩き潰すのではなく、悪、敵の側にも事情があり、それを描くことで、暴力ではなく解決する展開は、ウルトラならではのものです。
 今回は、馬場竜次の変身シーンにミラーマンの光学効果(レオで、ダン隊長のウルトラ念力にも使用)を使う、ジェッタの父親に平成セブンの山崎さんを出すなど、ウルトラファンにはうれしいこだわりもあり、大変に楽しめました。
No.11635 - 2016/09/03(Sat) 16:15:20

ウルトラマンオーブ 第9話 ニセモノのブルース 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 子供たちをうまく見せる
 今回は子供たちがゲストでたくさん出て、当初ニセオーブに攻撃されるところを、テレスドンの攻撃から守り、それで子供たちに馬場竜次が感謝されるなど、子供たちがうまく出ており、これは、第2次ウルトラシリーズで子供たちをたくさん出して子供向きにしてしまったことで、子供が出る展開は特撮ファンから批判されて、80でも後半は子供向きにしてしまい、それでティガでは子供主体の話はなく(最終回で全世界の子供たちがティガを復活させる展開が平成初)、これを変えたのがダイナの「少年宇宙人」であり、これは宇宙人として覚醒する子供の成長を描いた名作で、これを機に子供を出す=子供向き、の図式は無くなり、これはコスモスなどにも受け継がれました。今回の監督、富田卓さんはエックスで怪獣は動かないを演出されて、その傾向もあるのでしょう。
(4) ヒーローはいつも颯爽と
 ジェッタの気持ち、子供たちの気持ちで、正義の側に回ったババルウ星人、しかし窮地に立ち、そこに颯爽と現れるオーブ、今回はガイの活躍はあまり描かれず、変身するところにジェッタに割り込まれるものもありましたが、クライマックスでは悪に立ち向かい、正義とは何かを見せており、これを見て、ジャグラス・ジャグラーが、人間の心を使う発想は古いと嘯くなど、面白い展開もあり、ウルトラマン50周年の中で変わらぬものと、時代の変わったものを感じさせてくれました。そして、ガイはハンバーガーをおごってもらう、以前にもアイスを勝手に食べるなどのお茶目な面もあり、愛すべきキャラクターであるのが楽しいものです。
(5) 最後に、安堵
 今回、馬場竜次はジェッタやガイの前から消えたものの、公園の中で働く姿が一瞬見られて、ガイが安堵し、ヒーローは身近にいるという展開、こういう最後にほっとさせてくれる展開は、ティガの「影を継ぐもの」で、イーヴィルティガを押えるためにガーディーになり死んだと思われていた子犬が最後、生きていた展開にも通じており、このシーンはウルトラマン列伝でも予告を削っても入るほどの重要なものがあり、今回も最後に安堵であり、ウルトラシリーズには生命の尊厳がしっかり描かれて、そしてヒーローも武力を振るうだけでなく、ヒューマニズムに裏打ちされた力でないと意味はないと描かれて、これだからウルトラシリーズは50年支持されるのだと感じました。
 昨年のウルトラマンエックスは正統派のものであり、平成オリキャスをたくさん出す、怪獣との立ち位置など、原点回帰の作品でしたが、オーブはかなりの変化球をやっているものの、それでもウルトラならではの位置はさすがであり、生命の尊厳、ヒューマニズムの大切さが描かれた素晴らしい作品であり、ウルトラマン50周年にふさわしいものです。
No.11636 - 2016/09/03(Sat) 16:15:59

ウルトラマンオーブ 第10話 ジャグラー死す あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

 脚本:小林雄次 監督:富田卓

 SSPでは、毎日ナオミがバイトして、そしてたこ焼きを買ってくるのに、残りのメンバーは食傷気味で、渋川とジェッタは焼き肉を食べに行くと、あばよ、と逃げられて、それでガイはたこ焼きを食べることになった。
惑星侵略連合では、ジャグラス・ジャグラーがカード占いで、エンマーゴのカードでナックル星人ナグスを占いナグスは怒り、そこに、オーブ抹殺の命が下り、ノストラはジャグラーにブラックキングのカードを託し、ジャグラーの目的はベリアルのカードを手に入れることと見抜き、ジャグラーは報酬にベリアルのカードを求めて、了承した。
 そして、事務所が片付かないとナオミが言うと、事務所にジャグラーが出現し、空は夜明け前が美しいと嘯き、決着をつけようと来て、ガイはジャグラーとは腐れ縁だと言い、決着をつけるために、必ず戻ると告げて、対決に行く。
 閉鎖された牧場で、ガイはジャグラーと死闘を繰り広げ、6つの魔王獣のカードでマガオロチを復活させようとしているとガイは指摘し、ジャグラーはなぜ人間を守ろうとするのかとガイを問い詰めて、少女一人にとらわれるガイをジャグラーは嘲笑し、どうして人間に執着するのか、だから本来の力を失ったと詰め寄るが、ガイは反撃し、するとジャグラーはブラックキングを出現させて、ガイはウルトラマンオーブ、ハリケーンスラッシュとなり、オーブスラッガーランスでブラックキングに対峙するが、苦戦する。バーンマイトにフュージョンアップして、しかしブラックキングに追い詰められて、ジャグラーはオーブにとどめを、としたときに、突然後ろから撃たれて、ナグスの仕業であり、暗殺宇宙人、ノストラの策謀は、オーブとジャグラーを共に抹CENSOREDることであり、オーブはストビュームバーストも効かず、カラータイマーが点滅、そしてジャグラーはナグスに撃たれて姿を消す。オーブはこれに衝撃を受け、ジャグラーのカードを手に入れるのがノストラとナグスの目的であり、オーブはストビュームダイナマイトでブラックキングを倒す。 
 SSP本部に、ジェッタとシンが来てタイムカードを押し、すると、ガイも戻ってきた。
 そして、惑星侵略連合、ナグスはジャグラーのカードを手に入れて、怪獣総進撃と口走ると…と言うと、突然後ろから斬られて、ジャグラーはベムスターのカードでナグスの攻撃を交わしており、そしてジャグラーは魔人態になり、ノストラを惨CENSORED、ベリアルのカードを手にしたのだった。
 
No.11637 - 2016/09/10(Sat) 15:25:52

ウルトラマンオーブ 第10話 ジャグラー死す 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) ウルトラ初、宿敵との対峙と敵の設定
 今回、オーブではジャグラス・ジャグラーがレギュラーの宿敵として設定されて、特撮でのヒーローと宿敵とは、キカイダーとハカイダー、ライオン丸とタイガージョーがあり、しかしこのジャグラス・ジャグラーの展開は、敵の中でやられたと思ったら逆襲と、ガンダムのシャアが、ザビ家を倒すためにジオン軍に入った経過も思わせて、そしてこの惑星侵略連合は、メンバーが信頼でつながっているのではなく、互いを信じず、このようにも策略のためには、オーブと戦うものも暗CENSOREDるという展開、ウルトラでは、悪の側が信頼してやっている例はなく、ギンガ以降、悪の側が、東映ヒーローで、最後は内ゲバを起こして崩壊する(デンジマンでの展開に始まり、シャリバンなどあり)展開に似ており、そして、惑星侵略連合とジャグラス・ジャグラーは、どちらもやることが実に汚いと言うか、特にナックル星人は初代が帰マンでやった極悪のやり方にも通じるものであり、このような展開に対して、颯爽と、正々堂々と立ち向かうガイ、オーブのカッコよさが目立ち、これは、悪の側が、自分たちの目的が異なり、しかしオーブ打倒というのみで一致するのみで、いつ仲間割れするかわからない展開はスリリングで、最後、ジャグラス・ジャグラーの魔人態が出たときは驚きました。
(2) 強敵、ブラックキング
 今回は、実体化する怪獣はブラックキング、帰マン37話で帰マンを倒したものですが、しかしブラックキング自体はそれほど強力な怪獣ではなく、ナックル星人も帰マンの能力を調べて、ブラックキングで勝てる保証がなく、坂田兄妹惨殺のショックの中で、それもナックル星人とともに攻めて倒したのであり、しかし後編では初代マン、セブンの友情により本来の力を取り戻した帰マンに圧倒されて倒されましたが、今回出たブラックキングは、大怪獣バトル、ウルトラ銀河伝説以降最強で、オーブの様々な技を跳ね返し、まさに帰マン37話のようなものを見せてくれました。
 今回は、ナックル星人ナグスと、ノストラの目的はジャグラス・ジャグラーの持つ魔王獣のカードであり、オーブにはとどめを刺さなかったものの、これは、ジャグラス・ジャグラーが単なる悪役ではなく、ハカイダーやタイガージョーのようになる前兆かもしれません。
No.11638 - 2016/09/10(Sat) 15:26:26

ウルトラマンオーブ 第10話 ジャグラー死す 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 廃墟での肉弾戦
 ガイが、ジャグラーと決着をつけるのは、閉鎖された牧場であり、このような廃墟でのバトルは定番で、そしてガイはゼットン星人との戦いでも、肉弾戦の本格的なものを見せており、ウルトラでは、ギンガS以降、敵の幹部と、人間のアクションがよく描かれるものの、今回も、双方の駆け引きを見せてくれて、等身大でのバトルは東映ヒーローの本領ですが、オーブだと肉弾戦は最近のライダーや戦隊より激烈であり、そして、ガイ=オーブ、ジャグラーともにまだ明らかにされていないし背景があり、それを見せつつの展開は面白いものです。
(4) 愉快なSSPメンバー
 今回はSSPのメンバーはほとんど出てこずであり、しかし、ナオミのバイトではたこ焼きを、それも冷えたものしか買えず、食傷気味というのが面白いものであり、しかし、前回はハンバーガーをみんなで食べていたので、この辺りはユニークであり、そしてSSPにタイムカードがあるのも驚きで、これは通常の事業者であり、このようなものは過去のウルトラには出てこなかったので、今回はガイvsジャグラーの展開に、様々な仕掛けがあったのが意外です。
(5) 敵側の、次なる展開は?
 最後、ナグスが報告すると、ジャグラーに日本刀で斬られてしまい、そして魔人態にジャグラス・ジャグラーがなり、ノストラも殺害してベリアルのカードを奪う展開は衝撃で、敵側のこのような生々しい描写は近年のライダーや戦隊でもなく、そしてメフィラス星人はメビウスに続いて仲間?に殺されたことになり、驚くべき展開です。
 次回はギャグめいてかなり劇的な展開になりそうであり、今後もウルトラマンオーブから目が離せません!
No.11639 - 2016/09/10(Sat) 15:26:54
ウルトラマンオーブ 第3話 怪獣水域 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:林壮太郎 監督:田口清隆

 SSPの本部?で水道が破裂し、ナオミがピンチで、シンの作ったポリマーの銃で止めた。が、ジェッタが風呂に入ると、臭くてエライことである。他方、ガイは一番風呂に入ろうとしたら、臭気で銭湯は臨時休業、銭湯の親父さんから臭気について聞かされて、ガイはジェッタほど感じない。しかし、ガイは風呂に入るために、原因を突き止めようとする。
 東京近郊に水ノ魔王獣、マガジャッパが現れて、それが原因である。ガイは立ち向かおうとして、オーブリングを落としてしまい、ジャグラス・ジャグラーに取られてしまい、何とか取り返すが、ジャグラーは昔のオーブなどと、挑発的な言葉を残して消える。
 そして、SSPらは、渋川が情報を求めてやってきて、シンが古文書からマガジャッパを探り当てて、郊外の湖に行く。そこでマガジャッパを発見し、渋川は危険だとナオミたちに去るように言うが、ジェッタは情報を発して多くの人を避難させるべきと放ち、シンの作った銃で渋川がマガジャッパを攻撃するが、第2撃の前に逆に攻撃されてしまう。
 ガイはマガジャッパを止めるべく、ウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンにフュージョンアップして戦うが、名乗りの口上の最中に攻撃される、風で吸い寄せられて悪臭の攻撃を受ける、姿を消すマガジャッパに苦戦し、そしてタロウと、メビウスのカードにより、バーンマイトにフュージョンアップ、反撃し、俺に触るとやけどするぞと、ストビュームダイナマイトでマガジャッパを倒す。そして、マガジャッパを封印していたのは、ジャック(帰マン)であった。他方、ジャグラーも怪獣のカードを回収、最後の一枚まで頼むぞオーブと嘯く。
 事件は解決し、ガイとナオミ、ジェッタ、シンは銭湯を楽しむのであった。ガイは、一番風呂は地球上で最高と語り、そしてジェッタとシンが飛び込み、ガイは飛び込むなと叫ぶのであった。
No.11616 - 2016/07/23(Sat) 16:24:56

ウルトラマンオーブ 第3話 怪獣水域 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 昭和テイスト満開
 今回は、銭湯が舞台になり、しかし21世紀になり、昭和型の銭湯は少なくなり、家庭にお風呂が普及してもう40数年、他方スーパー銭湯が人気で、このような昭和テイストの銭湯はテレビに出ることはほとんどなくなり、これは昭和テイスト満載で、ウルトラでは、第1次シリーズの際には家庭に風呂が普及しておらず、みんな夕方には銭湯に行き、その際にウルトラシリーズの放送されている時間帯(夜7時)は、銭湯はみんなウルトラシリーズを見ているので、ガラガラという伝説があり(当時はビデオがなく、放送される時間にテレビの前にいないとみられなかった、これも昭和そのもの)、僕もギリギリその頃のことを覚えている世代ですが、このような昭和テイストの世界が出てくるとは面白く、銭湯が舞台のテレビ番組は、TBSでやっていた時間ですよ、があり、大人気シリーズで、堺雅明さんが何かあると「そうだ、ウルトラマンを呼ぼう」と言うのはもう伝説であり、近年の仮面ライダーやスーパー戦隊、あるいはガンダムでは昭和を思わせる演出はテレビではまずないのに対して、これは面白いものです。
 昨夜のTBSラジオの番組でウルトラマン50年が語られて、教師の神谷和宏さん(73年生まれ)、初代マンやQは50年前で、今の子供たちには、自分たちにとって戦前の作品のようなものとも語られて、しかし今の子供たちにとって、こんな昭和テイストはどう見えたのでしょうか?
 また、オーブがバーンマイトになり、俺に触るとやけどするぜ、というのも、昭和の石原裕次郎さんや小林旭さんたちの、1950年代の映画でのセリフであり、このあたり、おそらく現場のスタッフでこれらのセリフに直接接した人はほとんどいない(もちろん、今はDVDで見られるのですが、初期の平成ウルトラのメイン監督であった村石宏實さんはこういう映画のファンで、当時裕次郎さんや小林さん、吉永小百合さんと共演された浜田光夫さん(アイアンキングも好演)にこの時代へのオマージュのセリフがあり、さすがに僕もこれは直接にはわからず、後日ムック本で見て分かったのです)、昭和テイスト満載のものは面白かったです。
(2) 悪臭が武器の怪獣
 今回登場したマガジャッパは悪臭が武器であり、このような怪獣はウルトラシリーズにはあまりおらず、むしろ昭和ウルトラでは毒ガスを吐く怪獣がたくさん出ましたが、毒ガスは今ではテレビにおいて描写禁止(オウム事件の影響のためらしい、このほか、細菌をまくものや貯水池に毒を入れるのも今はだめ)、ウルトラ以外で、グリッドマンに悪臭の怪獣が出たことがあるものの、今はテレビでも表現規制が厳しく、ご存知のように怪獣を切断する描写は今はだめで、さらに仮面ライダーだと、平成ライダーの初期に許されても、今はだめな表現もあると言うことであり、そんな中で、工夫して面白いものを見せてくれるオーブのスタッフにはただ脱帽です。
(3) 変身アイテム盗難、さっそく
 今回、ガイが変身しようとして、オーブリングを落として、ジャグラーに一時奪われる描写があり、これはセブンで再三あった変身アイテムの盗難より、初代マンでハヤタがベーターカプセルを良く落としていた描写に通じるものです。変身アイテムを落とす、盗難は平成でも続いているものの、こういう描写は楽しいものであり、そして、ジャグラーとガイは様々な因縁がある模様で、第1話の冒頭でマガゼットンと戦っていたのが、本来のオーブであり、そして今は事情があり、他のウルトラマンの力を借りての変身になっており、かなり伏線が張られている模様で、これは今後が楽しみです。
(4) 戦闘部隊は活躍しない
 今回、ビートル隊の渋川は第1,2話ではチョイ役に近かったのが、SSPとともに活躍するかと思いきや、銃を発射して、逆に攻撃され、であり、まだビートル隊が怪獣を具体的に攻撃する描写はありませんが、これは過去のウルトラマンの王道を逆に取ったものであり、そして渋川が最後生還してサムアップするのは、ヒーローものの王道(仮面ライダークウガの五代雄介など)です。
No.11617 - 2016/07/23(Sat) 16:25:27

ウルトラマンオーブ 第3話 怪獣水域 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(5) 名乗り中に攻撃される
 そして、ガイが変身して、俺の名はオーブ…と口上を名乗る間に攻撃されるというのもユニークであり、これはむしろ東映ヒーローで、ゴレンジャー以降の、名乗り口上の時に攻撃されるという突っ込みは、それこそゴレンジャーの75年の時点からあったものの、それを破るのは一種のタブーであり(海外でもパワーレンジャーで、名乗りの間に攻撃されると当初は突っ込まれたものの、今は逆に日本の文化によるもので、世界的に受け入れられています)、こういう面白いものを見せてくれるのも、今回のオーブの魅力であります。
(6) ヒーローの声はオリジナル
 第2の形態、バーンマイトとタロウとメビウスの力によるもので、タロウの声は篠田三郎さんのものを使い、メビウスは五十嵐隼士さんの声、タロウはギンガ以降、石丸博也さんの声であったのが、今回テレビのオリジナルを使ったのはスタッフのこだわりを感じます。
 また、第3話にして初のタイプチェンジであり、平成ウルトラ恒例のタイプチェンジは、ティガだと第1話で3タイプともに登場、ダイナは第2話でミラクル、第4話でストロング登場、コスモスだと第2話でコロナ登場であり、これはオーブだとタイプチェンジに他のウルトラマンの力が要り、そのカードを要するためで、仮面ライダーだと、クウガでは4つの基本フォームが揃うのは第10話などもありました。近年の仮面ライダーはタイプチェンジを頻繁にするので、最終盤まで新しいフォームが出ます。
 そして、バーンマイトの必殺技はストビュームダイナマイト、タロウのウルトラダイナマイトと、メビウスのそれを受け継ぐものであり、このタイプの必殺技はファイヤーマンのファイヤーダッシュや、ジャンボーグ9のダイナマイトパワーと、円谷10周年記念作品に集中しています。
(7) 最後は、みんなで銭湯
 ラストシーン、ガイとジェッタ、シンが男湯、ナオミが女湯の、みんなで銭湯に入るシーンなど、テレビで見るのは何十年ぶりであり、ナオミが石鹸を貸してとして投げ入れてもらうシーンは、先の時間ですよなどにあり、もう昭和テイストたっぷりであり、このような銭湯のシーンは、エヴァンゲリオンでシンジとカヲルがいるシーンがあったくらいです。監督の田口さんは、このような70年代の作品を研究して取り入れられているのは面白いものです。
 なお、ウルトラマンが直接人間に変身しているタイプのウルトラマン、セブン、レオ、80、メビウスは第1話の段階で地球に来ていたと思われるものの、ガイはどうやら第1話のかなり前から地球にいた模様で、このあたり、過去のウルトラマンとの違いを見せていて、面白い世界です。これからもウルトラマンオーブを応援いたします。
No.11618 - 2016/07/23(Sat) 16:26:04

ウルトラマンオーブ 第4話 真夏の空に火の用心 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:三好明央、監督:アベユーイチ

 ナオミたちのところは猛暑に襲われており、ジェッタとシンはナオミのバイト先に行くが、冷房の効いた部屋は満杯である。ガイは、町のアイス売りの人から、何を選ぶかで迷い、しかし、そこに、巨大な火の玉が現れる。ガイはオーブに変身しようとして、カードとアイスの棒(ハズレ)を間違えてしまう。ウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンにフュージョンアップし、まずは水を放ち火を止めようとするが止まらず、巨大なウルトらスラッシュを放つも、通じず、スペリオン光線の発射もダメであり、そしてカラータイマーが点滅を開始し、オーブは火の玉を大気圏外に遠ざけようとするが、タイムリミットになり、敗退する。
 地上に落ちて、変身の解けたガイに、ジャグラス・ジャグラーは謎の言葉をかけて、ガイはナオミたちに助けられる。ガイは、ものすごい熱であり、病院は、熱中症の患者で満員、ガイは、身元や連絡先のわかるものを持っていない。ガイは、うなされる中、過去の、異国の少女との記憶にさいなまれていた。オーブの落ちたところにガイがいたので、ジェッタはガイがオーブの正体かと言うが、シンは、オーブは5万トンあり、質量保存の法則で人間がウルトラマンになることはありえないと語る。
 渋川がSSP本部を訪れて、ビートル隊の冷却材攻撃も効かず、何かわかるものはないかと聞き、シンは古文書からマガバンドンのことを調べて、渋川は火の玉の正体が怪獣と知り、地対空ミサイルを撃つと、火の玉は降下を開始し、地上に火炎攻撃を始める。そして、ガイが気づき、するとナオミたちは、防火服に身を包み、このスクープをという。危ないというガイに、ナオミは情熱で火を吹き飛ばすと語り、これはガイのヒントになる。
 ナオミたちが出動し、ガイは危なっかしい奴らと言いつつ、タロウとメビウスのカードで、ウルトラマンオーブ、バーンマイトに変身し、ナオミたちはオーブが生きていたことに歓声を上げて、しかし車は吹き飛ばされる。オーブは、待ってろ魔王獣、今度の俺は違うと言い、ストビュームバーストで魔王獣の火を爆風消化し、するとマガバンドンが現れて、主題歌をバックにオーブは戦い、スペシウムゼペリオンになり、スペリオン光線の攻撃でマガバンドンを倒した。
 ガイは、マガバンドンを封印していたのがウルトラマンゼロと知り、他方、ジャグラーは4枚目のカードを手に入れて、闇と光、風、土、水、火の6つの魔王獣が揃ったというのです。
 ナオミたちが戻ると、ガイは元気になり、しかしナオミたちのアイスを食べていたのである!問い詰めようとしたら、ガイはアイスの代金を置いて、謝意を書いて、消えていた。
No.11619 - 2016/07/30(Sat) 15:28:48

ウルトラマンオーブ 第4話 真夏の空に火の用心 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 火の怪獣とパンドン
 今回は、猛暑をもたらす火の玉の怪獣であり、パンドンはセブンの最終回前後編に出て以来、平成セブン(ネオパンドン)、超ウルトラ8兄弟(キングパンドン)、ギンガ第1期に続く登場で、スタイルはセブンに登場した初代を踏襲し、これは、もともとパンドンのデザインは、ネオパンドンやキングパンドンの方がオリジナルに近く、しかし第1次ウルトラシリーズ時の造形、特撮技術では描写が困難であり、セブン時の造形になったというのです。
 今回は、火を使う魔王獣の設定で、火の玉になり一度はオーブを退ける展開は、強い怪獣の描写であり、特撮はギンガS以降、シリーズごとにパワーアップしているのはうれしいです。
 また、猛暑をもたらす怪獣という設定は、ダイナのソドムやガイアの熱波襲来が過去にあり、前者はギャグものでしたが、今回のマガパンドンは怪獣災害と言うべきもので、そして当初、オーブがスペシウムゼペリオンになって対応しても対処できず、大気圏外に運ぶのがやっと、という展開は、似ているものにティガのGUTSよ宙へ、で基地とともに自爆しようとしたゴブニュ・ギガをティガが運び去ろうとするものの、タイムリミットで敗退や、初代マンとシーボーズの最初のバトルにも展開にも似ています。
(2) ヒーローの正体
 オーブが落ちて、そこにガイがいたことで、オーブの正体と結びつける点、これは過去のウルトラシリーズでは、ウルトラマンが人間の変身と知られているシリーズは少なく、他方、初代マンから、イデがハヤタとウルトラマンの関係を疑う描写もあったものの、経過からジェッタがガイとオーブの関係に言及しても、シンが質量保存の法則から否定する展開は面白く、これはシリーズ初の描写であり、過去のウルトラシリーズで、ウルトラマンが人間の変身と理解されていたのは、昭和シリーズの続編であるメビウスのみで、そしてエックスでは、客演キャラクターから人間の変身と把握されたものの、オーブの世界では、ウルトラマンは人間の変身だとわかっていないものであり、面白いものです。そして、ガイがナオミたちに介抱される展開も、これはヒーローものの王道です。
 そして、前半で、ガイがオーブに変身する際に、カードとアイスの棒を間違える展開は、初代マンの、スカイドンの話で、ペーターカプセルとスプーンを間違える描写へのオマージュでしょう。それも、アイスの棒に、ハズレと書いてあるのが、芸が細かいものがあります。
 また、ガイの夢の中に、異国の少女とのシーンが回想されて、これは第1話の冒頭の描写であり、ウルトラでは、ネクサスで姫矢が、セラを助けられなかったことがトラウマになっていた描写にも通じます。今回はアベユーイチ監督の演出、ウルトラにはネクサスから参加されて、そしてウルトラマンゼロの映画、ウルトラゼロファイト、ギンガ第1期と、ウルトラがしんどい時に支えるのに尽力されて、エックスでは名作を演出されて、第20話のネクサス客演編は絶賛されました。今回はギャグとシリアスな要素があり、ネクサスの要素も取り入れて、オーブの監督陣ではベテランのアベさん、冴えています。
(3) ビートル隊、登場するものの
 今回、渋川の所属するビートル隊が出動して、火の玉に冷却攻撃をする展開がありましたが、従来のシリーズの特捜チームのような活躍はなく、ビートル隊は脇役で、しかし怪獣、SFものでこのような防衛組織が脇役になる例は少なく、オーブのスタッフの意気込みを見ます。
No.11620 - 2016/07/30(Sat) 15:29:28

ウルトラマンオーブ 第4話 真夏の空に火の用心 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) 爆風消火と怪獣撃破
 そして、火の怪獣に、爆風で火を吹き飛ばす爆風消火は、現実の消火手段としても存在し、ヒーローものでは、サンダーバードで、火災対策のメカ、ジェットブルドーザーが、火災を大砲で撃って消火する描写が最初で、こういう描写は、ウルトラでは記憶にありませんが、ロボットアニメではあったと思います。
 そして、爆風消火でマガパンドンの実態を暴き、バトルシーンに主題歌という展開は燃えるもので、最後、スペシウムゼペリオンに戻ってとどめという展開も、平成ウルトラヒーローのタイプチェンジは、ティガだと自由にできて、ダイナでは1回の変身で1回しかタイプチェンジできず、などの設定があり、オーブにはダイナのような制限はない模様で、エックスではエクシードになっても、とどめのザナディウム光線は通常モードに戻ってからの展開で、これは坂本浩一さんが、強化体が出たら通常モードがかすむことをさせない設定で、今回のオーブもこれに通じるものがあります。
(5) 4つの魔王獣のカード
 ジャグラス・ジャグラーが、第1話〜4話で4つの魔王獣のカードを集めて、他に光(ゼットン)と闇(ガタノゾーア)があり、初代マンとティガの最後の怪獣であり、このジャグラー、メビウス初期のボガール的な要素と、東映ヒーローに出てくる敵の幹部の要素を持っており、存在感のある悪役で、面白い展開です。
(6) ヒーローはアイスがお好き
 ガイは、銭湯が好きで、さらにアイスにもこだわりがあり、そして、ナオミたちが出て行ったときに、ナオミたちのアイスを食べてしまい、おいおいと思ったら、代金を置いて颯爽と去る展開は愉快で、こんな、代金を置いておく展開はヒーローものより、様々な青春ドラマなどにあり、他人の物を勝手に食べてしまうのは、じゃりン子チエのテツがやっていましたが、今回のガイは勝手に食べても、代金は置いて、おいしかったと手紙を置いて消えるあたり、風来坊の面目躍如であり、アベ監督は、エックスのラグビー編でもそうでしたが、こういう昭和ドラマの要素を、21世紀に新鮮にやってくれているのはうれしいものです。これからもウルトラマンオーブを応援します。
No.11621 - 2016/07/30(Sat) 15:30:07

ウルトラマンオーブ 第5話 逃げない心 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:小林弘利、監督:アベユーイチ

 ガイは公園で傷んだ手作りの人形を拾った。これを見て、異国の少女のことを思い出し、心を痛めた。他方、ナオミは建設現場でのバイトの後で、何者かから、宇宙人、怪獣がいると電話を受けて、それをSSPの本部に連絡するものの、ジェッタは不在であり、そして、ナオミはその女子高生の通報を受けて、ビルの地下に行くが、これは罠であり、相手はゼットン星人マドックであり、ナオミを人質に取り、ガイをおびき寄せる目算だ。地下には、ハイパーゼットンデスサイスがいた。
 ガイは、拾った人形を元主に返すべく、SSPの本部に行き、これを直そうと裁縫道具はないかと聞くと、、ジェッタが直し、そこへナオミを人質に取ったと、マドックからの連絡が来る。ガイはナオミを助けに、現地に行く。
 地下に閉じ込められたナオミは柱に縛られて、叫んでも誰にも聞こえないが、奴には聞こえると語り、セーラー服から、通常のゼットン星人のスーツ(作業着?)に着かえる。そこへ、ガイが現れて、マドックと対決し、ナオミを解放し、奥にはハイパーゼットンがいる、ナオミは、消火器でマドックを牽制し、そして地上に出ると、ハイパーゼットンも出現、ガイはナオミに、無茶と勇気は違うと諭して、ナオミを逃がして、自分はウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンにフュージョンアップし、ハイパーゼットンに立ち向かう。しかし、スペリオンスラッシュは交わされてしまい、ハイパーゼットンはオーブのことを研究して対策を取っていたのだ。すると、ガイは帰マンとゼロのカードでフュージョンアップし、ウルトラマンオーブ、ハリケーンスラッシュになり、それに対してハイパーゼットンはテレポートでオーブを攪乱するものの、オーブスラッガーランスでハイパーゼットンを倒した。
 ガイに戻り、ゼットン星人マドックと戦い、マドックの光線をウルトラマンのカードで跳ね返して、これを倒した。ナオミたちも訪れて、マドックの意図は、オーブを倒して名を上げることであり、そして侵略者かという問いには、こんな腐りかけた星は侵略する価値はないと嘯き、消滅した。今回、渋川が来ても、すべて終わっていた。
 ナオミは、助けてもらったお礼に、ガイにマッシュルームスープを作り、ガイには懐かしい味であった。マトリョーシカをガイは見つけて、ナオミは最後のものは開けてはいけない、パンドラの箱と語り、そして、人形を落とした少女が取りに来て、ガイはまた風来坊に出ようかと言うと、ナオミはここには屋根があると語り、ガイは2,3日世話になることとなった。
No.11622 - 2016/08/06(Sat) 17:39:04

ウルトラマンオーブ 第5話 逃げない心 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 異色の宇宙人の意図
 第5話は、魔王獣ではなく、通常の宇宙人と怪獣の組み合わせであり、ナオミを人質にガイをおびき寄せるゼットン星人マドックのやり方は、帰マンの最終回で、バット星人(ゼットンを連れているのも同じ)が次郎とルミ子を人質に取ったものがルーツであり(他にグロテス星人やブニョも人質を取ったことあり)、そして今回ジャグラス・ジャグラーは登場せず、この地球は、魔王獣やジャグラーだけでなく、様々な相手から狙われている模様で、そしてゼットン星人マドックの意図は侵略ではなく、オーブを倒すことで、地球は腐って侵略する価値なしというのは、セブンの「盗まれたウルトラ・アイ」で、マゼラン星人が地球侵略ではなく、宇宙から消し去ることにも通じて、オーブを倒して名を上げるというものであり、ウルトラでは宇宙人は侵略と破壊工作のためのもので、ウルトラヒーローを倒すためのみに来るというのも異例です。
 ゼットンは、これでマックス以降の全ウルトラヒーローと戦ったことになり、ハイパーゼットンもウルトラマンサーガ以来3回目、ゼットン星人も初代マンを除くと4回目で、今回は少女に化けて、当初セーラー服に宇宙人の頭という展開がユニークであり、さらに、今回もオーブの能力を調べ上げて対策を立てており、これはガッツ星人やナックル星人のようにテスト用の怪獣によるものでない模様で、またハイパーゼットンも固有名があり、魔王獣と異なる存在感を見せてくれました。
(2) 主人公はクール、それでも…
 今回のオーブの設定で、主人公のクレナイ・ガイはクールなタイプであり、ウルトラマンの歴史でもクールなタイプの主人公は初で、過去にガイアとアグルのように、熱血の主人公とクールな好敵手の存在はあったものの(これはガッチャマンとコンドルのジョー、アカレンジャーとアオレンジャーの関係に由来)、ヒーローものでクールなタイプが主人公は、快傑ズバットがあり、実際ズバットの早川健はギターを弾きながらの登場、ガイはオーブニカを吹いての登場と意識されて、それでも、ナオミのピンチに、身を挺して駆け付けるのは、もちろんヒーローなら誰でもやることですが、他方今回もラムネを飲んでいるなど、ギャグ的な要素もあり、奥行きのある設定で、また公園で人形を拾い、これを直してやろうと、ジェッタやシンに裁縫の道具はあるかというのも面白いものであり、さらに最後、ナオミの手料理に興味を示すなど、様々な要素があり、ウルトラではあまりグルメ的なものは描かれないので、面白いものです。
(3) 卑劣な敵とのバトル
 そして、ガイがナオミを助けに行く展開、ゼットン星人マドックのやり方は汚く、人質を取ってガイを仕留めようとするものであり、これにガイは正攻法で対決し、これは、ガイにとって、ナオミは、第1話の冒頭などで描かれた異国の少女との関係もある模様で、ともかく、汚い敵に正々堂々と対決していく姿勢はヒーローの鏡であり、さらに、能力を調べられたウルトラヒーローが、タイプチェンジして対応するのは初であり、ハリケーンスラッシュはどうやら、過去に知られていなかった能力の模様で、当初、スペシウムゼペリオンではスラッシュが通じず、しかし過去にウルトラスラッシュ系の武器はすべてゼットンに通じておらず、そして、タイプチェンジにより、高速移動でハイパーゼットンの瞬間移動に対応し、過去、ウルトラヒーローとゼットンとの対決は、一人で倒したのは帰マンが2代目を倒したときのみであり、他は人間や別のウルトラヒーローの力を要しており、今回は帰マンとゼロの力を借りた形態での対応は、過去のウルトラヒーローとゼットンの対決に通じるものです。
 また、ハリケーンスラッシュになり、ビルの上から現れる展開は、アベユーイチ監督がエックスのネクサス客演編でもやっており、ファンには楽しいものです。
No.11623 - 2016/08/06(Sat) 17:39:43

ウルトラマンオーブ 第5話 逃げない心 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) 人間に戻ってのラストバトル
 そして、ハイパーゼットンを倒し、ガイに戻り、ゼットン星人マドックと肉弾戦を展開するのは、ウルトラでは初のことであり、巨大怪獣を操っている等身大の宇宙人は、過去では特捜チームが倒すことが多く、しかし今回は人間に戻ってからの決着、マックスのキングジョー編では、ゼットン星人は夏美に倒されており、今回はガイの持つウルトラヒーローのカードが盾のようになり、過去に、80がギマイラの光線攻撃をブライトステックで跳ね返した例などがウルトラではあり、こういう過去の作品のオマージュは実に痛快です。
 また、今回もビートル隊は渋川が少し出たのみであり、特捜チームなし、民間のサークルが関与する設定は成功しており、ギンガ以降、等身大バトルが活用されているのは面白いものです。
(5) 信頼と友情と
 そして、ガイの過去の体験、異国の少女とナオミに何か関係がある模様で、ガイとSSPの3人にはまだしっかりした友情や信頼は表面的には見られないものの、今回の件で、彼らに友情が芽生えた模様があり、マトリョーシカのくだりも、物語の設定上深みがあり、そして、サブタイトルの逃げない心の意味、ナオミのセリフにあり、人間ドラマも、ハードな重厚さを前面に出すことはなく、それでも考えさせられて、正義とは力ではなく、信頼と友情が生み出すものだと思いました。
 そして、シン・ゴジラが映画として大ヒットであり、ゴジラ映画として2000年以降初の週末興行成績1位で、2014年のハリウッド版を超えるヒットであり、このところ特撮は映画で苦戦しており、仮面ライダーの映画は、数年前は週末興行成績1位を連続して取っていたのに、このところ苦戦でしたが、数々の特撮作品の記念の2016年に、過去何度も低迷期を経験しながらも続いている日本の特撮の底力をこれから見せてほしいものです。
No.11624 - 2016/08/06(Sat) 17:40:22

ウルトラマンオーブ 第6話 入らずの森 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:中野貴雄、監督:アベユーイチ

 惑星侵略連合のメトロン星人タルデは、喫煙人口の激減でたばこ作戦は不可能とメフィラス星人ノストラに報告し、ナックル星人ナグスがいら立つ。そこへ、ジャグラス・ジャグラーが仲間に入れてくれとやってくる。タルデとナグス、ジャグラス・ジャグラーはカードのゲームをして、勝ったと思ったナグスに、ジャグラス・ジャグラーは、キングの名の付く怪獣のカード5枚のスラッシュを見せつけて勝つ。
 他方、夏、ガイはSSPに居候し、ステテコに上半身裸でナオミのヒンシュクを勝っていた。そこへ、渋川が、森でUFOを見た、調査してほしいと持ってきて、するとガイはいなくなり、そしてSSPの3人は、発見した少年たちから話を聞き、彼らはSSPのサイトを見ていると言う。そして、森の中に入り、ここは開発される予定地で、渋川の特別の配慮で入る。ナオミには、白い和装束の女性が見えるが、他のメンバーには見えない。が、その地下は、惑星侵略連合の基地であり、ナグスは配下を連れてナオミたちに襲い掛かる。渋川の銃も役に立たず、ナオミはSSP退避と言って逃げるのだが、行く先々にナグスたちがいて、時空が曲げられているのである。そこで、シンは石碑を見つけて、たまゆらという女性の石碑であり、と、先の白い女性の招きで、ナオミたちはこの空間から逃げ出せたが、そこへ、ナグスたちが追ってくる。渋川は、柔道の覚えがあると立ち向かうものの、あっけなくやられてしまう。そこへ、響き渡るオーブニカの響き、ガイが現れて、ナグスたちを撃退する。すると、ジャグラス・ジャグラーは、アリブンタのカードを使い、超獣アリブンタを実体化させて、蟻酸で建物を消滅させる。怪獣と叫ぶジェッタに、超獣と嘯くジャグラス・ジャグラー、すると、ガイは初代マンとティガのカードでフュージョンアップ、ウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンになるが、アリブンタの蟻酸と火炎攻撃に苦戦し、するとバーンマイトにフュージョンアップし、火炎消火でアリブンタの武器を封じ、そしてハリケーンスラッシュとなり、オーブスラッガーランスでアリブンタを追い詰め、地下に逃げようとするアリブンタを、地下には古墳があると引きずり出して、空中でとどめを刺した。
 ガイと渋川は無事であり、しかし、ジェッタは、ビデオを逆に回していたのである。
 そして、ノストラが出現、超獣で負けたジャグラス・ジャグラーをなじるが、ジャグラス・ジャグラーは、オーブの手持ちより強いカードでやれば勝てると言うものの、ナグスは、もともと光の側にいたジャグラス・ジャグラーを信じることができるのかと迫った。
No.11625 - 2016/08/13(Sat) 20:40:59

ウルトラマンオーブ 第6話 入らずの森 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 惑星侵略連合出現!
 前回、ゼットン星人が地球に侵略する価値なしと語ったら、今度は惑星侵略連合が登場して、顔ぶれからしてメビウス&ウルトラ兄弟に出てきた宇宙人連合を思わせて、そしてトップに立つのがメフィラス星人ノストラであり、メトロン星人と、ナックル星人は幹部クラスで、こういう敵に組織があるのは、ウルトラだとメビウスが最初で、最近ではギンガ、ギンガSと続いており、しかし東映ヒーローのような明確な組織ではなく、ティガ以来の平成ウルトラの伝統である、抽象的な組織でやっており(これは平成ライダーにも大きく影響している)、そしてオーブの敵には、地球侵略が目的のものと、オーブを倒すのが目的のものがいる模様で、そしてジャグラス・ジャグラーの存在の不気味さ、タルデ、ナグスとカードのゲームをして、大逆転勝利の件も、これはズバットに似たような展開があり、ガイにはズバットの主人公、早川健の要素があるのですが、他方、ジャグラス・ジャグラーにもそのような雰囲気があり、今回のウルトラマンオーブ、今までのパターン、熱血主人公と、クールな好敵手ではなく、双方クールというのが面白いものです。ともかく、昭和特撮の要素が満ちており、今回は脚本の中野さんも、監督のアベさんも70年代のテレビ特撮黄金期を体験されて、それをテレビで再現しようとしているのを感じます。
(2) ステテコ一丁のガイ
 そして、そのクールなガイですが、私生活はクールではなく、夏に、下にステテコ一丁、上半身裸というのは、これはヒーローとしては前例がなく、ナオミに何か上に羽織れと言われるのもユニークであり、本当に型破りなキャラクターであり、そして、ガイが、異変を察知して先に行くために消える…というのは容易に予想出来て、それで、ナオミたちが時空のゆがんだところで危機にあり現れるかと思いきや、そこはたまゆらが窮地を救い、それで、通常空間に逃げてもナグスたちが追いかけてきて、それで渋川が柔道の腕で…という際に、明らかに太陽にほえろを意識したイントロのBGMが使われて、しかし渋川は一発でやられて…という展開は面白いものであり、オーブを見ていたら、これはこうなるぞ、と昭和ウルトラから見ていたものに予想の付く展開と、意表を突く展開があり、なかなか面白いものです。
 そして、ナオミたちのピンチに、最後は駆け付けて、オーブニカを吹くとナグスたちが苦しむ展開は面白く、そして等身大での肉弾戦であり、これもギンガS以降定番となったもので、主人公のうち戦闘能力があるのはガイだけというのは面白いものです。
(3) 逃げるのが作戦!
 今回の大爆笑は、ナグスたちに襲われて、ナオミがSSP、退散と言って逃げたこと、もちろん、戦う戦力を持たないSSPであり、逃げるのは、災害時の避難にも似たものがあるのですが、それでも、今までのウルトラ、いや様々なヒーローもので、こんな時に逃げるというのは前例がなく、これは、特捜チームではなく、民間の非武装組織をレギュラーにして、今までにないものであり、そして渋川が全然役に立たず、このようなキャラクターも珍しく、似たものでは、マジンガーZやグレートマジンガーに出たボスボロットがあつたものの、こちらは曲がりなりにも戦って成果を上げており、このような存在は実に痛快です。
No.11626 - 2016/08/14(Sun) 09:19:02

ウルトラマンオーブ 第6話 入らずの森 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) 昭和ルーツの宇宙人たち
 そして、今回出てきたメフィラス星人、メトロン星人、ナックル星人と、昭和ウルトラにルーツがあり、メフィラス星人が星を売り渡すこと、メトロン星人がタバコ作戦に言及し、他方ナックル星人は配下を連れて汚い手でやってくるというものも、昭和のルーツに見るものがあり、面白い世界です。これはメビウス&ウルトラ兄弟以来の展開で、メトロンは今回あまり出番なしですが、赤い二重構造の宇宙船はセブン以来のもの、マックスにも出てきたものであり、そして古墳を基地としているなど、愉快な展開です。
(5) 怪獣ではなくて超獣
 今回登場したのは超獣アリブンタ、ジェッタが怪獣と口走ると、ジャグラス・ジャグラーが超獣と返すあたりは定番であり、これに立ち向かうオーブ、蟻酸攻撃は初代と同じであり、そして、バーンマイト、ハリケーンスラッシュとタイプチェンジするごとにBGMが変わり、これは、ティガでは3タイプともに同じ戦闘BGMを使っていたものの、ダイナではタイプごとに戦闘BGMは異なり、しかしダイナは1回の変身で一つのタイプしたなれないために、3タイプのBGMが続けて流れることはなく、これはウルトラの初の試みです。そして、タイプチェンジを活用しつつ超獣を倒すオーブの展開は面白いものでした。
(6) 怪奇現象とユニークな悪と
 今回は渋川からSSPに仕事が紹介されて、そして子供たちがSSPのHPを見ているなどというものであり、しかし、渋川はいなくなり、そして最後にガイとともに現れる、これはヒーローのパターンであり、面白いものでした。
 今回は悪の側のシーンで終わり、ジャグラス・ジャグラーはかって光の側にいたことや、悪にも奥行きがあり、昨日は宝塚の手塚治虫記念館にウルトラマンティガを見てきましたが、小さな子供たちから、私のような第1次ウルトラをリアルタイムで見たものまでいて、ウルトラマンは人気で、そしてシン・ゴジラが社会現象というべき盛り上がりであり、今後もウルトラマンオーブ、日本の特撮が楽しみです。
No.11627 - 2016/08/14(Sun) 09:19:46
ウルトラマンオーブ 第2話 土塊(つちくれ)の魔王 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:小林雄次 監督:田口清隆

 SSPのメンバー、ジェッタは怪奇現象を探り、シンは徹夜で、ナオミは風呂から上がり、SSPのHPにのみウルトラマンオーブと載ったものの、他のHPに引用されるものであり、シンは新たな怪奇現象を感知するものの、ナオミは家賃を払うためにバイトに行き、調査を二人に任せた。 
 ガイは銭湯から出て、ラムネをうまく開けられない少年のを開けようとして、こちらもうまく行かず、そこで、地面の陥没が起こりビルが破壊される。ジャグラス・ジャグラーの仕業である。魔王獣を復活させようとして、そこにガイがオーブニカを吹いて現れて、対決になり、ジャグラーは他にも工作して、魔王獣を復活させようとしていたが、ガイはジャグラーに逃げられた。陥没現場をガイは調べて、渋川に不審がられるのである。
 シンの発明で、断層によりビルが陥没すると見て、あるビルに危ないと警告するが、破壊されたのは別のビルであり、そして、シンとジェッタは、古文書から、東京・多摩地区での4つの場所によるものと突き止める。
 バイトしていたナオミは、ジャグラーを発見し、不審に思い後をつける。と、ビルの地下で何か工作しており、ナオミはスマホで撮るが、そこに電話がかかり、その後いなくなったと思ったジャグラーがナオミに迫るも、ガイが現れて、ジャグラーと対決するが、ジャグラーはカードで魔王獣マガグランドキングを復活させる。ガイはウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンで対決し、強力な光線を放つマガグランドキングにスペリオン光線を浴びせるが、強力な装甲で通じない。そして、マガグランドキングの攻撃でビルが倒れて、ナオミがその下敷きになるところを、オーブは間一髪ビルをのけて助けた。しかし、活動限界も迫り、マガグランドキングの光線攻撃に苦戦するオーブ、しかし、その光線が、ガラスでできたビルでは跳ね返されたのを見たオーブは、バリアでマガグランドキングの光線を跳ね返し、矛盾の言葉にあるようにも強力な盾と矛は両立しない、これでマガグランドキングの装甲を破壊したオーブは、スペリオン光線でマガグランドキングを倒した。
 再び銭湯、ガイはさっきの少年のラムネを、今度はうまく開けることができた。そこに、SSPの3人が来て、ガイは知らない方がいいと言うものの、名前、クレナイ・ガイを名乗った。
 しかし、ジャグラーは、何とオーブに感謝して、新たな策謀を始めていた。
No.11611 - 2016/07/16(Sat) 17:22:55

ウルトラマンオーブ 第2話 土塊の魔王 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) ポイントは温泉、銭湯
 今回、冒頭、ナオミが風呂に入っていたり、またガイと少年が銭湯を出たところなど、こういう下町感は21世紀のヒーローものでは珍しく、下町の描写だと、セブンの円盤が来た!などにあったものの、他方、高層ビルの並ぶシーンもあり、銭湯を21世紀にこのように描くのに、妙があります。
そして、SSPには本当にHPができており(http://somethingsearchpeople.com/ )、しかし、現実にこのようなサークルがあったとしたら当然HPはあるもので、また、特捜チームがあっても、現在ならHPはあって当然であり(現実に警察や自衛隊はHPを持っている)、このようなリアルさや、架空の組織のHPを作ってしまう当たり、スタッフのお遊びと、そして余裕を感じます。
(2) ジャグラス・ジャグラー、本格的な暗躍開始
 今回のライバル、ジャグラス・ジャグラーは第1話ではそれほど暗躍せず、ただしウルトラマンオーブの名前をSSPに伝えるなどして、そして第2話では怪獣を、カードを使用して召喚するもので、これはギンガとギンガSではスパークドールズによる怪獣の召喚であったものが、このような幹部の暗躍があり、そして早速ガイと対決する当たり、このようなライバルの敵キャラとの対峙は、このところ平成ライダーでよく見られるものですが、ジャグラス・ジャグラーはスーツを着こなすスタイリッシュなものであり、ナオミが追って、そして消えて、後ろから迫るというのはホラー的な定番であり、そこにガイが颯爽と現れるのも、ヒーローもののお決まりですが、ガイはウルトラの主人公としては珍しくクールなタイプであり、ウルトらの主人公は、熱血漢が主体であり、このようなクールな役どころはガイアに対するアグルのようなものがあったものの、ズバットの早川健を意識したキャラクターは実に面白いものです。
(3) 敵の破壊工作と、それに対峙する主人公
 ジャグラーがビルを次々と破壊する展開は、ティガの第3話「悪魔の予言」にて、キリエロイドが破壊工作をするのと通じるものもあり、それに対して、SSPのメンバーが阻止しようと走り回るのも同じであり、ジャグラーに対峙する力を持っているのはガイのみで、SSPのメンバーは戦闘能力を持っていないのがユニークです。また、ガイは組織に属しておらず、特捜チームがない設定とはいえ、ウルトらの主人公が組織に属していないのは初めて(特捜チームのないギンガ1期と、レオの円盤生物シリーズを除く)、ミラーマンやジャンボーグAだと主人公は特捜チームに属さない設定(ただし、両者ともに後半は特別隊員になる)でしたが、ウルトらでは初のことです。
No.11612 - 2016/07/16(Sat) 17:23:29

ウルトラマンオーブ 第2話 土塊の魔王 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) 名乗りを上げるウルトラマン
 そして、ガイはオーブに変身すると、「俺の名はオーブ、闇を照らして悪を撃つ」と名乗りを上げて、これは主役ウルトラマンだと初めてであり、これも、東映ヒーローは、ゴレンジャー以降変身したら名乗りを上げる例が多いですが、これはガイとオーブが一体であることを使った設定であり、過去にもしゃべるウルトラマンは、前作のエックスやゼロがあったものの、名乗りを上げるものの、その他のしゃべることは少ないのは過去のウルトラマンの伝統によるものですが、ガイの設定には快傑ズバットの要素もあり、実際ズバットの口上を思わせるものもあり、これは面白いものです。
 そして、第2話では、変身したオーブがビル街をあるくと、ビルの中から歩く姿が見えるシーンなど、凝った映像であり、またオーブが赤く光るとティガのパワータイプの力、紫だとスカイタイプの力というのも面白く、そして魔王獣としてのマガグランドキング、グランドキングが市街地に現れるのは初で、大変な破壊力であり、これはウルトラマン物語での登場時、ウルトラ6兄弟総がかりでやっと倒した強さも見られて、スペリオン光線を当初跳ね返す装甲、しかし、オーブはマガグランドキングの光線がガラスのビルにあたって跳ね返るのをヒントに攻略する当たり、また装甲と矛は両立しないという展開なども、実にスリリングであり、過去にも怪獣の装甲を破るのは、パワードがドラコの装甲を、WINRの攻撃で破壊してもらいそこに光線という展開、あるいは、帰マンがキングザウルス3世のバリアを、バリアを放つ角を流星キックで破壊して倒すようなものもあり、今回は鮮烈です。
(5) 冴える田口演出
 第1〜3話は田口清隆さんの演出、日本の特撮ヒーロー、怪獣界の期待の人物であり、魔王獣は、怪獣よりは災害をもたらすものとして描かれて、生物兵器的なものとも異なり、ともかく、怪獣の大変な存在感であり、それと対するウルトラマンオーブの存在感、アクションなど、これはセットにかなりCGを使ってのものと思われますが、素晴らしい特撮であり、またドラマも、様々な伏線が隠されている模様で、1話完結型のものではなく、大河ドラマ型(ガイアやメビウス的)のものを見せてくれて、今後の展開にも期待されます。前作のエックスは王道の作品であり、今回のオーブはかなり変化球と言うものの、根本的には過去のウルトラの流れを汲んでおり、作品を見たら、かなり余裕があり、遊びの中に発見があります。
 オーブは、大きな話題にもなっています。
http://www.excite.co.jp/News/reviewmov/20160716/E1468631912161.html
 今月の末にはシン・ゴジラも公開されて、来月は仮面ライダーの映画もあり、今年は特撮ファンには期待の時です、オーブ、これからも応援しています。
No.11613 - 2016/07/16(Sat) 17:23:59
ウルトラマンオーブ 第1話 夕陽の風来坊 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本 中野貴雄 監督 田口清隆

 異世界で、光の巨人と怪獣(魔王獣、この場合ゼットン)が戦うのを少女が見て、光の巨人は魔王獣を倒すものの、回りは火になり、人間となった光の巨人は絶叫する。
 そして、日本、東京、超常現象を調べるサークル、SSPはキャップのナオミ、メンバーのジェッタ、シンとともに怪奇現象を追い、シンの発明で探すことにしたが、そこへ大家がSSPの家賃を取りに来て、3人は裏口から出動する。他方、冷凍の宅配車に、謎の男、クレナイ・ガイがいて、何と零下20度とのところに5時間いて、平気であった。
 SSPのメンバーは、ナオミの叔父でビートル隊の渋川に呼び止められて、すると怪奇現象発生で、追いかけるSSPの車は巻き込まれて、するとガイが逃げろと言い、そして巻き込まれた車は、光の巨人に助けられる。
 そして、再び怪奇現象を追うSSPの3人、コーヒーを買いに行ったナオミは、謎の男、ジャグラス・ジャグラーとぶつかり、するとまた怪奇現象であり、低気圧に巻き込まれたナオミは、ガイに助けられて、そしてガイは渋川にナオミを託して、そこに魔王獣、マガバッサーが出現、証明写真の機械に入り、ウルトラマンと、ティガのカードをフュージョンアップして、ウルトラマンオーブに変身して、名乗りを上げて、マガバッサーに立ち向かう。驚くSSPのメンバーの前に、ジャグラス・ジャグラーが現れて、あれはウルトラマンオーブだと語り、そして去る。 
 戦うオーブは、タイムリミットが近づき、カラータイマーが点滅し、するとウルトらスラッシュを放ち、逃げるマガバッサーを追ってこれを当てて、そしてスペリオン光線で、マガバッサーを倒した。
 そして、写真の機械に、何とガイの変身するところが映っており、ガイは倒したマガバッサーからカードを回収、マガバッサーを封印していたのは、メビウスであった。そのガイに、ナオミはオーブニカを返し、それをガイは吹いて去るが、そのメロディーをナオミは知っていた。
No.11607 - 2016/07/09(Sat) 15:43:08

ウルトラマンオーブ 第1話 夕陽の風来坊 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 42年ぶり、4年連続新しいウルトラマンの登場
 今回のウルトラマンオーブは、ウルトラマン50年の作品ですが、30年のティガ、40年のメビウスのように記念作品ではなく、新作シリーズとて捉えられて、ティガ、メビウスが王道の作品であったのに、今回は特捜チームの設定をなくすなど、新規の展開があり、そして1〜2クールの作品ながら、4年連続新しいウルトラマンのテレビシリーズが制作されるのは第2次ウルトラシリーズ以来42年ぶりであり、これは当時の第2次怪獣ブームや変身ブーム(毎日ゴールデンタイムに特撮ヒーロー番組が放映されていた)とは異なり、特に今テレビは厳しく、視聴率やおもちゃの売り上げなどで定常的に高い数字を上げないと存続できない中、これは大変なことであり、確かに、仮面ライダーとスーパー戦隊シリーズは長く続いているものの、これは東映とテレビ朝日の緊密な連携があるためで、根本的に弱小の会社である円谷さんが、このしんどい時期に、これだけのシリーズを続けるのはものすごいことです。
 監督の田口さんも、ギンガ以来、1〜2クール作ってまた休み、というのはしんどいところもあると、おそらくライダー、戦隊との意識もあるのでしょうが、しかしこれだけの水準なら、1年に2クールでも文句はありません。
(2) ウルトラマンが直接人間に変身
 ウルトラシリーズでは、ウルトラマンが地球人と一体化している設定の方がはるかに多く、ウルトラマンが直接人間に変身しているのは、テレビの主役ではセブン、レオ、80、メビウスのみですが、しかし他の巨大ヒーローだと、圧倒的に直接人間に変身が多く、一体型はグリッドマンくらいで、ミラーマン、ファイヤーマン、他社でスペクトルマン、ゾーンファイターなど、ほとんどは直接変身で、しかし巨大ヒーローではウルトラマンが圧倒的に多い(第2次怪獣ブームの後では、巨大ヒーローはメガロマンとグリッドマンのみ)ので、このような形になっています。
 また、今回もガイの一人称は「俺」であり、しかし過去の直接変身の4人は僕を主体としていたので、異色であり、さらに、ギンガ以降、4人の主人公は全て一人称が俺であり、ウルトラだと僕を一人称とする例が多い(仮面ライダーは平成になり大半が俺)のですが、これはポケモンや妖怪ウオッチの主人公が俺を一人称としているのも大きいのかも知れません。
(3) 主題歌、水木一郎アニキ!
 今回のオーブの主題歌を歌うはアニメソングの帝王、水木一郎アニキであり、水木さん、ウルトラでは昭和の劇場版の主題歌や、アンドロメロス、あるいは平成に入り、円谷30周年で帰マンやエースのNG版主題歌を録音されたものの、特撮のテレビシリーズの主題歌は初であり、しかしウルトラだと、いわゆるアニメ歌手の方が主題歌を歌ったのは、ささきいさおさんがザ・ウルトラマンや平成セブンを歌っていたくらいで、また子門真人さんは、円谷音楽出版の社員のために、セブンの英語版やファイヤーマン、ジャンボーグAを歌われたものの、オリジナルのウルトラでの主題歌はなし(カヴァー版のタロウ、レオは子門さん)で、意外にもアニメ歌手のスターの方が特撮のテレビシリーズの主題歌を歌うのは初です。
 水木さんは、特撮ソングも多数歌われて、特に昭和の石ノ森作品で多く歌われて、特撮ソングを歌った数は多分一番多く、水木さんもアニメ歌手45年で、もう大御所、海外にもファンのあるいわばリビング・レジェンド、そんな方の主題歌はぐっと来ました。
(4) あえて、特捜チームを設定しない
 今回、メイン監督の田口さんは、ウルトラマンエックスが王道の作品であり、それで今回はいわゆる差別化のために、特捜チームを設定せず、ウルトラシリーズで特捜チームがないのは、レオの円盤生物シリーズと、ギンガの1期のみですが、その代わりに設定されたSSPはサークルであり、そして家賃を払うのも大変で、家賃の催促と言うのは、昭和の様々なドラマであったものの、平成の作品では珍しく、また電気代も困っているなど、ユニークな設定であり、田口さん、迷ったら遊べと指摘されていて、そしてビートル隊という設定もあるものの、これは挑戦的であり、過去に個性的な設定を取ったウルトラシリーズは大抵路線変更でオーソドックスなものに戻ったので、過去のウルトラシリーズを研究して、いいものをやってくれる、オーブのスタッフに敬意を表します。また、渋川を演じられる柳沢慎吾さんは、グレートで声を当てられて、今回26年ぶりにウルトラにレギュラー出演です。
No.11608 - 2016/07/09(Sat) 15:43:40

ウルトラマンオーブ 第1話 夕陽の風来坊 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(5) 主人公は風来坊
 この、ガイが風来坊という設定は、セブンのダンを意識したものもあるものの、設定としては快傑ズバットの早川健を思わせるものもあり、特に風貌と楽器を奏でるものであり、また冷凍車に乗っていたとか、型破りな設定であり、また変身する際に、証明写真の機械に入ると言うのも珍しく、アメリカのスーパーマンは公衆電話のボックスのなかで変身したものでしたが、そして、証明写真の機械に入ると、変身する際の写真が写っていたと言う、ギャグ的な面もあり、これは第1話の脚本が中野貴雄さん、田口監督とガンQの涙や、XIO24時を書かれた、変化球の路線によるものです。
 他方、過去のウルトラマンに対して、ウルトラマンさん、ティガさんと敬称を付けるのも面白く、ともかく、昨年のエックスから、ウルトラのスタッフに余裕も出来た模様で、面白いものをやってくれて、感服ものです。
 なお、石黒さんは仮面ライダー電王でもレギュラー出演されて、過去に、ウルトラマンのレギュラーから仮面ライダーのレギュラー出演をされたのは故・小林昭二さん以来たくさんおられますが、逆にライダーのレギュラー出演からウルトラにレギュラー出演したのは少なく、これはウルトラマンが5年先行しているためでしょうが、面白い展開です。
(6) 敵は魔王獣
 今回は、怪獣と表記されず、魔王獣と呼称されて、ウルトラだと怪獣と呼ばれないのは、エースで超獣、ネクサスでスペースビーストのみであり、しかし他のヒーローものだと、流星人間ゾーンで恐獣、そしてマジンガーZに始まる巨大ロボットアニメでは、○○獣という呼称が多数使われており、これを操るジャグラス・ジャグラー、このような敵幹部と思われる存在は、近年のギンガ、ギンガSにあります。ともかく、エックスと大きく作風を変えており、新たな挑戦のウルトラマンは素晴らしいものです。
(7) 田口特撮はオーブでも健在!
 そして、ウルトラマンの真骨頂、特撮は、どうやらCGとミニチュアの組み合わせであり、低気圧に巻き込まれた模様はおそらくCGであり、他方、怪獣やヒーローは着ぐるみで、これはさすがのものです。
 また、カラータイマーが鳴るとウルトラマン、ティガが弱ったような描写があるなど、独自のユニークなやり方があり、そしてウルトらスラッシュをマガバッサーが交わした(実際、オリジナルのウルトらスラッシュはよく交わされている)と思ったら魔王獣を追って当てるなど、意表を突いた展開も素晴らしいものでした。
 田口さんは、GWに兵庫・尼崎三和市場でイベントをされて、三和市場のオリジナル怪獣ガサキングαの自主製作映画(
 )を撮られて、もちろん大規模な予算も、さらにセットなどもないのに、素晴らしい特撮シーンが撮られて、特撮は莫大なお金がいると思われていましたが、創意工夫で、比較的低予算でもいいものを作れるものであり、田口さんの手腕に脱帽です。
(8) そして、ウルトラマン50年
 今回のオーブはウルトラマン50年の記念作とは謳われていないものの、内容は期待以上であり、円谷さん、ウルトラマン共にしんどい時期もあったものの、こういう作品を見せてくれて、そしてオーブにはテレビ東京も制作に加わり、昨日のおはスタに石黒さんも出られて、まさに、ウルトラマンは不滅のヒーローであり、今後も応援します。
No.11609 - 2016/07/09(Sat) 15:44:13
ウルトラマン50周年 作品 ウルトラマンオーブ登場! / 棺桶のジョー [近畿]
 皆様こんばんは、2016年、ウルトラマン50周年記念作品、ウルトラマンオーブのことが発表されました。http://news.biglobe.ne.jp/entertainment/0425/blnews_160425_8950102636.html
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1604/25/news102.html
http://www.asahi.com/and_w/interest/entertainment/CORI2070696.html
http://www.cinematoday.jp/page/N0082285
http://news.mynavi.jp/news/2016/04/25/222/
 テレビ東京系で7月9日から放映、主役は石黒英雄さん、様々なウルトラマンの力を借りて戦う様式であり、メイン監督は田口清隆さん、他アベユーイチさん、市野龍一さん、冨田卓さん、武井正能さんが演出、シリーズ構成は中野貴雄さんと小林雄次さん、ギンガS、エックスのスタッフが続投して、今回は全25話ということで、また制作にテレビ東京と電通が加わります。おそらく、今の新ウルトラマン列伝の枠で、ギンガ、ギンガS、エックスの延長ですが、これは楽しみです。

 なお、このオーブ、と言うより、ギンガ以降、1年ないのは寂しいという声も多々ありますが、しかし、これは今のテレビの状況を見たら、オーブの25話はテレビのドラマとしては平均以上であり、多くの声が、仮面ライダーやスーパー戦隊は1年やっているのに、あるいは、過去のウルトラシリーズは1年だったという声がありますが、しかし、考えてください、過去のウルトラはともかく、今テレビの実写のドラマで1年続くのはライダー、戦隊の他はNHK大河ドラマのみであり、今のドラマはほとんどが1クール基本で、あの大人気ドラマ「相棒」でも、1年の放映は無理、半年放映して、半年は別の番組でしか出来ず、かつての、太陽にほえろのような長寿番組の時代は30年前に終わり、あの大人気ドラマの踊る大捜査線ですら、テレビシリーズは1クールしか出来ず、ギンガ以降の、1〜2クール新作、残りは再放送や総集編と言うのは、長くシリーズを続けるには妥当なやり方であり、テレビを巡る状況は、昭和時代はおろか、平成ウルトラの初期より厳しく、その中で、エックスは22話ながら、あれだけの水準を出来たことを評価すべきであり、1年続くシリーズとか、もっと全国ネットなどの希望が出るのは分かりますが、しかしテレビの状況は厳しく、今、新ウルトラマン列伝を続けているのも、円谷さんの規模ならやっとであり、ともかく、50周年で1年新作を見るより、半年の新作を何年も続ける、細く長く、が妥当なのです。
 また、ギンガ以降、おもちゃを売るために作品を作っていると言う批判も多々ありますが、しかし、テレビシリーズはお金がないと作れず、おもちゃのマーチャンダイジングが成立してこそできるものであり、そもそも、テレビで無料で見られる作品を作るのに、おもちゃのマーチャンダイジング無視は、昭和ならともかく、今は無理で、そして仮面ライダー、スーパー戦隊ともにおもちゃが売れているから長く続いている(スーパー戦隊に巨大ロボットが出るのも同じ)のであり、シリーズの長さや、おもちゃ展開よりも、作品の水準を重視すべきなのです。
 昨年のエックスの水準は素晴らしく、あれだけのものを今の厳しいテレビの時代に見せてくれた円谷さんと、田口さん他のスタッフに、敬意を表します。ウルトラマンは、不滅です!
No.11603 - 2016/04/25(Mon) 19:21:30

田口清隆監督のトークショーに参加しました / 棺桶のジョー [近畿]
 こんばんは、昨日、兵庫県尼崎の三和市場にて、怪獣のイベントに、最近のウルトラマン映画の監督として活躍される田口清隆さんが来られて、トークイベントと、ファンとの怪獣映画の制作を行われて、私はトークイベントに参加しました、このイベント、神戸新聞と毎日新聞にも載っています。
http://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/201605/0009051600.shtml
http://mainichi.jp/articles/20160505/k00/00e/040/103000c
 殺到していたのは、我々第1次ウルトラシリーズのファンや初代ゴジラからのファンであり、子供たちは少なかったのですが、田口さんは80年生まれ、84ゴジラを祖父に連れて行ってもらい、そして怪獣の魅力に触れて、89年からの平成ゴジラには熱中されて、平成ゴジラ、vsシリーズは我々第1次ウルトラシリーズやゴジラのファンからは批判もあったのですが、しかし田口さんのような世代には大変に好評で(実際、平成ゴジラは毎年配給収入1位ないし2位を確保するほどヒット)、そして平成ガメラについて、大怪獣空中決戦は、要するに我々のような第1次ウルトラファンに絶賛されて、他方平成ゴジラは批判されていたのに田口さん戸惑われて、しかし平成ガメラ2は大変にはまって、当時中学生!で自主製作映画を製作され、一部上映されて、これは面白いものでした。
 その後、特撮スタッフになり、ウルトラゾーンを経て、ギンガSから監督になり、田口さんがウルトラマンの監督として評価された「ガンQの涙」で組まれた中野貴雄さんと名コンビで、エックスのXio24時も中野さんの脚本であり、エックス劇場版も中野さんがメインで書かれたそうです。
 田口さん、最近のウルトラマンの監督は、予算や時間の縛りが相当厳しく、エックスの劇場版もテレビの最終回と平行しての、かなり厳しい状態で撮られたそうですが、それでも、あれだけのものを作られたのには敬意を表さざるを得ません。
 そして、田口さん、最新作「ウルトラマンオーブ」のメイン監督も、エックスの盛り上がった昨年秋に打診されて、田口さん、ウルトラマンは終えてまた自主製作映画を、と思われても、日本の特撮のために尽力されて、さらに、より若い世代に特撮を教えておられるのです。
 ウルトラマンも、特撮もしんどい時代を何度も迎えては、乗り越えての連続でしたが、これからの田口さんの活躍を応援します。
No.11604 - 2016/05/05(Thu) 16:13:39

レッドマン 円谷チャンネル配信が話題に / 棺桶のジョー [近畿]
 こんばんは、72年に制作された、円谷作品のレッドマンが円谷チャンネルで公開されて、ちょっと、カルト的な人気になっています。
http://news.biglobe.ne.jp/trend/0420/nlb_160420_2990148935.html
http://getnews.jp/archives/1446080
http://getnews.jp/archives/1444633
http://top.tsite.jp/news/buzz/o/28890552/
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/r25/94983.html
 レッドマンは、怪獣を一方的にやっつける?今見ると残酷な描写でカルトな人気がありますが、全作品がまだDVD化されず、LDのみの幻の作品であったのが、今回の円谷チャンネル配信で再び注目されることになりました。これはウルトラファイトの流れを汲むものですが、当時(72年)には表現規制はなく、自由に面白いものを、というものがユニークなものを生んだのです。
 今年は特撮の記念の年で、仮面ライダーもアマゾンズという、テレビとは別の配信による作品で、今ではテレビだと表現規制にかかるもので、大人向けの作品をやっており、特撮の進展はめざましいです。
 リバイバルブームについて、産経の記事もありました
http://www.sankei.com/premium/news/160507/prm1605070011-n1.html
 皆様、お元気で。
No.11605 - 2016/05/07(Sat) 19:07:07

ウルトラマンオーブ 直前スペシャル / 棺桶のジョー [近畿]
 皆様こんにちは、本日、ウルトラマンオーブ、来週から始まる作品の、直前スペシャルが放映されました。新ウルトラマン列伝は先週にて終わりで、オーブは新番組扱いであり、制作にテレビ東京さんも入り、ウルトラマン50年の本格的なシリーズになりそうです。
 このオーブは、先輩ヒーローの力をフュージョン(融合)するというもので、これは仮面ライダーディケイドや海賊戦隊ゴーカイジャーでも使われたものの、ディケイドとゴーカイジャーは過去の作品とのリンク(ウルトラだとメビウスやエックスで行った、過去のオリキャス登場ないしはそれに準ずるもの)ではなく、また、特捜チームは、防衛隊の様子ではなく、専門のサークルを自腹でメンバーが運営している模様で、そして、別途戦闘部隊があるのは、円谷作品ではミラーマンの前半にもあったものの、50周年で王道ではなく、メイン監督の田口さんも、迷ったら遊べと言われており、これは楽しみです。実際、主人公クレナイ・ガイは、ウルトラマンさん、ティガさん、光の力、お借りします、などユニークです。
 また、今回の直前スペシャルで、過去のヒーローの映像も使われたものの、中には新撮もあり、また太郎の声は篠田さんになっており、こういう編集の凝ったものは、旧列伝から行われているものの、今は円谷さんも、たいへんしんどい中で、いいウルトラマンを作ろうと尽力されるのに、敬意を表します。
 関西だと、兵庫県宝塚市にある手塚治虫記念館で、ウルトラマン50周年展があります。これは、50年前、ウルトラマンとともに、手塚先生のマグマ大使も放映されて、怪獣ブームを作ったことにちなむものであり、手塚先生は関西の出身で、第3次ウルトラブームは関西での大規模再放送がきっかけで起こり、また平成の鉄腕アトムは、平成ウルトラのスタッフが作ったもので、平成ウルトラは関西の方が視聴率も良く、関西はむしろウルトラマンのメッカであり、こういう企画は素晴らしいものです。
http://www.city.takarazuka.hyogo.jp/tezuka/4000020/4000134.html
 スポーツ報知の、ウルトラマン50周年記念号も出ました。
http://m-78.jp/news/n-3921/
 オーブ第1話放映の7月9日には、NHKのラジオでウルトラマン特番も放送され、杉浦太陽さんや、渋谷浩康さん、神谷和宏さん、坂本浩一さんが出られます。
http://m-78.jp/news/n-3922/
 今月の末から、シン・ゴジラも公開されて、8月には仮面ライダーとスーパー戦隊の映画も公開、また、ウルトラでは、海外制作のグレート、パワードがようやく再発売、ブルーレイでの発売であり、今年は特撮に期待できそうです、暑くなります、皆様お元気で。
No.11606 - 2016/07/02(Sat) 16:55:15
劇場版「ウルトラマンエックス」を観ました。 / 棺桶のジョー [近畿]
 皆様こんばんは、公開された劇場版「ウルトラマンエックス、きたぞわれらのウルトラマン」を観ました。尼崎のシネコンで観ましたが、素晴らしい映画であり、田口清隆監督による、まさに入魂の名作で、もちろんネタバレは避けますが、これは久々の日本製の「怪獣映画」であり、これは2004年に平成ゴジラが終わって以来、久しく映画での怪獣映画はなく、もちろんウルトラマンの映画はたくさんあったものの、いずれもヒーローが主役でしたが、これは特撮が大変に優れたセットと、着ぐるみによる特撮であり、大迫力の仕上がりで、田口さんにはいずれゴジラを撮ってほしいと思っているのですが、しかし、これほどの本格的な怪獣映画を見せてくれるとは大変なものでした。
 そして、エックスのテレビシリーズとの整合性もちゃんと取られて、さらに、過去のヒーローとの共闘も、まさに、きたぞ、われらのウルトラマンであり、ウルトラマンは、メビウス終了後しんどい状態が続いていましたが、それでも、円谷さんは必死に会社を再建して、そしていいものを作り、劇場版のウルトラマンは、ギンガ以降、水準が上がり、ウルトラマン50周年、創成期を支えた方々は、円谷英二、円谷一、金城哲夫さんなど鬼籍に入られましたが、おそらく、天国から「田口監督、これからのウルトラマンと怪獣映画は任せたぞ」と言っておられるでしょう。
 パンフはネタバレがあるので、見終わってから読まれることをお勧めします。
 3月13日の沖縄タイムスに、上原正三さんが1面トップで出られて、ウルトラマンと沖縄について語られています。帰マンの怪獣使いと少年を取り上げられて、沖縄とウルトラマンの思いに感激しました。
 ウルトラマン50周年、苦しい時代を経て、まさに、ウルトラマンは不滅です!
No.11594 - 2016/03/16(Wed) 19:59:44
明けましておめでとうございます。 / レイゴ管理人 [地球外]
みなさま

新年明けましておめでとうございます。

初日の出を見て、願い事をしてきました。
みなさま、どうぞ、
本年も宜しくお願いいたします。

>ジョーさん上からのレスで失礼いたします。
手術し、元気になりました。陰様で益々パワーアップしそうです。笑

ウルトラマンもさらに邁進して欲しいですね。

みなさん、今年1年、よい年にしていきましょう。!
No.11587 - 2016/01/01(Fri) 07:39:56

今年はウルトラマン50周年です / 棺桶のジョー [近畿]
 レイゴさん、皆さん、あけましておめでとうございます。
 レイゴさん、手術されたそうで、そして、お元気になられて幸いです。
 私は、昨年は歯が折れるなど大変でしたが、新年は元気に迎えられました。今日は初詣に行きました。
 昨年は、新作シリーズ「ウルトラマンエックス」が、田口清隆監督をメイン監督に迎えて、大変高い完成度であり、平成ヒーローのオリジナルキャストの出演、そして、50年前から続くシリーズのテーマを続けており、まさに、円谷英二監督の特撮の魂が、21世紀になり今も生きているのを感じました。
 そして、大岡新一さんからは、今年もテレビシリーズがあると語られて、エックスの水準を見たら、大いに期待できます。
 さらに、仮面ライダーは生誕45年、スーパー戦隊は40作目であり、ライダーと戦隊の記念映画も3月に公開されます。その上に、ゴジラもシン・ゴジラが夏に公開されて、特撮が久々に盛り上がる年になります。
 特撮は、ゴジラの登場、ウルトラシリーズ開始以降盛りあがり、しかしその後何回かの低迷期を経て、今、また興隆期を迎えていると信じたいです。
 ウルトラマンに、そして特撮に栄光あれ!皆様お元気で!
No.11588 - 2016/01/01(Fri) 17:02:23

Re: 明けましておめでとうございます。 / 藤子
 レイゴさん、ジョーさん、皆さん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 今年はいよいよウルトラマン五十周年ですね。どんな「ウルトラの奇跡」が起こるか楽しみです。夏にはゴジラもありますし。今度はパンフレット買うぞー!!
 では、またお便り致します。皆様、寒暖の差に負けないよう、お体には気をつけて下さいね。
No.11589 - 2016/01/01(Fri) 23:20:09

Re: 明けましておめでとうございます。 / レイゴ管理人 [地球外]
みなさんこんにちは

棺桶のジョーさん

特撮は永遠ですね。
スターウォーズの映画が公開されていますが、ウルトラマンは世界の作品に比しても劣ることのない壮大なスケールの作品だと思います。

藤子さん

お久しぶりです。時々掲示板の方にも感想などお寄せください。
確かにどんなウルトラの奇跡が起きるかみたいところです。

みなさん、今年もウルトラを楽しみましょう。
No.11590 - 2016/01/04(Mon) 16:17:37

Re: 明けましておめでとうございます。 / 棺桶のジョー [近畿]
レイゴさん、藤子さん、こんにちは。
 レイゴさん、スターウォーズの1作目(エピソード4)が78年に公開されると、日本の映画評論家たちはスターウォーズをもてはやして、日本の特撮を馬鹿にしたこともありましたが、それは40年近く前のことであり、その後平成の特撮キャラクターが発展し、そして今日のウルトラマンエックスを見ると、着ぐるみとミニチュアを使った特撮は日本のお家芸であり、特撮は何度も衰退の危機に瀕して、エヴァンゲリオンの庵野監督も特撮を助けてほしいと、2012年に言われましたが、しかし円谷さんはギンガ以降何とか復活し、そして常設の仮面ライダーとスーパー戦隊に合わせて、ご当地ヒーローたちもなかなかいいものがあり(名古屋のグランスピアーは、メビウスのメイン監督の佐野智樹さんが演出されて、松平健さんという大御所も出られたかなりのもの)、特撮は、日本の文化として、不滅です。
 藤子さん、今年のウルトラマン50周年、元旦の神戸新聞にも特集があり、そして大岡新一さんも新作シリーズを明言されており、まずは、3月の劇場版ウルトラマンエックスに期待したいです。
 寒い日が続きます、どうぞ皆様お元気で。
No.11591 - 2016/01/09(Sat) 10:36:38

朝日新聞「天声人語」にウルトラセブンが取り上げられました / 棺桶のジョー [近畿]
 おはようございます、今朝(1/10)の朝日新聞、天声人語に、ウルトラマン50周年として、セブンの、ノンマルトの使者について取り上げられています。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12152492.html?rm=150
 これは、まさにウルトラマンシリーズが続けてきたテーマそのものであり、テロに対する空爆も、される方から見たら蛮行だし、フランス革命は恐怖政治を生んだと、「正義」ということへの警鐘と、それに対する金城哲夫さん、上原正三さんの言葉もあり、これを見て感激しました。
 そして、朝日新聞には、ひし美ゆり子さんのインタビューもありました。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12151965.html?rm=150
 去年、神戸の灘大学にひし美ゆり子さんは古谷敏さん、豊浦美子さんと来られて、特撮秘宝にも記事になりましたが、こうして、新聞にウルトラマンが取り上げられるのはうれしいものです、皆様お元気で。
No.11592 - 2016/01/10(Sun) 06:36:56

ウルトラマンゼロとセーラーマーズが結婚! / 棺桶のジョー [近畿]
 こんばんは、寒いですね。
 映画「ウルトラマンサーガ」でタイガ・ノゾムを演じて、ウルトラマンゼロの人間体を演じられたDAIGOさんと、女優の北川景子さんが結婚で、北川さんは実写版のセーラームーンでセーラーマーズを演じられた方であり、特撮キャラクターゆかりの結婚として話題になっています。
http://getnews.jp/archives/1343268
http://news.ameba.jp/20160111-748/
http://news.livedoor.com/article/detail/11051147/
 これ、今ではもちろん、ウルトラマンなどのヒーローを演じたことはプラスに評価されますが、そうなったのは、厳密にいうと平成ウルトラが始まって以来であり、日本特撮党の党首を辞任される鈴木美潮さんも、ヒーロー歴を隠す俳優のことを書かれていたので、ウルトラマンのことが評価されて、うれしいです。
 また、ウルトラマンスタンプラリーも開始です。
http://rocketnews24.com/2016/01/12/692188/
 福島(円谷英二監督の出身地)でも、スタンプラリーです。
http://mainichi.jp/articles/20160113/k00/00m/040/033000c
 皆様、お元気で。
No.11593 - 2016/01/12(Tue) 20:31:50
ウルトラマンエックス 第20話 絆−Unite− あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:小林弘利、監督:阿部雄一

*今回もネタバレ注意!本篇をご覧でない方はご遠慮ください(11日のネット配信をご覧でない方はご遠慮ください!)

 橘副隊長は、娘が怪獣に襲われる幻影を見ていた。そして、大地から、カナダにいる家族について聞かれて、娘のいるカナダには怪獣は出ないとみちる、かおるから連絡が来る。そして、大地にも謎の連絡が来るが、それを解析している間に、怪獣出現の報が入る。現場に大地、アスナ、ワタル、ハヤトと橘が向かい、大地は解析して、スペースビーストで、バグバズンブルードであり(体長2m)、共存は不可能で、大地は駆除を決意し、アスナたちがバグバズンブルードを倒していく。そして、橘が逃げ遅れた女性を助けると、バグバズンブルードが現れ、瓦礫の下敷きになる。さらに、カナダの娘のところに、怪獣ベムラーが現れ、かおるが傷ついた!助けを求める娘を前に、何もできない橘の前に、ネクサスの変身アイテム、エボルトラスターが現れて、橘はネクサス(ここでは単にウルトラマンとのみ、アンファンス体)に変身、傷ついた女性を病院に預けて、カナダに飛び、娘を襲っていたベムラーを倒した。そこへ、橘の夫、かおるとみちるの父、祥吾(川久保拓司さんの友情出演)が助けに来て、絆を確認する。
 橘は、ウルトラマンになり、戦列を離れ、娘を助けに行ったことで、神木隊長に処分を申し入れるが、しかし、橘のために、大地たちも助かったのであり、エックスは、大地に負担をかけたことを謝るが、しかし大地はエックスのおかげで、怪獣たちとの共存を見い出せたという。
 そこへ、生き残っていたバグバズンブルードが巨大化して新宿に出現、Xioが立ち向かい、大地もエックスにユナイトして立ち向かうが苦戦する。橘は、自分の判断で戦うとして、ネクサス(ジュネッス体)に変身し、助太刀し、メタフィールドを発生させて、エックスと共闘し、エックスはエクシードエックスになり、エクシードエクスラッシュと、ネクサスのオーバーレイ・シュトロームのダブル光線でバグバズンブルードを倒した。
 橘の手から、エボルトラスターは消えた。橘は、そのウルトラマンから、あきらめるな、と伝えるようにと言う。そのウルトラマン、橘は絆、ネクサスと語り、大地はウルトラマンネクサスと言うと、エクスデバイザーに、ネクサスのカードが宿るのであった。
 そして、冒頭で、来ていた声は、大地の母からのものであった・・・
No.11575 - 2015/12/08(Tue) 21:07:01

ウルトラマンエックス 第20話 絆−Unite− 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) ネクサス第38話&ティガ「ウルトラの星」パート2
 今回は、ネクサスの登場と言うことで、監督の阿部雄一さん、ネクサス時の名義での演出であり、阿部監督は、同姓同名の監督がおられるので、その後アベユーイチ名義で演出されましたが、今回はネクサス時の阿部雄一を名乗った意味も良くわかりました。
 今回、ネクサスの最終回の後に続くべきものであり、新宿での戦いはネクサス最終回や、映画Ultramanを意識したもので、これ、エックスでは過去のヒーローの客演はゼロ、マックス、ギンガ&ビクトリーに続くもので、それらを、オリジナルを尊重して、これはメビウスで、昭和オリキャスが続々登場してワクワクしていたころを思い出しました。
 また、ネクサスとエックスの共闘は、平成初の過去ヒーロー客演の、ティガ「ウルトラの星」を思い出しました。ウルトラの星では、予告編を見て、これは昭和ウルトラのスタッフが作ると予感し、つまり本篇は満田さん、特撮は高野さんと予測して当たりで、そして本放送時、「脚本:上原正三」と出たのを見てばんざいをしたのを思い出しました。上原さん、円谷作品にはタロウの初期以降関わらず、その間は東映でスーパー戦隊シリーズ、メタルヒーローシリーズを支えられて、特撮の暗黒時代(ウルトラマン、仮面ライダー、ゴジラのレギュラーシリーズがなかった時代)に、特撮の火を絶やすまいと尽力されて、そして平成ウルトラに復帰され、それまで、第2次シリーズにて、ウルトラ兄弟の安易な客演が、ファンに批判を受けていたのを、一気に解消するものを作られました。今回の話で、オープニングに、川久保拓司さんが友情出演と出た時に、ウルトラの星での上原さんと出た時と同じ興奮でした。また、クライマックスのダブル光線も、ウルトラの星に始まるものでありました。
 過去のウルトラヒーローの客演は、第2次ウルトラシリーズでたくさんあったものの、過去のヒーローが最新ヒーローの引き立て役に終わるなどが多く、また、レオでは、ダン隊長の性格がセブンの際と全く異なるいやなものであり、それゆえ、ウルトラ兄弟という設定は、昭和ウルトラファンからは忌み嫌われていた時期もありました。これは、オリジナルを尊重しないで、その時々にご都合主義で過去のヒーローを出したことが批判されたのですが、しかし、ティガ「ウルトラの星」では、ウルトラマン創世記の雰囲気の中で、初代マンを、それまでの過去ヒーローの客演とは全く異なる形で出して、ヒーロー共演の本当の素晴らしさを描き、そしてメビウスにて、オリジナルキャストと設定を尊重して出して、この結果、第2次ウルトラシリーズ以降、特にタロウ、レオ、80の再評価につながりました。今、仮面ライダーでも春の映画で昭和のオリキャス登場をしているものの、例えば、昨年の映画にはせっかく藤岡弘、さんが出ながら、オリジナルの設定に沿わないものもあり、ファンの批判を受けました(ここ数年のライダーの春映画、スーパーヒーロー大戦は、第2次ウルトラシリーズが批判された要素を繰り返しているのは問題です)が、これはライダーのスタッフも、このウルトラのことをぜひ見習って、オリジナルへの尊重をしてほしいものです。
 今回は阿部雄一さん、ネクサスの後半でメインの監督を務められて、最終回も手掛けられて、その後はメビウス、大怪獣バトルを経て、ゼロの映画を演出され、そしてギンガ第1期、それまでのウルトラとは異なり、予算も時間も限定されている中で、おそらく相当苦労されて、何とかシリーズを軌道に乗せて、その後、ギンガS、エックスとウルトラが復活するきっかけを作られて、その中にこんな過去への素晴らしいオマージュ会を作られて、大感激です。まさに、メビウスの頃の、ウルトラファンで良かった、を9年ぶりに満喫しました。
(2) ネクサス、10年ぶりの再登場
 そして、エックスのシリーズで再登場したネクサス、2004年に開始され、ウルトラでの異色作として作られたものの、ご存知のように視聴率などで苦戦して、放送期間も短縮されましたが、それでもネクサスにスタッフの込めた思いは素晴らしく、テレビの最終回は素晴らしい盛り上がりでした。それを受けて、当時、てれびくんで椎名高志さんが手掛けられたコミカライズ版が今年単行本になり、それも、10年前に描けなかった最終回を素晴らしい形で再現し、ムック本にも匹敵する資料を入れて、さらにプロデューサーの渋谷さんと、主役の川久保さんの対談、担当編集の方のお話など、これほどのコミカライズ本はなかったと言えるもので、そのネクサス、本篇ではこの単語は最終回に主役の孤門が一言語るのみで、映像作品で、「ウルトラマンネクサス」と表現されたのはこれが初めてです。
 そして、主役の川久保さんは今回橘副隊長の夫、かおるとみちるの父役で友情出演ですが、これはネクサス世界の孤門が、エックス世界でこの形で存在したと思われるものであり(橘祥吾とネクサスのシーンで分かる)、またマックスで昭和のキャストが別の役で出られたのにも通じるもので、これにより、エックスでは過去ヒーローの客演時に、ゼロ、マックス、ギンガ、ビクトリーに続いてのオリキャス登場で、声では何度も登場しているゼロを除くと、マックス、ギンガ、ビクトリーとネクサスは後のシリーズへのオリキャス初登場であり(川久保さんは列伝のネクサス総集編のナレーションをされましたが)、そして映画・ギンガSにはダイナ、ガイア、コスモスがオリキャス登場(この3ヒーローは、映画へのオリキャス客演は3度以上あり)で、もちろんこれも平成ウルトラの最盛期を思わせるものです。また、橘副隊長の娘、かおるとみちると言うのは、ふたりはプリキュア・スプラッシュスターで、敵側の少女、ミチルとカオルが主人公に参加して、結果4人のプリキュアで活躍したことへのオマージュとも取れて、プリキュアは、ギンガ1期での、人間を利用して怪獣を実体化させる発想も生み出し、日曜朝の作品が、ウルトラに影響を与えて、またウルトラの影響を受けています。
No.11576 - 2015/12/09(Wed) 19:09:27

ウルトラマンエックス 第20話 絆−Unite− 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 家族を守ると言うこと
 今回、副隊長が、家族、娘を守るためにウルトラマンになり戦ったこと、橘副隊長は軽率な行為と言うものの、しかし、自分の家族を守れないものに、地球を守ることはできないと僕は思い、橘副隊長の行為は当然のものであり、それゆえ、ネクサスも力を貸したのだと思います。もちろん、橘副隊長の行動で、家族だけでなく、多くの人が助かったわけであり、何が正義かを考えさせられるものでした。海外作品の、謎の円盤UFOで、主人公ストレイカー司令官が、地球防衛の使命のために交通事故にあった息子を見殺しにする話があり、これは大変なショックで、そしてこの作品はエヴァンゲリオンのネルフの設定に影響を与えて、ストレイカーの設定は碇ゲンドウ司令の設定に影響したものの、やはり、家族を守れるものが、本当に平和を守れるのだと思います。
(4) 阿部雄一監督、サプライズ3度目
 今回はネクサスの阿部雄一(アベユーイチ)監督で、当然ネクサスのオリキャス登場と想像して、エックスでは、過去のゼロ、マックス、ギンガ、ビクトリーは公式ブログでもオリキャスのことが予告されていましたが、今回の川久保さんのことはサプライズであり、しかしアベユーイチさんは、ウルトラマン列伝以降サプライズをこれで3度目であり、まず、ウルトラゼロファイト第2部のゼロダークネス登場は公式サイト、ブログでも伏せられていたし、狙われたエックスでのスラン星人の登場も伏せられており、そして今回は3度目で、それも計算されたサプライズであり、メビウス以降の、オリジナルの尊重と、そしてファンサービスを考えたものに感服です。
(5) エイリアンを思わせる展開
 そして、ネクサスのスペースビースト登場で、エックスでは初の共存できない怪獣であり、バグバズンブルードは、ネクサスにも出ましたが、今回は等身大のシーンに、特に映画「エイリアン」の、暗いところで突然怪物が襲ってくる展開を思わせてくれました。リドリー・スコット監督のエイリアンは、それまでの日本のキャラクター、怪獣や怪人、妖怪と異なり、全く相互理解の不可能な凶悪な存在であり、公開された79年には日本でも大変な衝撃(SF映画として初の本格的なホラー描写)を与えました。共存できない存在として、エイリアンに近い描写をしたのもうなずけるもので、そして、ネクサスも、ホラーの要素を入れたものの、朝7時台には、2004年当時ではやや無理もあり、しかし、今見ると、納得であります。
(6) 巧みなシリーズ構成
 そして、今回の話は、シリーズのクライマックスを想定してもので、ラスト2話への伏線も張られている模様で、エックスではたくさんの脚本家の方が参加され、またシリーズ構成も4人の脚本家でされて、シリーズ構成は、ウルトラではガイアでは二人で担当されて、ギンガSもそうでしたが、4人でのシリーズ構成はウルトラだけでなく、アニメも含めて珍しいものであり、また女性の脚本家の方も多数参加され、ウルトラでは、昭和では女性スタッフは目立たなかったものの、平成では、脚本で大田愛さん、数はそれほど多くないものの、幾多の名作を書かれて、平成ウルトラは太田さん抜きには語れず、今回も、女性スタッフの尽力が効果を発揮しています。
(7) 絆は不滅
 ネクサスへのオマージュと、エックスのシリーズの中として成立し、そして、橘副隊長の「あきらめるな」は言うまでもなくネクサスの大テーマで、第1話と最終回に語られて、そして、今、再びネクサスの伝説が始まりました。
 そして、12/6の読売新聞に、ウルトラマン関係の記事がありました。
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20151204-OYT8T50048.html
 後半に、大岡新一さんのインタビューがあり、最後で、大岡さん、来年もテレビシリーズをやる予定と明言され、つまり、ウルトラマン50周年作品が決定であり、ウルトラマンという財産を支えられると明言されています。
 本当に、2007年の円谷買収時のどん底から立ち上がり、大岡さんや阿部雄一さん、坂本浩一さん、田口清隆さんと多くの方の尽力でウルトラはよみがえりました、ウルトラマンこそ、永久に不滅です!
No.11577 - 2015/12/09(Wed) 19:09:58

ウルトラマンエックス 第21話 美しき終焉 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:小林弘利、監督:田口清隆

*今回も、ネタバレあり、実際の映像をご覧になっていない方はご遠慮ください(列伝ブログでも、先週同様金曜まで伏せられています)
 大地は母からの声を聞き取り、父と母が15年前に消えたところで電波を探っていた。母は宇宙からの電波に未来からの声があるといい、父は古代遺跡を研究していた。他方、ワタルはマモルとともにスペースマスケィティ2号機に乗り、これは宇宙のエネルギーを感知できるのだが、強力な兵器のないことにワタルは失望するものの、マモルは、強力な武器で守るのは時代遅れ、やれるとしたら愛、地球に帰れないなら泣く、そういうものだと語る。そこへ、UNVERジュネーヴ支部より連絡があり、ダークサンダーエナジーが地球に接近していると言う。宇宙にいたワタルとマモルはこれを追尾するものの、5以下にならない宇宙のエネルギーが2以下、ゼロになり、そしてスペースマスケィティはレーダーから消えた。グルマン博士は、これが無であると解説する。神木隊長はダークサンダーエナジーが地球に迫っているとUNVER本部に報告した。
 そして、謎の物体は、地球に侵入して、UNVERネバダ基地を襲撃し消失させた。スパークドールズの世界最大の基地であるためで、そして、謎の物体は、第2のスパークドールズの保管基地、日本を目指していた。Xioの艦隊が太平洋上で謎の物体を攻撃するものの、逆に攻撃を受けて全滅である。
 危機を感じたエックスは、大地を通して、Xioの隊員に語り掛ける。神木隊長は、エックスが自ら語り掛けると言うことは、よほどの非常時と悟り、15年前、ダークサンダーエナジーを追っていたエックスは、その相手、グリーザを追って太陽系に来て、15年前、太陽に落として倒したのである。それが、ウルトラフレアであった。だが、グリーザは復活し、地球を襲撃しに来た。グリーザは、地球の生命全てを無に帰すつもりなのだ。グリーザがXio日本支部に迫り、グルマン博士とルイはバリアーをパワーアップさせて対抗する。
 そして、大地は最終決戦に向かい、アスナの前でエックスにユナイトして、立ち向かった。アスナは、大地がエックスであったと知り、そして、これを本部に伝えて、自分もサイバーゴモラを実体化させて、協力する。ハヤトには父から帰って来いとの電話があるが、ハヤトは正月に帰ると語り、スカイマスケッティで出撃する。しかし、グリーザは圧倒的に強く、エックスはエクシードエックスになり空中で迎撃するが、全く歯が立たず、サイバーゴモラとの連携攻撃も、無であるグリーザには無力であり、スカイマスケッティは撃墜されてしまう。エックスは、大地が勇敢であったと語り、大地はあきらめず、エクシードエックスで対抗するが、グリーザの圧倒的な攻撃を受けて、エックスは、カラータイマーを残して消失し、アスナは大地の名を叫ぶのみであった。
No.11578 - 2015/12/15(Tue) 20:54:49

ウルトラマンエックス 第21話 美しき終焉 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 超・強敵の出現・絶望
 最終回は前後編構成であり、ギンガSでは4話構成でしたが、今回は超・強敵との戦いで、監督の田口さんは、グリーザを初代ゼットンが与えた衝撃の再来を狙ったと言われて、平成ウルトラでは最終回にラスボスの超・強敵が出るものの、今回は設定が絶妙であり、田口さんは、このところ1回あたりの怪獣の数が多くてインフレ気味なので、1つのものをしっかり描くと映画秘宝で語られて、このグリーザはまさに数より質の超・強敵であり、存在そのものが無であり、そしてエネルギーがなく、感知できず、しかし破壊力は大変なものと言う描写は、こういう超・強敵、平成では最終回の定番で、ガタノゾーア(来年リアルフィギュアが出ます)やグランスフィア、ゾグ、エンペラ星人などあったものの、今回は圧倒的な力で、UNVERのネバダ基地を一瞬で破壊し、地球を蹂躙する描写はすさまじく、まさに怪獣パニック映画の真骨頂であり、そしてヒーローが全く歯が立たないのは、初代マンが初代ゼットンに一方的にやられ、またティガもガタノゾーアに一方的にやられると、最終回の定番であり、グリーザの力は大変なものであり、怪獣映画の真骨頂であり、まさに最終回に相応しい仕上がりでした。
 そして、グリーザは、極めて抽象的な存在であり、ゼットンやガタノゾーアのような存在感ではなく、恐怖を見せてくれるもので、それもエイリアンのようなものとも異なり、こういう描写はウルトラでは初めてで、他のヒーローものでもあまり例はありません。着ぐるみ、ミニチュアセット、CGの三位一体が、見事な成果を挙げています。
(2) ウルトラマンが直接呼びかける
 そして、グリーザの襲撃に、エックスが直接Xioの隊員に語り掛けるシーン、ウルトラマンと主人公が一体化して、相互に対話する例は、コスモスやマックスであったものの(昭和ではこれはあまり明確に描写されなかった)、一体化しているウルトラマンが特捜チームの隊員に呼びかけるシーンはこれが初めてで、エックスだと、大地とエックスがいわゆるバディ関係にあり、これを活用した展開であり、そして神木隊長が、エックスの直接の呼びかけに、ただならぬことと感じるなど、最終決戦に相応しいものでした。
(3) ヒーローの正体が明かされる
 これも最終回の定番、大地がアスナに正体を明かして目の前で変身、もちろんルーツはセブンの最終回で、昭和ではエース、レオも類似の展開(この3人は、正体を明かした後姿を消す)、平成では、隊長が主人公の正体に気づく展開が定番ですが、エックスではすでにギンガとビクトリー共演編、マックス編、ネクサス編で、人間がウルトラマンに変身していると特捜チームのメンバーが知り、そして前回、ネクサス客演編で、橘副隊長が大地の正体に気づき、さらにグルマン博士はゼロ登場の回で知るなどあり、それでも、主人公がヒロインの前で変身して最終決戦に行くのは、セブンやティガであり、セブンの場合は最終回でしたが、平成だとその前に明かされる例もあり、大地の、悲愴な決意もあり、これは燃えます。
No.11579 - 2015/12/16(Wed) 19:44:41

ウルトラマンエックス 第21話 美しき終焉 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) 武力で平和は来ない
 最初に、スペースマスケィティ内で、攻撃装置のないことに不満を漏らすワタルに対して、マモルは地球を愛する気持ちがと言うのは、もちろん日本のヒーローもので、ウルトラマンはおろか、初代ゴジラ以来、超兵器で敵を倒した例はなく、ウルトラでは過去たくさん例があるように、超兵器はかえって主人公の足を引っ張り(ギンガSのビクトリウムキャノンとダイナのネオ・マキシマ砲がいい例)、初代ゴジラで、芹沢博士が自分の命を引き換えにゴジラを倒したように、武力を振り回して正義も平和もないのです。
 今回のグリーザは、無をモチーフにした敵で、武力は無意味であり、艦隊で攻撃と言うシーンはウルトラでは珍しいですが、全く無意味で、これはガーゴルゴンの際のミサイル攻撃と言い、ああいう超兵器を振り回して敵は倒せないものであり、これは、市川森一さんの言われる、武力で平和は来ない、信じて赦すしか方法はないと言われたのも、またもや納得させられました。
(5) カラータイマーだけが残った…
 今回、ショックであったのが、ウルトラマンが敗北し、カラータイマーのみ残った展開で、これはウルトラでは初であり、初代マンはゼットンにカラータイマーを破壊されて敗れ、ティガやマックス、ギンガSなどは石化があるものの、敗れて、カラータイマーのみと言うのは衝撃的であり、逆のパターンだと、タロウの、ウルトラの命を盗めで、帰マンがドロボンにカラータイマーを取られたらしぼむシーンは、トリビアの泉でネタにされて以来様々な番組で取り上げられて、何とフィギュアにもなりましたが、これはヒーローの敗北をまざまざと見せつけるもので、絶句しました。
(6) ヒーローの復活へ
 最終決戦で、ヒーローが敗れて、その後復活し勝利するパターンはティガ以来定番ですが、今回はかなりの絶望であり、最終回、心して待ちたいです。

 なお、すでに報じられていますが、来年3月に、劇場版ウルトラマンエックス、きたぞ、われらのウルトラマンが公開されます。円谷さんのHPでも特報があり、ギンガとギンガSの映画は尼崎まで行かないといけませんでしたが、今回は神戸でもやってくれます。監督は田口清隆さん、おそらくテレビの最終回と並行しての制作と思われますが、来年はウルトラマン50年であり、ただしこれがウルトラマン50周年記念ではない模様で、いずれ、もっと大きな企画もあるのかも知れません、期待して、応援しています。
No.11580 - 2015/12/16(Wed) 19:45:10

ウルトラマンエックス 第22話 虹の大地 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:小林雄次、監督:田口清隆

*今回もネタバレあり!本篇をご覧でない方はご遠慮ください。

 エックスが倒され、Xioの隊員はエックスの正体が大地と知った。残ったカラータイマーにアスナが近づくと、鼓動を感じて、グルマン博士は、第12話で大地がエックスを助けた電脳空間を使えば大地を復活させる可能性がある、ただし危険だと言い、橘が行くと言うが、アスナが、自分が行くと宣言した。それも危険で、クリティカルになれば強制解除するとして、アスナは電脳空間に挑む。電脳空間で、アスナは大地を探す。その大地は、エックスとともに、グリーザに敗れ、すると、15年前、母が、15年後生命が滅ぶのを予知したものの、エクスラッガーを見つけて、これで希望が出来たといい、そして、ウルトラフレアの元、父と母は消息を絶った。
 すると、グリーザが再生し、Xio基地に向かい侵攻を始めた。ハヤトはサイバーゴモラを起動させ、大地がピンチだ、頼むとグリーザに立ち向かい、そして基地はバリアーを最大出力で張るものの、グリーザに侵攻され、アスナを連れて橘とルイは脱出し、グルマン博士は破壊に巻き込まれる。グリーザは、Xio基地のスパークドールズを取り込み、最強の第3形態になり侵攻を続けた。
 電脳空間で、アスナは、大地を守ろうとしたが、守られていた、あきらめないといい、そして、大地もエックスを探す。そして、神木隊長やラボチームも、ウルトライザーでグリーザに立ち向かうが、エネルギーを吸収され、危機に陥る。すると、突然現れたスペースマスケッティ2号機!エンジンの故障で地球の裏側にいたのだ、ワタルは、2号機本体をグリーザにぶつけて、これを牽制した。 
 電脳空間で、アスナはエクスラッガーを手にして、そして限界が来て、ルイは強制解除をしようとしたら、アスナの手で、それを拒否した。そして、アスナは大地と再会し、大地も、エックスと再会、再びユナイトし、グリーザに立ち向かう。
 エックスはエクシードエックスになり立ち向かうが、グリーザは取り込んだ怪獣たちの力でエックスを攻撃し、エックスは窮地に陥るが、しかし、大地はグリーザに取り込まれたゴモラたちに語り掛け、すると怪獣たちは大地とエックスに応えて、グリーザから離れて、エックスは、全ての怪獣たちの力を取り込んだアーマーをまとい、ウルティメイトザナディウム光線で、グリーザを倒した。母は、よくやったと、父は、素晴らしい仲間がいたと、大地に語った。
 グルマン博士は生きていた。そして、アスナたちのところに、大地は戻ってきた。大地のエクスデバイザーを、みんな自分とユナイトしたかったといい、しかし神木隊長と橘副隊長は、大地に勝手なことをした、エックスとの出会いのすべてを報告書にして出せというのである。エックスは、こんな大地をよろしくといい、そして、空には、虹がかかっていた。
No.11581 - 2015/12/22(Tue) 21:04:49

ウルトラマンエックス 第22話 虹の大地 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 人間がウルトラマンを助ける!
 ともかく、素晴らしい最終回であり、これだけのレベルのウルトラマンを、来年のウルトラマン50周年を前に見られたのは素晴らしいことでした。今回は、人間によるウルトラマン救出、あきらめない、がポイントで、まず、ウルトラマンが最強の敵に敗れて、それを人間が助けて、ウルトラマンが復活して最強の敵を倒す展開は、ティガ、ガイア、マックスとあり(全て小中千昭さんの脚本による)、類似した展開はコスモスやメビウス、ギンガSにもありました。今回は、第12話での、ツルギデマーガに敗れたエックスをグルマン博士と大地が救う展開を再びやるものであり、これはティガ最終回で、マサキ・ケイゴにより、石像になったティガを復活させる展開にも似ており、平成ウルトラの展開を忠実にたどり、今回はアスナが大地を助けに行くもので、そしてXioの隊員も全員活躍し、基地が襲撃され破壊されても、なおも立ち向かうのは、映画「ティガ&ダイナ」にもあり、総力で最強の敵に立ち向かう展開は、正義とは何かを感じさせてくれて、まず、橘副隊長が大地を助けに行くと言うと、アスナが、自分が行くと宣言し、そしてハヤトが傷つきながら、サイバーゴモラを駆使して立ち向かい、神木隊長やラボメンバーも立ち上がり、総力で立ち向かうのは、大変な説得力であり、超兵器で敵を圧倒するのではない、個人個人が最善を尽くして立ち向かう、日本のヒーローの真骨頂を見るものもありました。
 エックスでは、すでに第4話で、Xioがベムスターに飲み込まれたエックスを助けて、第7話ではガーゴルゴンに石化されたエックスを、テル、ルディアンと協力して助けており、これは、ウルトラマンのピンチに対して、第1次ウルトラでは、セブンがガッツ星人に負けた際はウルトラ警備隊が救出し、初代マンがゼットンに敗れた際は、岩本博士の無重力弾でゼットンを倒し、しかし第2次シリーズでは、ナックル星人、ブラックキングに帰マンが倒されても、初代マン、セブンに助けられて、その後人間がウルトラマンを助ける結果がない(レオだと、ブラック指令と円盤生物を子供たちが倒す展開はありますが)のが批判され、今回は、ウルトラマンが負けても、人間が立ち向かい、最後まで戦うのは、ヒーローものの本当に理想的なものでした。
 さらに、前回行方不明のワタルとマモルが健在で、戦闘機の本体をぶつけて敵に立ち向かうあたり(自分で突っ込む特攻ではない)、生命を大切にするものが勝つ、生き残る、これも日本のヒーローものの伝統を見せてくれました。「ティガ&ダイナ」では、戦闘機も破壊されたスーパーGUTSのメンバーが体で敵に立ち向かい、ふたりのヒーローとともに勝つものであり、超兵器で敵を倒すのではない(98年のエメリッヒ版ゴジラへのアンチテーゼ)ことを見せてくれました。
(2) あきらめないから勝つ!
 今回、電脳空間に入りアスナが救出した件、アスナが、大地の理想を体現したい、あきらめないと言う場面は感動もので、この「あきらめない」ものは、日本のヒーローの真骨頂であり、これについて、日本特撮党党首を自任される鈴木美潮さんの「ヒーローたちの戦いは報われたか」という素晴らしい本が今年出て、月光仮面からウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、メタルヒーローとの系図を追われて、何より共感したのが、ヒーローも人間もあきらめないことをヒーローは教えたと書かれていて、ティガの最終回、あれは宗教的などと、ファンやスタッフからも批判がありましたが、あの最終回で、人間も、大人も子供もあきらめずに戦ったから勝てたと熱く語られて、これは全くその通りであり、これはライダーでも負けても特訓して戦い勝った、ミラーマン(鈴木美潮さんのお気に入り)もあきらめなかったと書かれて、今回もその通りであり、あきらめなかったから、ヒーローは勝てたと思いました。そのアスナ、電脳空間への挑戦が限界になるものの、ルイの強制解除をアスナが拒否したのは感動ものであり、これはヒーローものの本領であり、これだから戦える、勝つのだと思いました。
 今回は、Xioの隊員たちは、基地が破壊されても、最後まで最善を尽くして立ち向かい、そして勝ったものであり、鈴木美潮さんの語られる、日本のヒーローの哲学を、大変理想的な姿でやってくれました。
No.11582 - 2015/12/22(Tue) 21:06:05

ウルトラマンエックス 第22話 虹の大地 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 敵は強化したのが裏目?
 そして、グリーザはスパークドールズを取り込み、第3形態になったわけですが、これが結局裏目に出て、なぜなら、グリーザの取り込んだ怪獣たちは、グリーザの味方ではなく、大地とエックスの仲間であったからで、これはガイアのラスト2話、地球の怪獣たちが、根源破滅招来体の侵略に一斉に蜂起して、侵略者に立ち向かい、その地球怪獣のエネルギーで、敗れたガイアとアグルを復活させる展開がありました。これは、ギンガSでも、敵は怪獣を駒としか見ず、他方主人公は、怪獣は仲間と考えたのが、主人公の勝利にもなり、これは、怪獣は決して悪ではなく、共存も出来るのだと言う、初代マンからのテーマを頂点にしたものでした。すべての怪獣たちとともに戦い、最強の敵を倒す展開は見事でした。
(4) 父、母との再会
 最終回、15年前に行方不明になった大地の父と母と、最期再開し、これは抽象的な展開であり、ただし、これは父と母のことは完全に明らかになったのではなく、まだ展開はあり得て、さらに、他にも解明されていない点もあるので、これは劇場版などに期待も出来ます。それでも、最後、大地の父と母が語り掛ける場面は感動的であり、これが、ウルトラマンの正義だと思いました。
(5) 田口特撮の集大成
 ウルトラでは、ウルトラゾーンで円谷作品に本格的に関わり始められた田口清隆さん、ギンガSでの正統派怪獣ものと、異色作を見せてくれて、今回は初のメイン監督であり、これは、野球だと4番に立つべき人が立ったものであり、怪獣特撮に思い入れの深い田口さんの演出、前回は虚無の怪獣、グリーザの恐ろしさを見せつけてくれて、後編では圧倒的な強さをさらに見せるものの、しかし、人間の信じる気持ち、あきらめない気持ちが勝つ展開は、初代ゴジラからのテーマもあり、これほどの逸材を、ウルトラに確保できたのは大変なことであると思いました。田口さん、第1話での本格的な怪獣特撮でファンを唸らせ、第2,3話も怪獣、SF路線で、第15話の人間ドラマ、第16話のギャグものにも、ユニークな特撮映像を作り、素晴らしいものでした。田口さんは、日本の怪獣特撮を復活させた大功労者です。平成初期の小中千昭さんや村石宏實さんの功績に匹敵します。もちろん、そこへの道を作られた坂本浩一さんやアベユーイチさんの功績も大きいです。
(6) おもちゃ展開をうまく生かす
 ギンガ以降、スパークドールズという設定を利用して、これはメビウスまでにはなかった、おもちゃを利用した展開であり、これも、ギンガ以降、おもちゃを売るためにウルトラマンを作っていると言う批判もたくさんありましたが、しかし、作品を作って、その後おもちゃを売ればよかったのは、昭和時代のことであり、平成の今は、製作費を捻出するために、おもちゃをうまく売る必要があり、実際に仮面ライダーやスーパー戦隊、あるいはプリキュアもこの路線であり(戦隊もライダーも、おもちゃや映画がたくさん売れるので、長い間続いているのです)、ギンガ以降、おもちゃ路線を取りながら、エックスではこれをうまく利用して、いいものを作れたことは評価していいと思います。
 
No.11583 - 2015/12/22(Tue) 21:06:49

ウルトラマンエックス 第22話 虹の大地 考察(続き2) / 棺桶のジョー [近畿]

 そして、総括
 今回、ウルトラマンエックスは、ギンガ以降のテレビシリーズでも最高の水準で、日本の特撮の発展に大きく寄与しました。
 2013年、円谷プロ50周年作品として作られたウルトラマンギンガは、6年ぶりのテレビシリーズとして期待されたものの、ネットでは、それまでのシリーズより少ない予算で作られたため、特捜チームの設定がない、怪獣は全て過去の使い回しなどに批判もありました。しかし、過去のウルトラシリーズは、特撮に法外な予算をかけてやっており、そのために、円谷プロは何度も行き詰ったのです。最近、社長の大岡新一さんが語っておられるように、本来はコストでも勝負する必要があり、過去のように、いいものを作るために、いくらでもお金を使っていいわけではないのです。
 例えば、東映では、第1次怪獣ブームの際に、ジャイアントロボを製作したものの、予算オーバーにより半年で終わりました。が、その後東映は、様々な特撮作品でリストラを行い、バトルフィーバーJ以降のスーパー戦隊シリーズで、巨大ロボットを出して成功を続けています、こういうことは、ウルトラでもやるべきであったわけで、ギンガはウルトラでは初めて、予算的なリストラに本格的に取り組んだ作品であり、これにより少ない予算でウルトラマンを作れる目途が付いたことは大きく、これを成功させた大岡さん始めスタッフの皆さんの尽力は大変なものであったのでしょう。
 そして、2014年のギンガSでは、坂本浩一さんをメイン監督に迎えて、東映ヒーローの要素も取り入れつつ、少ない予算でいいものを作ることが可能になり、また田口清隆さんが第一線で活躍するきっかけになりました。
 そして、2015年、エックスではその田口さんをメイン監督にして、坂本さんやアベユーイチさんが支える形になり、第1話での怪獣特撮の迫力は、平成の最盛期を越えるもので、これだけのものをレギュラーでやれたのは大したものであり、そして、怪獣との共存をテーマにして、さらに、メビウスで行われた過去のヒーローの客演をも、平成ウルトラヒーローが初めてテレビシリーズに、それもオリジナルキャストとともに登場し、これも素晴らしいことでした。
 90年代の特撮復興は、平成ゴジラの興業的なヒットに、平成ガメラが作品的に成功して、そこへ平成ウルトラ、平成ライダーが続いたものによるもので、しかし2004年の平成ゴジラの終了、2007年の平成ウルトラの中断でまた低迷して、しかし今回は2013年のパシフィック・リムと、2014年のギャレス・エドワーズ版ゴジラの成功が重なり、そこへ円谷プロが3年がかりでウルトラマンを本格的に復活させて、これにより、これからもシリーズが続くことが可能になりました。
 特撮は、75年の低迷期開始(ウルトラ、ライダー、ゴジラのレギュラーシリーズなし)以降、さらに78年のスターウォーズ以降、ハリウッドとの競争もありしんどい状態でしたが、今のウルトラマンエックスなら、昨年のゴジラを凌駕するものになり、今後、日本の特撮が発展することを応援したいです。
No.11584 - 2015/12/22(Tue) 21:07:31

Re: ウルトラマンエックス 第20話 絆−Unite− あらすじ / レイゴ管理人
棺桶のジョーさん

みなさんこんばんは

ジョーさんいつも考察・あらすじをありかどうございます。見られないときなど大変参考になります。

なんとあっというまに今年も本日で最後の日となりました。
あと数時間で新しい年を迎えます。

今年は実はわたくし、病気をしまして、ちょっと大変な1年でしたが、こうして無事に新年を迎えることができます。

本当にみなさまいつもありがとうございます。
来年もどうぞ変わりませずよろしくお願いいたします。

みなさんくれぐれもお体にご留意くださいませ。

どうぞ、よい年をお迎えください。
No.11585 - 2015/12/31(Thu) 20:03:12

皆様良いお年を / 棺桶のジョー [近畿]
レイゴさん、皆様こんばんわ。
 レイゴさん、ご病気とのことで、いかがでしたか?私も歯が折れたり、母が入院など、大変な1年でしたが、それでも、レイゴさん、無事に新年を迎えられて、何よりです。
 来年はウルトラマン生誕50年であり、この分だと、2016年は期待できそうです。
 それでは、皆様よいお年を。
No.11586 - 2015/12/31(Thu) 20:54:18
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