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記事No.238に関するスレッドです

いざ 川崎! / 星宿人
北条時頼が、身分をかくして僧の姿で旅をした時のことです。大雪になり一軒の貧しい家にとめてもらうことにしました。この家は、暖をとるまきすらないありさまです。家の主人の佐野源左衛門は大切にしていた鉢植えの木(松、梅、桜)を切っていろりにくべてもてなし、話しました。  
「今は貧しいくらしをしていますが、一大事がおこり、『いざ鎌倉』という時は、まっ先にかけつけるつもりで、馬と武具だけは大事に持っているのです」と。
 
時頼は鎌倉に帰りしばらくして、御家人を招集しました。あの時の、佐野源左衛門はまっ先にかけつけたことはいうまでもありません。時頼は、「よくきた。雪の夜は世話になった。」と礼をいい、ほめたたえ、鉢の木にちなんで梅田・松井田・桜井の三か所の領地をあたえたということです。
(日本標準社会科資料集昭和61年度版33ぺ−ジに加筆)

No.238 - 2008/04/16(Wed) 17:52:33