[ 掲示板に戻る ]

記事No.3078に関するスレッドです


挟み梁工法 / 杉
大体そんな感じです。おっしゃる様に、柱には横から入る長方形の栓のためのミゾが5分の深さで彫ってあります。
それと、左右から挟みこむ横架材自体の欠き込みも、柱の長方形分を半分にしたものでは無く、5分の削り残しがあります、逆に柱側にはそれを受ける5分のミゾがあります。
なので、柱を2本の横架材で挟み込んだ時点で上下の動きはある程度規制出来ます。
それで、後から長方形の栓をはめ込んで、更に上下を固めます。
その後、4本のコミセンを打って、横架材が開くのを止めます。
文章ではうまく伝えられないかもしれませんので、そのうち写真か絵でも貼り付けてみます。
長所と言えば、明らかに柱の断面欠損を少なくすることが出来ます。
横架材は、半分が削り取られるので、通常であれば欠損が問題になるのですが、挟み込んで、2本抱き合わせているので、それほど問題ではないと思われます。
欠点と言えば、プレカットでは出来ないので、手作業で刻みに時間が掛かる、単に1仕口に掛かる手間だけを見ても数倍掛かるかもしれません。また、材料も数倍必要。見栄えが今風ではないし、各所の納まりが通常とは異なるので、外装、内装共に既存のものをそのまま使えないなどでしょうか。
滋賀の棟梁が建てられたその住宅では、殆どこの仕口で構成されており、横架材と柱が交差する場所の殆どで使っているみたいです。
その住宅は、壁に落とし込み板による板倉工法を採用しており、それにより耐力壁の耐力が落ちることを補うために考えられたものだそうです。
これ自体は、柱勝ちの納まりなので、構造そのものが違います。
一番違うのは、通常の基礎では無く、束に直接柱を立てている所です。昔の束立ての家です。
わたしも、それと似た感じの家にしていますが、柱の上端はこの仕口では無く、渡り顎を使っています。渡り顎もかなり好きな仕口なので。
棟上当初の建設中の自宅の写真を貼らせていただきます。イメージはわかって頂けると思います。
追伸:前回は写真のサイズが大きかった様で失礼しました。今回はサイズを落としました。

No.3078 - 2011/06/29(Wed) 21:15:09