天安門「民主の女神」米で復活 【ワシントン=山本秀也】1989年の中国民主化運動で象徴となり、天安門事件で戒厳部隊によって破壊された「民主の女神」像が12日、世界の共産主義政権下で犠牲となった人々を追悼する記念碑としてワシントンに再現された。
除幕式で演説したブッシュ米大統領は旧ソ連、中国などの圧政による死者数を「推計1億人」と述べ、「共産主義の無名の犠牲者は永遠に刻まれる」と語った。
記念碑は米民間組織「共産主義犠牲者記念基金」(リー・エドワーズ会長)が米議会に働きかけ、超党派の支持を得て建立された。ワシントンには、共産主義の圧政に焦点を当てた記念碑はこれまでなかった。
もともと「民主の女神」像は、ニューヨークの「自由の女神」像をまね、中国の学生らが天安門広場で制作した。ブッシュ大統領は演説で、旧ソ連のスターリン粛清とともに、大量の餓死者を出した中国の大躍進運動と文化大革命にも言及した。
除幕式には、サイゴン陥落後に米国に逃れた旧南ベトナムの関係者らも多数出席。かつてアジア反共陣営の中核だった台湾の呉●燮(ごしょうしょう)駐米代表(大使に相当)も参列し、ブッシュ大統領と握手を交わした。呉代表によれば、米大統領と台湾の駐米代表が公式の場で接触したのは「近年では例がないはず」という。
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No.16 - 2007/06/23(Sat) 22:31:58
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