皮膚科の軟膏を勉強してると、w/o,o/wとかでてきます。 o/wは水分が蒸発すれば、油分が残り、保湿になりますが、w/oはどんな効果あるのでしょうか?
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No.699 - 2008/11/25(Tue) 19:32:28
| ☆ Re: 塗り薬 / 森部皮膚科醫院・院長 | | | 院長の森部です。軟膏剤などの外用剤とそれら相互の関連性を理解するのに役立つKatzの考案した『局所薬剤の万有図』というものがありますので参考にしてみて下さい!『軟膏』すなわちワセリンのような何も加えられていないベトベトした油状のものに『乳化剤』(W/O型)を加えると、水を抱えることのできる『吸水基剤』ができます。親水ワセリンはワセリンにステアリルアルコールやコレステロールなどの乳化剤を加えたもので『吸水基剤』に相当します。『吸水基剤』に水を少しだけ添加すると『W/O型乳剤性基剤』となります。このとき、界面活性剤の量が少ないとクリームのように滑らかにはなりません。水と界面活性剤の両者を増やすと『W/O型クリーム剤』ができ薄く広く塗り広げられるようになります。さらに水を増やすと水相の比率が油相に比べて上昇するため乳化剤をO/W型に換えて調製すると連続相が水の『O/W型クリーム剤』ができます。このクリーム剤にさらに水を添加すると軟膏剤としての形態を保持することが難しくなり『O/W型ローション剤』になります。 吸水軟膏は外層が油相であるため光沢があり滑らかです。一方水洗性については外層が水相である親水軟膏は除去しやすく生理的快感を与えます。吸水軟膏は流れにくく水洗後油の膜が残ります。
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No.701 - 2008/11/27(Thu) 13:51:43 |
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