| こんばんは。日々お世話になっています。下記問題について質問です。
(問) 国際的な競技会が開催された.世界中から1000 人の競技者が集まり,多くの種目で競 い合った.各種目の成績上位者には,金メダル,銀メダル,または銅メダルが授与された. 種目によっては,複数の人が同じ種類のメダルを授与されることもあった.また,複数の 種目に参加する競技者もいた.メダルを獲得した競技者を調べてみたところ,3 種類のメ ダルすべてを獲得した人は1 人もいなかったが,2 種類以上のメダルを獲得した人は24 人いて,このうち,金メダルを含む人は12 人,銀メダルを含む人は17 人いた.残念なが ら何のメダルもとれなかった競技者は814 人だった.さらに,金メダルだけをとった人の 数は,銀メダルをとった人の数より27 人少なく,また,銅メダルをとった人の数のちょ うど40%だった.このとき,銀メダルと銅メダルの両方をとった人の数を求めよ.また, 金メダルをとれなかった人の数を求めよ. (慶応義塾大)
n(A∩B∩C)=0, n(bar{A∪B∪C})=814 は読み取ることができました。しかし、ここまでしか分かりません。教えてください。
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No.4824 - 2010/04/29(Thu) 20:47:18
| ☆ Re: / おむすびころりん ♂ [九州] [塾講師] | | | | 全体集合U, その部分集合A, B, Cからなるベン図を添付しますので、 図中の各エリアの集合がどのように表現されるかをまず把握して下さい。
例として、?FはA∩B∩C,?Gは(notA)∩(notB)∩(notC)またはnot(A∪B∪C) となります。 (勝手ながら、集合Aの補集合をnotAで表しています。)
なお、図中の各エリアの集合はすべて(AかnotA)∩(BかnotB)∩(CかnotC)の形で表せます。
その後、競技者全体, 金メダル獲得者, 銀メダル獲得者, 銅メダル獲得者の集合を それぞれU, A, B, Cとおいて、
「3種類のメダルすべてを獲得した人は1人もいなかったが,2種類以上のメダルを獲得した人は24人いて, このうち,金メダルを含む人は12人,銀メダルを含む人は17人いた.」の部分から、
n(A∩B∩C)=0, n(□∩□∩□)+n(□∩□∩□)+n(□∩□∩□)+n(A∩B∩C)=24, n(□∩□∩□)+n(□∩□∩□)+n(A∩B∩C)=12, n(□∩□∩□)+n(□∩□∩□)+n(A∩B∩C)=17
という4つの関係式をつくって連立方程式を解くことにより、 「銀メダルと銅メダルを両方獲得した競技者の人数」を求めることができます。
まずはここまでできるだけ考えてみて下さい。
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No.4831 - 2010/04/30(Fri) 22:44:57 |
| ☆ Re: / 窓達 ♂ [関東] [新高校1年生] | | | | おむすびころりん様 回答ありがとうございます。 ベン図があることでいっそうよく分かりました。
私もおむすびころりん様のように補集合AをnotAと表すことにします。 n(A∩B∩C)=0 n(A∩B∩notC)+n(notA∩B∩C)+n(A∩notB∩C)+n(A∩B∩C)=24 n(A∩B∩notC)+n(A∩notB∩C)+n(A∩B∩C)=12 n(A∩B∩notC)+n(notA∩B∩C)+n(A∩B∩C)=17 でよろしいのでしょうか。 もし、あっているならば、この先どのように連立方程式を立てればいいのでしょうか。
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No.4832 - 2010/05/01(Sat) 09:10:44 |
| ☆ Re: / おむすびころりん ♂ [九州] [塾講師] | | | | > n(A∩B∩C)=0 > n(A∩B∩notC)+n(notA∩B∩C)+n(A∩notB∩C)+n(A∩B∩C)=24 > n(A∩B∩notC)+n(A∩notB∩C)+n(A∩B∩C)=12 > n(A∩B∩notC)+n(notA∩B∩C)+n(A∩B∩C)=17 > でよろしいのでしょうか。 > もし、あっているならば、この先どのように連立方程式を立てればいいのでしょうか。
ベン図の?@から?Gまでの確認はしなくても大丈夫なようですね。
窓達さんが書いた式は、全部きちんと合っています。
これら4つの式全部が連立方程式です。 ベン図を用いると、4つの方程式は次のように言いかえられます。
例:n(A∩B∩C)を、勝手に「?F」で代用します。 (適切な表現方法とは言い難いですが、こちらの方がわかりやすいかもしれません。)
?F=0 ?C+?D+?E+?F=24 ?C+?E+?F=12 ?C+?D+?F=17
4つの方程式からなる連立方程式はどうやって解くのだろうと思うかもしれませんが、 中学校2年で習っている(と思う)加減法や代入法で解くことができます。
?F(=n(A∩B∩C))=0なので、これを残りの3つの方程式に代入すると、
?C+?D+?E=24 ?C+?E=12 ?C+?D=17
となります。代入法で計算を続けてもかまいませんが、 この3つの方程式について加減法で、 ある方程式+ある方程式−ある方程式を計算すると、?Cが求まります。 そうすると後は代入法で?Dと?Eを求めることができます。
?C(=n(A∩B∩notC)), ?D(=n(notA∩B∩C)), ?E(=n(A∩notB∩C))を求めてみて下さい。
連立方程式を解くと、「銀メダルと銅メダルを両方獲得した競技者の人数」は、丸…+丸…の値となります。 (ベン図を見て考えて下さい。)
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No.4833 - 2010/05/01(Sat) 11:03:31 |
| ☆ Re: / 窓達 ♂ [関東] [新高校1年生] | | | | 丸4をx、丸5をy、丸6をzと置き換えて計算してみたところ、 (x,y,z)=(5,12,7)になりました。 銀メダルと銅メダルを両方獲得した競技者の人数は、 丸5+丸7より、 12人です。 ←これであってますか?
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No.4835 - 2010/05/01(Sat) 21:21:34 |
| ☆ Re: / おむすびころりん ♂ [九州] [塾講師] | | | | > ?Cをx、?Dをy、?Eをzと置き換えて計算してみたところ、 > (x,y,z)=(5,12,7)になりました。 > 銀メダルと銅メダルを両方獲得した競技者の人数は、 > ?D+?Fより、 12人です。 ←これであってますか?
?C, ?D, ?E, 銀メダルと銅メダルを両方獲得した競技者の人数、いずれも正解です!
窓達さん、一旦確認させて下さい。 「?C, ?D, ?E, ?D+?F」 上の行の「」の中の丸数字はそちらの環境では読めますでしょうか? 読めるようでしたら、丸数字の文字を使用していきたいと思います。
一応、今までの内容を解答としてまとめますと、 ==================================== 競技者全体, 金メダル獲得者, 銀メダル獲得者, 銅メダル獲得者の集合をそれぞれU, A, B, Cとおくと、 「3種類のメダルすべてを獲得した人は1人もいなかったが,2種類以上のメダルを獲得した人は24人いて, このうち,金メダルを含む人は12人,銀メダルを含む人は17人いた.」ので、 n(A∩B∩C)=0, ← ?F=0 n(A∩B∩notC)+n(notA∩B∩C)+n(A∩notB∩C)+n(A∩B∩C)=24, ← ?C+?D+?E+?F=24 n(A∩B∩notC)+n(A∩notB∩C)+n(A∩B∩C)=12, ← ?C+?E+?F=12 n(A∩B∩notC)+n(notA∩B∩C)+n(A∩B∩C)=17となり、 ← ?C+?D+?F=17 これら4つの関係式より、 n(A∩B∩notC)=5, n(notA∩B∩C)=12, n(A∩notB∩C)=7, n(A∩B∩C)=0となるので、 ← ?C=5, ?D=12, ?E=7, ?F=0 「銀メダルと銅メダルを両方獲得した競技者の人数」は、 n(B∩C)=n(notA∩B∩C)+n(A∩B∩C)=12+0=12人である。 ← ?D+?F=12 ====================================
窓達さん、引き続き以下の2つの記述から少し計算をしてみて下さい。 「世界中から1000 人の競技者が集まり,多くの種目で競い合った.」, 「何のメダルもとれなかった競技者は814 人だった.」より、 n(□)=1000, n(notA∩notB∩notC)=n(not(A∪B∪C))=814(窓達さん作成済み)なので、 n(A∪B∪C)=…(計算)=…(数字) また、この結果は、ベン図ではどのエリア(該当エリア全て)の人数を表すのでしょうか?
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No.4836 - 2010/05/01(Sat) 22:02:50 |
| ☆ Re: / おむすびころりん ♂ [九州] [塾講師] | | | | すみません。先の書き込みは記述に誤りが何か所かありましたので、修正を加えています。
また、窓達さんの環境で丸数字の使用もOKと投稿(No.4838)いただきましたので、 本問にかかる今までの投稿を丸数字を使用したものに修正しました。
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No.4837 - 2010/05/01(Sat) 22:14:53 |
| ☆ Re: / 窓達 ♂ [関東] [新高校1年生] | | | | 丸数字の文字も普通にOKです。
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No.4838 - 2010/05/01(Sat) 22:52:11 |
| ☆ Re: / 窓達 ♂ [関東] [新高校1年生] | | | | n(U)=1000 なので、 n(A∪B∪C)=n(U)-n(not(A∪B∪C) =1000-814 =186 ベン図では、?@,?A,?B,?C,?D,?E,?F を指している これでいいですか?
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No.4840 - 2010/05/02(Sun) 08:35:43 |
| ☆ Re: / おむすびころりん ♂ [九州] [塾講師] | | | | > n(U)=1000 なので、 > n(A∪B∪C)=n(U)-n(not(A∪B∪C) > =1000-814 > =186 > ベン図では、?@,?A,?B,?C,?D,?E,?F を指している これでいいですか?
窓達さん、合っています! 考え方もきちんとしています。
この問題のもう1問はこれが必要になります。
けれど、n(A∪B∪C)=186を一旦脇に置いといて、もう少し考えてもらいます。
「金メダルだけをとった人の数は,銀メダルをとった人の数より27 人少なく, また,銅メダルをとった人の数のちょうど40%だった.」という内容から、 以下の2つの関係式を作って下さい。
n(□∩□∩□)=n(□)−27, n(□∩□∩□)=n(□)×□ ← 右端の□は分数または小数です。
2つの式ができましたら、どちらの式もn(□)=…(式)という形に書きかえましょう。
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No.4841 - 2010/05/02(Sun) 09:53:16 |
| ☆ Re: / 窓達 ♂ [関東] [新高校1年生] | | | | n(A∩notB∩notC)=n(B)-27 n(A∩notB∩notC)=n(C)×2/5 よって、 n(B)-27=n(C)×2/5 ですか
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No.4842 - 2010/05/02(Sun) 10:03:58 |
| ☆ Re: / おむすびころりん ♂ [九州] [塾講師] | | | | > n(A∩notB∩notC)=n(B)-27 > n(A∩notB∩notC)=n(C)×2/5 > よって、n(B)-27=n(C)×2/5 ですか
最後の式はちょっと違います(勿論、式自体は誤りではありません。)が、 前の2つの関係式が合っていますので、引き続き進めることにしましょう。
n(A∩notB∩notC)=n(B)−27, n(A∩notB∩notC)=n(C)×2/5より、 n(B)=n(A∩notB∩notC)+27, n(C)=5/2×n(A∩notB∩notC)となります。
ここで、もう1つ、「問題文に直接表れていない関係式」が必要になります。
n(A∩notB∩notC), n(B), n(C), n(□∩□)を使って、 n(A∪B∪C)=…(式) という式を作って下さい。
ヒント1 ベン図で、n(A∪B∪C)が表すエリアとn(A∩notB∩notC), n(B), n(C), n(□∩□)が表すエリアを考えるといいでしょう。 ヒント2 3つ足して1つ引きます。(これは大ヒントかも?)
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No.4843 - 2010/05/02(Sun) 10:39:23 |
| ☆ Re: / 窓達 ♂ [関東] [新高校1年生] | | | | n(A∪B∪C)=n(A∩notB∩notC)+n(B)+n(C)-n(B∩C) になります。
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No.4844 - 2010/05/02(Sun) 10:57:52 |
| ☆ Re: / おむすびころりん ♂ [九州] [塾講師] | | | | > n(A∪B∪C)=n(A∩notB∩notC)+n(B)+n(C)-n(B∩C) になります。
窓達さん、OKです。この関係式が2つ目の答えを出すためのPointです!
さて、材料がほぼ揃いました。
n(A∪B∪C)=n(A∩notB∩notC)+n(B)+n(C)−n(B∩C) に、
n(A∪B∪C)=186, n(B)=n(A∩notB∩notC)+27, n(C)=5/2×n(A∩notB∩notC), n(B∩C)=12(1つ目の答え)を代入してみて下さい。
n(A∩notB∩notC)についての方程式ができ、これを求めることができると思います。
n(A∩notB∩notC)を求めることができたら、 問題文から作成した、n(A∩B∩notC)+n(A∩notB∩C)+n(A∩B∩C)=12がありますので、 n(A)の値がわかるはずです。そうすると、2つ目の答えもきっと…。
さあ、2つ目の答えまで突き進んでみましょう。
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No.4845 - 2010/05/02(Sun) 11:15:42 |
| ☆ Re: / 窓達 ♂ [関東] [新高校1年生] | | | | 計算が分からなくなりそうなので n(A∩notB∩notC)=x と置き換えると、 186=x+x+27+2/5x-12 より、 x=285/4 =71.25 となったのですが、これでいいのでしょうか。 これを四捨五入し、71と置いたら、 71+12=83 金メダルを取った人数は 83人
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No.4846 - 2010/05/02(Sun) 11:47:25 |
| ☆ Re: / おむすびころりん ♂ [九州] [塾講師] | | | | > 計算が分からなくなりそうなので n(A∩notB∩notC)=x と置き換えると、 > 186=x+x+27+2/5x-12 より、 > x=285/4 =71.25 となったのですが、これでいいのでしょうか。 > これを四捨五入し、71と置いたら、71+12=83 金メダルを取った人数は 83人
1か所だけ修正して計算し直すと、2つ目の答えまでたどり着くかと思います。
> 186=x+x+27+2/5x-12 の「2/5」が違っています。
n(A∩notB∩notC)=n(C)×2/5より、n(C)=5/2×n(A∩notB∩notC)となっています。
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No.4847 - 2010/05/02(Sun) 12:09:11 |
| ☆ Re: / 窓達 ♂ [関東] [新高校1年生] | | | | あれ? ホントですね。 正反対になっていました。 186=x+x+27+5/2x-12 より、 x=38 よって、38+12=50 金メダルを取った人数は50人ですね。
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No.4849 - 2010/05/02(Sun) 16:01:18 |
| ☆ Re: / おむすびころりん ♂ [九州] [塾講師] | | | | あれっ、後半の説明に丸数字を全然使いませんでしたね。
> 金メダルを取った人数は50人ですね。
窓達さん、ここまでたどり着きましたね。
ちなみに、求めるのは、「金メダルをとれなかった人の数」です。
1つ目の問いの内容と同様に、2つ目の問いの内容を解答としてまとめておきます。 ==================================== 「世界中から1000 人の競技者が集まり,多くの種目で競い合った.」, 「何のメダルもとれなかった競技者は814 人だった.」より、 n(U)=1000, n(notA∩notB∩notC)=n(not(A∪B∪C))=814なので、 ← ?@+・・・+?G=1000, ?G=814 n(A∪B∪C)=n(U)−n(not(A∪B∪C))=1000−814=186となり、 ← ?@+・・・+?F=186 「金メダルだけをとった人の数は,銀メダルをとった人の数より27 人少なく, また,銅メダルをとった人の数のちょうど40%だった.」より、 n(A∩notB∩notC)=n(B)−27, ← ?@=?A+?C+?D+?F−27 n(A∩notB∩notC)=n(C)×2/5なので、 ← ?@=(?B+?D+?E+?F)×2/5 n(B)=n(A∩notB∩notC)+27, ← ?A+?C+?D+?F=?@+27 n(C)=5/2×n(A∩notB∩notC)となる。 ← ?B+?D+?E+?F=5/2×?@ また、n(A∪B∪C)=n(A∩notB∩notC)+n(B)+n(C)−n(B∩C)で、 ↑ ?@+・・・+?F=?@+(?A+?C+?D+?F)+(?B+?D+?E+?F)−(?D+?F), 問題文で触れられていない 今までの計算より、n(B∩C)=12なので、 ← ?D+?F=12 n(A∪B∪C)=n(A∩notB∩notC)+{n(A∩notB∩notC)+27}+{5/2×n(A∩notB∩notC)}−12 =9/2×n(A∩notB∩notC)+15=186が成り立つ。 ← 9/2×?@+15=186 この方程式を解くと、n(A∩notB∩notC)=38となり、 ← ?@=38 n(A)=n(A∩notB∩notC)+{n(A∩B∩notC)+n(A∩notB∩C)+n(A∩B∩C)}=38+12=50なので、 ← ?@+?C+?E+?F=50 「金メダルを獲得できなかった競技者の人数」は、 n(notA)=n(U)−n(A)=1000−50=950人である。 ← ?A+?B+?D+?G=950 ====================================
1つ目の問いは、問題文から関係式を作りさえすれば答えを得ることはできますが、 2つ目の問いは、問題文から関係式を作っただけでは答えを得るのが少し難しいですね。
この時期の高校1年生が解くには、難しい問題だったかと思いますが、 この問題はきっと集合についての復習になったのではないかと思います。 集合を考える上で、ベン図を使うと考えやすくなる事の再確認にもなったかと思います。
窓達さんの高校生活3年間が充実しますよう、応援しています。
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No.4850 - 2010/05/02(Sun) 17:03:00 |
| ☆ Re: / 窓達 ♂ [関東] [新高校1年生] | | | | 金メダルを獲得できなかった競技者の人数は n(U)−n(A)=1000-50 =950人 ですよね。
この問題は、確かに、集合の復習になりました。 これからも質問していくと思いますが、よろしくお願いします。 分かりやすい、ていねいな解説、ありがとうございました。
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No.4852 - 2010/05/02(Sun) 20:47:51 |
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