| こんにちは。\(゚◇゚*) 平均値の定理の証明が分かりません。
教科書の例題で、
a>0の時 1/(a+1)<log(a+1)−loga<1/a を示せ。
解答例として、 %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%% 関数f(x)=logxは、x>0で微分可能で、f'(x)=1/x よって、区間[a,a+1]において、平均値の定理を用いると {log(a+1)−loga}/{(a+1)−a}=1/c a<c<a+1 すなわち、 log(a+1)−loga=1/c a<c<a+1 を満たす実数cが存在する。 a>0とa<c<a+1から 1/(a+1)<1/c<1/a したがって、1/(a+1)<log(a+1)−loga<1/a %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
と書かれていますが、納得できません。 というのも、平均値の定理に伴う条件「a<c<a+1」なのです。 これがあるからこそ、1/(a+1)<1/c<1/aが成り立つと思うのですが、違うのですか? この場合、例えば、条件「a<a+1<c」の下で必ず実数cが存在する、ということがあり得ないことは言わなくてもいいのでしょうか? 関数g(x)=sinxなどであれば、平均値の定理から、a<bの時、(g(a)−g(b))/(a−b)=coscを満たす実数cがa<c<bがあるのは明らかですが、a<b<cとしても、(g(a)−g(b))/(a−b)=coscを満たす実数cは存在しますよね(周期関数ですので)?
もし、教科書の例題のf(x)もこのように、a<a+1<cの条件下でも、{log(a+1)−loga}/{(a+1)−a}=1/cを満たす実数cが存在するとなれば、1/a>1/(a+1)>1/cとなり、不等式「1/(a+1)>log(a+1)−loga」が成り立つ、という結論になってはしまわないのですか?実際にf(x)のグラフを描いてみれば、a<a+1<cでは全く成り立たないことは明らかに分かるのですが、教科書ではこのグラフの形状について全く触れられていません。どうして、そのことについて言及しないでも、証明できたことになるのですか?この部分について詳しく教えてください。よろしくお願いします。
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No.2939 - 2009/05/11(Mon) 17:46:12
| ☆ Re: 平均値の定理 / ルイ ♀ [東北] [高校3年生] | | | | ↑で言う「必ず存在する」というのは、「全てのaに対して、必ずa<c<a+1の範囲内で、等式を満たす実数cが存在する」と言う意味です。
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No.2940 - 2009/05/11(Mon) 17:56:16 |
| ☆ Re: 平均値の定理 / ルイ ♀ [東北] [高校1年生] | | | | 最初の記事に「平均値の定理の証明が分かりません」と書いてありますが、これは間違いで、正しくは「平均値の定理を用いた不等式の証明が分かりません」でした。
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No.2945 - 2009/05/11(Mon) 21:17:52 |
| ☆ Re: 平均値の定理 / ルイ ♀ [東北] [高校3年生] | | | | k先生、返信ありがとうございます。
まず、解決した部分について書かせていただきます。 1/xはx>0の範囲で減少関数であり、1/x=1/cを満たす実数はcしかありませんので、区間a<c<a+1にcが存在することが「平均値の定理」より明らかなので、この範囲以外に1/cと等しい1/dを満たすdは存在しませんね…(ということで教科書の例題のほうは無視してください)
では、本題のほうに…
>もちろん,区間(a,b)以外に {f(a)-f(b)}/(a-b)=f'(d)となるdは存在するかもしれません。 >でも,そのようなdが存在したとしても f'(d)=f'(c) ですよね?
とありますが、「f'(d)=f'(c)」となるのは分かります。どちらも{f(a)-f(b)}/(a-b)に等しいのですから。でも、a<x<bに存在するcと、(a<)b<xに存在するdとでは、関数の値は等しくても、その不等式(a,b,cまたはa,b,d大小関係)が変わるので、結果として得られる不等式も変わってくるのではないでしょうか?
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No.2964 - 2009/05/13(Wed) 18:16:52 |
| ☆ Re: 平均値の定理 / ルイ ♀ [東北] [高校3年生] | | | | あっ、ペンギンさんのアイコンだったので、やはりkinopy先生でしたか。
こんばんは。
本当に混乱しているようです… 関数f(x)の導関数f′(x)が単調増加や、単調減少関数の場合は、どんな値も高々1つのxでしかとれませんので、そもそも1/c=1/dなどのような式を満たすc≠dでのdは存在しないことも分かりますし、先生の仰る背理法での証明も理解できます。というわけで教科書の問題のほうは理解できました。
>結局,不等式に矛盾が起こるようなdは存在しない。ということなのですがいかがでしょうか? について… 教科書の例題のほうでは、先生の背理法により矛盾が生じるdが存在しないことが示されました。矛盾が生じないとは、開区間(a,a+1)にあること、という理解で良いですよね?
また、ところで、 >A<{f(a)-f(b)}/(a-b)<B を証明しようとして上記のcを使って A<f'(c)<B が示せたとします。 とありましたが、ここで先生の仰る関数f(x)とは、例題どおりのf(x)=logxを指すのか、それとも一般の関数を指すのか、どちらなのでしょうか?前者なら理解できました。(0<)a<bの時、A=1/b、B=1/aとおけば、絶対不等式となります。また、矛盾を生じるようなdもこの関数の場合は存在しません。
けれども、f(x)が一般の関数を指すのだとすると、やはり理解できません… 先に述べたように、f(x)が全体で微分可能な、ある周期関数として、この場合、「平均値の定理」を使わずに、「{f(a)−f(b)}/(a−b)=f'(d)、(但しa<b<d)を満たすdがある」と持っていけますよね(周期関数なら、平均値の定理でのcより少なくとも整数周期分ずらせば、必ず同じ傾きが現れますので。)?
同様にしてe<a<bの範囲内でもやはりeは存在します。平均値の定理によりa<c<bの範囲内で更にcも存在するので、等式のほうは全く同じでも、不等式は結局、順序が入れ替わったものが3種類出来てしまいます。異なった条件を使えば、不等式の場合、その結果も変わると思いますが、どうなのでしょうか。
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No.2973 - 2009/05/14(Thu) 01:01:12 |
| ☆ Re: 平均値の定理 / ルイ ♀ [東北] [高校3年生] | | | | ↑c,d,eと文字を3種類も出しましたが、次のことが言いたいので、全部cに統一させていただきます。
「a<b<cでもa<c<bでもc<a<bのどの範囲にも不等式{f(a)−f(b)}/(a−b)=f'(c)を満たすcが少なくとも1つはある」ような関数の場合、どの不等式を用いるかで、得られる不等式が変わるというのは町がないのでしょうアk?
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No.2974 - 2009/05/14(Thu) 01:05:12 |
| ☆ Re: 平均値の定理 / ルイ ♀ [東北] [高校3年生] | | | | 返信ありがとうございます\(゚◇゚*) \(゚◇゚*)
え〜と… > 不等式は結局、順序が入れ替わったものが3種類出来てしまいます。 についてですが、ここでは不等式を証明すること、ではなく、絶対不等式を作る、という観点(本質的に同じなので)で書かせていただきます。
平均値の定理を用いれば、 {f(a)−f(b)}/(a−b)=f'(c) a<c<b が得られ、この2つを使って、不等式が作れます。 例えば、 f(x)=logxについては、(真数条件よりx>0) 平均値の定理より、 (logb−logb)/(a−b)=1/c …(甲) (0<)a<c<b …(乙) 不等式の逆数を取って、1/a>1/c>1/b よって、不等式1/a>(logb−logb)/(a−b)>1/b …(丙) が得られます。導関数f'(x)=1/x(x>0)は単調減少なので、開区間(a,b)の外には(甲)を満たすcはありませんが、仮にあるとします。すると、 (logb−logb)/(a−b)=1/c …(甲) (0<)a<b<c …(乙') 不等式の逆数を取って、1/a>1/b>1/c よって、不等式1/a>1/b>(logb−logb)/(a−b) …(丙') が得られます。ここで(乙)と(乙')ではa,b,cの大小関係が異なっていることにより、それを用いて得られる不等式(丙)、(丙')も大小が入れ替わっています。
上の関数では、そこでも述べたとおり、(甲)かつ(乙)を満たすcはあっても、(甲)かつ(乙')を満たすcはありません(これは先生の背理法による証明から明らかです)。したがって、不等式(丙')は成り立ちえません。しかし、こと、周期関数においては、(甲)かつ(乙)、(甲)かつ(乙')、どちらをとってもそれを満たすcは存在しますよね? そこで、周期関数f(x)に対しては、 ・{f(a)−f(b)}/(a−b)=f'(c) …(等式P) a<c<b(不等式X) ・{f(a)−f(b)}/(a−b)=f'(c) …(等式P) c<a<b(不等式Y) ・{f(a)−f(b)}/(a−b)=f'(c) …(等式P) a<b<c(不等式Z) のどれをとっても、これを満たすcは必ず存在しますよね?ということは、(等式P)と(不等式X)から導かれる不等式S、(等式P)と(不等式Y)からみちびかれる不等式T、(等式P)と(不等式Z)から導かれる不等式Uについて、不等式S、T、Uは互いに異なるはずです。このことにより、3種類の結果が得られるのではないか(それも互いに矛盾していて同時には成り立ち得ない)?と思うわけです。
※このことと、先生の仰る >もちろん,区間(a,b)以外に {f(a)-f(b)}/(a-b)=f'(d)となるdは存在するかもしれません。 >でも,そのようなdが存在したとしても f'(d)=f'(c) ですよね? >f'(c)を使って不等式が成り立つことが分かったのですから,それと等しいf'(d)について考える必要はありません。 とが、相反するような気がしてなりません。確かにf'(c)=f'(d)ですが、不等式Xのようなa<c<bと不等式Zのようなa<b<dでは、得られる不等式S、Uは異なるのではないか?それなのに、「考える必要はありません」というのが引っかかります。
> 不等式は結局、順序が入れ替わったものが3種類出来てしまいます。 とは、つまり、区間(a,b)から見て、{f(a)−f(b)}/(a−b)=f'(c)を満たすcが、左側にあるのか(この場合をeと書いただけ)、区間内にあるのか(この場合をcと書いただけ)、右側にあるのか(この場合dと書いただけ)、ということです。上の例で言えば、不等式(X)(Y)(Z)の3種類が出来るのではないか、こういうことです。
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No.2976 - 2009/05/14(Thu) 03:43:27 |
| ☆ Re: 平均値の定理 / ルイ ♀ [東北] [高校3年生] | | | | まず、私の記事に書いた >・{f(a)−f(b)}/(a−b)=f'(c) …(等式P) a<c<b(不等式X) >・{f(a)−f(b)}/(a−b)=f'(c) …(等式P) c<a<b(不等式Y) >・{f(a)−f(b)}/(a−b)=f'(c) …(等式P) a<b<c(不等式Z) は、そもそも、不等式X、Y、Zで何周期分かずらせば全てa<c<bに同じなので、この分け方には意味がないことに気づきました。よって、解決ということに…。こちらの勘違いで、迷惑を掛けてすみません(汗 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
理解としては次のような感じでいいのでしょうか…?自信がありませんが
『平均値の定理により「{f(a)−f(b)}/(a−b)=f'(c) a<c<b」を満たす実数cが少なくとも1つは存在する。ここで、開区間(a,b)外にcが存在するかどうかは調べないと分からない。もし存在するとしても、ゆるい条件しか与えられないため(先生の例で、−1≦cosd≦1のように、coscよりゆるい条件しか与えられない)、結局、「平均値の定理」によって得られるcが一番きつい条件であり、またf'(c)=f'(d)であることから、共通範囲をとれば、明らかにf'(c)の範囲に含まれてしまう。(★)もし、開区間(a,b)外に存在しないなら、当然、f'(c)の範囲は、平均値の定理によって求められるもの、それしか存在せず、結果としてそれが得られる不等式となる(★)』
もう一度、確認させていただきたいのですが、上の(★)で囲まれた部分について、 教科書の例題で、(logb−loga)/(b−a)=1/c (a<c<b) を満たす実数cの存在が、平均値の定理より示されます。 ここから、不等式1/b<(logb−loga)/(b−a)<1/a が導かれるのは、開区間(a,b)外にcが存在しないからですか(これは先生の背理法によって証明済み)?それとも、存在の有無に関わらず成り立つのでしょうか? >もちろん,区間(a,b)以外に {f(a)-f(b)}/(a-b)=f'(d)となるdは存在するかもしれません。 >でも,そのようなdが存在したとしても f'(d)=f'(c) ですよね? とありましたが、証明をしない段階では、開区間(a,b)外にdが存在する可能性は消えません。でも先生の仰るように、f'(c)=f'(d)であるという理由で、dについては考えなくてもいい理由がどうしても分かりません(汗 背理法での証明前には、 (logb−loga)/(b−a)=1/d (a<b<d) が成り立つかもしれません。 もし、存在すれば、不等式の逆数を取って、1/a>1/b>1/d よって、1/b>(logb−loga)/(b−a) になるとしか思えません。 でも、教科書にしてもやはり、cが開区間(a,b)内にしかないことに全く触れていません…これは、(A)そのことを証明しなくても、つまり、開区間(a,b)外にdが存在しても全く影響がないから。(B)証明するまでもなく存在しないことは明らかだから。
(A)(B)どちらの理由により、証明がないのかすら分からない状況です。
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No.2979 - 2009/05/14(Thu) 17:27:11 |
| ☆ Re: 平均値の定理 / ルイ ♀ [東北] [高校3年生] | | | | こんばんは〜
>この時点で(a,b)以外に(logb−loga)/(b−a)=1/dとなるdの存在は可能性としては残っています。 >しかし,仮に存在したとしても1/c=1/d…(**)なのですから, >dの範囲からでなく(*)と(**)よりただちに1/b<1/d<1/aが導かれます。
よく分かりました。 c、dなどの位置関係がどうであれ、f'(c)、f'(d)に与えられる範囲(不等式)は結局、同じなのですね。
不等式a<c<bだけ見せられると、a<b<dでもdが存在するのでは…?と思ってしまってましたが、f'(c)つまり1/cを含む形である、1/a<1/c<1/bで見せられると、dが存在しても、1/cは1/dに等しいので、当然1/a、1/bに挟まれますね。非常に分かりやすかったです。(まぁ…この場合は関数が関数なだけにc=dは自明なのですが、導関数が2次式以上になってくると、(c、dの大小関係とf'(c)とf'(d)の大小関係は関係なく)、c、dはa、bから見て相対的な位置は異なりますが、あくまでf'(c)、f'(d)は同じ値である、というのが重要なのですね?
f(x)=x3 f'(x)=3x2 例えば、開区間(−3,0)でc=−√3が存在する。つまりa(=−3)<c<b(=0)で存在。 またb<c<a<0より、3a2>3c2>3b2 ここで、区間外にどんなd(実際に区間(−3,0)外の範囲にd=√3が存在する)が存在しようとも、f'(c)=f'(d)より、3c2=3d2であり、3a2>3d2>3b2 というように、結局同じ不等式となる、ということですか。
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No.2987 - 2009/05/15(Fri) 00:52:12 |
| ☆ Re: 平均値の定理 / ルイ ♀ [東北] [高校3年生] | | | | 疑問が解決してスッキリしました。 私の変な思い込みや勘違いなども多々ありましたが(汗、お付き合いくださってありがとうございました\(゚◇゚*)
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No.2989 - 2009/05/15(Fri) 01:57:13 |
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