| はじめまして。アップルπと申します。 早速質問なのですが,出典はZ会数学基礎問題集数学2Bからで明治学院大学の改題です。
関数 y=sin^2(x)の周期は□,y=sin(x)+cos(x)の周期は□,y=sin(5x)cos(x)の周期は□である。
□の穴埋め問題ですが,関数 y=sin^2(x)の周期は□,y=sin(x)+cos(x)の周期は□は 半角,合成の公式から変形して答えが出せました。わからないのは y=sin(5x)cos(x)の周期は□の答えです。
積和の公式からy=1/2[sin(6x)+sin(4x)]だから周期はπ/3とπ/2の最小公倍数のπであると なっています。分数の最小公倍数ってどういうことでしょうか?なぜπになるのだろうかと困っています。 通分とは関係ないのでしょうか?ここの所がわかりません。なお周期自体の考え方は分かっています。 よろしくお願いします。
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No.6478 - 2011/08/25(Thu) 18:45:01
| ☆ Re: 分数の最小公倍数 / 河童 ♂ [中国] [塾講師] | | | | アップルπさん、はじめまして。河童です。 アップルπさんは社会人の方でしょうか?
周期自体の考え方は分かっています、と書いてらっしゃいますので、 関数 f(x) の周期が例えば a のとき、
f(x+a) = f(x)
となるのはお分かりですね。 この場合の a は周期のひとつですので、a の整数倍 an も周期になることもご承知でしょう。
ところで、関数の和の周期は一般に面倒なのですが、 今回の場合、ふたつの関数の周期がそれぞれ、
π/3 と π/2
で、それらの比、つまり、( π/3 ) / ( π/2 ) が、
( π/3 ) / ( π/2 ) = 2 / 3 ……(1)
と、有理数つまり、比が整数の比で表せますので、その和は周期を持つことができます。
というのは、(1) より、
( π/3 )×3=( π/2 )×2
ですから(一般の場合でも考えてみてください)、周期関数の性質を用いて……f(x) の周期が π/3 で、g(x) の周期が π/2 として……
f( x + π/3 ) = f( x + 3π/3 ) = f( x + π ) = f(x)
g( x + π/2 ) = g( x + 2π/2 ) = g( x + 3π/3 ) = g( x + π ) = g(x)
となるわけです。 これは、ふたつの関数の和が周期 π をもつことを表しています。 すなわち、
f( x + π ) + g( x + π ) = g(x)+ f(x)
ということです。 解答に最小公倍数とあるのは、π/3 の整数倍と π/2 の整数倍が最も早く一致するという程度の意味ですね。
大体こんなところでお分かりでしょうか。
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No.6480 - 2011/08/27(Sat) 01:08:48 |
| ☆ Re: 分数の最小公倍数 / アップルπ ♂ [関東] [社会人] | | | | 河童先生ありがとうございます。ええ社会人ですが機会がありましたら大学受験を と考えています。分数の最小公倍数のところが比であることは整数の最小公倍数でも 当然だから,なるほど!と分かりやすかったです。
f( x + π/3 ) = f( x + 3π/3 ) = f( x + π ) = f(x) g( x + π/2 ) = g( x + 2π/2 ) = g( x + 3π/3 ) = g( x + π ) = g(x)
こちらの式変形ですがこれは周期π/3,π/2の整数倍つまり3倍,2倍しても同じ周期になる ということで,そのうちの最小のものがπ/3,π/2である。との理解でよろしいのでしょうか? グラフをかいてみるとsin(6x),sin(4x)のグラフはπ/3,π/2でサインカーブが繰り返されて,πで 一致というか原点からの始まりと同じになり繰り返されるみたいです。
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No.6482 - 2011/08/27(Sat) 05:31:11 |
| ☆ Re: 分数の最小公倍数 / 河童 ♂ [中国] [塾講師] | | | | アップルπさん、こんばんは。 大学受験、いいですねえ。頑張ってください。
> グラフをかいてみるとsin(6x),sin(4x)のグラフはπ/3,π/2でサインカーブが繰り返されて, > πで一致というか原点からの始まりと同じになり繰り返されるみたいです。
そうですね。 そのようなイメージを持たれるといいと思います。 難しいことは大学での勉強を楽しみにされるといいでしょう。 あるいは、「フーリエ級数」あたりで検索されると面白いかも知れませんね。
> こちらの式変形ですがこれは周期π/3,π/2の整数倍つまり3倍,2倍しても同じ周期になる > ということで,そのうちの最小のものがπ/3,π/2である。との理解でよろしいのでしょうか?
そうですね。 もしかすると、ちょっと式を乱雑に書きすぎたかも知れません。ごめんなさい。
f( x + π/3 ) = f( x + 3π/3 ) = f( x + π ) = f(x) ……(1)
g( x + π/2 ) = g( x + 2π/2 ) = g( x + 3π/3 ) = g( x + π ) = g(x) ……(2)
(1) 式の f( x + π/3 ) = f( x + 3π/3 ) と (2) 式の g( x + π/2 ) = g( x + 2π/2 ) とは、周期の整数倍も周期になるという性質を使っています。 また、(2) 式の g( x + 2π/2 ) = g( x + 3π/3 ) この部分は、わたしの前回のレスの、
( π/3 )×3=( π/2 )×2
という式を使いました。 当たり前のような式ですが、これを一般化してご理解いただきたく、敢えてこのように書きました。
お分かりいただけますでしょうか。
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No.6483 - 2011/08/30(Tue) 00:58:55 |
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