一番最初に始めた子が5か月目に入った。 今では数人とレッスンの機会を持っている。 こんな事は当たり前なのだが,一人一人個性が違うし、同じ事でも同じようには理解しないし「紋切型」ではない。 「気付く事」がとても大事な事なのだが,自分も新たに気付かされる事も多い。 自分自身も活性化されているところがあるようなのだ。 一人一人との記録は紙の上ではなく,自分の頭の中に、生きた情報としてインプットされている。 それは毎回・毎回のレッスンが全く同じではなく、生きているからだ。 勿論,それぞれに大事な幹の部分を押さえた上でという事が大前提になるのだが。 レッスンは2つの事を基本に進行されていく。 大まかにいうならば「土台」と「想像」だ。 「基本」と「応用」と言ってもいいのかもしれないし,言い方は様々に置き換える事が出来るのかもしれない。 ただ「揺るぎない芯の部分」を自分の中に「確固」たる物として「確立」させる行為が大変に重要な事であると,己はレッスンを通して認識してきたようだ。 皆,それぞれに身に付けて置かなければ行けない事、身に付けなければならない事があるのだが、それは、目に見える「表層的」な華やかさではない。 誰の目にも触れる事のない「深層的」な部分にあると思っている。 それは,自分が21歳でこの世界にある意味「突然」放り込まれ、それも、アニメ作品の「主役」で、まだまだ準備の途上でもあったにも関わらず、走り始める事になってしまった所以に由来するのかもしれない。 ただ一つ大きく言える事は,己の受けた「オーディション」は千載一遇のチャンスであり、あの時「大抜擢」されていなければ、多分僕はこの世界に入れる事はなかっただろうという事なのだ。 と言うか「なかった」と言い切れる。 それが今だから良くわかるのだ。 だから,だからこそかもしれない。 「準備」を整える時間があるのならそれにこした事はないのだと。 自分は全てを「現場」で学び,吸収していった。 舞台を踏んだのも「現場」の為だ。 とても大事なレッスンも「現場」と並行して行っていた。 当時その並行して通っていた「ボイスアーツ」(もう今はないが)のレッスンも、自分にはとても大きな財産として、自分の中に在り続けている。 日々,駄目な自分を叱咤しつつ、でも何とかというか、強い気持ちを持ち続ける事が出来たのは、多分この一点の「思い」からかもしれない。 「その役を・・・いや,その人を生きたい・・・」 その為にはという事ばかりを,何よりも最優先で思い続けてきた。 今でもその「思い」しかないのかもしれない。 しかし「思い」だけでは超えられない壁があるという事実にも直面した事もあった。 それでも「思い」で超えられると思って思って,でも超えられずを繰り返していた。 その内に自分の中で色んな要素が醸造されていって,いつの間にか「超えて」行けたのかもしれない。 今の自分は、現代ではあまり言われなくなってきた「現場の叩き上げ」だと思っている。 それと同時に、天邪鬼な「アウトサイダー」だと若い頃から自分を心の中で評してきた。 己を見つめ,周りを見つめていると「意識レベル」の在り方が、とても重要なのだという事を痛感するようになってきた。 これは,これからの若い子達という事なのだが。 それにはやはり「マンツーマンレッスン」が究極だろう。 それが出来る環境にあるのなら,この形を選択するべきなのだ。 一人に徹底的に寄り添う。 全ての質問に,あやふやではなく「明確」に答えていく。 大前提になるのは,それが全て「中原茂」個人の培ってきた「現場」の息吹から成り立っているという事だ。 それでいいと理解してもらった処から,この「マンツーマンレッスン」はスタートする。 少し乱暴かもしれないが,超えられないと思った壁は、ぶっ壊してもいいし、迂回してもいいのだ。 様々に思考して試行していけばいいのだ。 失敗したら何度でもやり直せばいいし,何度でも立ち上がればいいのだ。 要は「諦めない強い心」を持っていればいいのだ。 道は一つではない。 己を信じて,己しか進めない道を、しっかりと切り拓いていけばいいのだ。 自分の速度で。 心に何かわだかまりがあったり,悩んでいたり、ただ漠然とどうしたらいいのか分らなかったら、ここの事を思い出して、一度、この門を叩いて見て欲しい。 そんな子たちの「ライトハウス」で在ればとも思っている。 「強い自分だけの心を持とう」
扉の先には,きっと、新しい世界が待っているから。
自己ベストを更新し続けて行こう・・・
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No.2763 - 2014/11/08(Sat) 13:21:51
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