レイゴ兄さん、皆さん、こんばんは。 今日から7月、熱い夏がまたやってきますね。
土塊怪獣アングロスとの戦いの後、一人のサイコキノ星人を連れて帰ったミライ。ミライの「妹」と名乗る彼女を、クルーはカコと名づけて歓待しました。しかし、カコを疑うトリヤマは彼女を連行しようとして逆に超能力で南極に飛ばされてしまいます。 飛び出したカコを追いかけたミライはサイコキノ星人達が、ウルトラマンが「兄弟」という言葉に弱いのを利用した事を知り、深く傷つきます。さらにカコはアングロスを出現させ、超能力でメビウスの動きを封じました。しかしメビウスを懸命にサポートするGUYSの姿に、カコは彼らが自分に隔てなく接してくれた事を思い出し、メビウスを解放すると、謎の「時空波」の存在を教えて去って行ったのでした。
前回のレスでも触れましたが、ウルトラマンは宇宙人のお話でありながら、実は全て人間達の寓意でもあると思います。
「ありがとう」の意味も知らない、宇宙人のような子供達は実在します。それは特別な子供ではなく、メビウスに夢中だった我が子でも、最近宇宙人化しつつあり、戸惑うばかりです。 そんな宇宙人に対してどう接すれば良いのか。トリピーのようにぐるぐる巻きにして叱るかも知れません。あるいは深く関わらないようにするかも知れません。甘い顔をすればなめられる、と虚勢をはるかも知れません。
しかしミライもGUYSも、騙されていると知りながらカコを歓迎します。エース兄さんなどは「何百回裏切られても」と言いました。そんな事が我々普通の人間にできるでしょうか。
私は、それこそウルトラマンにしか出来ない事だと初めは思いました。しかし、思えば自分の子供にはこれまで何百回となく小さな「裏切り」を受けても、少しも堪えていないではありませんか。 挨拶をしなかったり、靴を揃えなかったり、宿題をしなかったり、野菜を食べなかったり、時にはウソをついたり。その度に「裏切り者!」とブチキレてしまうのですが、すぐにコロッと忘れてまた騙されてしまうんです。自分の子供だから。 それは、ミライが「妹だから」と許してしまうのと同じではないかと思うのです。 親切にしてやったら行いを改めてくれるかも、という打算ではなくて、ただ「嬉しかった」から。
ミライがカコから「答え」をあんなに早く受け取れるとは、この時には思いもよりませんでした。私達が現実にそれぞれの「答え」を受け取れるのは、もっと先の事かも知れません。しかし、いつも「ここ」に居る事ができればそれでいい。それが「優しさを忘れないで」という事ではないか、と今はそんな気がします。
これまでも感想スレ…と言いながら、メビウスを出汁に世間話ばかりしてきました。しかし、こんなに美味しい「出汁」の出る作品に出会えた事を、私は本当に幸せに思っています。 |
No.10693 - 2009/07/01(Wed) 21:46:16
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