脚本:林壮太郎、監督:神谷誠
(1) 伝統的な過去の怪獣退治もの レイゴさん、藤子さん、皆さんこんばんは。台風、幸いに神戸は被害ではそれほどなかったですが、いかがでしたか? 今回は冒頭に、今回のメイン怪獣ナイトファングを過去に英雄が封印して、それを復活させようとする悪役との闘いに、アイドルの絡むもの、過去に退治された怪獣の復活は、初代マンのネロンガなどあり、ティガの、よみがえる鬼神にもあり、過去の怪獣復活はよくあるものの、今回はナイトファングが悪夢魔獣として、しかし今回は宇宙人の侵略兵器として復活させようとするもので、過去の作品の姿勢に、新しい要素を入れるのは、このところのウルトラシリーズのミソです、ニュージェネレーションシリーズは従来のウルトラシリーズになかった要素をうまく入れて、面白いものです。 舞台は九頭竜村、こういう魔境ものによく出てくる名前で、サブタイトルの魔の山へ、はセブン11話の魔の山へ飛べのもじり?あるいは、80の、魔の怪獣島へ飛べにも通じます。 (2) 霊感アイドル? さらに、今回は電波系霊能力アイドル、天王寺藍が登場して、ライヴをインターネットで中継するもの、最近のアイドルにはよくあるものの、霊能力というオカルト的なものが出てきて、なかなか愉快で、それの護衛を任せられたE.G.I.S.、アイドルとSFのルーツはマクロスですが、今回はゴスロリスタイルで、その昔ナイトファングを封印した勇者の生まれ変わり、天王寺藍を演じられるのは仮面女子の胡桃そらさん、本格的なアイドルのゲスト出演はウルトラシリーズでも異例(ティガの主役の長野博さんは元々アイドルでしたが)、かなりぶっ飛んだキャラクターで、こういう流行をうまく取り入れるのはウルトラシリーズ(ライダーではこのようなネタはまずない)です。 (3) 祟りじゃ〜九頭竜の祟りじゃ 今回、九頭竜村に伝わる伝説、儀式など、横溝正史さんの名作、八つ墓村を思わせて、シーンは、77年版の映画で祟りじゃ〜八つ墓の祟りじゃ、というようなものを思わせて、まさに昭和テイスト、こういうものはオカルトというより、日本の怪奇もの、ゲゲゲの鬼太郎にもあったような形式の延長線上にあります。実際、村での儀式など、昭和の怪奇もの(怪奇大作戦の霧の童話にもあった)を思わせて、ライダー、戦隊では昭和テイストのものはほとんど出ないのに、ウルトラシリーズでは時々思いっきり昭和テイストではあり、面白いものです。脚本の林さんも監督の神谷さんも私より少し下の世代で、おそらく70年代の祟りじゃ〜はテレビCMでご存知でしょう、レトロ志向も面白いものです。 (4) 変身怪人・ババルウ星人の面目躍如 そして、藍のマネージャー、本人曰くプロデューサーの肥後に、ババルウ星人が成り代わるもの、ババルウ星人は平成でも頻出して、他のものに変身して暗躍する(唯一、オーブのゲスト出演時は善玉)もので、そして、フック星人とともに暗躍、プロデューサーが逃げだして実態がわかるものの、ピリカが村の儀式での画像解析で、宇宙人を見つけるもの、これは現実に画像解析したらわかりますが、こういう展開はライダー、戦隊にはあまりなく、そしてホマレがフック星人を取り押さえて、ホマレの正体はウィキペディアにもあるものの、何か意味深です。 |
No.11866 - 2019/08/19(Mon) 19:16:23
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