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ウルトラマンメビウス・ファン感想掲示板

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ウルトラマンオーブ 第18話 ハードボイルドリバー あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:瀬戸大希、監督:武居正能

 ビートル隊、渋川一徹の朝は早く(ゼラン星人を追うシーンあり、これは70年代の刑事ドラマの定番シーンの再現)、唯一の弱点は一人娘のテツコであり、テツコがロクに口をきいてくれない、テツコはまだ中学生と、SSPに相談して、ナオミが事情を聞くことになる。ところが、テツコは父親のことをボロクソにいうものであり、何と、男性(噂のタカヒロとテツコはいう)と接触するだけで一徹はやっかみである。タカヒロはヤセルトニウムの石をテツコに渡し、テツコは、自分をキャサリンと呼べと言い、そしてナオミは父の仕事を見ようとして、ナオミはガイに興味である。そして、ジェッタはオーブの正体が渋川であり、尾行したら変身するところが見られると言い、5人で渋川を尾行する。
 渋川は、女性からビンタされる、新聞に穴をあけての観察(70年代の刑事ドラマの定番シーン)にてテツコに愛想をつかされて、ガイはラムネを飲みながら話を聞いて、父はかっこいい人だと信じていたのにというテツコに、ガイは、太陽は沈んだら見えないが、ずっと輝いている、見えないところで輝くのがヒーローだと言い、テツコは分からないというものの、いつかわかると諭す。
 そのテツコに、ナオミが、一徹が廃工場に入ると知らせたが、相手はかつてテツコと付き合おうとした男性タカヒロで、テツコは呆れるが、この男はヤセルトニウムを回収すると言い(女性に渡していた)、この男の正体はシャプレー星人カタヒロで、ヤセルトニウム(これを付けたら痩せるというものでしょう)でテツコの生体エネルギーを吸い取り、この星は俺の人間牧場(ウルトラセブン第22話のサブタイトル)と嘯き、その生体エネルギーで強化ベムラーを生み出す。一徹はシャプレー星人を許さないと怒り、他方ガイはウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンにフュージョンアップ、ジェッタは、一徹がいるのにオーブが現れて驚き、一徹はシャプレー星人と戦い、スペリオン光線を強化ベムラーは吸収して、それでもオーブも一徹も果敢に戦い、一徹はシャプレー星人に捕まるが、ガイの、見えないところで輝くヒーローがあると言葉がテツコに響き、テツコはお父さんがんばれと叫び、一徹は立ち上がり、他方オーブはオーブオリジンになり、一徹は太陽にほえろパロディのBGMをバックにシャプレー星人に立ち向かい、オーブはオーブカリバーで強化ベムラーの角を絶ち、オーブフレームカリバーで倒し、一徹は銃を取り戻してドラム缶を撃ち爆発させてシャプレー星人を撃退し、あばよとつぶやき、去るオーブにサムアップする。一徹はこんなことでへこたれないと言い、テツコは格好良かったという。
 渋川は、宇宙人のまいたヤセルトニウムを回収していたので女性とばかり接触していたとジェッタは語り、ならオーブはだれか、そして一徹とテツコは仲良くなり、ガイは信じられるものがいるのは素晴らしいという。
 命からがらのシャプレー星人は人間たちに覚えていろというのだが、何と、ジャグラス・ジャグラーに切り殺されてしまうのである。
No.11660 - 2016/11/05(Sat) 11:10:50

ウルトラマンオーブ 第18話 ハードボイルドリバー 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 前代未聞、隊長?と娘のギャグ
 今回は渋川一徹がメイン、娘との関係はウルトラでは帰マンの伊吹隊長、ダイナのヒビキ隊長、エックスの神木隊長とシリアスものであったのに、今回はギャグを入れており、しかし、今回は父を疎ましく思う娘に、父のことを尊敬させる内容であり、このような一見ダメオヤジと娘のドラマも、昭和の様々なドラマにあり、今回のサブタイトル、ハードボイルドリバーは渋川を英単語にしたものですが、今までギャグメーカーであった渋川が、活躍するものであり、またテツコの接触した男性タカヒロが、実は悪人だったという設定、これも昭和のドラマにあり、冒頭のシーンは70年代の刑事ドラマによくあった場面の再現であり、太陽にほえろや特捜最前線などにあったもので、このオーブの昭和テイストの展開は面白いものです。また、父親の尾行をするというものの、尾行という単語自体が昭和の刑事ドラマにあったもので、変装して尾行というのが、刑事ドラマや、あるいは探偵ものによくあったもので、懐かしいものです。
 また、廃工場という舞台、これも70年代の刑事ドラマの定番で(ジーパン刑事が殉職してなんじゃこりゃと叫んだのも廃工場)、新聞に穴をあけて監視するのも刑事ドラマであり、スタッフの皆さんは、このような昭和テイストの世界をリアルタイムでは体験しいないと思われるのに、面白いものであり、ギャグの中に真剣なテーマを添えるのはよく、過去に、ウルトラシリーズなどで、ギャグと悪ふざけを混同していると批判された例もあり、しかし今回はギャグの中に大真面目なものをやっており、エックスのXio24時にもあった要素を取り入れて、面白いものでした。
 さらに、ジェッタが、オーブの正体を一徹と思い、しかし外れたというのはユニークで、ヒーローの正体をテレビシリーズで誰かと論議するのはあまりなく、面白い展開でした。
(2) ヒーローは見えないところで輝く
 一徹を嫌うテツコに、ガイが、見えないところで輝くのがヒーローだと諭すシーンがあり、ガイはメビウスのミライのように若者そのものではなく、経験を積んだキャラとして描かれて、この、ヒーローは見えないところで輝くというもの、こういう教えは過去のウルトラマンだとベテランのキャラが言うものですが、ガイがいうところに意味があります。この時点でガイはテツコをキャサリンとして知っており、最後に本名が出てきて戸惑うあたりもユニークな展開であり、そして、一徹が、テツコの応援で逆転する展開は、ウルトラヒーローが応援で逆転する、ティガの悪魔の審判や、ダイナの、死闘!ダイナ対ダイナであり、今回は主題歌アレンジBGMに、一徹の活躍シーンに、例の太陽にほえろのパロディBGMが、今回は燃える形で流れて、楽しいものでした。
No.11661 - 2016/11/05(Sat) 11:11:27

ウルトラマンオーブ 第18話 ハードボイルドリバー 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) ベムラー、50年ぶりのテレビシリーズ主役怪獣
 今回、ベムラーが強化体として登場し、ベムラーは初代ウルトラマンの第1話の怪獣ですが、その後は大怪獣バトル・ウルトラ銀河伝説に出たのみで、その他はウルトラゾーンやギンガSにも出たものの、ウルトラヒーローと主役怪獣としてバトルするのは初代マンの1話以来、今回は角をつけての強化体であり、スペリオン光線を吸収するなどなかなか強いものを見せてくれて、面白い世界でした。
 ギンガ以降、過去の怪獣の着ぐるみを使いまわすのは問題との声もネットにはありますが、しかし今は過去のように、ウルトラマンを莫大なお金をかけて作れる時代ではなく、製作費を抑えているから、4年連続、短くとも新作シリーズが作れるものであり、単に着ぐるみの使いまわしを表面的に批判するのはおかしいです。
(4) 巨大戦と等身大バトルの平行
 今回は、オーブと強化ベムラーのバトルと、一徹とシャプレー星人のバトルが並行しており、第5話ではゼットンとゼットン星人に、オーブ、ガイが続けてのバトルですが、ウルトラヒーローの巨大化戦と、等身大のバトルの並行であり、ウルトラシリーズでは、怪獣を操る宇宙人を倒して、そして怪獣を倒す展開が多く、このようなバトルの並行は、スーパー戦隊シリーズで、等身大で怪人と戦い、他方メンバーの一部が巨大ロボットに乗って戦うものがよくありますが、円谷作品では異例です。ミラーマンだと、ミラーマンが怪獣と戦い、他方SGMは等身大のインベーダーと戦う展開もありましたが、二つのバトルがどちらも見せ場というのは着眼点として貴重です。
(5) 不気味なジャグラス・ジャグラー
 最後、爆発に巻き込まれたシャプレー星人が生きていたと思ったら、ジャグラス・ジャグラーに切り殺されるシーンは衝撃的であり、オープニングでジャグラス・ジャグラーが出るとあったのがこんなところとは、どうやらこれからの展開の伏線であり、このような意外な展開は驚きました。前回、オーブに惨敗してダークリングを破壊されたジャグラス・ジャグラーがこうもしぶといとは、驚きです。
(6) 武居監督、万全のデビュー
 今回の監督は武居さん、田口さんの専門学校の同期で、今までの田口作品を支えられた方であり、第13話の総集編を演出されましたが、今回初めてフルの新作を撮られて、それもも名作であり、エックス、オーブと、かなり予算や時間の制約のある中でいいものを作ろうとするスタッフの意欲と努力に感服ものです。
(7) トリプルファイターも話題
 円谷さんは、動画サイトで、レッドマンに続いて、トリプルファイターの無料配信を開始しており、これは10分間の帯番組(今のNHKの朝ドラマに似た形態)ですが、レッドマンに続いてネットでも話題騒然であり、トリプルファイターはそれまで知る人ぞ知る存在でしたが、円谷初の等身大ヒーロー、それも集団ヒーローが合体変身するもので、集団ヒーローものとしては、それまでは忍者部隊月光と仮面の忍者赤影があったくらいで、女性の変身する戦士はトリプルファイターが初、確かに、スーパー戦隊のルーツは赤影ですが、しかしトリプルファイターもユニークであり、ツイッターでは大きな話題になり、円谷さんもメビウス終了後買収など波乱万丈でしたが、今年はオーブが大変な話題になり、ウルトラマン50周年、関西では手塚治虫記念館でウルトラマン50年の記念展もあり、かつては手塚先生のアニメとウルトラシリーズが裏番組同士であったことも昭和ではあったものの、今はどちらも不滅のヒーローで、ウルトラファンであってよかったというのを実感しました。
No.11662 - 2016/11/05(Sat) 11:12:00

ウルトラマンオーブ 第19話 私の中の鬼 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:三浦有希子、監督:武居正能

 SSPの中では、不思議な石のことが話題になり、履物を添えると自分の思いをかなえてくれるというもので、これはナオミ、SSPのサイトには載せられないと言い、そしてナオミはバイトの後で友人、陽子の結婚式前日のパーティーに行くが、陽子の結婚相手は御曹司であり、陽子は見染められて、それで陽子はホテルの仕事を辞めるという。またナオミの口に何かついており、陽子の相手の朗にハンカチを渡される。ナオミと陽子は高校時代の同級生で、陽子は父に東京のホテルでの就職を反対されて、幸福になった陽子に嫉妬し、そして靴も壊れてしまう。すると、さっきの想い石を見つけて、しかしナオミは、自分は自分の力で幸せを見つけるという。
 すると、さっきの想い石には戀鬼(紅蓮騎)が封印されて、戦国時代に話された武士と恋人の怨霊であり、その後封印されて、自分の霊力を、人間の願いをかなえるようになり、カップルを狙っているとジェッタとシンが解析し、その戀鬼が出現、ナオミの靴がなく、それはジャグラス・ジャグラーの仕業であり、ナオミに、闇を抱えて悲劇を望んでいるというが、ガイは闇があるから光があると反論し、闇を抱えていない人間に世界は照らせないと言い、ジャグラス・ジャグラーは地獄からの誘い(帰マン50話のサブタイトル)と言い、ガイは、人生には思いもよらないことが起こる、ナオミが望めば、未来は変わるという。
 東京に現れた巨大な侍、戀鬼が結婚式場に来ている、避難すべきとナオミは進言し、陽子は、ナオミが自分の結婚式に反対なのかという。そして戀鬼が出現、ナオミの靴を履いており、陽子は逃げない。ガイは、ウルトラマンオーブ、ハリケーンスラッシュになり、オーブスラッガーランスで立ち向かい、しかし敵わず、オーブオリジンになり、オーブカリバーで戀鬼の剣と対決し、ナオミは、戀鬼を出したのは自分のせい、幸福そうなカップルを狙っていると言い、思い石に靴を備えてしまい、ナオミは自分で好きなことを選んだつもりが、うまく行かず、陽子の幸せそうな姿を見て、ナオミの妬みが怨霊をよみがえらせた、自分は最低というが、陽子は、ナオミの気持ちがわかるという。
 オーブのカラータイマーが点滅を始めて、戀鬼は結婚式場のホテルを狙い、ナオミが止めて、自分のちっぽけな思いに惑わされないでと、戀鬼に立ち向かい、ジェッタとシンは、想い石に感謝するカップルの動画を見せて、自分の幸せを決めるのは自分、自分の気持ちに耳を傾けてと訴えると、戀鬼はホテルを破壊するのを止め、オーブはオーブウォーターカリバーで戀鬼を浄化し、ナオミはごめんと放ち、戀鬼は封印された。
 陽子は、朗の親族が結婚に反対して、経営から外されて、それで陽子は辞めたと言い、それでも陽子にはこのホテルがあり、全財産を投資した、だから逃げなかったと言い、陽子は、ナオミに、素敵な仲間がいると言い、自分の幸せを決めるのは自分だといい、陽子とナオミは和解した。ナオミは、陽子におめでとうと送った。
No.11663 - 2016/11/12(Sat) 11:10:10

ウルトラマンオーブ 第19話 私の中の鬼 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 嫉妬をエネルギーにした怪獣
 今回はナオミが主役、嫉妬をエネルギーにした怪獣の設定は、80のマイナスエネルギーがあり、またギンガ第1期は人の心の闇を利用して怪獣にダークライブさせるものがありましたが、いつも明るいナオミが、友人の幸福に嫉妬して、闇を見せると言うもの、これはSSPを支えるためにバイトしてばかりの苦境と、結婚できる友人のこと、これは人間だと誰でも、幸福なものを見て嫉妬することはあり、しかしこれをジャグラス・ジャグラーが悪用したわけであり、それでも、ナオミは自分の責任を感じて、そして結局、戀鬼はナオミの説得に応じて、浄化されるものであり、戀鬼はコスモスに出てきた怪獣であり、今回もオーブに倒されるのではなく、浄化されるものであり、このような闇の心を使って怪物を作るのはプリキュアにもあり、このような結果は納得であり、また、ナオミと陽子の誤解があり、最後は納得させてくれるものであり、ウルトラシリーズのテーマを見せてくれました。
 このような恋愛トラブルは、バブル期に流行ったトレンディドラマにあり、スーパー戦隊では、ジェットマンが戦うトレンディドラマと言われましたが、それらとは異なり、シンプルな世界であり、バブル期のトレンディドラマだと、三角関係を描くことが多く、今回はもちろん異なり(平成ライダーだと三角関係は出てきたことはありますが、ウルトラではさすがにない)、ドラマ性の高いものであり、素晴らしい展開でした。
戀鬼は、コスモスに出てきたものとは全く異なるものであり、設定のみ流用したもので、これは過去の怪獣の使いまわしとは異なり、メビウスで第2次ウルトラシリーズの怪獣を出したものに似ています。
(2) 光があるから闇がある、また逆
 今回の、闇と光は、ウルトラシリーズのテーマであり、特に平成ウルトラでは、ウルトラマンは意思をもった光として描かれて、他方メビウスではウルトラマンも生物として描かれて、ガイとジャグラス・ジャグラーも光と闇であり、ティガではキリエロイドとの関係もあり、そして、この設定だと、ガイが少しベテランの風格を持っている意味があり、ウルトラだと主人公は若者、青年で暴走することもあるというもの(帰マンの第2話や、ダイナの第3話のように)なのに、落ち着いた風格のウルトラマンは面白いものです。
 ジャグラス・ジャグラーはダークリングを失った模様で、そのために今回の想い石のようなものを悪用しての悪行であり、このようなことをする悪役は、ナックル星人初代のような極悪なのが多いのに、面白い悪役として描かれて、過去にない挑戦には拍手です。
No.11664 - 2016/11/12(Sat) 11:10:41

ウルトラマンオーブ 第19話 私の中の鬼 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 長いバトルシーン
 ウルトラヒーローは、通例最後の数分に出てバトルですが、今回は物語の中盤に変身して、その後ずっとバトルであり、ウルトラヒーローはタイムリミットがあるために長いバトルは異例ですが、ミラーマンだと、シリーズの後半に、CM前に変身してその後ずっとバトルという展開が多く、ウルトラでは、コスモスのギギvsゴンでそれがあったくらいで(前半、後半とも変身する回を除くと)、今回はナオミとの絡みがあり、それで長いバトルを描いており、オーブでは、特撮シーンも凝ったものが多く、特撮ファンにはうれしいものです。
 そして、オーブオリジンにて、初のカラータイマー点滅であり、これは、強化形態が出ると他の形態が形骸化することがあり、エックスだとエクシードではとどめを刺さないように、坂本浩一さんが工夫されていましたが、オーブだと、様々なタイプチェンジを、これはおもちゃの宣伝もあるかも知れませんが、それでも、様々な工夫をして特撮を描いており、こういう展開をおもちゃの宣伝に過ぎないと安易に批判するのはおかしいです。
 また、オーブオリジンの戦闘BGMは、オーブニカの悲しげなメロディーであり、ウルトラヒーローのバトルテーマは、メジャー系が主体(もちろん、初代マンやティガのように例外も多い)で、マイナー系の多い仮面ライダーと対照的です。
 また、ジェッタとシンが、想い石のために幸福になったカップルの動画を戀鬼に見せて抑える展開、これもウルトラの定番ですが、これは武力を持たないSSPのメンバーが、軍事力にはない強い力を持っていることを見せており、これにてオーブも戀鬼を浄化できたものであり
(4) 最後はハッピーエンド
 陽子が、朗との結婚でも親族に反対されて、それで辞めるという展開、これは最初のナオミの嫉妬が誤解に基づくものであり、そして陽子もナオミに仲間がいるという展開や、最後は納得させてくれて、重いテーマの中に、最後は見るものを幸福にしてくれるものを見ました。
(5) ヒーロー紹介でエースに納谷さんボイス
 最後の、ウルトラヒーロー大研究、今回はエースであり、映像は新作なものの、エースの掛け声にオリジナルの納谷悟朗さんの声を使い、フュージョンアップ時にも、タロウの声にオリジナルの篠田三郎さんの声を使うなど、ともかくこれはファンの思いがわかっているものであり、ウルトラだと昭和でオリキャスを出しても、レオでのダンの性格が一変してファンの批判を浴びたことがあり、平成、メビウス以降はオリジナルの設定を極力尊重しており、これは大切であり、このようなことは今後のシリーズでも続けてほしいものです。
No.11665 - 2016/11/12(Sat) 11:11:18

ウルトラマンオーブ 第20話 復讐の引き金 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:内田裕基、監督:富田卓

 冒頭、メトロン星人タルデが、ラウンドランチャーを装備して、ジャグラス・ジャグラーに刀を向けたら、オーブニカと共にガイ登場、見逃せないというガイにも、タルデはこの星の行方を案じろという。そして、逃げ延びたジャグラス・ジャグラーはボロボロで、ナオミと会い、するとSSPは円盤を発見、シンは、ナオミが誘拐されたと慌てるが、ナオミは、ジャグラス・ジャグラーを手当てして、ケガしている人を放っておけないとナオミは言う。
 ガイとSSPのメンバーがナオミを探して、探している円盤をガイが見つけて、ジェッタは円盤が来た(セブン第45話のサブタイトル)と叫び、そして、タルデとガイ、タルデは忠告だ、おとなしくしていろと言い放つ(これはセブンでの初登場の再現)。
 ジャグラス・ジャグラーは、円盤から逃げて、落ちぶれて、ナオミに介抱されるのかと言い、ナオミは、ガイとの関係を問い、ジャグラス・ジャグラーは、ガイと同じ勢力にあり、腕を競い合い、実力は自分の方が上で、しかし光はガイを選び、気が付くと、闇こそが光に勝る力というが、ナオミはそれを否定、ガイの言葉を思い出して、誰の心にも、闇と光があると語り、そこへタルデ出現、しかし、ナオミはけがをしているジャグラス・ジャグラーを見捨てられないと言い、そしてガイが颯爽と登場して、一人でも守ると言い、タルデは巨大化し、ガイもウルトラマンオーブ、ハリケーンスラッシュにフュージョンアップして、タルデの攻撃をオーブスラッガーランスで跳ね返し、ゼロスラッガーで圧倒し、他方ジェッタ、シン、渋川はナオミを探して、そして円盤がオーブを攻撃(効果音はセブンのオリジナル)、オーブはオーブオリジンとなり、オーブカリバーで圧倒、オーブウインドカリバーで円盤を撃滅して、オーブスプリームカリバーでタルデを圧倒、タルデは、夕陽をバックに、この星は闇に飲まれると言い残して爆散した。
 ナオミは、オーブに感謝し、するとジャグラス・ジャグラーは、刀を取り返して、要するに改心したのではなく、悪のままであったわけで、ガイやオーブを利用したとナオミは言うが、ジャグラス・ジャグラーはケッサクと言い、最低と言うナオミの前から消えて行った。
 ジェッタたちはナオミを見つけて、しかしバイトのことを忘れており、ジェッタは円盤の撮影に成功したと言っても、途中でバッテリーが切れており、そしてガイも加わるが、ジャグラス・ジャグラーは、この星にまだ闇が眠っていたと嘯く。
No.11666 - 2016/11/19(Sat) 11:09:50

ウルトラマンオーブ 第20話 復讐の引き金 考察 / 棺桶のジョー [近畿]
 まず、ウルトラマンオーブの後に、ウルトラマンゼロ THE CHRONCLEという、ゼロを主役として、アジアで放映された番組を日本版にしたものが放映され、ウルトラファイトオーブもあり、これで、今後は7〜12月に新作シリーズ、1〜6月は再放送、総集編などで続ける体制が整った模様であり、ライダー、戦隊のように1年のシリーズは困難ですが、しかし今のテレビは厳しく、ライダーと戦隊は超のつく例外であり、ウルトラは半年の新作を、細く長く続けるのは懸命だと思います。

(1) 悪が反省すると思ったら…
 今回、ジャグラス・ジャグラーがメトロン星人タルデに追われて、ナオミに助けられて、これはギンガSで、ワンゼロ、マナが味方に付く展開と同じと思いきや、ジャグラス・ジャグラーは、ナオミやガイの善意を利用して復活を果たすわけであり、今までのヒーローもので、敵のキャラクターでもこうして主人公側に助けられたら、悪を止めるものなのに、最後の最後で悪に徹して、これには脱帽、このように、反省したと見せかけて、悪がより悪辣になるのは、ヒーローものではあまり覚えがなく、しかし時代劇の必殺シリーズで、このような展開はあり、必殺仕置人で、森次晃嗣さんが初めて悪役をやった回で、善人と思っていたものが実は大悪人という展開があり、これ、ガイやナオミを利用しての、ジャグラス・ジャグラーの悪辣ぶりには、怒りを越してもう脱帽であり、そして、当初の展開は、メトロン星人タルデを徹底的に悪役としていたものの、その上を行く悪がいたというのは、これも必殺シリーズの、それも初期の展開であり、しかし、メトロン星人が、ジャグラス・ジャグラーを助けずに、この星の行方を案じろ、ジャグラス・ジャグラーを助けて困る、そいつは極悪人というタルデのセリフは、全く正解であり、唖然です。これ、悪と思ったものが、その上にもっと悪がいる、必殺仕置人第1話の、中村主水の、悪を倒すには、その上を行く悪にならないといけない、を地で行ったジャグラス・ジャグラーは圧巻です。
 尤も、ウルトラシリーズでは他のヒーローものにない悪行を平気でやる悪がいて、初代ナックル星人のような卑劣なことをやった悪は東映にも、ピープロにもなく、またブラック指令のような大虐殺も他のヒーローものにはなく、ウルトラの悪には、特に第2次シリーズでの展開はエゲツナイ連中が多く、また、このような、主人公たちの善意を悪用するのは、エースの最終回、ヤプールが北斗や子供たちの優しさを悪用していたこともあり、その意味では、ジャグラス・ジャグラーはウルトラらしい悪の極致であり、初代ナックルには卑怯と思ったものの、ここまで悪をやられたら、ジャグラス・ジャグラーには脱帽するしかありませんし、これを演じる青柳さんも、実に気持ちよさそうであり、必殺シリーズの展開を思わせて、ジャグラス・ジャグラーはシャプレー星人を闇討ちにするなど、これだけすさまじい悪をやってくれて、もう唖然です。悪として、これだけ存在感のあるものは、平成になり初であり、見事です。
No.11667 - 2016/11/19(Sat) 11:10:25

ウルトラマンオーブ 第20話 復讐の引き金 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(2) メトロン星人のオリジナル設定を使用
 これ、メトロン星人に関して、円盤も初登場のオリジナルにより、またSSPにかかってくる電話の音もウルトラ警備隊のものであり、それで、メトロン星人なので、てっきりちゃぶ台が出ると思ったら出ず、しかし、最後、夕陽をバックにしての展開もオリジナルであり、メトロン星人はマックス以降ほぼ2作に1作の割合で出ていますが、メトロン星人が巨大化して戦ったのは、平成セブン以来、マックスでは戦わず、ギンガSでは味方であり、その他は等身大のみであり、そしてエースと平成セブンでは複数でウルトラヒーローと戦い、メトロン星人が巨大化して単独でウルトラヒーローと戦うのはセブンの初登場以来です。
 また、メトロン星人タルデが、これは忠告だ、おとなしくしていろと言うのも、セブンの、狙われた町でオリジナルのメトロン星人が言ったことと同じであり、そして、タルデのラウンドランチャーは、流星人間ゾーンのゾーンファイターの流星ミサイルマイトに似ており、流星人間ゾーンは東宝の制作ながら、特撮はウルトラマンエースと同じスタッフが作り、ゾーンファイターの声はエースと同じく納谷悟朗さんのものが使われていたのです。ともかく、昭和のオリジナル設定をうまく使い、そして単なるコピーではなく、新しいものも見せてくれて、満足です。

(3) 壮大な特撮シーン
 今回は、オーブとメトロン星人、円盤のバトルであり、今回も中盤で変身して、その後比較的長いバトルシーンがあり、市街地でのバトル、かなりの規模であり、ギンガS以降、かなり大規模な特撮を、うまくやっており、ウルトラシリーズでは特撮にお金がかかり過ぎて、それで何度も行き詰ったのですが、ギンガ以降、工夫をして、少ない予算でいい特撮ができるようになり、素晴らしいものです。今回の監督の富田卓さんは、9、10話以来の演出であり、エックスではキングジョーの回を演出されて、大規模な特撮も見事であり、今年は特撮にとって本当に収穫の多い年でした。
(4) SSPのギャグ
 ナオミが行方不明になり、さがすSSPの面々の、ギャグ的な展開は素晴らしく、メトロン星人の円盤をガイが見つけて、ジェッタが、円盤が来た、とセブンのサブタイトルを言うあたり、メトロン星人も円盤が来たも、実相寺監督の作品で、実相寺監督が亡くなられてほぼ10年、また円盤をビデオカメラに収めようとして電池切れとか、ギャグをうまくやっており、これ、ギャグは、悪ふさげとなってしまった前例も少なくないものですが、楽しい展開で、これは平成ウルトラでは、昭和作品が批判された点を徹底的に研究して、ファンを裏切らないようにしており、例えばメビウスでは、ウルトラ兄弟という、かつてウルトラファンに忌み嫌われていた設定が、実は魅力的であったことを立証するなど、ウルトラシリーズを続けるための努力が積み重ねられて、今回も、旧ウルトラマン列伝以来、地道に続けて、そして優れたテレビシリーズが続けられるのは素晴らしいことです。
 来年も新作シリーズが続くのは確実になり、ウルトラマンの歴史はまだまだ続きます!
No.11668 - 2016/11/19(Sat) 11:11:11

ウルトラマンオーブ 第21話 青いリボンの少女 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:柳井??緒、監督:富田卓

 SSPでは、ハイパーゼットンの登場と、青いリボンの少女のことが話題になり、まぼろしの少女(レオ第45話のサブタイトル)とジェッタが語り、怪獣と少女、老夫婦のことをSSPが調べようとしたら、ガイが茶飲み友達として先にいて、渋川がハイパーゼットン出現と駆けつけて、ナオミは青いリボンの少女を見て、ガイが接触、ガイと戦いになり、しかし少女は意識を失い、ハイパーゼットンは消失し、少女も消えた。
 その少女は、さっきの老夫婦(岩木家)のところにいて、渋川も、少女と怪獣の関係を調べて、少女マーヤは岩木渉、薫夫婦の孫のようになり、そこにガイがお菓子を持って現れて、しかし、少女はガイのことを覚えておらず、時々、自分が自分で無くなると言い、いつか、岩本夫婦のことを忘れて真っ黒に染まることを心配し、すると、マーヤは突然、ガイに襲い掛かり、ゼットン星人マドックのスペア、ガイ殲滅のための人工生命体が乗り移っていたのだ。ガイの攻撃できない姿になったものであり、ハイパーゼットンデスサイスを出現させる。ところが、少女は抵抗して、消失した。
 ガイは、オーブオリジンに変身して、ハイパーゼットンに立ち向かう。テレポート能力を持つハイパーゼットンに翻弄されるオーブ、少女を撃とうとする渋川に、岩木夫婦は押さえて、岩木夫婦の説得に、少女はエネルギーの源、ブレスレットを破壊し、倒れた。
 オーブは、サンダーブレスターになり、主題歌アレンジのBGMバックに戦い、ゼットシウム光線でハイパーゼットンを倒した。
 ハイパーゼットンが倒れて、マーヤは意識を取り戻して、しかしこれまでの記憶を失っており、旅立ち、ガイは、帰る場所があればもっといいと語った。
No.11669 - 2016/11/26(Sat) 11:38:59

ウルトラマンオーブ 第21話 青いリボンの少女 考察 / 棺桶のジョー [近畿]
 まず、ウルトラマンオーブ劇場版、来年3月11日に、正式決定です。
http://m-78.jp/orb/news/1659/
 前作から、ウルトラマンエックス、高橋健介さんが出るほか(エックス劇場版のラストシーンとの関連でしょう)、何と森次晃嗣さんが出られて、悪役は椿鬼奴さん、おそらく今年のエックスの劇場版と同規模の興行と思われて、これは楽しみです。

(1) ひとつの怪獣、シリーズ最多登場
 今回の怪獣はゼットンで、オーブには第1話冒頭のマガゼットン、第5話のハイパーゼットン、16,17話ではゼッパンドンも含めるとこれで4回目、ひとつの怪獣が、同じシリーズに再登場する例の最多は初代ウルトラマンにバルタン星人が3度であり、これを上回る新記録、昭和のシリーズに最多登場はバルタン星人ですが、しかし平成では、主役怪獣としてはパワードに2度、コスモス劇場版、マックスに出たのみであり、他方ゼットンは、平成だとパワードに出て、その後マックス以降の全てのシリーズに出ており、マックス、メビウス、大怪獣バトルとNEO、ウルトラマンサーガ、ギンガ番外編、ギンガS、エックスに続いて今回の4回と、実に平成で13回目の主役怪獣としての登場(マックス以降11回目)で、他方、マックス以降全シリーズに出ていたゴモラは、どうやらオーブには出ない模様であり、またレッドキング、エレキングも出てこない模様で、ただ、今回の展開は、ゼットンでなくても成り立つ設定であり、ゼットンは初代ウルトラマンを一方的に倒した、ある種特別な存在で、もちろん、帰マンに敗れて以降、その特殊性はなくなったものの、これほど平成になりたくさん出てくる怪獣も珍しく、ただし、ゴモラは大怪獣バトルシリーズの主人公で、昭和の段階では、バルタン星人何代目、ゼットン何代目とカウントしていましたが、平成になり、それが出来なくなった模様で、これは仮面ライダーが、平成になり、悪のキャラクターも仮面ライダーを名乗るなどして、区分が複雑になり、何人目とカウントできなくなったのと同じでしょう。
 そして、ゼットン星人も、今回は変身体は出ず、マーヤの姿のみで、これは第5話で女子高生に化けていた展開の延長で、しかしゼットン星人マドックの声は第5話と同じであり、うまい設定です。
(2) 主人公の攻撃できない姿での侵略
 今回、ゼットン星人マドックのスペアは、少女マーヤに取付いて、ガイが攻撃できない形であり、これは帰マンの、悪魔と天使の間に、でゼラン星人が伊吹隊長の娘、奈美子の友達、輝夫になっていた例があり、ゼラン星人もテレパシーで郷を挑発しており、今回は岩木夫婦に取り入り、そして操られたマーヤが、支配に抵抗する姿などは、80の美しい転校生にもあり、これは昭和ウルトラの伝統に基づくものもあり、悪の手先のものと、その呪縛から逃れようとする抵抗は、最後は容易に想像がつくものの、心打たれました。
 なお、マーヤという名は、ウルトラセブンの盗まれたウルトラ・アイに出てきた、ダンのウルトラ・アイを盗むマゼラン星人マヤや(前回、メトロン星人タルデが、ガイに他人の星と言ったのは、この回のシナリオタイトル)、ティガの、青い星の記憶に出てきたクルス・マヤにも通じて(この回は盗まれたウルトラ・アイへのオマージュ)、設定もこの二人と共通して、しかし、最後はハッピーエンドなのは、救われました。
 なお、マーヤと同居する夫婦の名前が岩木であり、これは初代ウルトラマンの岩本博士にちなんで岩本ではなく、こういうひねったものはユニークであります。
No.11670 - 2016/11/26(Sat) 11:39:36

ウルトラマンオーブ 第21話 青いリボンの少女 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 昭和テイストのお菓子持参
 ガイが岩木夫婦と、マーヤを訪ねるのに、茶菓子を持っていく点、これは平成のヒーローものだと珍しく、縁側で和風のお菓子と緑茶と言う展開も最近では珍しく(第7話では今風のケーキでした)、しかし昭和の作品には、こういうお菓子を持っての展開は、ヒーローものだけでなく、一般のドラマにもあり、銭湯、ラムネ、アイスクリームを売る自転車…と、オーブは昭和テイストのシーンのラッシュであり、また今回も、岩本夫婦の家の設定や、オーブとハイパーゼットンの戦う町並みは、下町(ミニカーを並べたような風景は、久しく見なかった)、それも昭和テイストであり、このところ、昭和テイストの展開の作品は、ヒーローものでも、一般のドラマでも見られなくなり、そもそもオーブのスタッフの皆さんは、昭和の世界はあまりご存じない方もあると思われて、それでも昭和作品を研究されて、昭和テイストの展開は面白いものです。
(4) オーブオリジンにいきなりの変身とマーチャンダイジング
 今回は、オーブオリジンにいきなり変身して、そして苦戦し、最後はサンダーブレスターになり、サンダーブレスターも制御できるようになった点、これはおもちゃをいろいろ売るための展開もあるでしょうが、しかし、このところウルトラマン関係のおもちゃは売れており、それの成果でこれだけ優れた特撮が見られるのであり、これは、特撮をおもちゃの宣伝にするなというのは、近年ネットでは様々に言われています(ウルトラだけでなく、ライダーも)が、しかしおもちゃが売れているから、特撮のテレビシリーズは成り立つものであり、スーパー戦隊シリーズも、バトルフィーバーJ以降、巨大ロボットのマーチャンダイジングに成功して、そして41年も続いているのであり、むしろ、ファンも喜ぶグッズ、おもちゃを開発して、うまくテレビシリーズを続けるというのは、有意義であり、ファンも、テレビシリーズを続けるにはこのようなマーチャンダイジングは不可欠であり、それなしに、テレビシリーズは続けられないと知るべきでしょう。
(5) 最後は希望で
 ラストシーン、マーヤが旅立つ展開であり、昭和だと、盗まれたウルトラ・アイのマヤの悲劇や、また悪魔と天使の間に、の最後のところなど、悲劇などになるのですが、昭和だと非業の死を遂げたピグモンも、平成だと生き残っており、これはドラマの価値観の違いや、表現規制の問題(日本特撮党党首を自認される鈴木美潮さんの著書によると、特撮ドラマで人が死ぬ展開はできなくなったらしい)もあるものの、最後は素直に感動しました。

 次回は、赤星昇一郎さんがゲスト、ティガの、オビコを見た以来、平成ウルトラの常連で、しかしウルトラへの登場は、メビウス以来であり、ウルトラシリーズ、盛り上がっています。
 日刊ゲンダイに、ミラーマンの主役、石田信之さんのインタビュー(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/194449 )があり、がんとの闘いの模様ですが、がんは石田さんにとって、インベーダー、まるでシリーズの中でエネルギー時限爆弾を仕掛けられたミラーマンのようですが、石田さんはがんと闘っておられて、いずれ、勝ってほしいと、エールを送ります。
No.11671 - 2016/11/26(Sat) 11:40:09

ウルトラマンオーブ 第22話 地図にないカフェ あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:勝治京子、監督:市野龍一

 衛星が何かと接触して墜落する事故が相次ぎ、宇宙のゴミとの衝突であり、謎の飛行物体との衝突、渋川はそれらの衝突に、地球にない植物によるコーヒー豆があったことを隊員から報告を受ける。
 そして、SSPでは、地図にないカフェ、カフェ・ブラックスターを調べていた。あまりにおいしく、しかし行った人はどこにあったか思い出せない店で、架空の住所であり、時空を超える店、これを調べるのに、シンは、人間には見えない光線を見るスペクトルバイザーを開発して、そして、カフェ・ブラックスターを発見する。店長(赤星昇一郎さんの怪演!)が迎えて、メニューはブラック珈琲のみ、それも1230円、ジェッタは調査だから経費で落ちないかと言うも、ナオミに拒否されて、そして、コーヒーはおいしく、ナオミに店長は夢を聞かれて、地球侵略と答えて、それは叶わない夢と言い、馬場先輩も来ていたのにジェッタは驚く(写真に、星空に愛をこめてとあり、帰マン44話のサブタイトル、これは公式サイトを見ないとわからなかった)。すると赤いてるてる坊主(ノーバ)が現れて、シンがこれを調べようとしたら、これで閉店だと店長に3人は追い出される。
 入れ代わりにガイが来て、ジャグラーは来ているかと問うと、最近来ていない、店長は、ガイとジャグラーは光と陰で交わらないと言い、そこに、ピット星人ミュー(人間体はみゆき)が割って入るが、店長は、戦いは外でやれという。ピット星人は、侵略を止めて宇宙に帰る、店長も乗っていくかというが、店長はこれを否定する。ダダの乗った船が墜落して、店長からもらった珈琲が落ちたという。ミューは、マシな星を選ぶべき、男選びと同じと語る。
 そして、店長は店をたたむことを決意するが、相棒のノーバは地球侵略の夢を捨てきれず、巨大化して暴れて、ナオミたちは店長を問い詰めると、店長はブラック指令になり、ノーバと一体化して、暴れる。
 ガイは、ウルトラマンオーブ、バーンマイトにフュージョンアップして戦い、しかし、毒ガスなどを使うノーバに苦戦し、ストビュームダイナマイトを交わされて、ガイはオーブオリジンになり、店長はやっと本気になったと言い、ガイはオーブスプリームカリバーでノーバを倒す。
 相棒のノーバを失い、店長はもう何もないと語るが、ガイは、あんたのコーヒーをおいしいと言ってくれた人たちがいると諭すと、店長は消えた。
 ナオミたちは、店長の淹れたコーヒーを再現しようとするが、うまくいかない。すると、渋川が、ナオミたちに協力を求めて、おいしいラーメン店があるのに思い出せないので、協力してほしいと言い、その名は、ラーメン・ブラックスターであった(=店長は地球でラーメン店を始めた)。
No.11673 - 2016/12/03(Sat) 21:38:56

ウルトラマンオーブ 第22話 地図にないカフェ 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 特撮カルト俳優、赤星昇一郎さんの怪演!
 今回は、予告で赤星昇一郎さんが出て、それもブラックスターの、コントロール水晶を持っていたことからも話題になり、これはコスモス「雪の扉」で天本英世さんが予告に出て話題になって以来であり、特撮カルト俳優、赤星昇一郎さん、平成ウルトラにはティガ「オビコを見た」で怪演を見せてくれて、その後メビウスまで平成ウルトラに定期的に出られて、ガイアでは末期にレギュラーであり、今回はレオのブラック指令の役で、しかしオリジナルのブラック指令は卑怯の限りを尽くすキャラなのに、今回は憎めないキャラで、これは赤星さんの怪演のなせる技もあり、コスモスのオヤジ星人では、今回同様市野監督とのコンビで、面白いものでした。
 特撮カルト俳優は、天本英世さん、平田昭彦さん、岸田森さんのトリオが有名で、皆さん昭和のウルトラシリーズ、ゴジラシリーズ、あるいは東映ヒーローで活躍されて、現在では、佐野史郎さんも特撮カルト俳優であり、来週公開の仮面ライダー映画に出られて、今年は特撮がシン・ゴジラの大ヒットに象徴されるように盛り上がっており、特撮カルト俳優は昭和のシリーズにはよく出ていたものが、このところウルトラ、ライダーともにあまり出なかったので、こういう展開は楽しいものです。
 そして、最近の怪獣はゴチャゴチャしていて、というのも、ノーバは昭和の特撮ファンからは手抜きデザイン、造形と酷評されていたのですが、しかしメビウスに再登場以来、再評価されて、そもそもウルトラ兄弟という設定や、タロウ、レオ、80はメビウスのおかげで特撮ファンに再評価された点もありますし、今回はメビウスの成果を経ての展開でした。
(2) 円盤生物登場
 今回は、レオの末期に出た円盤生物と、その出身地、ブラックスターが出て、円盤生物シリーズは、レオの第4クール、MACの設定を予算的に維持できなくなり、それでMACが円盤生物の襲撃により全滅して、一人ゲン、レオのみ生き残り、そしてトオルも妹を円盤生物に殺される惨劇の中、ゲンとトオルが孤独の中戦うものであり、円盤生物は、当初操演、着ぐるみではない演技で注目されましたが、その後、多くは従来の着ぐるみタイプになったものの、不気味な円盤生物の存在感と、ブラック指令の悪辣な計画を、ゲン、レオが必死に食い止めるドラマは充実しており、最終回で、ブラック指令は地球の子供たちに倒されるのですが、これが、ブラック指令がトオルを人質にとる卑怯さに、子供たちの怒りが爆発したものであり、円盤生物シリーズは個性的なものでした。
 この、円盤生物シリーズになったのは予算の関係もあり、ウルトラでは、これとか、帰マン37話での坂田兄妹惨殺のようなショックな展開は、このような、一種大人の事情(帰マンでは、榊原ルミさんが他の番組に出るため帰マンに出られなくなり、そのために殺されて退場の形を取った)によるもので、帰マン37話や、レオ40話のような展開は、今は地上波ではとても無理でしょうが、大人の事情が、ショッキングな展開になったものでした。この他、80の末期、石田えりさんが降板したのは、当時の石田さんの所属事務所が、ウルトラマンに出ていたら売れない俳優になってしまうと、円谷さんに圧力をかけて無理やり降板させられたものであり、これは80終了の翌年に石田さんが週刊誌で告白されて、そのコピーが当時のファンジンに載り、当時の特撮ファンは大ショックでした。昭和の特撮は、今のように、特に仮面ライダーが若手俳優の登竜門になっているのとは大違いであり、黒部進さんや森次晃嗣さんたちも時代劇や刑事ドラマの悪役が多く、当時は特撮ファンだと胸を張って言える時代ではなかったのです。平成ウルトラ、ライダーの普及で、時代は一転して、この前は神戸新聞に私と同世代の人がウルトラセブンを高く評価する投書を載せられており、感動しましたが、昭和の特撮はしんどいこともあったのです。
 そして、ティガのダイゴ役の長野博さんがご結婚で、我々昭和以来の特撮ファンは、ジャニーズのタレントさんがウルトラマン役をすると聞いたとき、このような経緯があるので、我が耳を疑いましたが、当時は、山田輝子さんの、金城哲夫さんの伝記が高い評価を受けて、ウルトラシリーズの再評価の進んでいた時期であり、長野さん、平成ウルトラの進歩に貢献されて、今回、ご結婚おめでとうございますと言いたいです。
No.11674 - 2016/12/03(Sat) 21:39:46

ウルトラマンオーブ 第22話 地図にないカフェ 考察(つづき) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) ハートフルストーリー
 今回は、大人の童話的な要素で、大田愛さんの脚本、原田昌樹さんの演出を思わせるものもあり、しかし今回の主役は大人で、これはカフェより、居酒屋のような雰囲気があり、ちょっと大人のストーリーであり、ピット星人ミューの展開も、大人のドラマであり、これは子供さんには理解できたのかと思いますが、他方、ブラック店長がブラック指令になるものの、憎めないキャラであり、オリジナルが悪行の限りであったのとは対照的で、これはバハルウ星人も同じ、レオの極悪宇宙人か、ハートフルなキャラクターになるのは面白いものでした。
(4) スペクトルバイザー、オリジナルはシルバー仮面
 今回、シンの発明、人間に見えない光をとらえるスペクトルバイザーの原点は、シルバー仮面で、春日光三(のちにウルトラマンタロウ、東光太郎になる篠田三郎さんが好演)の持つ、宇宙人の変身を見破るスペクトルグラスであり、これシルバー仮面の実質的な後番組、アイアンキングでも宇宙人の変身を見破るアイテムとして登場しており、古参の昭和特撮ファンには面白い展開です。そして、シンは発明王であり、これは初代マンのイデ以来の伝統であり、平成では、ティガのホリイ隊員、ダイナのナカジマ隊員と科学者ですが、シンのキャラクターは面白く、今回、特捜チームを設定せず、SSPの設定は成功しており、愉快な設定です。
 また、前回の、青いリボンの少女で、老婦人を演じた服部妙子さんは、帰マン16、17話で石橋正次さんの元相手を演じられた方で、帰マンの16,17話は優れたドラマであり、45年経ち今につながるのは素晴らしいことです。
(5) 大人のガイのキャラクター
 オーブでは、ガイが血気盛んな若者ではなく、落ち着いた、キャリアを積んだ存在として描かれており、今回もカフェ・ブラックスターでブラック店長との会話も、大人の世界であり、仮面ライダーだと、響鬼で当時30代の細川茂樹さんを主役にして面白い世界もあり(ただ、響鬼では、30話以降スタッフが一新されて大きな路線変更になりましたが)、このようなアダルトな世界は、ウルトラでは異例で、そして成功しているのがうれしいです。これはカフェと言うより、居酒屋であり、それも侵略に来た宇宙人たちが集い、まるでウルトラゾーンであり、大人の要素を見せてくれて、面白い仕上がりでした。
(6) そして、ブラック店長は…
 ラストシーン、渋川がラーメン・ブラックスターと言ったことにより、ブラック店長はラーメン店を開店した模様であり、何とも含蓄のある展開で、おそらく、ブラック店長はラーメンで腕を振るっているのでしょう、オーブも後3話、その後はアマゾンプライムビデオで外伝をやり、来年は劇場版、さらにオーブファイト、この分だと、来年も後半は新しいウルトラシリーズが見られそうで、特撮ファンには本当にうれしい2016年でした。
No.11675 - 2016/12/03(Sat) 21:40:37

ウルトラマンオーブ 第23話 闇の刃 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:幸修司、監督:市野龍一

 ジャグラス・ジャグラーは特訓していた。かつて、ガイとともに光を求めて、オーブカリバーはガイを選び、ジャグラス・ジャグラーは俺の方が上だ、ガイを切り裂く力を手に入れる、闇の力が満ちていくと、赤い月に向かう。
 公園で、ガイはオーブニカを吹くと、第7話に登場したハルカが現れて、また予知夢を見た、世界が闇に覆われる夢であり(次回登場するマガタノオロチのイラストあり)、ガイは、未来は真っ白、運命は変えられる、この地球は俺が何があっても守るという。
 SSPは、最近、様々な場所で建物に亀裂、かまいたち(怪奇大作戦第16話のサブタイトル)とシンは言い、真空を作り出す怪獣、カマイタドンが古文書にあるが、資料は切れており、そして切れ目は段々大きくなっている。怪獣が訓練しているとシンは見る。そして、建物の亀裂はだんだん大きくなり、三日月状である。
 これは、ジャグラス・ジャグラーの仕業であり、異変を察したガイは活動を開始し、シンは、建物の切れ目は自然現象でないとして、ガイも合流して、すると、ジャグラーが剣を持ち、魔人態になり、巨大化、ガイは、自分に用なら、人間を巻き込むなと語り、ジャグラーは闇が力を与えてくれたと嘯き、ガイは、サンダーブレスターにフュージョンアップ、ジャグラーはこの時を待っており、因縁の対決、ジャグラーは、ガイの存在が俺を強くすると言い。蛇心剣の猛攻にオーブは圧倒されて、渋川が発砲するも、全く動じず、ジャグラーに攻撃されて、シンが意識を失う。
 ガイは、オーブオリジンになり、オーブカリバーとジャグラーの剣の対決、オーブフレームカリバーを放つも通じず、ジャグラーの攻撃にオーブカリバー吹き飛ばされて、ナオミたちをかばうオーブ、カラータイマーが点滅を始めて、ジャグラーはこの一発で地獄へ行け(帰マン第27話のサブタイトル)と嘯き剣をふるい、オーブは攻撃の直撃を受けてしまう。ナオミは、もうやめてと叫び、人間をかばったから負けたとジャグラーは嘯き、ところが、ジャグラーの真後ろにオーブが立ち、誰かを守りたいというものが、限界を超えた力を与えてくれる、ジャグラーの捨てた力だとガイは誇り、主題歌アレンジBGMをバックに、オーブは素手でジャグラーを圧倒し、オーブカリバーを取り戻し、オーブスプリームカリバーでジャグラーを撃退した。
 シンは意識を取り戻し(負傷していなかった)、ガイも戻ると、渋川がいなくなり、ナオミは、ガイだから心配していないと語り、ジャグラーは、守りたいものがあるからかと言うが、ジャグラーは、渋川により身柄確保されて、連行された。
No.11676 - 2016/12/10(Sat) 11:44:41

ウルトラマンオーブ 第23話 闇の刃 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 誰かを守りたいから、強い
 今回のクライマックスは、ジャグラス・ジャグラーにボロボロにされたオーブが、ナオミたちを守るために立ち上がるところ、主題歌に、何度倒れても、立ち上がればいいのさ、とある通りであり、ヒーローは誰かを守るために戦うのであり、そのためにボロボロになっても立ち上がり、歯を食いしばって戦う、こういうヒーローの醍醐味、ボロボロになっても戦うのはセブンの最終回がルーツで、その後、ウルトラではヒーローがダメージを受けつつも立ち上がるものが何度も描かれて、この、守るもののために、というものはヒーローものでは普遍であり、初代ガンダムでは、ララアが、アムロに守るべきものはないと言うもので、実際にはアムロはホワイトベースの仲間たちのために戦い、最終回はホワイトベースの仲間たちのところがアムロの返る場所であり、ヒーローのヒロイズムをこれでもかと見せてくれて、このような姿は、ガイのような、キャリアを積んだキャラクターゆえに深みがあり、これは快傑ズバットの要素があり、ズバットの最終回、圧倒的な力を持ち悪の前に、ボロボロになりながら立ち上がり、ダッカーを倒したのにも通じて、オーブはオーソドックスなエックスと比べると、ギャグとシリアスの共存などの新路線を見せているものの、ヒーローとしての位置は、これ以上なくオーソドックスであり、オーブが強く支持されるのも、このようにヒーローとして、最適の位置にいるからでしょう。
 そして、シンが意識を失っても大事には至らず、オーブでは、第15話でナオミが重傷を負っても、何とか助かりましたが、このようなレギュラーのキャラクターが重態と言うのは最近のテレビだとできないものもある模様です。
(2) 悪の特訓
 そして、ジャグラス・ジャグラーがオーブに勝つために特訓をするところ、特訓とは、スポ根ブーム(60年代末〜70年代初頭)の際に、特に巨人の星で、魔球などを身に着けるために行われたのが最初で、これはスポ根ものの定番となり、あしたのジョーや、タイガーマスク、あるいは実写の柔道一直線にもあり、そして第2次怪獣ブーム、変身ブームの際に、帰マンの第4話で、郷がキングザウルス3世のバリアを破るために特訓したのが最初で、仮面ライダーでは第13話でトカゲロンを倒すために電光ライダーキックを編み出して、その後、ウルトラではレオの前半(アストラ登場まで)はほぼ毎回特訓があり、また仮面ライダーでも特訓は恒例化しましたが、しかし、悪がヒーローを倒すために特訓とは前代未聞であり、ウルトラでは例がなく、東映ヒーローだと、ハカイダーなどのライバルキャラがいたものの、このような特訓は異例です。
 ただし、ウルトラでは、特訓は不評で、レオも途中から特訓をやらなくなり、平成だと、坂本浩一さんがレオのファンで、レオ→ゼロ→ギンガとビクトリー→エックスと体育会系の連鎖をしたものの、ダイナの、あしなが隊長での、剣道を通してヒビキ隊長がアスカを諭すシーンなどに真価が出ています。
 なお、帰マンの第4話での特訓は、帰マンの前にやっていたのが「キックの鬼」、キックボクサー沢村忠さんを主役とした作品であったために、スポ根ものの要素が取り入れられたと思われて、その沢村さんが帰マンにゲスト出演されたのが、第27話のこの一発で地獄へ行け、であり、これは凝ったサブタイを探せ、の要素です。
No.11677 - 2016/12/10(Sat) 11:45:35

ウルトラマンオーブ 第23話 闇の刃 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) ジャグラス・ジャグラー、一種の偽ウルトラマン
 ジャグラス・ジャグラーは、渋川に宇宙人と呼ばれており、実際に魔人態は宇宙人そのものですが、しかし位置的には、ウルトラマンになれなかった存在で、平成ウルトラによく出てくる悪のウルトラマン、イーヴィルティガに始まり、ティガ・ファイナルオデッセイの闇のウルトラマンたち、それらに通じるもので、今回のバトルは、イーヴィルティガとティガの戦いを思わせるものもあり、そして、最初に、光に選ばれたのがガイで、外れたのがジャグラー、両者ともに、いつもと違う衣装で出てくるのは初めてであり、最後、渋川に拘束されるのは、イーヴィルティガになりティガに敗北したマサキ・ケイゴが拘束されるシーンを思わせてくれました。
 なお、日本特撮党の党首を名乗られる鈴木美潮さん、ヒーローたちの戦いは報われたか、で、ヒーローものの悪は汚い手を嫌うと書かれていても、これは第2次ウルトラシリーズには当てはまらず、初代ナックル星人のようにこれ以上できない卑怯なことを繰り返していますが、ジャグラス・ジャグラーの場合は、卑怯と言うより、不気味であり、それも嫌味ではなく、このような描写は、平成ウルトラが20年の歴史を持ち、様々な試みが成功しています。
(4) かまいたち、原点は怪奇大作戦
 今回の、サブタイを探せ、は当初このかまいたちかと思い、これは怪奇大作戦の、上原正三さんの脚本による名作で、無差別殺人を、真空状態でバラバラにすることで行うものを追ったもので、犯人は最後捕まるものの、なぜこんなエゲツナイことをやったか言わないという恐ろしい世界であり、しかし、怪奇大作戦の68年当時は、こんなことは空想の世界と思っていたら、その後このような無差別殺人が実際に横行するようになりました。怪奇大作戦は、数十年後を予言していたのです。
 そして、関西にはかまいたちの名前の漫才コンビもいるのです。時代は変わりました。
(5) 光る市野演出
 今回は市野龍一監督、7,8話、16,17話に続いての演出で、前回の22話、ノーバが暴れる中で、ビルで花束を渡される男性は市野さんのチョイ役(最近ではカメオ出演と言う)で、市野さんはガイアでユニークな作品を演出されて、コスモスでは主力監督であり、今回は、第16,17話に続く正統派のもので、ビル群での、オーブとジャグラーの対決など、凝った特撮であり、特撮にはお金がかかり、もうかつてのような精巧な特撮は見られないと思っていたら、円谷さんはギンガS以降、少ない予算でいい特撮を描くノウハウを得て、エックスにせよ、オーブにせよ、素晴らしい特撮です。
(6) 次回、クライマックスに佐野史郎さん!
 予告は、今までと異なり、最終回での破局を思わせて、そして特撮カルト俳優の佐野史郎さんが出られて、佐野さんはウルトラだとQダークファンタジーとマックスのナレーションをされて、そして本日公開の仮面ライダー映画にも出られて、最終回2話の雰囲気は、田口清隆監督も、シン・ゴジラをご覧になっての演出であり、シン・ゴジラの大ヒットに沸いた2016年の特撮界の締めくくりを、田口さんに期待します。

 なお、来年3月公開の劇場版ウルトラマンオーブは、歴代ヒーローの客演が多く、それもオリキャスの声もあり、またオーブはアマゾンプライムの配信作品もあり(これは仮面ライダーアマゾンズで東映さんが成功させて、円谷さんも続くもので、私の予想ですが、オーブのアマゾンプライム配信分も、いずれ旧ウルトラマン列伝枠の地上波放映があると思われますが)、ウルトラの歴史は本当に不滅です!
No.11678 - 2016/12/10(Sat) 11:46:12
ウルトラマンオーブ 第14話 暴走する正義 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:林壮太郎、監督:アベユーイチ

 ナオミたちは、SSPのCMを作り、キャッチフレーズはネバー・セイ・ネバーであるが、シンがおらずガイがカメラを回してうまく行かない。そのシンは、コフネ製作所で、ばねの制作を手伝っていた。シンが小学生の時にロボットコンクールに社長の小船惣一(木之元亮)と知り合い、ゼットビートルに納入するばねの制作の追い込みであり、そして完成後は、SSP全員を招いて焼きそばのパーティーである。ガイは焼きそばつくりに。熱い奴、頼みます、と燃える。すると、そこに異世界から、巨大なロボットのようなものが現れて、シンは空の贈り物(初代マン第34話のサブタイトル)とつぶやき、これを小船たちと、渋川らのビートル隊で検査、小船は、軍事用のものは作りたくなく、災害対策のものを作りたいという信念であり、そしてロボットはギャラクトロンと命名されて、ナオミと接触、ナオミは平和を守る意思があると語り、ジェッタはオーブとギャラクトロンが一緒になれば、平和が守れるという。そして、シンはギャラクトロンを調べようと、小船たちと、ビートル隊でギャラクトロンを監視する。すると、ギャラクトロンは地球の環境を調べている模様だ。シンたちはギャラクトロンとの接触を図るも、うまく行かない。
 ところが、ギャラクトロンは音が止まり、これは解析が完了したことを意味するものであり、そしてSSP専用車もろともナオミを取り込んで、ナオミの意識を支配して、この星の各地で起きている紛争、差別などをリセットすると語り、ギャラクトロンは、異次元から厄介者として地球に遺棄されたものであり、地球の文明を破壊すものである。ガイはオーブにフュージョンアップし、ジェッタから、ナオミが取り込まれていると知り、ナオミを取り戻そうとするが、歯が立たない、そしてオーブもギャラクトロンに解析されてしまい、オーブは被害を減らすために、ギャラクトロンを郊外に運ぶ。
 コフネ製作所の建物は破壊されてしまい、シンは、何か間違えたのかと問い、小船は、渋川に頼んで解析させてもらった責任がある、行き過ぎた正義を止めるために立ち上がろうという。
 オーブは、スペリオン光線を放つが全く効かず、ハリケーンスラッシュになるも通じず、ギャラクトロンに抑え込まれて、剣を立てられた…
No.11648 - 2016/10/08(Sat) 10:58:42

ウルトラマンオーブ 第14話 暴走する正義 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 人間が粛清される展開
 今回の展開に一番近いのは、マックスの最終回前後編であり、人間が悪であり粛正するという展開は、ヒーローものの黎明期にはなく、それが70年代、公害問題が大きくなると、人間の正義を疑問視する作品が登場し、新造人間キャシャーンでは、公害を作り出した人間を粛正するために、ロボットたちが反逆する展開であり、さらに大鉄人17では、敵が人間こそ地球のがんと判断する展開があり、今回の展開はこれらに準じるものであり、実際、マックスの最終回も人間の文明を否定するギガバーサークとの戦いであり、21世紀になり、公害問題の次に環境問題が大きくなり、また、怪獣(ロボット)がウルトラヒーローの力を解析して圧倒するのもマックスの最終回と同じであり、しかし、現実には人類は紛争や差別をやっており、もちろんそれゆえに一方的に粛清されるのは認められないものの、現実には戦争や原発事故を起こしている人類の罪深さが背景にあるもので、衝撃的な展開でした。これは、月光仮面が殺生をしなかったヒーローであり、忍者部隊月光が武器の使用を厳禁していたように、破壊はヒーローにはご法度であり、その背景に、人間への信頼があり、それも揺らぐものには、今という時代に深い意味を見るものがあります。
(2) 「正義」という言葉の危うさ
 そして、「正義」という言葉、これは日本初のヒーロー、月光仮面の主題歌にも出てくるものですが、しかし、現実には、正義という言葉の意味を無邪気に信用出来たのは60年代までであり、公害問題が顕著になると、正義という言葉の意味が危うくなり、そして21世紀、各地で起きている戦争のほとんどは、大国が正義の名のもとに虐殺を行っており、「正義」という言葉の意味は危うくなり、今回も、小船社長が、行き過ぎた正義を止めるために、と語っており、今中東のイラク、シリアなどでは、大国が「正義」の名のもとに虐殺を行い、今回、人類に問題があるからと、一方的に破壊を行うギャラクトロン、それもナオミを実質、人質にとってのものは、こういう大国の姿勢にも似ており、そして、ウルトラシリーズでは、故郷は地球、ノンマルトの使者、怪獣使いと少年などの名作を通して、人間の正義に疑問符をつけており、平成では、ティガのうたかたの、や、マックスの第三番惑星の奇跡などに引き継がれた精神があります。ギャラクトロンは地球をリセットする展開は、今中東で行われていることと類似しており、戦争の多発する21世紀に、考えさせられるものです。
 先週の10月1日、朝日新聞の夕刊に、ウルトラマンと沖縄を語る記事が載って、
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12587490.html?rm=150
 上原正三さんは、ノンマルトの使者などで、絶対の正義はないと言われており、沖縄では、今安倍政権が辺野古や高江でやっているのは、ノンマルトの使者でキリヤマ隊長がノンマルトを全滅させて喜んだ、怪獣使いと少年で群衆が金山さんを虐殺したのと同じであり、ウルトラマンが昭和から訴えた問題は、21世紀になり深刻になっています。
(3) 武力の危うさ
 また、小船社長が、軍事力のために技術提供を嫌い、災害救助だからゼットビートルに技術を提供しているというのも、しかし、現実には日本の大企業の多くが軍事用途に進出して儲けており、そのような展開を見ると、今の世の中に深いものがありました。
 これ、ティガの、GUTSよ宙へ、の後編では、強敵ゴブニュ・オグマを倒すために、アートデッセイ号に搭載沙たれマキシマオーバードライブを武器として使用することをホリイ隊員が決意して、開発したヤナ博士が了承するシーンがあり、もちろんこれはこれで正解ですが、この回の脚本を書かれた小中千昭さんには、ファンから、ゴジラ1作目の芹沢博士の悲劇を忘れたのかという抗議の手紙が来たそうです。もちろん、武器・道具は無暗に否定されるものではなく、使用するものの意図、意思にその価値はゆだねられるのですが、今回の展開を見て、この小中さんのエピソードを思い出しました。続編のダイナでは、最強の敵、グランスフィアを倒すために禁断の兵器、ネオ・マキシマ砲を使用するに当たって、武器も意志によるもの、それがウルトラマンダイナだとキサラギ博士が語ったものは、先の小中さんへの批判への回答であり、今、この意味は重くなっています。日本のヒーローは、無謀な戦争を始めて自滅したことへの自戒から生まれた意味があります。
 そして、シンが、小学生の頃にロボットを作り小船社長と出会うなどの過去の展開も見事な伏線であり、武力、武器、道具、技術というものの意味を考えさせられるものもありました。
No.11649 - 2016/10/08(Sat) 10:59:14

ウルトラマンオーブ 第14話 暴走する正義 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) ロボット怪獣は強い!
 今回のギャラクトロン、強いですが、ウルトラシリーズでは、セブンにキングジョーが出て、セブンを圧倒したのを手始めに、クレージーゴン、ビルガモ(これは人質を取っていたこともある)、ガメロツト、メカギラスとロボット怪獣は強敵ぞろいであり、平成でもティガのゴブニュ・ギガ、オグマを筆頭に、コスモスでもロボット怪獣の強さが見せられて、ギャラクトロンは今回、人類の文明粛清のミッションがあったものの、かなりの強さで、そして都会での大破壊シーンは、アベユーイチ監督の演出も、ミニチュアセットとCGを使っての大迫力であり、着ぐるみとミニチュアによる展開は、CGのみの特撮とは異なる良さがあります。
(5) 焼きそばパーティー
 そして、食事シーン、小船社長が焼きそばを作るところは、このようなグルメシーン、ヒーローものでも珍しくなくなり、しかしウルトラシリーズで、みんなでパーティーは珍しく、そしてガイが焼きそばを焼くのも、ヒーローの変身前が食事を作るというのも面白いものであり、小船社長役の木之元亮さんは、ダイナのヒビキ隊長役であり、その後ウルトラ映画にはヒビキ隊長かそれに準ずる役で3回出たものの、それらでは出番が少なく、今回の準主役のようなものは初であり、ウルトラシリーズでは、隊長を演じた人が後のシリーズに出るのは、小林昭二さんがセブン、帰マン、エースに出られて、またゼアス1作目にも出られましたが、他には、ダン隊長の森次晃嗣さんが、本人役でその後多数出ておられるのを除くと異例です。
(6) ヒーローが圧倒される
 そして、ギャラクトロンは圧倒的な力を見せて、オーブの力を解析して知り尽くし、必殺技をはねのける展開は、マックスの最終回と類似し、そしてキングジョーがセブンの必殺技をはねのける展開にも通じて、あるいはティガがゴブニュ・ギガに圧倒される展開もそうであり、ヒーローのピンチで終わるのはオーブで初であり、恐ろしい絶望感もありました。
(7) 絶望の中、どうする!
 今回、冒頭に、ナオミの言った、ネバー・セイ・ネバー、これが次回の第15話のサブタイトルであり、あきらめない、は日本のヒーローの本質、日本特撮党の党首を自認される新聞記者の鈴木美潮さんも、あきらめないことを説くのがヒーローと言われて、一方的に正義を押し付けるものに、どう立ち向かうのか、次回はまたサンダーブレスターが登場する模様ですが、武力で圧するのではなく、ヒューマニズムを最大の力とする日本のヒーローの極致、ウルトラマンオーブに今後も期待です。
No.11650 - 2016/10/08(Sat) 10:59:44

ウルトラマンオーブ 第15話 ネバー・セイ・ネバー あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:小林弘利、監督:アベユーイチ

 シンは、シビルジャツジメンター、ギャラクトロンを永久なる勇者(ウルトラマングレート最終回のサブタイトル)と思ったと反省し、小船は、他の連中が疑うものを信じるものと、疑う者がいると説き、発明家にはそれが必要と語り、そしてギャラクトロンは、オーブに邪魔するなと排除し、自分の命を長らえさせるために他を犠牲にする地球の文明を否定し、シンは自分たちが低レベルかというと、耳が痛いかとギャラクトロンは語り、ジェッタはギャラクトロンこそナオミを利用していると追及し、資源を破壊尽くす人類の食物連鎖を破壊するとギャラクトロンは語る。
 ギャラクトロンを倒し、ナオミを救うために、ガイはベリアルのカードを見て、再びサンダーブレスターになることを決意し、タマユラ姫の警告を聞くものの、サンダーブレスターになるが、何とゼットビートルを破壊、撃墜してしまい、そしてギャラクトロンを圧倒、するとナオミはギャラクトロンの呪縛から目覚めて、ここはどこと語る。だが、サンダーブレスターはギャラクトロンを一方的に破壊し、シンにも、ジェッタにも何もできず、オーブのカラータイマーが点滅し、ジェッタの止めてくれにサンダーブレスターはいったん止まるが、結局ゼットシウム光線でギャラクトロンを撃破し、オーブは消えた。
 ギャラクトロンの中からナオミは救出されし、渋川は、ナオミに何かあったら兄や姉に何といえばいいかと語る。ガイは変身を解いてナオミを気遣い、医師もナオミの治療に当たり、後は本人の力と語る。シンは、命を奪い過ぎた世界はリセットされるのかと悩み、小船は、人は、人の思いの強さに共感できる、俺達にはハートがあり、奪い合うのではなく支え合う、ライオンもシマウマと共存する、争っているのではなく、命は支え合うと、頭でなくハートで考えろと諭す。
 そして、墜落したゼットビートルのパイロットは無事であり、小船たちの作った安全の装置が役に立ったのであり、ナオミを看病するジェッタは、ネバー・セイ・ネバーではなかったかと語り、ガイは、ナオミを気遣い、小船は、科学と、闇は力づくで消すのではなく、オーブも力の制御について言及して、自分で抱きしめてやるべきと語り、そしてナオミは、ガイに手を握られて、そして意識を取り戻した。しかし、ガイは、ナオミたちのそばにはいられないと去るのであった。
No.11651 - 2016/10/15(Sat) 11:17:32

ウルトラマンオーブ 第15話 ネバー・セイ・ネバー 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 正義と科学のこと
 今回のテーマは、武力による正義は正しいのかというのと、人類の科学、環境破壊であり、そしてゲストの、木之元亮さん演じる小船さんが重要なテーマを語り、僕も技術系の教育を受けて、シンのいうこと、小船さんの言うことは共感できて、科学は、使いようにより様々なものになり、エレクトロニクスも、世界の技術を進歩させて、しかし他方、この世の戦争のための兵器にも使われて、もちろん、ウルトラシリーズでは、科学技術への疑問は黎明期からあった、というより、ウルトラシリーズの歴史が科学文明批判そのものであり、そして、シンがギャラクトロンを当初信じて、これについて、小船さんが、疑うものと信じるものがあると説くこと、これは、レインボーマンで、登場人物の一人が、弱いものにできることは信じることだけと語る点があり、市川森一さんは、エースの最終回の意味、武力で平和は来ない、平和が欲しければ、何度裏切られようとも信じて赦すしかないと言われたことにも通じて、信じることと疑うことの意味を見せてくれました。
 また、今回はメインのバトルが物語の中間に描かれて、その後は傷ついたナオミのことを描き、バトルがクライマックスの、通常の形とは異なり、そしてそれでも納得できるものです。
(2) 正義のあり方
 このように、人間を悪とするものは、70年代後半以降、多くのヒーローもの(特撮、アニメを問わず)あり、そして悪に対抗するのが悪の力というのも、仮面ライダーの根本がそうですが、何と、サンダーブレスターはゼットビートルを破壊してしまい、こんなことをやったヒーローは前代未聞であり、サンダーブレスターの戦い、マガオロチに対しては、まだヒーローとしての存在があった(アニメ、タイガーマスクの最終回のように)のに、今回はエヴァンゲリオンで、3号機が使徒となり、それにシンジの友人トウジが乗っているのに、シンジの意図を無視してゲンドウの命令で、ダミープラグの力で暴走して破壊するものを思わせて、しかしサンダーブレスターの破壊が、ジェッタの叫びで一時止まるなど、ヒーローとしてのギリギリの線は守られて、これは、ギャラクトロンのやっていることは結局、暴力であり、正義ではないというものです。もちろん、サンダーブレスターも同じであり、暴力に対して、暴力で対抗しても、憎しみと悲劇しか残さないのは、人間の歴史が無数に証明しています。実際、今シリアやイラクで大国が「正義」の名のもとにやっているのは、ギャラクトロンのやっていることに等しいのです。また、ギンガSの最後に出てきたビクトリウムキャノンが、まさに理性のない武力で敵に悪用されて地球を危機に陥れる展開も同じであり、ウルトラシリーズの歴史が、科学文明の明るい未来を信じつつ、疑問も呈し続けて、そして21世紀の今、科学文明そのものが地球環境を破壊する展開になり、ウルトラシリーズの訴えたことは、半世紀を経て、今も生きています。
 ギャラクトロンのいうこと、やったことは、ダイナ最終回のグランスフィアに通じるものもあり、その主張を、木之元亮さん演じるヒビキ隊長が否定する展開があり、さらにグランスフィアに対して、禁断の力(ダイナではネオ・マキシマ砲)を使うのも共通していますが、ダイナ最終回では、グランスフィアを最後に倒したのは、ダイナのソルジェント光線であり、今回はサンダーブレスターの暴力が破壊する点は異なります。
 これについて、シンは人類の生態はリセットされるのか悲しみ、これについて、小船さんが、機械と同じではない、ハートがあると諭すのは、正義と科学の意味であり、小船さんは、木之元亮さん、ダイナでのヒビキ隊長はメンバーのお父さんであったと語られて、今回もシンやナオミ、ジェッタ、そしてガイの父親のような位置があり、これほどの存在感のあるゲストは珍しいです。
No.11652 - 2016/10/15(Sat) 11:18:08

ウルトラマンオーブ 第15話 ネバー・セイ・ネバー 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 人質に対するヒーローの責任
 このように、人質を取られた場合のヒーローの態度、人質はほとんど100%救出される(今回のように傷ついたとしても)のですが、今回は人質の救出と、強敵の撃破という難題を二つも課せられたガイ、オーブ、しかしサンダーブレスターはゼットビートルを撃墜してしまう展開はびっくりで、ヒーローの歴史でも、仲間を故意で破壊するものは前代未聞です(過失により味方を傷つける展開や、悪に操られて味方を攻撃するのはよくありますが)。それで、人質となったナオミ、救出されるものの傷つけてしまい、これは、鉄人タイガーセブンで、主人公がバイクで子供を轢いてしまいその責任を問われる展開にも通じます、ヒーローは大変なのです。
サンダーブレスターは一方的な破壊を行い、これは仮面ライダーやサイボーグ009のように、悪により作られた力を正義のために活用する展開ではなく、言わば、毒を以て毒を制する、ある意味、必殺シリーズの初期の(仕事人で、必殺の主人公がヒーロー化する前の、ダークな存在であった時期の事)展開を思わせるものでした(必殺シリーズは今でこそ時代劇のヒーローものとして認知されていますが、当初は、金をもらって悪人をCENSOREDとはとんでもないと大変な批判を受けて、2作目の必殺仕置人は大人気であったのに、ある殺人事件が必殺のために起こったと濡れ衣をかけられて、打ち切られることもあったのです)。
 そして、ジェッタが、オーブは味方と信じていたのに、として、小船さんが、科学と同じであると諭す展開、武力は正義ではなく、この小船さんの言葉は、一つ一つが月光仮面以来の、日本のヒーローの真髄であり、素晴らしいものです。これは、無敵超人ザンボット3にて、主人公たちがいるから敵が攻めてきたと非難される展開にも通じていて、ヒーローのしんどさを今回も見せてくれました。
(4) ヒューマニズムこそが正しい
 今回のクライマックス、サンダーブレスターに撃墜されたゼットビートルのパイロットが、小船さんたちの作ったばねによる緊急脱出装置が役に立ち、無事であったという展開、小船さんたちは、人の命のために科学、技術を使ってきたわけであり、もちろんこれはヒューマニズムに基づく展開で、今回のテーマに対する回答であり、これはティガ、影を継ぐもので、イーヴィルティガの暴走を止めるために子犬がガーディーとなって、しかしイーヴィルティガに倒されて、ティガはイーヴィルティガを倒した後、ガーディーを宇宙に運ぶものの、エンディングで、ガーディーになった子犬が生きていた展開があり、それにも似ており、今回の重いテーマへの回答になっていました。こういう教えがあるから、ウルトラシリーズは今も愛されているのです。
(5) 仲間を傷つけたトラウマ
 ガイがナオミを傷つけてしまって、これはナターシャの時と同じであり、しかし戦争は犠牲を出して、何の救いもないものであり、そして戦意を喪失する展開、デビルマンレディーで、主人公ジュンが戦いで犠牲を出してしまい、そして戦意を喪失する展開があり、このデビルマンレディーはダークな作品で、先に紹介した初期の必殺シリーズに近いのですが、しかしこの作品は平成ウルトラと同じスタッフで作られて(脚本は小中千昭さんがメインで、長谷川圭一さんが初めてアニメの脚本を書いた)おり、デビルマンレディーはある意味、平成ウルトラのネガであり、そして2003年の鉄腕アトムも平成ウルトラのスタッフにより作られて、こちらでも正義や戦いの意味を解く展開があり、これは2003年のアトムが平成ウルトラのポジであるわけですが、かなりハードな展開であり、これが次回にも尾を引く模様で、これからのウルトラマンオーブにも期待したいです。
No.11653 - 2016/10/15(Sat) 11:18:46

ウルトラマンオーブ 第16話 忘れられない場所 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:三浦有為子、監督:市野龍一

 ナオミを見舞うジェッタとシンは、ガイのことを話題にしないようにとする。そして、1908年にルサールカ大爆発、ツンドラ地帯でのもので、そこにもオーブがいて戦っていたと推察されるとシンの言葉に、ナオミはルサールカを聞いたことがあると言い、そこにナオミの母、圭子が来て、圭子のひいおばあさんのいたところと語る。そして、あのマトリョーシカはそのひいおばあちゃんのお守りで、その後日本で幸福に過ごし、このお守りでナオミが助かったというのである。
 そして、マスコミでは、オーブへの批判が高まり、それでマスコミがオーブを批判するコメントをナオミから取ろうとしているのだが(そのために圭子はマスコミを避けるためにスーツ姿に変装して入ってきた)、ナオミはオーブを憎くない、ナオミはギャラクトロンに意識を支配された、オーブも同じと言い、しかし世論のオーブ批判は強く、渋川は、ビートル隊はオーブを攻撃するかもというのだが、圭子は今までオーブに助けられた、過去にオーブに助けられたことを忘れないようにと言うものの、ガイのことは忘れろと言い、ナオミと言い合いになる。ナオミは、マトリョーシカを見て、ガイに、あなたはだあれ(セブン第47話のサブタイトル)とつぶやく。
 渋川は圭子に、ガイのことをあんなことで言ったことを批判し、圭子は、あれがナオミのため、マトリョーシカの最後の一つに隠れていたもの、パンドラの箱みたいなものと語り、そしてナオミはガイを気遣い、そのガイは、ルサールカにいた、あれから100年であり、ナターシャとの思い出を語り、オーブニカで、ここは自分の故郷と語り、マガゼットンの出現に、オーブニカをナターシャに託して、ガイはオーブとなって戦い、ナターシャを巻き添えにしてしまったことを後悔した。ところが、そこにジャグラス・ジャグラーが現れて、ガイに昔のお前に戻れない、ベリアルの引き出したものが本来の姿で、他の物を破壊すると、大事なものを壊したくないと、嘲笑して、ガイはジャグラス・ジャグラーとバトルになり、それも魔人態になり、マガオロチの尻尾(サンダーブレスターの切断したもの)をもとに、ダークリングにゼットンとバンドンのカードを使い、合体魔王獣、ゼッパンドンを送り出す。
 ガイはこれに対抗して、オーブ・スペシウムゼペリオンにフュージョンアップして立ち向かい、名乗りを上げて戦うものの、スペリオン光輪はかみ砕かれて、スペリオン光線も通じず、ハリケーンスラッシュになり、オーブスラッガーランスで立ち向かうものの、これを相手に吸い取られてしまい、ジャグラス・ジャグラーは闇の力を使えと言うものの、ガイにはベリアルの力を使うことはためらいがあり、バーンマイトで立ち向かい、ストビュームダイナマイトを使うもゼッパンドンは倒せず、オーブは消えて、ガイは、ナターシャのことを求めると、ナターシャではなく、ナオミが、自分のところに戻ってきて、私はありのままのあなたを受け入れると、新たなカードを託した。しかし、ガイにも何も見えない、自分の心も、守るべき未来もと言い、他方、ナオミは病床で、オーブニカのメロディーを口ずさむものの、そのナオミのところに、ジャグラス・ジャグラーの魔の手が迫っていた。
No.11654 - 2016/10/22(Sat) 11:15:38

ウルトラマンオーブ 第16話 忘れられない場所 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) トラウマを背負ったヒーロー
 今回、ナオミと圭子の話で、100年前の話が取り上げられて、そしてどうやら謎解きのネタはほぼ出揃いましたが(次回解明されるものの、謎をこのようにわからせるように伏線を貼るのもテクニックです)、その中で、前回、ギャラクトロンをサンダーブレスターで倒して、そしてナオミを傷つけて、それがトラウマになってしまい、ナオミたちの元を去るガイ、これは、エヴァンゲリオンで、トウジの乗った3号機(使徒)を破壊して(ゲンドウの指令でダミープラグにより破壊した)しまつたシンジが、もうエヴァンゲリオンに乗らないという展開を思わせて、ともかく、大切な仲間を傷つけてしまい、それでトラウマというのは、ネクサスで、姫屋がセラを助けられなかったことでのトラウマが前例としてあり、ガイの背負ったものは、他にネクサスで、孤門が、リコをダークファウストにされて、そして手にかけたこともあり、前回から、ネクサスを思わせる展開があり、ネクサスは完全に大人に向けてのものでしたが、今回のオーブでは、一見陽気なガイに過酷な宿命を背負わせるのは、大変なものです。ネクサスでも、姫屋や孤門にそんなことまでさせるのかと思わせる展開もありましたが、見ていて、ガイが何かかわいそうになり、こんなに追い詰められるヒーローは珍しい(鉄人タイガーセブンの末期の展開に似たものがありましたが)です。
(2) マスコミに批判されるヒーロー
 そして、圭子と渋川が変装して病院に来たのは、オーブがマスコミから批判されて、それでナオミにオーブ批判のコメントを取ろうとした、これはメビウスで、ヒルカワがミライの正体を知って週刊誌で暴露した点を思わせて、マスコミがオーブを批判する展開、これは偽ウルトラマンによりザラブ星人が人類の信用を無くさせようとするものがありましたが、ウルトラでは、ヒーローがマスコミに批判されるのは、先のヒルカワの悪意の他にはなく、帰マンのシーモンス、シーゴラス編で、岸田長官が、MATは何をしていた、都民にはMAT不要論も出ているというのに通じて、これはかなりリアルな展開であり、それで、圭子がオーブを擁護するのは救いであり、それでも、渋川が、オーブを敵として攻撃するかも知れないというのはショックで、過去には、敵の策謀でヒーローと特捜チームが対立した、あるいは特捜チームが敵に操られて、というものはあったものの、根源的に、こんなことが出るのは、ザンボット3で、主人公たちのために敵が攻めてきたと非難される、あるいは、マクロスで、地球から追放される展開を思わせましたが、ひーろが攻撃対象となるというのは、平成ガメラでは、ガメラは当初敵と思われていた展開、あるいは、ウルトラでも、初登場の際に敵と見なされた例(グレート、パワード、ネオス)があるものの、かなりのショックです。
 それで、本当にオーブが現実社会であのような破壊をしたら、マスコミに批判されるのは予想されるものであり、また、メビウスでのヒルカワの行為は、これ、80年代に本物のタイガーマスクがデビューした際に、正体がわかったら、週刊誌にしきりに取り上げられたことがあり、このような、現実社会のリアリティーを見せているのも面白いものです(ウルトラでは、帰マンが大変にリアリティーのある展開で、都会を怪獣が襲撃したら大変なことになるなどの要素を取り入れて、これは沖縄で戦争を体験された上原正三さんの視点です)
 これで、圭子と渋川が変装してやってきた点、これはギャグであり、しかしシリアスな展開で、こういうものを入れるというのも、オーブの面白いところです。
No.11655 - 2016/10/22(Sat) 11:16:19

ウルトラマンオーブ 第16話 忘れられない場所 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) ガイの原点
 ルサールカ、あれから100年というものは、ウルトラでは、ヒーローが直接人間に変身しているセブン、レオ、80、メビウスは第1話の時点で地球に来ていたものの、今回は100年以上前からいたのであり、そして、ナターシャを傷つけてしまい、そんなガイのトラウマにつけ込むジャグラス・ジャグラー、このキャラクターは特異であり、最後の展開など、卑怯なやり方ですが、それでも、例えばナックル星人(初代)とは異なり、このような悪のキャラクターは異例であり、ハカイダーやタイガージョーとも異なりますが、ヒーローの傷に塩を仕込むようなやり方、それで、悪の存在は大変なものがあります。このジャグラス・ジャグラー、ユニークな悪役で、演じる青柳さんも乗っている模様であり、これは映画「必殺4」で、真田広之さんが悪役を気持ちよさそうに演じられたのにも通じます。
(4) ゼッパンドンの脅威
 合成怪獣は、タロウのタイラント以来いくつかありましたが、これはゼットンとバンドン、初代マン、セブン、そして帰マン最終回の怪獣を合成したもので、さらにマガオロチの要素もあり、風貌はゼットンやバンドンの要素を感じないものの、スペリオン光輪を、跳ね返すのではなく嚙み砕くところなどすさまじく、全てのタイプの力が通じないのはマガオロチと同じですが、今回はサンダーブレスターを封じられてのものであり、トラウマの中で戦うヒーローの苦悩、こんなにガイを追い詰めるのかと思わせました。ともかく、強敵に次ぐ強敵で、エックスもウルトラヒーローを倒した怪獣との戦いが続いたものの、オーブの場合はトラウマ込みであり、さらに熾烈です。
(5) トラウマを超えるもの
 この、ナターシャとナオミの関係は、今回の話を見たらもうわかったも同然ですが、追い詰められて、しかし、ジャグラス・ジャグラーの魔手はナオミに及び、そして、ナターシャと思ったら、ナオミが新しいカードを渡して、勇気づける展開は、この中で唯一救いがあり、オーブは前回の15話から極めてハードな展開ですが、これ、オーブだと、特捜チームをあえて設定しないことや、悪の要素によるウルトラマンなど、今までのウルトラシリーズで取り入れられなかった要素を取り入れており、ウルトラでは、このような差別化の方針を取っても、結局初代マン、セブンの路線に回帰した例ばかり(特に昭和)ですが、今回は違った路線も成功させており、そして、円谷さんは、レッドマンの無料配信で話題を呼び、続いてトリプルファイターを無料配信、グレート、パワードのブルーレイ化も決まり、特撮ファンを喜ばせており、オーブを見ても、ウルトラファンを50年間続けてよかったと思いました。


No.11656 - 2016/10/22(Sat) 11:16:51

ウルトラマンオーブ 第17話 復活の聖剣 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:小林雄次 監督:市野龍一

 ジャグラス・ジャグラーは医師に化けてナオミを襲おうとしたが、オーブは敵ではないとナオミは主張し、なぜジャグラス・ジャグラーはオーブを憎むのかというと、日本刀を抜いてマトリョーシカを切り、しかし間一髪ガイが間に合い、ナオミを病室から避難させる。ガイはナオミを巻き込んだことを謝罪し、大切なものを傷つけたくなというのだが、ナオミは、ガイと一緒にいると決めた、ガイが誰かは分からないものの、ガイを信じていると言い、マトリョーシカの最後の一つをガイに託した、最後の一つに、希望が残っているという。
 渋川は、ビートル隊で、オーブを攻撃対象にしたとジェッタとシンに語り、何かを守るには、傷つける覚悟がいるというのだが、ジェッタはそれはオーブも同じだと答える。そして、ナオミが病室からいなくなり、そのナオミは、ガイにオーブのことを聞き、しかしナオミはオーブを信じている、ギャラクトロンを倒した際に傷ついたが、オーブのために助かった、世界が敵でも、自分はオーブを信じると語り、そして、マトリョーシカはルサールカ出身の祖母が残したと語り、最後の一つには、ナターシャとガイの写真が入っていたのである、ガイは、ナオミがナターシャの子孫であったと知る。つまり、ガイはナターシャが生きていたことを知り、ガイはナオミを抱擁して、感謝した。そして、ナオミの歌を、今度オーブが現れたら歌ってほしいとガイは託す。そして、ゼッパンドンが出現し、オーブニカをナオミに託し、ジャグラス・ジャグラーは、自分に立ち向かえるのは闇の力だけと嘯き、ガイはゾフィーとベリアルの力で、サンダーブレスターにフュージョンアップした。これを、ジャグラス・ジャグラーも待っており、ゼッパンドンを担いだサンダーブレスターにゼッパンドンは攻撃、オーブは暴走し、ビートル隊は出撃、ゼットシウム光線をゼットンのシールドで防ぎ、しかし、ナオミはオーブを、命を救ってくれたあなたを信じると語りかけて、ビートル隊はオーブを攻撃、ジャグラス・ジャグラーは、ガイに大切なものを守れなかった、さらばウルトラマン(初代マンとパワードの最終回のサブタイトル)といい攻撃するが、サンダーブレスターはナオミたちを、身を挺して救ったのである。
 そして、ナオミの歌が響くと、ジャグラス・ジャグラーは苦痛であり、これはオーブニカの響きと同じで、己を信じることが力になる、これが本当の自分だと、前回ナターシャ、ナオミに託されたカードで、オーブカリバーをゼッパンドンの尻尾から召喚して、オーブオリジンに変身した。ガイは、初めて自分をウルトラマンオーブと名乗り、オーブカリバーでゼッパンドンのシールドを破り、オーブスプリームカリバーでゼッパンドンを撃破した。ジャグラス・ジャグラーはダークリングを失い、オーブにナオミたちは感謝するが、礼を言いたいのはオーブの方だとガイは語り、渋川は、ジェッタたちの中継映像を見てオーブを攻撃対象から外したと語り、ナオミはオーブニカをガイに返して、ガイは、ナターシャの託した命を、これからも守る、この星に命の続く限り、と語った。
No.11657 - 2016/10/29(Sat) 12:07:28

ウルトラマンオーブ 第17話 復活の聖剣 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 謎解き 予想通り
 今回のポイント、ナオミがナターシャの子孫であることは、前回の展開で容易に想像がついたものの、今回、マトリョーシカの最後に入っていたのがガイとナターシャの写真とはびっくりであり、これでナターシャが生きていたとガイが知り、トラウマが解けるのは感動的であり、第1話から伏線を張って、それを解明するのは、謎を振りまいて行くのはエヴァンゲリオンがルーツなものの、エヴァンゲリオンでは謎はほとんど解明されずであり、平成ライダーでも、アギトで謎を振りまいて、一つ解明されたらまた謎、それらが終盤に解明される展開もあったものの、振りまいた謎をすべて解明したのはウルトラマンネクサスのみであり、これ、ウルトラシリーズがファンを裏切らない展開であるのに感動します。
 また、マトリョーシカなど、様々なアイテムが物語を構成する展開はユニークであり、緻密なシリーズ構成に脱帽です。
(2) 不敵なジャグラス・ジャグラーの存在
 冒頭、ジャグラス・ジャグラーが病室のナオミを襲うシーン、これはヒーローものでは異例で、やくざ映画だと、病院にいる抗争相手を襲うことはありますが、しかし、ジャグラス・ジャグラーはナオミを傷つけるのが目的ではなく、どうやらこうやったらガイが来ると計算しての行動であり、さらにナオミにオーブが敵だと言わせるものであり、ジャグラス・ジャグラーはガイのトラウマにつけ込んでの行動で、普通こういうことをやったら嫌味とか、あるいはナックル星人初代のようなものになるのに、そうならない、悪役の美学があり、これはハカイダーやタイガージョーのような存在とも異なり、面白い世界です。これ、ジャグラス・ジャグラーを演じる青柳さんは乗りに乗っての演技で、見ていてこちらも楽しいものでした。
(3) 防衛隊がヒーローを攻撃するも…
 ビートル隊がオーブ攻撃を決定ですが、渋川の、何かを守るのは、何かを傷つけると語る展開は、過去、ウルトラヒーロー登場時に敵と誤解されたことがあり(グレート、パワード、ネオス)、ネオスでは実際攻撃されているものの、これは初期の話であり、ヒーローが物語の途中で攻撃、あるいは排除の対象になる(敵に操られての展開(帰マンの、宇宙戦士その名はMATなど)を除くと)のは、ティガの悪魔の審判で、キリエロイド2の作戦で人々がティガを悪と信じる展開もありますが、今回はビートル隊の行動は、現実だとあり得て、しかし、それでも、ジェッタの中継映像を見て、オーブ攻撃を即座に止めるというのも、この世界が信頼により構築されていることを意味します。
No.11658 - 2016/10/29(Sat) 12:08:07

ウルトラマンオーブ 第17話 復活の聖剣 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) 信じることが武器
 ナオミが、ガイは何者か知らないが、信じているというのは、ダイナの、移動要塞浮上せず、でヒビキ隊長が氷漬けにされたダイナを救出する際に放った熱いセリフに通じて、そして、ナオミとガイの信頼により、物語が進むのは、市川森一さんが、エース最終回の意味、武力で平和は来ない、信じて赦すしかない、これを実践したものであり、ナオミが信じると言ってヒーローが優勢になるのは、ティガの、悪魔の予言での、イルマ隊長の言葉にも通じて、そしてサンダーブレスターがナオミたちを救うのは、ウルトラマンの展開の真骨頂です。信じるのは、何よりの武器であり、もちろん信じるためにはそれだけの実績が要り、これは、ガイ=オーブとナオミたちに固いきずながあり、信頼の絆の賜物であり、これは日本のヒーローの真骨頂です。
そしてナオミの歌によりオーブが力を得る展開、歌が武器になるのはマクロスシリーズの定番ですが、信じることは力であり、それにより、ナオミが夢に見た光の巨人、オーブオリジンとなり、BGMもマーチ調のものではなく、オーブニカのメロディーのものであり、哀愁のある曲をもとに、勝利を得るのは、ヒーローの背負う重みを見せてくれて、ウルトラヒーローだと、このような重い宿命を背負ったのは過去にはネクサスくらいでしたが、大変なものを感じました。
(5) 初めて、ウルトラマンと名乗る
 そのガイ、サンダーブレスターになり、またも暴走し、今回は鉄塔で攻撃、メビウスならリュウが怒る展開の連続ですが、サンダーブレスターがゼッパンドンを持ち上げると攻撃とは意外で、これは、毒を毒で制する展開であり、これは初期の必殺シリーズに通じて、藤田まことさんの中村主水というと、時代劇のヒーロー、必殺仕事人と皆さんは想像されるでしょうが、しかし初登場の必殺仕置人では、悪を倒すには、こちらはそれ以上の悪にならないといけないと語るシーンがあり、そんな毒を毒で制する展開から、真の正義とは何かを問うて、そして今までガイは自分をオーブとのみ名乗り、ウルトラマンと名乗らなかったのが、今回はウルトラマンオーブと名乗り、守るものがあるから戦う、という展開は素晴らしい世界であり、そしてオーブカリバーがゼッパンドンの尻尾から出るのも面白い展開であり、トラウマを克服したヒーローの活躍は大変なものがありました。
 今回は市野監督の演出で、市野さん、コスモスでは主力の監督で、おおらかな展開をして、オーブでも第7,8話にはその傾向があったものの、今回はハードな展開の中に救いがあり、暴力は何も解決しないというテーマはコスモスも、全てのウルトラシリーズも同じであり、納得しました。
(6) そして、未来へ
 今回、ジャグラス・ジャグラーはダークリングを失ったものの、面白い存在であり、次回はウルトラシリーズ定番のバラエティものの模様ですが、今回、うまくおもちゃのマーケティングも行い、この、ギンガ以降の、おもちゃの戦略は、おもちゃを売るために番組を作っているとも批判されるものの、しかし、製作費を回収するためにはおもちゃやDVDのマーケティングは必須であり、ギンガ以降、おもちゃのマーケティングの成功も、1〜2クールの作品が4年続いている理由であり、これからも、ウルトラシリーズは発展するものであり、未来に、希望の持てる展開でした。
No.11659 - 2016/10/29(Sat) 12:08:50
ウルトラマンオーブ 第11話 大変!ママが来た! あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:黒沢久子、監督:田口清隆

 銭湯で、ナオミはガイに恋人になってくれと言い、ジェッタとシンはびっくりするが、これはナオミの母親、圭子が上京してきて、婚約者がいるとのアリバイのためであり、ガイはスーツ姿で眼鏡をかけて、弁護士見習いとの触れ込みで、ホテルのレストランにて、ナオミ同伴で圭子に会う。ところが、そこにジャグラス・ジャグラーが現れて(魔人態も見える)、ガイに禍の現れるのを語り、ガイはジャグラス・ジャグラーを追い出そうとするが、ジャグラス・ジャグラーは、ガイ=オーブのおかげで魔王獣のカードが揃ったと、自分のために魔王獣を倒してくれたと感謝するのである。魔王獣カードを手に入れるために、ガイはジャグラス・ジャグラーの手の上で踊っているだけだと嘯く。その上に、ベリアルのカードもジャグラス・ジャグラーは持っていた。ところが、そこへ、ビルの外で、巨大なタマユラ姫が出現し、禍の起こることを警告する。
 タマユラ姫のことをシンたちが調べて、古文書から、禍のオロチにさらわれて、それを勇者により助けられ、オロチは勇者の力により封印したものであり、タマユラ姫の封印が決壊する危惧をシンは語り、ジェッタは、悪魔はふたたびと語る。
 圭子は、渋川とともに買い物を楽しみ、そして、ナオミたちがSSP出動と言うと、圭子は英語の発音がなっていない、ナオミに一人でいて欲しくない、こんな物騒なところからナオミを連れて帰ると言う。だが、ナオミは一人ではない、仲間と一緒だと語り、入らずの森のところに異変であり、ガイは飛び出す。そして、ジャグラス・ジャグラーは魔人態となり、ガイと肉弾戦、すると、ジャグラス・ジャグラーはダークリングに、6つの魔王獣のカードを使い、最強の魔王獣、マガオロチを召喚して、マガオロチを封印していたゾフィーのカードをベリアルで破り、マガオロチが復活し、町で暴れだした。ガイは、ジャグラス・ジャグラーの狙いは自分だと言うが、ジャグラス・ジャグラーはマガオロチを暴れさせて、ガイはウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンにフュージョンアップするが、スペリオン光線は全く効かず、ハリケーンスラッシュになりオーブスラッガーランスを使うも、全く通じず、カラータイマーが点滅、ゼロと帰マンがはみ出し、バーンマイトになり、ストビュームダイナマイトでマガオロチを倒したかと思いきや、全く打撃を受けておらず、マガオロチの攻撃でオーブは敗退し、ガイは倒れて、ジャグラス・ジャグラーは勝ったと誇り、ガイの持つ、ウルトラマンたちのカードを奪ってしまった。ナオミたちがガイを探す中、マガオロチの脅威は続く。
No.11640 - 2016/09/17(Sat) 15:28:25

ウルトラマンオーブ 第11話 大変!ママが来た! 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 前代未聞、中盤クライマックスにギャグ
 今回は田口監督による前半のクライマックスであり、強力な怪獣(魔王獣)による脅威、ヒーローの敗退と復活、反撃はギンガS、エックスでもあったものの、今回はナオミの母、圭子によるギャグを入れて、これ、東京にいる娘を母親が連れて帰る展開は、昭和の様々なドラマ(ヒーローものだけでなく、刑事ドラマなどもある)にあるもので、ガイがスーツで正装?なのは、エックスの第3話や、ダイナの怪獣ゲームに例があり、その上に、圭子とガイ、ナオミの宴席にジャグラス・ジャグラーが現れると言うのも前代未聞であり、様々な試みがオーブにはあり、他方、SSPの本部は畳仕立ての部屋や、昭和の古いテレビが置いてあるなどの昭和テイストであり、そして、渋川が圭子の買い物につき合わされて、たくさんの荷物を持つ展開は、初代マンの、真珠貝防衛司令でイデがアキコの買い物に付き合う展開へのオマージュであり、昭和オマージュと、新鮮な展開の融合は面白いものでした。このような、シリアスな話にギャグの要素を取り入れるのはウルトラでは初であり(ギャグ回は、エックスのわれら星雲やXio24時のように独立している)、田口さん、迷ったら遊べと言われた意味も分かるものでした。
 そして、圭子を演じた田中美奈子さんは、トレンディドラマで美脚クイーンと言われた方で、このような方がウルトラに出るのは異例です。
(2) ジャグラス・ジャグラーの悪の魅力
 そして、圭子がナオミ、ガイとの宴席を設けて、そこに敵の幹部であるジャグラス・ジャグラーが現れる展開は衝撃的であり、圭子はジャグラス・ジャグラーの正体を知らず、このような行動を取った悪の幹部は、ウルトラでは例がなく、東映ヒーローでも珍しいものであり、このジャグラス・ジャグラー、前回、惑星侵略連合を壊滅させて、魔王獣とともに、ベリアルのカードも奪うなど、悪の上をいく悪の設定で、悪の上をいくと言う設定は、必殺シリーズの仕置人で、悪を倒すにはその上の悪になるという展開があり、また悪の間の仲たがいも、東映ヒーローにはよくあるものの、このジャグラス・ジャグラーの設定はユニークであり、ハカイダーやタイガージョーのような設定とは異なり、そしてノストラを倒してベリアルのカードを手に入れて、それでマガオロチの封印を解くという、悪のトップの封印を解くのはゲームによくある展開であり、他方、第6話に出てきたタマユラ姫が再登場して、巨大化して警告する、このような人間の巨大化は、初代マンの禁じられた言葉でフジ隊員が巨大化する展開もありましたが、今回は意表を突いた展開で、驚きました。
 さらに、ガイとジャグラス・ジャグラーの肉弾戦、これにジャグラス・ジャグラーは魔人態になってのものであり、このような肉弾戦もオーブではよくあり、新鮮な展開です。
No.11641 - 2016/09/17(Sat) 15:28:57

ウルトラマンオーブ 第11話 大変!ママが来た! 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) あらゆるタイプ(フォーム)で通じない!
 強敵に、ウルトラマンが敗北するのは、ウルトラでは終盤の展開の定番であり、ティガがガタノゾーアに敗れる、ガイアとアグルがゾグに敗れる展開がありましたが、これに近いのは、ウルトラより仮面ライダークウガの、強敵ガドルにすべてのフォーム(当時、クウガは4フォームがあり)が通じず、ガドルの攻撃で倒れる展開があり、これに通じるもので、しかし、今回はマガオロチの脅威はすさまじいものであり、まさに、ティガが最初、ガタノゾーアに圧倒された展開そのもの、あるいはエックスでグリーザとの最初の戦いで圧倒されたのにも似て、このような超・強敵は平成ウルトラの定番ですが、大変な脅威であり、田口監督の演出により、エックスの終盤や劇場版を思わせる展開で、このご時世に、このような怪獣特撮をテレビで見られるとはすごいことです。
 また、オーブがスペシウムゼペリオンで登場時に、ビルのガラスに姿の映るシーン、これはギンガSでビクトリーとムルチのシーンであり、劇場版エックスでのビクトリーのシーンにもあり、いずれも田口監督の演出で、怪獣映画の、それもCG主体ではなく、着ぐるみによる迫力に圧巻のものです。
(4) 変身アイテム盗難
 そして、倒れたガイは、ジャグラス・ジャグラーにウルトラマンのカードを奪われてしまい、すでに第3話で一時オーブリングを奪われる展開もあったものの、今回はもう一つの核であるウルトラマンのカードを奪われて、これはティガ「地の鮫」で、消耗したダイゴがマサキ・ケイゴにスパークレンスを奪われる展開を思わせるものでした。オーブ(ガイ)の場合、変身アイテムにはオーブリングとウルトラマンのカードがあり、後者がジャグラス・ジャグラーの目当てであり、ヒーローを痛めつけて目当てのものを奪う展開は壮絶です。
(5) 強敵に、どうする!
 今までの力で対抗できない敵に対抗するのは、ティガだと最終回でグリッター化、ガイアとアグルは地球怪獣のエネルギーでパワーアップ、その他、何らかのパワーアップがいるのですが、どうやらパワーアップにベリアルが関係している模様で、次回の展開は楽しみであり、これからもウルトラマンオーブは期待しています。
No.11642 - 2016/09/17(Sat) 15:29:38

ウルトラマンオーブ 第12話 黒き王の祝福 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:黒沢久子、監督:田口清隆

 オーブを圧倒したマガオロチはエネルギーを蓄える休止状態に入り、東京はパニック逃げる人も出て、ジェッタは怪獣無法地帯と語る。シンは怪獣の力を分析する装置を持ち、マガオロチはいつ復活してもおかしくないと言う。他方、前回惨敗したガイはナオミに助けられて、ナターシャとガイがうわごとを言っていた意味をナオミは問う。圭子は、自分は帰らないとして、ナオミはこれに夢中になっていると圭子に語り、ナオミたちと行動を共にして、そして、シンとジェッタは、解決の策がタマユラ姫にあるとして、入らずの森に行く。
 ガイは目覚めて、ジャグラス・ジャグラーからウルトラマンのフュージョンカードを取り戻そうとするが、無残に破れてしまう。他方ナオミたちと圭子は入らずの森で、タマユラ姫を探し、破壊されたタマユラ姫の石碑を復活させる。他方圭子は、入らずの森に花の種をまく、大地が生命を待っているからと語る。そして、ナオミたちは石碑を復元するが、それだけでは何も起こらない。だが、圭子が水を大地にまくと、花の芽が出て、そこからタマユラ姫が現れる。
 その頃、復元したマガオロチは破壊を再開するも、ガイには何もする手立てがない、ところがそこにタマユラ姫が現れて、2枚のフュージョンカードをガイに与える。マガオロチを封印していたゾフィーと、そしてなんとベリアルである、この危険な力が最後の希望だとタマユラ姫は語り、ガイは、ゾフィーのカードはフュージョンアップ出来ても、ベリアルのカードは拒否されてしまう。その間にマガオロチが迫り、タマユラ姫がこれを防ぎ、そして焼失した。意を決したガイは、ベリアルのカードをフュージョンアップし、ウルトラマンオーブ、サンダーブレスターになり、マガオロチに立ち向かう。今回は圧倒的な破壊力でマガオロチを制し、切断技でマガオロチの尻尾を切って圧倒し、最後はゼットシウム光線でマガオロチを撃破した。
 ジャグラス・ジャグラーは負けを認めて、ガイのウルトラマンのフュージョンカードを返した。そんなガイは、ナオミたちのところに行き、オーブニカを吹く、と、圭子はざわざわすると、何か惹かれるものがあった。
No.11643 - 2016/09/24(Sat) 11:17:46

ウルトラマンオーブ 第12話 黒き王の祝福 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) ウルトラ史上初、悪の力を使ったウルトラヒーロー
 今回のポイントは、サンダーブレスターの元となるのが悪のウルトラマン、ベリアルであり、ウルトラシリーズでは、悪の力に準拠した戦いは初であり、しかしヒーローの世界では、仮面ライダーはもともと悪であるショッカーにより作られた力を正義のために使っているもので、そのルーツはサイボーグ009にあり、他にもデビルマンなど悪の力によるヒーローは多数あり、しかしウルトラだと、逆に地球防衛のためにと作ったものが敵に利用される(ダイナの劇場版や最終章)例が多く、これらは純粋な正義の意図ではなくかなり邪悪な意図によるものですが、こういう、悪の力を正義のために使えるのかというのは、鉄人28号が、リモコンが敵に渡ったら悪になってしまう展開、そしてジャイアントロボ、敵により作られたものが正義のために戦い、そのうちに、段々主人公、大作少年の正義の心が乗り移る展開など、これはヒーロー創世記に、太平洋戦争を体験した作り手が、正義と悪、そして力による正義はあってはならない(日本初のヒーロー、月光仮面が慈愛のヒーローであったように)という哲学の元にヒーローはあるのです。
 ベリアルは、今回ウルトラヒーローとしてガイが紹介していたものの、もちろんウルトラ一族ではなく怪獣の仲間に入る(イーヴィルティガやカオスウルトラマンなどの仲間)もので、しかしベリアルはM78星雲出身の存在であり、危険な力による存在であり、しかし、仮面ライダーはもともと、悪を倒すには悪の力に準拠していくという発想であり、今回は巨大な悪に立ち向かえるのは、悪の力を正義により制御して、という、日本のヒーローの哲学によるものです。
 今回の展開に近いのは、仮面ライダークウガ、最後の敵、ダグバを倒すために、主人公五代雄介はアルティメットフォームになることを決意し、しかしそれを闇をもたらす存在になりかねないのですが、これを雄介は正義のために使い、敵は笑いながら暴力をふるうのに、雄介は泣きながら暴力で応戦するシーンがあり、これにも通じて、正義と言うものの危うさと、それを貫く困難さを見せてくれるものでした。
(2) リアルな都会の破壊シーン
 そして、マガオロチが破壊の限りを尽くして東京が蹂躙される展開、シン・ゴジラにも似たようなシーンがありましたが、これのルーツは、帰マンのグドン、ツインテール編と、シーモンス、シーゴラス編であり(ちなみに、ギャレス・エドワーズ版ゴジラは、この二つのエピソードの、2大怪獣が大都会を襲撃する、夫婦怪獣が繁殖のために大都会を襲撃する展開へのオマージュだと思います)、そして初代ゴジラでも東京がリアルに蹂躙されており、これは太平洋戦争での東京大空襲のことを踏まえたものであり、逃げる人がいると言うのは、疎開のことを示します。これは帰マンのメインライターの上原正三さんの意図があり、沖縄戦(太平洋戦争唯一の地上戦)の体験が背景にある(上原さんは沖縄戦を直接体験していないものの、疎開する船で九死に一生を得たのです)のです。
 また、マガオロチの脅威は、怪獣として破格のものであり、怪獣特撮に意欲を見せる田口清隆さんの本領で、CGではない、着ぐるみとセットによる特撮の魅力を見せてくれています。今、シン・ゴジラがヒットしているものの、やはり怪獣は着ぐるみとセットでやるべきと思いました。
No.11644 - 2016/09/24(Sat) 11:18:43

ウルトラマンオーブ 第12話 黒き王の祝福 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 仲間によるヒーロー救出、ヒロインによる力の伝授
 ウルトラシリーズでは、ウルトラマンが敗北した場合、初代マンでは最終回で科特隊がゼットンを倒し、セブンではガッツ星人に磔にされたセブンをウルトラ警備隊が救出したものの。第2次シリーズでは、ウルトラマンが破れたらウルトラ兄弟、父、キングたちが助けることになり、これは最初受けたものの、いずれ陳腐化してしまい、そして平成ウルトラでは、人間がウルトラマンを助ける展開が出るもので、今回は戦力を持たないSSPのナオミたちがタマユラ姫を復元し、圭子もそれに参加して、そしてタマユラ姫がガイに新しいフュージョンカードを授ける展開は、ガンダムSEEDで敵ザフトの歌姫ラクスが、主人公キラにフリーダムガンダムを託すシーンを思わせて、タマユラ姫がマガオロチの攻撃に消えて、ガイが奮起する展開は、ガイアの決着の日で、自分が騙されていたと知った藤宮が、アグルの力を我夢に託して消えるシーンを思わせました。
 なお、タマユラ姫がなぜゾフィーとベリアルのカードを持っていたか、それは前回で、ジャグラス・ジャグラーがベリアルのカードによりゾフィーの封印を破って、その際のカードをタマユラ姫が持ったという解釈の模様であります。
(4) 掟破りの破格なバトルのサンダーブレスター
 そのサンダーブレスターの戦いはウルトラとしては掟破り、こんな粗野な戦いの例はなく、例えばビルをもってマガオロチに投げつけるなど、メビウスを知っている人なら、リュウが怒るぞと突っ込むところであり、いや、ウルトラ以外でも、こんな粗雑な破壊をやったヒーローは少なく(伝説巨神イデオンが法外な破壊力を見せて、敵のロボットや戦艦だけでなく、惑星すら破壊するシーンがあったくらい)、こんな戦いでいいのかと、思いました。
(5) 不敵なジャグラス・ジャグラー
 今回は宿敵、ジャグラス・ジャグラーが不気味であり、ガイのフュージョンカードを奪い圧倒したものの、サンダーブレスターの登場に、1度くらい勝たせろというあたりはユニークであり、そして負けを認めて、奪った変身アイテムを自ら返す悪役は前代未聞、しかし、それは闇の力を使ってしまったガイ(オーブ)への当てつけもあるのでしょう、このようなキャラクターはヒーローもので前例がなく、悪と言うものの魅力を見せつけてくれました。そして、ジャグラス・ジャグラーが、ガイに闇に近づいていると言うのは、これも仮面ライダークウガで、敵(グロンギ)の幹部、バラの女が一条刑事に、人間たち(リント)も自分たちに近づいていると語るのを思わせて、この前後編は、クウガの45話と46把を思わせるものもありました。
(6) 謎が生まれて
 そして、ガイが太古、異国の少女ナターシャを守れなかったことがトラウマになり、そしてナオミが巨人の夢を見て、さらに圭子もオーブニカの響きに意味があり、また圭子とガイの会話も面白く、様々な伏線が張られており、次回はどうやら総集編に近いものの模様ですが、ウルトラだと、ネクサスで、振りまいた謎を最終回ですべて解決した例があり、これはエヴァンゲリオンなど、謎を振りまいて、最後は解決せずに終わる例がほとんどな中で大変なことであり、これからのウルトラマンオーブも楽しみです。
 
No.11645 - 2016/09/24(Sat) 11:19:20

ウルトラマンオーブ 第13話 心の大掃除 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:足立淳一郎、監督:武居正能

 ナオミたちは、ちらかったSSPのオフィスを大掃除することになった。そして、ガイ、オーブとの出会いから、回想することになり、魔王獣マガバッサーの出現、ウルトラマンオーブの登場、ジャグラス・ジャグラーのことなどが回想される。そして、ガイも居候の関係で大掃除に参加、その中で、過去にマガゼットンとの戦いでナターシャを失い、今は他のウルトラマンの力を借りないと戦えないが、それでもガイは戦うと決意する。そこへ、渋川も登場、非番のはずが呼び出されてしまい遅れて、そして、ジェッタは、渋川が爆発などの後で生還しており、渋川がオーブの正体かと訝る。その後、様々な戦いが回想されて、マトリョーシカは、ナオミが母からお守りとして持たされたものだという。
 ガイはSSP専用車を洗い、その中でジャグラス・ジャグラーのことを回想し、他方、メトロン星人タルデは、円盤の中で、惑星侵略連合でただ一人生き残り、ジャグラス・ジャグラーの本性を見抜けなかったことを悔やみ、しかし、惑星侵略連合はまだ生きていると決意する。ガイは、マガオロチとの戦い、タマユラ姫のことを回想する。強すぎる力のことを思う。
 そして、大掃除が終わり、ナオミがバイトしなくていいようにSSPのHPのアクセスを増やす、CMを作るなど話し合われて、最後はみんなでシャワシャワコーヒーを楽しむのであった。
No.11646 - 2016/10/01(Sat) 10:57:58

ウルトラマンオーブ 第13話 心の大掃除 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 総集編に一工夫
 今回は総集編であり、ギンガ、ギンガS、エックスでもあったものの、それらでは既存の映像の総集編のみで、ナレーション以外は新作はなかったものの、今回はSSPのオフィスの大掃除の形をとって、その中に総集編、過去の名シーンを入れるものであり、中でも、ガイが他のウルトラマンの力を借りないと戦えない、それでも戦うなどのことがあり、また正義という言葉も使われて、これは次回のテーマでもあるのですが、正義という言葉は危うく、もちろん、日本初のヒーロー、月光仮面から正義の味方という表現が主題歌にあったものの、正義のために何をしてもいいのではない、というのはすべての日本のヒーローに共通する哲学であり、特にウルトラマンではそれが強く強調されて、これは太平洋戦争の体験を負った作り手たちの模索(もちろん、これは月光仮面から仮面ライダーも同じ)の結果です。
 その大掃除は、これも昭和の様々なドラマの定番のネタであり、誰が散らかした、などのネタは面白いものでした。
(2) 生きていたメトロン星人タルデ
 そして、第10話で壊滅したと思われていた惑星侵略連合、一人、メトロン星人タルデが生きており、首領のノストラがジャグラス・ジャグラーに殺されても、地球侵略をあきらめない模様が描かれて、この分だと、メトロン星人タルデはこれからも出てくる模様で、この手の悪の組織は、首領、総統などのいわゆるラスボスが倒されたら崩壊するのに、惑星侵略連合はこれからも残る模様で、悪の組織が複数あり、内紛などを繰り広げるのは、Zガンダムでティターンズとアクシズ・ネオジオンがエゥーゴと抗争する展開などあり、これは今後に、目が離せません。
(3) 強すぎる力
 そして、前回のサンダーブレスターの強すぎる力、ヒーローは暴力は許されず、しかしサンダーブレスターのものはそれに近く、そのような危険な力を使わざるを得ない展開は、仮面ライダークウガの終盤にあり、それは、力では平和は来ないという哲学であり、過去には、宇宙戦艦ヤマトの波動砲があまりに破壊力があり、これを使ったことへの意味を問う展開、中でも、ガミラスの本星を波動砲をきっかけに壊滅させて、古代も雪もそれでよかったのかと問うシーンは、日本のヒーロー哲学の根本で、今回のオーブにもそれに通じるものがあります。
(4) 中国で大人気のオーブ、サンダーブレスター
 ガイを演じる石黒英雄さんのツイッターによると、前回のサンダーブレスター登場の回は、you tubeで公開したら、中国で何と4億回再生されており、日本では50万回、日本と異なりテレビ放映のない中国ですが、ウルトラ銀河伝説や、ウルトラマンゼロの映画が中国で大ヒットしており、ウルトラマンはアジア圏では人気の模様ですが、心強いことであり、次回はダイナのヒビキ隊長役の木之元亮さんがゲスト出演、これからのウルトラマンオーブも楽しみです。
No.11647 - 2016/10/01(Sat) 10:58:34
ウルトラマンオーブ 第7話 霧の中の明日 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:小林雄次、監督:市野龍一

 シンは、過去に怪獣の出現した前日にこれを予知していたブログを発見し、その主、ハルカにナオミは接触する。ナオミは、自分が巨人の夢を見たことを語るものの、しかしハルカは引っ込み思案であり、ジェッタとシンのシフォンケーキも食べない。そんなハルカに、ガイは接触し、するとハルカはガイがウルトラマンオーブだと知っており、それを見て子供たちが集まり、ガイはラムネのお兄さんと交わすが、ハルカは過去にも予知夢で、初恋の男の子が転校してしまう、両親が喧嘩するなどが現実化し、そして怪獣の出現を予知しても何もできないと言うが、ガイは、過去は変えられないが、未来は変えられると語る。
 ハルカのブログを知ったナオミたちは渋川に連絡し、つばさぞう公園に怪獣が現れることを伝え、渋川はハルカの食べなかったシフォンケーキを食べて満足し、警戒すると言う。ナオミは、またバイトである。ハルカは、怪獣の出現を予知してブログを書いても、ネガティヴなコメントばかりであり、追い詰められる。
 そして、つばさぞう公園に、硫酸怪獣ホーが現れた。ハルカは、ウルトラマンオーブがホーに敗北する夢を観たとガイに伝えるが、ガイは未来を変えてみせると、ウルトラマンオーブにフュージョンアップ、バーンマイトで立ち向かうが、ホーは強く、そして、ハルカの絶望や悲しみをマイナスエネルギーとして吸収し、これがある限り、ホーは無敵である。しかし、未来を変えようと、ハルカはオーブを応援し、オーブはストビュームダイナマイトでホーを粉砕したと思ったが、まだマイナスエネルギーはあり、ホーは再生しオーブを狙う、ハルカの見た夢と同じであるが、ハルカの言葉でオーブはホーの攻撃を交わし、ハルカは未来が変わったと知り、ガイは俺も変わるぜと、スペシウムゼペリオンとなり、マイナスエネルギーを失ったホーを、スペリオン光線で消滅させた。
 ナオミのところに、請求書の山の中に、ハルカの手紙があり、未来は変えられると知ったとあり、ハルカは、ガイに、大変なことが起こる(ウルトラマンベリアルのカードが災いする)と言うが、それでも、ガイは乗り越えられると言い、ガイにウルトラマンオーブと告げて、分かれた。
No.11628 - 2016/08/20(Sat) 15:26:49

ウルトラマンオーブ 第7話 霧の中の明日 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 過去は変えられないが、未来は変えられる
 今回の、超能力のようなものを持つものとヒーローの関係は、ティガの拝啓ウルトラマン様にありましたが、テーマ的には、過去は変えられないが、未来は変えられる、これは様々なドラマで昭和の段階から使われたものであり、今まで、怪獣の出現を予知したという展開も、ミラーマンなどにあり、これは、終わったことをくよくよするより、未来を拓こうというもので、そして怪獣ホーの存在が効果的であり、マイナスエネルギーという設定は、オリジナルのウルトラマン80では、教師編が1クールで終わったためにあまり活かされたとは言えないものの、今回はうまく生かしており、ホーはマイナスエネルギーのある限り無敵であり、それで当初オーブを倒すと思われており、しかしマイナスエネルギーを絶つことで倒せる、これはウルトラマンネクサスのノスフェルが、喉の再生機関がある限り何度倒してもよみがえる設定がありましたが、今回は80の怪獣で、80にはあまり強い怪獣は出なかったのですが、これは強敵として設定され、これも、運命を変えることをテーマとした作品で有意義でした。また、オーブでは、第6話までは怪獣はジャグラス・ジャグラーらが操っていたのに、今回は黒幕は描かれずですが、何者かが背景にいると思われます。
(2) ヒーローの正体を知る
 これも、ティガの、拝啓ウルトラマン様、で、キリノ・マキオがダイゴがティガと知る設定があり、しかし、マキオは、ティガの強さが仲間に支えられているからと知る展開を思わせて、そして、オーブに出てくるキャラクターは皆、過去に傷があり、ガイも異国の少女を助けられず、それで本来の姿を失い、他のウルトラマンの力を借りて変身しているもので、またナオミにも何かある模様で、過去に傷を負ったものの痛みを知ることの大切さを、教えてくれます。
 そして、ホーのマイナスエネルギーは、ハルカの絶望であり、それがブログ炎上によるものという設定も現代的であり、ヒーローの正体を知ったキャラクターは死ぬことが昭和には多く(レオの、サタンモアの回や、スペクトルマンにも例がある)、しかし平成だと、キリノ・マキオや今回のように生き延びることになり、このハルカ、いずれまた再登場するかも知れません(メビウスの、ザムシャーのように)
No.11629 - 2016/08/20(Sat) 15:27:22

ウルトラマンオーブ 第7話 霧の中の明日 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 愉快な風来坊
 主人公、クレナイ・ガイの設定は、ウルトラよりも、快傑ズバットを思わせるものがあり、楽器を弾いて現れる、BGMがウエスタン調、また革ジャンのスタイルもそうですが、しかしラムネを愛飲するとか、過去にもアイスをちゃっかり食べてしまう、そして子供が正体を知り?集まるなど、お茶目な面が多く、キザなキャラクターとは一線を画すものもあり、もちろん、70年代のようなキザなキャラクターの描ける時代ではありませんが、クールを本来?としても抜けたところが多々あり、親しみやすいキャラクターのガイの様子は楽しい模様です。
 他方、渋川は、ハルカのために出されてシフォンケーキを食べていき、こちらもギャグ的な面があり、柳沢真吾さんのキャラクターの面目躍如であり、オーブでは正統派の作品とは一線を画して、しかし、人間のヒューマニズムこそが力という展開は、月光仮面以来の日本のヒーローの王道です。
(4) コスモス以来の市野龍一さん演出
 今回は、監督が市野龍一さん、ガイアでウルトラシリーズに参加し、コスモスでは主力の監督を務められて、今回はコスモス以来14年ぶりのウルトラ演出で、オーブの監督では最年長ですが、ガイア、コスモスでは本篇だけであったものの、今回は特技監督もやられて、ホーとオーブのバトルの演出も見事であり、着ぐるみとミニチュア、CGを加えた世界、田口さん、アベさんとともに、見ごたえのある世界であり、ホーが80の際とは全く異なる描写で、それに立ち向かうガイ、オーブの活躍も見ものであり、素晴らしい演出でした。
(5) 例により、昭和テイスト
 この、SSPの本部は、プレハブにいろいろ入れたもので、これは昭和テイストの世界、平成のウルトラ、あるいはほかのドラマでもあまり見られず、さらにナオミのもとに請求書の山という展開も昭和テイストであり、このような世界は70年代の青春ドラマによくあり、また、ガイがラムネが好物という設定も昭和的であり、ウルトラではティガ以来、未来の世界を志向して昭和テイストは排除されていたのに、今回昭和真っ盛りは面白い世界です。
 昭和と平成のうまく融合したウルトラマンオーブ、これからも楽しみです。
No.11630 - 2016/08/20(Sat) 15:27:59

ウルトラマンオーブ 第8話 都会の半魚人 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:小林弘利 監督:市野龍一

 魚屋、戸松源三郎は、海を追われた半魚人、ラゴンの親子に売れ残った魚を与えていた。子供のラゴンに、船のおもちゃをあげたら喜んでいた。
 ナオミは、夢の中でジャグラス・ジャグラーに蹂躙されて、そしてガイに助けられるものを見て飛び起き、シンは、ナオミが熟睡していないと語る。ラジオのニュースで、海から魚がいなくなったと聞き、シンはアンバランスゾーンと語る。
 そして、ラゴンの母親が、源三郎に、坊やが病気だと、店まで伝えに来て、源三郎は様子を、ラゴンの母親を隠して連れて行くのだが、その前に、客の、一般の主婦に見つかってしまい、源三郎はラゴンをかくまい連れて行くが、主婦によりビートル隊に通報される。渋川が駆け付けて(太陽にほえろのパロディBGMがかかる)、ナオミも、やってくるが、シンがUMA探知機でラゴンを見つけて、ジェッタがビデオに撮り、それをナオミに伝えて、SSPの3人はラゴンを追い、そして倉庫に行くと、ラゴンと源三郎を発見し、坊やの様子をシンが見て、シンは世界の平和を守るロボットの制作、タイムマシンの制作に次ぐ夢が獣医になることであり、坊やの様子を見て、足を温めたら治ると教える。そして、暴れるラゴンに、源三郎は音楽を聴くとおとなしくなると言い、ナオミが子守歌を口ずさむと、ラゴンの坊やはおとなしくなる。ところが、そこに怪獣グビラが現れて、ガイは逃げるように指示して、しかし坊やはおもちゃの船を取りに帰ったところをグビラにとらえられて、飲み込まれてしまう。
 ガイはウルトラマンオーブ、ハリケーンスラッシュにフュージョンアップし、グビラの腹を叩いて、グビラの潮のところから坊やを吐き出させる。そしてドリルで攻撃するグビラを、オーブスラッガーランスで退けて、そしてスペシウムゼペリオンにフュージョンアップし、シャットダウンプロテクトのシールドでグビラを包んで、海の彼方に返した、無害で、単に人間のいるところに出ただけの怪獣は、オーブは倒さないのだ。
 グビラが深海に封印されて、ラゴンの親子には海に帰れることになった。ビートル隊も、無害な怪獣は見逃すものであり、餞別にあの子守歌を、としてナオミが歌うと、ガイはナオミがこの曲を知っているのに驚き、先に帰る、夕食はピザでいいと語り、源三郎は魚も食べよと言う。
No.11631 - 2016/08/27(Sat) 19:13:32

ウルトラマンオーブ 第8話 都会の半魚人 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) オーブ初のファンタジーもの
 今回は、ラゴンの親子と魚屋の源三郎の交流であり、これは凶悪な怪獣を倒す正統派ではなく、ファンタジーものであり、またラゴンの登場はウルトラゾーンを思わせるものもあり、ラゴンは、オリジナルのウルトらQでは、これも繁殖のために陸に上がるものと、そして島が海に沈む、まさに日本沈没のルーツの要素があり、今回、ラゴンの顔が主婦やSSPのメンバーの前に突然アップになるのは、オリジナルのウルトラQでのホラー描写、野長瀬三摩地監督の見事なホラー演出を思わせるものですが、今回はラゴンの着ぐるみがユーモラスで、ラゴンはウルトラ怪獣散歩にも出て、このところユーモラスなキャラクターとして登場しており、今回はグビラにより魚がいなくなり都会に出てきた設定で、それを源三郎が受け入れて、このような異形のキャラクターを受け入れる人間もウルトラには多数あり、もちろん怪獣を恐れる市民の方がたくさんいて、このような構図は、とても愉快なものでした。
(2) アンバランスゾーン
 今回、SSPの本部で唱えられたアンバランスゾーン、これはもともと、ウルトラQの最初のタイトルがアンバランスであり、自然界のバランスが崩れたらという前提での設定で、それが後にTBSの意向により怪獣ものにとなり、ウルトラQとなったわけですが、今回はアンバランスにより、グビラが深海から現れて魚を食べてしまい、ラゴンの親子が海にいられなくなる設定で、これはウルトラシリーズでQからある、自然界の変化と人間の文明の関係を見せてくれるもので、面白い展開でした。
(3) 実害のない怪獣
 今回は、ラゴン親子が都会に出てきた設定で、怪獣と言っても実害のないものも多く(初代マンのガヴァドンやヒドラに始まり、タロウでは多くの怪獣を逃がしている)、このように実害のない怪獣は倒さず、共存という姿勢は初代マンからあり、そしてコスモスとエックスでは積極的に共存するものであり、また、グビラも、魚を食べていたものの、結局オーブはコスモスに似た方法で無害化して返すというものであり、これは納得できる結末でした。
 今回の源三郎、ラゴンの親子に魚を与えるなど、親密に接しており、このような異形の存在を拒否せず受け入れるのも、ウルトラでは多数あり、異色なところでは帰マンの怪獣使いと少年でのパン屋のお姉さんなどもあり、今回はほのぼのムードで、ギンガSでも、メトロン星人を受け入れるものもあり、人間と違うから排除というものとは対照的な展開は納得させられました。
No.11632 - 2016/08/27(Sat) 19:14:09

ウルトラマンオーブ 第8話 都会の半魚人 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) オリジナル設定の尊重
 さらに、ラゴンということで、オリジナルでの音楽が好きという設定を生かして、ナオミの子守歌で坊やの方が落ち着く展開、この子守歌にはガイも思い出があるという伏線も含めて、昭和のテレビシリーズとの設定をうまく生かしており、これはメビウスから行っていたことで、オリジナルの設定を尊重して生かすのは、長いシリーズでファンも増えている中、貴重なことです。
(5) 怪獣の食物連鎖と生命の尊厳
 そして、グビラが地上に現れて、これは魚を食べきり、ラゴンの親子を狙ってのものであり、坊やが源三郎からもらったおもちゃを持ってくるために逃げ遅れて一度食べられてしまい、それを救うためにガイがオーブに変身する展開も、これは生命の尊さを知っているためであり、そしてラゴンの坊やを救出して、グビラを倒さず、シャットダウンプロテクトで無害化して海に戻す、これはウルトラマンサーガでの描写を踏まえてのものであり、そしてコスモスの設定を踏まえたものであり、ヒーローものの鉄則を見事に展開しています。
(6) ヒューマニズムこそ本当の力
 ラスト、ラゴンの親子を海に帰してやる展開、ビートル隊もラゴンを逃がしてやるなど、無暗な殺生をせず、生命の尊厳を大切にする展開は、ヒーローものの鉄則ですが、この生命の尊厳は、特に平成のウルトラシリーズで大切にされて、正義という言葉には危ういものもありますが、ヒューマニズムは、真の正義のひとつであり、このところ、現実の社会では残酷な事件が相次いでおり、その中で、ウルトラシリーズが生命の尊厳、ヒューマニズムを訴えるのは素晴らしいことであり、また今後への伏線も張られている模様で、今後のウルトラマンオーブも楽しみです。
No.11633 - 2016/08/27(Sat) 19:14:45

ウルトラマンオーブ 第9話 ニセモノのブルース あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:中野貴雄、監督:富田卓

 惑星侵略連合で、ノストラはウルトラマンオーブの強みが人間との絆にあると思い、ジャグラス・ジャグラーはそれは弱点でもあり、そしてノストラは宇宙指令M774として、ババルウ星人ババリューを、にせウルトラマンオーブとして送り込む。
 SSPの4人はハンバーガーを食べており、そこへ、怪獣も現れていないのに、ウルトラマンオーブ、これはババリューの変身したものが現れて、子供たちを襲おうとしたら、突然テレスドンが現れて、ニセオーブは行きがかり上?戦わざるを得なくなる。ガイはオーブに変身しようとしたら、ジェッタに、おごったハンバーガーの分働けと言われて、そして、ニセオーブは結局テレスドンを撃退する。そのニセオーブをジェッタは追い、ババルウ星人の人間体、馬場竜次と名乗るのである。ジェッタはこれが本物のオーブの正体と思い込む。ジェッタは、ガイがオーブの正体と思っていたが、違っていたと言い、ガイは一安心、そして、竜次は、助けてもらった子供たちから、感謝の言葉や絵をもらい、惑星侵略連合に戻っても動揺する。
 竜次は、ビートル隊の基地を攻撃しようとして渋川に不審がられて、そこにジェッタが先輩と声を掛けられて、子供たちから、あきらめなかったら逆上がりが出来たなどの感謝の声をかけられて、しかしそこに惑星侵略連合の宇宙船(メトロン星人の円盤)が現れて、竜次に破壊を命令、そして竜次はニセオーブに変身(ミラーマンの光学効果が使われる)して、子供たちを殺せないと言うと、ノストラはジャグラス・ジャグラーにババリューの処刑を命じ、怪獣ケルビムが刺客として送られ、ニセオーブはは戦うものの圧倒されて、バハルウ星人の正体がわかっても、それでも子供たちのために立ち、これを見たガイはウルトラマンオーブにフュージョンアップ、スペシウムゼペリオンでケルビムを圧倒して、ハリケーンスラッシュのオーブスラッガーランスでケルビムを倒した。
 竜次は、ヒーローとなり、そしてジェッタの前から姿を消した。
 ジャグラス・ジャグラーは、人間の心につけ込む作戦は古いと語る。そしてジェッタは幼少期の父親(平成セブンを演じた山崎勝之さん)との思い出を語り、と、竜次は、ガイの前で、公園の清掃作業員として、人知れず存在していた。
No.11634 - 2016/09/03(Sat) 16:14:43

ウルトラマンオーブ 第9話 ニセモノのブルース 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 前代未聞、ニセヒーローのギャグもの、ほのぼのもの
 今回は、平成でも何度も出ているババルウ星人がニセヒーローとなり、過去のニセアストラ、ニセヒカリ同様、本物と見分けのつかない姿でしたが、しかし怪獣の出現に、結局本物のヒーローとしてふるまってしまい、子供たちの心に触れて改心する話であり、平成では、悪のウルトラマン、イーヴィルティガのマサキ・ケイゴが最終回でティガを助けようとする展開もあるものの、このような雰囲気はユニークであり、また今までSSPの3人の中であまり注目されていなかったジェッタが中心になり、脚本の中野さんは、ギンガSの、ガンQの涙や、エックスのXio24時のような要素もあり、ギャグものの中に真実があるもので、ババルウ星人はレオでは卑怯の限りを尽くし、メビウスでも汚いことをしていましたが、今回は子供たちの心により改心する役どころであり、このような、人を思いやる心がヒューマニズムとして、真の正義を作るものだとなっており、この展開は面白いものであり、平成のウルトラでは、悪と言うものも、いずれ分かり合えるという展開、これはコスモスで見られたものですが、これを体現しています。
 ギンガS以降、それまで極悪のキャラクターと思われていたものが善側に来ることが増えて、それも不自然ではなく、面白い世界です。今回、子供たちが、ニセオーブの正体を知りつつ応援するシーンは、まさにウルトラシリーズならではのものです。
(2) ジェッタの存在感
 ジェッタはSSPの中ではあまり主役になることはなかったものの、オーブの正体がガイと勘づくなど今までに伏線はあり、そして馬場竜次との触れ合いも、ジェッタのキャラクターならではのものであり、これは悪を一方的に叩き潰すのではなく、悪、敵の側にも事情があり、それを描くことで、暴力ではなく解決する展開は、ウルトラならではのものです。
 今回は、馬場竜次の変身シーンにミラーマンの光学効果(レオで、ダン隊長のウルトラ念力にも使用)を使う、ジェッタの父親に平成セブンの山崎さんを出すなど、ウルトラファンにはうれしいこだわりもあり、大変に楽しめました。
No.11635 - 2016/09/03(Sat) 16:15:20

ウルトラマンオーブ 第9話 ニセモノのブルース 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 子供たちをうまく見せる
 今回は子供たちがゲストでたくさん出て、当初ニセオーブに攻撃されるところを、テレスドンの攻撃から守り、それで子供たちに馬場竜次が感謝されるなど、子供たちがうまく出ており、これは、第2次ウルトラシリーズで子供たちをたくさん出して子供向きにしてしまったことで、子供が出る展開は特撮ファンから批判されて、80でも後半は子供向きにしてしまい、それでティガでは子供主体の話はなく(最終回で全世界の子供たちがティガを復活させる展開が平成初)、これを変えたのがダイナの「少年宇宙人」であり、これは宇宙人として覚醒する子供の成長を描いた名作で、これを機に子供を出す=子供向き、の図式は無くなり、これはコスモスなどにも受け継がれました。今回の監督、富田卓さんはエックスで怪獣は動かないを演出されて、その傾向もあるのでしょう。
(4) ヒーローはいつも颯爽と
 ジェッタの気持ち、子供たちの気持ちで、正義の側に回ったババルウ星人、しかし窮地に立ち、そこに颯爽と現れるオーブ、今回はガイの活躍はあまり描かれず、変身するところにジェッタに割り込まれるものもありましたが、クライマックスでは悪に立ち向かい、正義とは何かを見せており、これを見て、ジャグラス・ジャグラーが、人間の心を使う発想は古いと嘯くなど、面白い展開もあり、ウルトラマン50周年の中で変わらぬものと、時代の変わったものを感じさせてくれました。そして、ガイはハンバーガーをおごってもらう、以前にもアイスを勝手に食べるなどのお茶目な面もあり、愛すべきキャラクターであるのが楽しいものです。
(5) 最後に、安堵
 今回、馬場竜次はジェッタやガイの前から消えたものの、公園の中で働く姿が一瞬見られて、ガイが安堵し、ヒーローは身近にいるという展開、こういう最後にほっとさせてくれる展開は、ティガの「影を継ぐもの」で、イーヴィルティガを押えるためにガーディーになり死んだと思われていた子犬が最後、生きていた展開にも通じており、このシーンはウルトラマン列伝でも予告を削っても入るほどの重要なものがあり、今回も最後に安堵であり、ウルトラシリーズには生命の尊厳がしっかり描かれて、そしてヒーローも武力を振るうだけでなく、ヒューマニズムに裏打ちされた力でないと意味はないと描かれて、これだからウルトラシリーズは50年支持されるのだと感じました。
 昨年のウルトラマンエックスは正統派のものであり、平成オリキャスをたくさん出す、怪獣との立ち位置など、原点回帰の作品でしたが、オーブはかなりの変化球をやっているものの、それでもウルトラならではの位置はさすがであり、生命の尊厳、ヒューマニズムの大切さが描かれた素晴らしい作品であり、ウルトラマン50周年にふさわしいものです。
No.11636 - 2016/09/03(Sat) 16:15:59

ウルトラマンオーブ 第10話 ジャグラー死す あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

 脚本:小林雄次 監督:富田卓

 SSPでは、毎日ナオミがバイトして、そしてたこ焼きを買ってくるのに、残りのメンバーは食傷気味で、渋川とジェッタは焼き肉を食べに行くと、あばよ、と逃げられて、それでガイはたこ焼きを食べることになった。
惑星侵略連合では、ジャグラス・ジャグラーがカード占いで、エンマーゴのカードでナックル星人ナグスを占いナグスは怒り、そこに、オーブ抹殺の命が下り、ノストラはジャグラーにブラックキングのカードを託し、ジャグラーの目的はベリアルのカードを手に入れることと見抜き、ジャグラーは報酬にベリアルのカードを求めて、了承した。
 そして、事務所が片付かないとナオミが言うと、事務所にジャグラーが出現し、空は夜明け前が美しいと嘯き、決着をつけようと来て、ガイはジャグラーとは腐れ縁だと言い、決着をつけるために、必ず戻ると告げて、対決に行く。
 閉鎖された牧場で、ガイはジャグラーと死闘を繰り広げ、6つの魔王獣のカードでマガオロチを復活させようとしているとガイは指摘し、ジャグラーはなぜ人間を守ろうとするのかとガイを問い詰めて、少女一人にとらわれるガイをジャグラーは嘲笑し、どうして人間に執着するのか、だから本来の力を失ったと詰め寄るが、ガイは反撃し、するとジャグラーはブラックキングを出現させて、ガイはウルトラマンオーブ、ハリケーンスラッシュとなり、オーブスラッガーランスでブラックキングに対峙するが、苦戦する。バーンマイトにフュージョンアップして、しかしブラックキングに追い詰められて、ジャグラーはオーブにとどめを、としたときに、突然後ろから撃たれて、ナグスの仕業であり、暗殺宇宙人、ノストラの策謀は、オーブとジャグラーを共に抹CENSOREDることであり、オーブはストビュームバーストも効かず、カラータイマーが点滅、そしてジャグラーはナグスに撃たれて姿を消す。オーブはこれに衝撃を受け、ジャグラーのカードを手に入れるのがノストラとナグスの目的であり、オーブはストビュームダイナマイトでブラックキングを倒す。 
 SSP本部に、ジェッタとシンが来てタイムカードを押し、すると、ガイも戻ってきた。
 そして、惑星侵略連合、ナグスはジャグラーのカードを手に入れて、怪獣総進撃と口走ると…と言うと、突然後ろから斬られて、ジャグラーはベムスターのカードでナグスの攻撃を交わしており、そしてジャグラーは魔人態になり、ノストラを惨CENSORED、ベリアルのカードを手にしたのだった。
 
No.11637 - 2016/09/10(Sat) 15:25:52

ウルトラマンオーブ 第10話 ジャグラー死す 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) ウルトラ初、宿敵との対峙と敵の設定
 今回、オーブではジャグラス・ジャグラーがレギュラーの宿敵として設定されて、特撮でのヒーローと宿敵とは、キカイダーとハカイダー、ライオン丸とタイガージョーがあり、しかしこのジャグラス・ジャグラーの展開は、敵の中でやられたと思ったら逆襲と、ガンダムのシャアが、ザビ家を倒すためにジオン軍に入った経過も思わせて、そしてこの惑星侵略連合は、メンバーが信頼でつながっているのではなく、互いを信じず、このようにも策略のためには、オーブと戦うものも暗CENSOREDるという展開、ウルトラでは、悪の側が信頼してやっている例はなく、ギンガ以降、悪の側が、東映ヒーローで、最後は内ゲバを起こして崩壊する(デンジマンでの展開に始まり、シャリバンなどあり)展開に似ており、そして、惑星侵略連合とジャグラス・ジャグラーは、どちらもやることが実に汚いと言うか、特にナックル星人は初代が帰マンでやった極悪のやり方にも通じるものであり、このような展開に対して、颯爽と、正々堂々と立ち向かうガイ、オーブのカッコよさが目立ち、これは、悪の側が、自分たちの目的が異なり、しかしオーブ打倒というのみで一致するのみで、いつ仲間割れするかわからない展開はスリリングで、最後、ジャグラス・ジャグラーの魔人態が出たときは驚きました。
(2) 強敵、ブラックキング
 今回は、実体化する怪獣はブラックキング、帰マン37話で帰マンを倒したものですが、しかしブラックキング自体はそれほど強力な怪獣ではなく、ナックル星人も帰マンの能力を調べて、ブラックキングで勝てる保証がなく、坂田兄妹惨殺のショックの中で、それもナックル星人とともに攻めて倒したのであり、しかし後編では初代マン、セブンの友情により本来の力を取り戻した帰マンに圧倒されて倒されましたが、今回出たブラックキングは、大怪獣バトル、ウルトラ銀河伝説以降最強で、オーブの様々な技を跳ね返し、まさに帰マン37話のようなものを見せてくれました。
 今回は、ナックル星人ナグスと、ノストラの目的はジャグラス・ジャグラーの持つ魔王獣のカードであり、オーブにはとどめを刺さなかったものの、これは、ジャグラス・ジャグラーが単なる悪役ではなく、ハカイダーやタイガージョーのようになる前兆かもしれません。
No.11638 - 2016/09/10(Sat) 15:26:26

ウルトラマンオーブ 第10話 ジャグラー死す 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(3) 廃墟での肉弾戦
 ガイが、ジャグラーと決着をつけるのは、閉鎖された牧場であり、このような廃墟でのバトルは定番で、そしてガイはゼットン星人との戦いでも、肉弾戦の本格的なものを見せており、ウルトラでは、ギンガS以降、敵の幹部と、人間のアクションがよく描かれるものの、今回も、双方の駆け引きを見せてくれて、等身大でのバトルは東映ヒーローの本領ですが、オーブだと肉弾戦は最近のライダーや戦隊より激烈であり、そして、ガイ=オーブ、ジャグラーともにまだ明らかにされていないし背景があり、それを見せつつの展開は面白いものです。
(4) 愉快なSSPメンバー
 今回はSSPのメンバーはほとんど出てこずであり、しかし、ナオミのバイトではたこ焼きを、それも冷えたものしか買えず、食傷気味というのが面白いものであり、しかし、前回はハンバーガーをみんなで食べていたので、この辺りはユニークであり、そしてSSPにタイムカードがあるのも驚きで、これは通常の事業者であり、このようなものは過去のウルトラには出てこなかったので、今回はガイvsジャグラーの展開に、様々な仕掛けがあったのが意外です。
(5) 敵側の、次なる展開は?
 最後、ナグスが報告すると、ジャグラーに日本刀で斬られてしまい、そして魔人態にジャグラス・ジャグラーがなり、ノストラも殺害してベリアルのカードを奪う展開は衝撃で、敵側のこのような生々しい描写は近年のライダーや戦隊でもなく、そしてメフィラス星人はメビウスに続いて仲間?に殺されたことになり、驚くべき展開です。
 次回はギャグめいてかなり劇的な展開になりそうであり、今後もウルトラマンオーブから目が離せません!
No.11639 - 2016/09/10(Sat) 15:26:54
ウルトラマンオーブ 第3話 怪獣水域 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:林壮太郎 監督:田口清隆

 SSPの本部?で水道が破裂し、ナオミがピンチで、シンの作ったポリマーの銃で止めた。が、ジェッタが風呂に入ると、臭くてエライことである。他方、ガイは一番風呂に入ろうとしたら、臭気で銭湯は臨時休業、銭湯の親父さんから臭気について聞かされて、ガイはジェッタほど感じない。しかし、ガイは風呂に入るために、原因を突き止めようとする。
 東京近郊に水ノ魔王獣、マガジャッパが現れて、それが原因である。ガイは立ち向かおうとして、オーブリングを落としてしまい、ジャグラス・ジャグラーに取られてしまい、何とか取り返すが、ジャグラーは昔のオーブなどと、挑発的な言葉を残して消える。
 そして、SSPらは、渋川が情報を求めてやってきて、シンが古文書からマガジャッパを探り当てて、郊外の湖に行く。そこでマガジャッパを発見し、渋川は危険だとナオミたちに去るように言うが、ジェッタは情報を発して多くの人を避難させるべきと放ち、シンの作った銃で渋川がマガジャッパを攻撃するが、第2撃の前に逆に攻撃されてしまう。
 ガイはマガジャッパを止めるべく、ウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンにフュージョンアップして戦うが、名乗りの口上の最中に攻撃される、風で吸い寄せられて悪臭の攻撃を受ける、姿を消すマガジャッパに苦戦し、そしてタロウと、メビウスのカードにより、バーンマイトにフュージョンアップ、反撃し、俺に触るとやけどするぞと、ストビュームダイナマイトでマガジャッパを倒す。そして、マガジャッパを封印していたのは、ジャック(帰マン)であった。他方、ジャグラーも怪獣のカードを回収、最後の一枚まで頼むぞオーブと嘯く。
 事件は解決し、ガイとナオミ、ジェッタ、シンは銭湯を楽しむのであった。ガイは、一番風呂は地球上で最高と語り、そしてジェッタとシンが飛び込み、ガイは飛び込むなと叫ぶのであった。
No.11616 - 2016/07/23(Sat) 16:24:56

ウルトラマンオーブ 第3話 怪獣水域 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 昭和テイスト満開
 今回は、銭湯が舞台になり、しかし21世紀になり、昭和型の銭湯は少なくなり、家庭にお風呂が普及してもう40数年、他方スーパー銭湯が人気で、このような昭和テイストの銭湯はテレビに出ることはほとんどなくなり、これは昭和テイスト満載で、ウルトラでは、第1次シリーズの際には家庭に風呂が普及しておらず、みんな夕方には銭湯に行き、その際にウルトラシリーズの放送されている時間帯(夜7時)は、銭湯はみんなウルトラシリーズを見ているので、ガラガラという伝説があり(当時はビデオがなく、放送される時間にテレビの前にいないとみられなかった、これも昭和そのもの)、僕もギリギリその頃のことを覚えている世代ですが、このような昭和テイストの世界が出てくるとは面白く、銭湯が舞台のテレビ番組は、TBSでやっていた時間ですよ、があり、大人気シリーズで、堺雅明さんが何かあると「そうだ、ウルトラマンを呼ぼう」と言うのはもう伝説であり、近年の仮面ライダーやスーパー戦隊、あるいはガンダムでは昭和を思わせる演出はテレビではまずないのに対して、これは面白いものです。
 昨夜のTBSラジオの番組でウルトラマン50年が語られて、教師の神谷和宏さん(73年生まれ)、初代マンやQは50年前で、今の子供たちには、自分たちにとって戦前の作品のようなものとも語られて、しかし今の子供たちにとって、こんな昭和テイストはどう見えたのでしょうか?
 また、オーブがバーンマイトになり、俺に触るとやけどするぜ、というのも、昭和の石原裕次郎さんや小林旭さんたちの、1950年代の映画でのセリフであり、このあたり、おそらく現場のスタッフでこれらのセリフに直接接した人はほとんどいない(もちろん、今はDVDで見られるのですが、初期の平成ウルトラのメイン監督であった村石宏實さんはこういう映画のファンで、当時裕次郎さんや小林さん、吉永小百合さんと共演された浜田光夫さん(アイアンキングも好演)にこの時代へのオマージュのセリフがあり、さすがに僕もこれは直接にはわからず、後日ムック本で見て分かったのです)、昭和テイスト満載のものは面白かったです。
(2) 悪臭が武器の怪獣
 今回登場したマガジャッパは悪臭が武器であり、このような怪獣はウルトラシリーズにはあまりおらず、むしろ昭和ウルトラでは毒ガスを吐く怪獣がたくさん出ましたが、毒ガスは今ではテレビにおいて描写禁止(オウム事件の影響のためらしい、このほか、細菌をまくものや貯水池に毒を入れるのも今はだめ)、ウルトラ以外で、グリッドマンに悪臭の怪獣が出たことがあるものの、今はテレビでも表現規制が厳しく、ご存知のように怪獣を切断する描写は今はだめで、さらに仮面ライダーだと、平成ライダーの初期に許されても、今はだめな表現もあると言うことであり、そんな中で、工夫して面白いものを見せてくれるオーブのスタッフにはただ脱帽です。
(3) 変身アイテム盗難、さっそく
 今回、ガイが変身しようとして、オーブリングを落として、ジャグラーに一時奪われる描写があり、これはセブンで再三あった変身アイテムの盗難より、初代マンでハヤタがベーターカプセルを良く落としていた描写に通じるものです。変身アイテムを落とす、盗難は平成でも続いているものの、こういう描写は楽しいものであり、そして、ジャグラーとガイは様々な因縁がある模様で、第1話の冒頭でマガゼットンと戦っていたのが、本来のオーブであり、そして今は事情があり、他のウルトラマンの力を借りての変身になっており、かなり伏線が張られている模様で、これは今後が楽しみです。
(4) 戦闘部隊は活躍しない
 今回、ビートル隊の渋川は第1,2話ではチョイ役に近かったのが、SSPとともに活躍するかと思いきや、銃を発射して、逆に攻撃され、であり、まだビートル隊が怪獣を具体的に攻撃する描写はありませんが、これは過去のウルトラマンの王道を逆に取ったものであり、そして渋川が最後生還してサムアップするのは、ヒーローものの王道(仮面ライダークウガの五代雄介など)です。
No.11617 - 2016/07/23(Sat) 16:25:27

ウルトラマンオーブ 第3話 怪獣水域 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(5) 名乗り中に攻撃される
 そして、ガイが変身して、俺の名はオーブ…と口上を名乗る間に攻撃されるというのもユニークであり、これはむしろ東映ヒーローで、ゴレンジャー以降の、名乗り口上の時に攻撃されるという突っ込みは、それこそゴレンジャーの75年の時点からあったものの、それを破るのは一種のタブーであり(海外でもパワーレンジャーで、名乗りの間に攻撃されると当初は突っ込まれたものの、今は逆に日本の文化によるもので、世界的に受け入れられています)、こういう面白いものを見せてくれるのも、今回のオーブの魅力であります。
(6) ヒーローの声はオリジナル
 第2の形態、バーンマイトとタロウとメビウスの力によるもので、タロウの声は篠田三郎さんのものを使い、メビウスは五十嵐隼士さんの声、タロウはギンガ以降、石丸博也さんの声であったのが、今回テレビのオリジナルを使ったのはスタッフのこだわりを感じます。
 また、第3話にして初のタイプチェンジであり、平成ウルトラ恒例のタイプチェンジは、ティガだと第1話で3タイプともに登場、ダイナは第2話でミラクル、第4話でストロング登場、コスモスだと第2話でコロナ登場であり、これはオーブだとタイプチェンジに他のウルトラマンの力が要り、そのカードを要するためで、仮面ライダーだと、クウガでは4つの基本フォームが揃うのは第10話などもありました。近年の仮面ライダーはタイプチェンジを頻繁にするので、最終盤まで新しいフォームが出ます。
 そして、バーンマイトの必殺技はストビュームダイナマイト、タロウのウルトラダイナマイトと、メビウスのそれを受け継ぐものであり、このタイプの必殺技はファイヤーマンのファイヤーダッシュや、ジャンボーグ9のダイナマイトパワーと、円谷10周年記念作品に集中しています。
(7) 最後は、みんなで銭湯
 ラストシーン、ガイとジェッタ、シンが男湯、ナオミが女湯の、みんなで銭湯に入るシーンなど、テレビで見るのは何十年ぶりであり、ナオミが石鹸を貸してとして投げ入れてもらうシーンは、先の時間ですよなどにあり、もう昭和テイストたっぷりであり、このような銭湯のシーンは、エヴァンゲリオンでシンジとカヲルがいるシーンがあったくらいです。監督の田口さんは、このような70年代の作品を研究して取り入れられているのは面白いものです。
 なお、ウルトラマンが直接人間に変身しているタイプのウルトラマン、セブン、レオ、80、メビウスは第1話の段階で地球に来ていたと思われるものの、ガイはどうやら第1話のかなり前から地球にいた模様で、このあたり、過去のウルトラマンとの違いを見せていて、面白い世界です。これからもウルトラマンオーブを応援いたします。
No.11618 - 2016/07/23(Sat) 16:26:04

ウルトラマンオーブ 第4話 真夏の空に火の用心 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:三好明央、監督:アベユーイチ

 ナオミたちのところは猛暑に襲われており、ジェッタとシンはナオミのバイト先に行くが、冷房の効いた部屋は満杯である。ガイは、町のアイス売りの人から、何を選ぶかで迷い、しかし、そこに、巨大な火の玉が現れる。ガイはオーブに変身しようとして、カードとアイスの棒(ハズレ)を間違えてしまう。ウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンにフュージョンアップし、まずは水を放ち火を止めようとするが止まらず、巨大なウルトらスラッシュを放つも、通じず、スペリオン光線の発射もダメであり、そしてカラータイマーが点滅を開始し、オーブは火の玉を大気圏外に遠ざけようとするが、タイムリミットになり、敗退する。
 地上に落ちて、変身の解けたガイに、ジャグラス・ジャグラーは謎の言葉をかけて、ガイはナオミたちに助けられる。ガイは、ものすごい熱であり、病院は、熱中症の患者で満員、ガイは、身元や連絡先のわかるものを持っていない。ガイは、うなされる中、過去の、異国の少女との記憶にさいなまれていた。オーブの落ちたところにガイがいたので、ジェッタはガイがオーブの正体かと言うが、シンは、オーブは5万トンあり、質量保存の法則で人間がウルトラマンになることはありえないと語る。
 渋川がSSP本部を訪れて、ビートル隊の冷却材攻撃も効かず、何かわかるものはないかと聞き、シンは古文書からマガバンドンのことを調べて、渋川は火の玉の正体が怪獣と知り、地対空ミサイルを撃つと、火の玉は降下を開始し、地上に火炎攻撃を始める。そして、ガイが気づき、するとナオミたちは、防火服に身を包み、このスクープをという。危ないというガイに、ナオミは情熱で火を吹き飛ばすと語り、これはガイのヒントになる。
 ナオミたちが出動し、ガイは危なっかしい奴らと言いつつ、タロウとメビウスのカードで、ウルトラマンオーブ、バーンマイトに変身し、ナオミたちはオーブが生きていたことに歓声を上げて、しかし車は吹き飛ばされる。オーブは、待ってろ魔王獣、今度の俺は違うと言い、ストビュームバーストで魔王獣の火を爆風消化し、するとマガバンドンが現れて、主題歌をバックにオーブは戦い、スペシウムゼペリオンになり、スペリオン光線の攻撃でマガバンドンを倒した。
 ガイは、マガバンドンを封印していたのがウルトラマンゼロと知り、他方、ジャグラーは4枚目のカードを手に入れて、闇と光、風、土、水、火の6つの魔王獣が揃ったというのです。
 ナオミたちが戻ると、ガイは元気になり、しかしナオミたちのアイスを食べていたのである!問い詰めようとしたら、ガイはアイスの代金を置いて、謝意を書いて、消えていた。
No.11619 - 2016/07/30(Sat) 15:28:48

ウルトラマンオーブ 第4話 真夏の空に火の用心 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 火の怪獣とパンドン
 今回は、猛暑をもたらす火の玉の怪獣であり、パンドンはセブンの最終回前後編に出て以来、平成セブン(ネオパンドン)、超ウルトラ8兄弟(キングパンドン)、ギンガ第1期に続く登場で、スタイルはセブンに登場した初代を踏襲し、これは、もともとパンドンのデザインは、ネオパンドンやキングパンドンの方がオリジナルに近く、しかし第1次ウルトラシリーズ時の造形、特撮技術では描写が困難であり、セブン時の造形になったというのです。
 今回は、火を使う魔王獣の設定で、火の玉になり一度はオーブを退ける展開は、強い怪獣の描写であり、特撮はギンガS以降、シリーズごとにパワーアップしているのはうれしいです。
 また、猛暑をもたらす怪獣という設定は、ダイナのソドムやガイアの熱波襲来が過去にあり、前者はギャグものでしたが、今回のマガパンドンは怪獣災害と言うべきもので、そして当初、オーブがスペシウムゼペリオンになって対応しても対処できず、大気圏外に運ぶのがやっと、という展開は、似ているものにティガのGUTSよ宙へ、で基地とともに自爆しようとしたゴブニュ・ギガをティガが運び去ろうとするものの、タイムリミットで敗退や、初代マンとシーボーズの最初のバトルにも展開にも似ています。
(2) ヒーローの正体
 オーブが落ちて、そこにガイがいたことで、オーブの正体と結びつける点、これは過去のウルトラシリーズでは、ウルトラマンが人間の変身と知られているシリーズは少なく、他方、初代マンから、イデがハヤタとウルトラマンの関係を疑う描写もあったものの、経過からジェッタがガイとオーブの関係に言及しても、シンが質量保存の法則から否定する展開は面白く、これはシリーズ初の描写であり、過去のウルトラシリーズで、ウルトラマンが人間の変身と理解されていたのは、昭和シリーズの続編であるメビウスのみで、そしてエックスでは、客演キャラクターから人間の変身と把握されたものの、オーブの世界では、ウルトラマンは人間の変身だとわかっていないものであり、面白いものです。そして、ガイがナオミたちに介抱される展開も、これはヒーローものの王道です。
 そして、前半で、ガイがオーブに変身する際に、カードとアイスの棒を間違える展開は、初代マンの、スカイドンの話で、ペーターカプセルとスプーンを間違える描写へのオマージュでしょう。それも、アイスの棒に、ハズレと書いてあるのが、芸が細かいものがあります。
 また、ガイの夢の中に、異国の少女とのシーンが回想されて、これは第1話の冒頭の描写であり、ウルトラでは、ネクサスで姫矢が、セラを助けられなかったことがトラウマになっていた描写にも通じます。今回はアベユーイチ監督の演出、ウルトラにはネクサスから参加されて、そしてウルトラマンゼロの映画、ウルトラゼロファイト、ギンガ第1期と、ウルトラがしんどい時に支えるのに尽力されて、エックスでは名作を演出されて、第20話のネクサス客演編は絶賛されました。今回はギャグとシリアスな要素があり、ネクサスの要素も取り入れて、オーブの監督陣ではベテランのアベさん、冴えています。
(3) ビートル隊、登場するものの
 今回、渋川の所属するビートル隊が出動して、火の玉に冷却攻撃をする展開がありましたが、従来のシリーズの特捜チームのような活躍はなく、ビートル隊は脇役で、しかし怪獣、SFものでこのような防衛組織が脇役になる例は少なく、オーブのスタッフの意気込みを見ます。
No.11620 - 2016/07/30(Sat) 15:29:28

ウルトラマンオーブ 第4話 真夏の空に火の用心 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) 爆風消火と怪獣撃破
 そして、火の怪獣に、爆風で火を吹き飛ばす爆風消火は、現実の消火手段としても存在し、ヒーローものでは、サンダーバードで、火災対策のメカ、ジェットブルドーザーが、火災を大砲で撃って消火する描写が最初で、こういう描写は、ウルトラでは記憶にありませんが、ロボットアニメではあったと思います。
 そして、爆風消火でマガパンドンの実態を暴き、バトルシーンに主題歌という展開は燃えるもので、最後、スペシウムゼペリオンに戻ってとどめという展開も、平成ウルトラヒーローのタイプチェンジは、ティガだと自由にできて、ダイナでは1回の変身で1回しかタイプチェンジできず、などの設定があり、オーブにはダイナのような制限はない模様で、エックスではエクシードになっても、とどめのザナディウム光線は通常モードに戻ってからの展開で、これは坂本浩一さんが、強化体が出たら通常モードがかすむことをさせない設定で、今回のオーブもこれに通じるものがあります。
(5) 4つの魔王獣のカード
 ジャグラス・ジャグラーが、第1話〜4話で4つの魔王獣のカードを集めて、他に光(ゼットン)と闇(ガタノゾーア)があり、初代マンとティガの最後の怪獣であり、このジャグラー、メビウス初期のボガール的な要素と、東映ヒーローに出てくる敵の幹部の要素を持っており、存在感のある悪役で、面白い展開です。
(6) ヒーローはアイスがお好き
 ガイは、銭湯が好きで、さらにアイスにもこだわりがあり、そして、ナオミたちが出て行ったときに、ナオミたちのアイスを食べてしまい、おいおいと思ったら、代金を置いて颯爽と去る展開は愉快で、こんな、代金を置いておく展開はヒーローものより、様々な青春ドラマなどにあり、他人の物を勝手に食べてしまうのは、じゃりン子チエのテツがやっていましたが、今回のガイは勝手に食べても、代金は置いて、おいしかったと手紙を置いて消えるあたり、風来坊の面目躍如であり、アベ監督は、エックスのラグビー編でもそうでしたが、こういう昭和ドラマの要素を、21世紀に新鮮にやってくれているのはうれしいものです。これからもウルトラマンオーブを応援します。
No.11621 - 2016/07/30(Sat) 15:30:07

ウルトラマンオーブ 第5話 逃げない心 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:小林弘利、監督:アベユーイチ

 ガイは公園で傷んだ手作りの人形を拾った。これを見て、異国の少女のことを思い出し、心を痛めた。他方、ナオミは建設現場でのバイトの後で、何者かから、宇宙人、怪獣がいると電話を受けて、それをSSPの本部に連絡するものの、ジェッタは不在であり、そして、ナオミはその女子高生の通報を受けて、ビルの地下に行くが、これは罠であり、相手はゼットン星人マドックであり、ナオミを人質に取り、ガイをおびき寄せる目算だ。地下には、ハイパーゼットンデスサイスがいた。
 ガイは、拾った人形を元主に返すべく、SSPの本部に行き、これを直そうと裁縫道具はないかと聞くと、、ジェッタが直し、そこへナオミを人質に取ったと、マドックからの連絡が来る。ガイはナオミを助けに、現地に行く。
 地下に閉じ込められたナオミは柱に縛られて、叫んでも誰にも聞こえないが、奴には聞こえると語り、セーラー服から、通常のゼットン星人のスーツ(作業着?)に着かえる。そこへ、ガイが現れて、マドックと対決し、ナオミを解放し、奥にはハイパーゼットンがいる、ナオミは、消火器でマドックを牽制し、そして地上に出ると、ハイパーゼットンも出現、ガイはナオミに、無茶と勇気は違うと諭して、ナオミを逃がして、自分はウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンにフュージョンアップし、ハイパーゼットンに立ち向かう。しかし、スペリオンスラッシュは交わされてしまい、ハイパーゼットンはオーブのことを研究して対策を取っていたのだ。すると、ガイは帰マンとゼロのカードでフュージョンアップし、ウルトラマンオーブ、ハリケーンスラッシュになり、それに対してハイパーゼットンはテレポートでオーブを攪乱するものの、オーブスラッガーランスでハイパーゼットンを倒した。
 ガイに戻り、ゼットン星人マドックと戦い、マドックの光線をウルトラマンのカードで跳ね返して、これを倒した。ナオミたちも訪れて、マドックの意図は、オーブを倒して名を上げることであり、そして侵略者かという問いには、こんな腐りかけた星は侵略する価値はないと嘯き、消滅した。今回、渋川が来ても、すべて終わっていた。
 ナオミは、助けてもらったお礼に、ガイにマッシュルームスープを作り、ガイには懐かしい味であった。マトリョーシカをガイは見つけて、ナオミは最後のものは開けてはいけない、パンドラの箱と語り、そして、人形を落とした少女が取りに来て、ガイはまた風来坊に出ようかと言うと、ナオミはここには屋根があると語り、ガイは2,3日世話になることとなった。
No.11622 - 2016/08/06(Sat) 17:39:04

ウルトラマンオーブ 第5話 逃げない心 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 異色の宇宙人の意図
 第5話は、魔王獣ではなく、通常の宇宙人と怪獣の組み合わせであり、ナオミを人質にガイをおびき寄せるゼットン星人マドックのやり方は、帰マンの最終回で、バット星人(ゼットンを連れているのも同じ)が次郎とルミ子を人質に取ったものがルーツであり(他にグロテス星人やブニョも人質を取ったことあり)、そして今回ジャグラス・ジャグラーは登場せず、この地球は、魔王獣やジャグラーだけでなく、様々な相手から狙われている模様で、そしてゼットン星人マドックの意図は侵略ではなく、オーブを倒すことで、地球は腐って侵略する価値なしというのは、セブンの「盗まれたウルトラ・アイ」で、マゼラン星人が地球侵略ではなく、宇宙から消し去ることにも通じて、オーブを倒して名を上げるというものであり、ウルトラでは宇宙人は侵略と破壊工作のためのもので、ウルトラヒーローを倒すためのみに来るというのも異例です。
 ゼットンは、これでマックス以降の全ウルトラヒーローと戦ったことになり、ハイパーゼットンもウルトラマンサーガ以来3回目、ゼットン星人も初代マンを除くと4回目で、今回は少女に化けて、当初セーラー服に宇宙人の頭という展開がユニークであり、さらに、今回もオーブの能力を調べ上げて対策を立てており、これはガッツ星人やナックル星人のようにテスト用の怪獣によるものでない模様で、またハイパーゼットンも固有名があり、魔王獣と異なる存在感を見せてくれました。
(2) 主人公はクール、それでも…
 今回のオーブの設定で、主人公のクレナイ・ガイはクールなタイプであり、ウルトラマンの歴史でもクールなタイプの主人公は初で、過去にガイアとアグルのように、熱血の主人公とクールな好敵手の存在はあったものの(これはガッチャマンとコンドルのジョー、アカレンジャーとアオレンジャーの関係に由来)、ヒーローものでクールなタイプが主人公は、快傑ズバットがあり、実際ズバットの早川健はギターを弾きながらの登場、ガイはオーブニカを吹いての登場と意識されて、それでも、ナオミのピンチに、身を挺して駆け付けるのは、もちろんヒーローなら誰でもやることですが、他方今回もラムネを飲んでいるなど、ギャグ的な要素もあり、奥行きのある設定で、また公園で人形を拾い、これを直してやろうと、ジェッタやシンに裁縫の道具はあるかというのも面白いものであり、さらに最後、ナオミの手料理に興味を示すなど、様々な要素があり、ウルトラではあまりグルメ的なものは描かれないので、面白いものです。
(3) 卑劣な敵とのバトル
 そして、ガイがナオミを助けに行く展開、ゼットン星人マドックのやり方は汚く、人質を取ってガイを仕留めようとするものであり、これにガイは正攻法で対決し、これは、ガイにとって、ナオミは、第1話の冒頭などで描かれた異国の少女との関係もある模様で、ともかく、汚い敵に正々堂々と対決していく姿勢はヒーローの鏡であり、さらに、能力を調べられたウルトラヒーローが、タイプチェンジして対応するのは初であり、ハリケーンスラッシュはどうやら、過去に知られていなかった能力の模様で、当初、スペシウムゼペリオンではスラッシュが通じず、しかし過去にウルトラスラッシュ系の武器はすべてゼットンに通じておらず、そして、タイプチェンジにより、高速移動でハイパーゼットンの瞬間移動に対応し、過去、ウルトラヒーローとゼットンとの対決は、一人で倒したのは帰マンが2代目を倒したときのみであり、他は人間や別のウルトラヒーローの力を要しており、今回は帰マンとゼロの力を借りた形態での対応は、過去のウルトラヒーローとゼットンの対決に通じるものです。
 また、ハリケーンスラッシュになり、ビルの上から現れる展開は、アベユーイチ監督がエックスのネクサス客演編でもやっており、ファンには楽しいものです。
No.11623 - 2016/08/06(Sat) 17:39:43

ウルトラマンオーブ 第5話 逃げない心 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) 人間に戻ってのラストバトル
 そして、ハイパーゼットンを倒し、ガイに戻り、ゼットン星人マドックと肉弾戦を展開するのは、ウルトラでは初のことであり、巨大怪獣を操っている等身大の宇宙人は、過去では特捜チームが倒すことが多く、しかし今回は人間に戻ってからの決着、マックスのキングジョー編では、ゼットン星人は夏美に倒されており、今回はガイの持つウルトラヒーローのカードが盾のようになり、過去に、80がギマイラの光線攻撃をブライトステックで跳ね返した例などがウルトラではあり、こういう過去の作品のオマージュは実に痛快です。
 また、今回もビートル隊は渋川が少し出たのみであり、特捜チームなし、民間のサークルが関与する設定は成功しており、ギンガ以降、等身大バトルが活用されているのは面白いものです。
(5) 信頼と友情と
 そして、ガイの過去の体験、異国の少女とナオミに何か関係がある模様で、ガイとSSPの3人にはまだしっかりした友情や信頼は表面的には見られないものの、今回の件で、彼らに友情が芽生えた模様があり、マトリョーシカのくだりも、物語の設定上深みがあり、そして、サブタイトルの逃げない心の意味、ナオミのセリフにあり、人間ドラマも、ハードな重厚さを前面に出すことはなく、それでも考えさせられて、正義とは力ではなく、信頼と友情が生み出すものだと思いました。
 そして、シン・ゴジラが映画として大ヒットであり、ゴジラ映画として2000年以降初の週末興行成績1位で、2014年のハリウッド版を超えるヒットであり、このところ特撮は映画で苦戦しており、仮面ライダーの映画は、数年前は週末興行成績1位を連続して取っていたのに、このところ苦戦でしたが、数々の特撮作品の記念の2016年に、過去何度も低迷期を経験しながらも続いている日本の特撮の底力をこれから見せてほしいものです。
No.11624 - 2016/08/06(Sat) 17:40:22

ウルトラマンオーブ 第6話 入らずの森 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]

脚本:中野貴雄、監督:アベユーイチ

 惑星侵略連合のメトロン星人タルデは、喫煙人口の激減でたばこ作戦は不可能とメフィラス星人ノストラに報告し、ナックル星人ナグスがいら立つ。そこへ、ジャグラス・ジャグラーが仲間に入れてくれとやってくる。タルデとナグス、ジャグラス・ジャグラーはカードのゲームをして、勝ったと思ったナグスに、ジャグラス・ジャグラーは、キングの名の付く怪獣のカード5枚のスラッシュを見せつけて勝つ。
 他方、夏、ガイはSSPに居候し、ステテコに上半身裸でナオミのヒンシュクを勝っていた。そこへ、渋川が、森でUFOを見た、調査してほしいと持ってきて、するとガイはいなくなり、そしてSSPの3人は、発見した少年たちから話を聞き、彼らはSSPのサイトを見ていると言う。そして、森の中に入り、ここは開発される予定地で、渋川の特別の配慮で入る。ナオミには、白い和装束の女性が見えるが、他のメンバーには見えない。が、その地下は、惑星侵略連合の基地であり、ナグスは配下を連れてナオミたちに襲い掛かる。渋川の銃も役に立たず、ナオミはSSP退避と言って逃げるのだが、行く先々にナグスたちがいて、時空が曲げられているのである。そこで、シンは石碑を見つけて、たまゆらという女性の石碑であり、と、先の白い女性の招きで、ナオミたちはこの空間から逃げ出せたが、そこへ、ナグスたちが追ってくる。渋川は、柔道の覚えがあると立ち向かうものの、あっけなくやられてしまう。そこへ、響き渡るオーブニカの響き、ガイが現れて、ナグスたちを撃退する。すると、ジャグラス・ジャグラーは、アリブンタのカードを使い、超獣アリブンタを実体化させて、蟻酸で建物を消滅させる。怪獣と叫ぶジェッタに、超獣と嘯くジャグラス・ジャグラー、すると、ガイは初代マンとティガのカードでフュージョンアップ、ウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンになるが、アリブンタの蟻酸と火炎攻撃に苦戦し、するとバーンマイトにフュージョンアップし、火炎消火でアリブンタの武器を封じ、そしてハリケーンスラッシュとなり、オーブスラッガーランスでアリブンタを追い詰め、地下に逃げようとするアリブンタを、地下には古墳があると引きずり出して、空中でとどめを刺した。
 ガイと渋川は無事であり、しかし、ジェッタは、ビデオを逆に回していたのである。
 そして、ノストラが出現、超獣で負けたジャグラス・ジャグラーをなじるが、ジャグラス・ジャグラーは、オーブの手持ちより強いカードでやれば勝てると言うものの、ナグスは、もともと光の側にいたジャグラス・ジャグラーを信じることができるのかと迫った。
No.11625 - 2016/08/13(Sat) 20:40:59

ウルトラマンオーブ 第6話 入らずの森 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 惑星侵略連合出現!
 前回、ゼットン星人が地球に侵略する価値なしと語ったら、今度は惑星侵略連合が登場して、顔ぶれからしてメビウス&ウルトラ兄弟に出てきた宇宙人連合を思わせて、そしてトップに立つのがメフィラス星人ノストラであり、メトロン星人と、ナックル星人は幹部クラスで、こういう敵に組織があるのは、ウルトラだとメビウスが最初で、最近ではギンガ、ギンガSと続いており、しかし東映ヒーローのような明確な組織ではなく、ティガ以来の平成ウルトラの伝統である、抽象的な組織でやっており(これは平成ライダーにも大きく影響している)、そしてオーブの敵には、地球侵略が目的のものと、オーブを倒すのが目的のものがいる模様で、そしてジャグラス・ジャグラーの存在の不気味さ、タルデ、ナグスとカードのゲームをして、大逆転勝利の件も、これはズバットに似たような展開があり、ガイにはズバットの主人公、早川健の要素があるのですが、他方、ジャグラス・ジャグラーにもそのような雰囲気があり、今回のウルトラマンオーブ、今までのパターン、熱血主人公と、クールな好敵手ではなく、双方クールというのが面白いものです。ともかく、昭和特撮の要素が満ちており、今回は脚本の中野さんも、監督のアベさんも70年代のテレビ特撮黄金期を体験されて、それをテレビで再現しようとしているのを感じます。
(2) ステテコ一丁のガイ
 そして、そのクールなガイですが、私生活はクールではなく、夏に、下にステテコ一丁、上半身裸というのは、これはヒーローとしては前例がなく、ナオミに何か上に羽織れと言われるのもユニークであり、本当に型破りなキャラクターであり、そして、ガイが、異変を察知して先に行くために消える…というのは容易に予想出来て、それで、ナオミたちが時空のゆがんだところで危機にあり現れるかと思いきや、そこはたまゆらが窮地を救い、それで、通常空間に逃げてもナグスたちが追いかけてきて、それで渋川が柔道の腕で…という際に、明らかに太陽にほえろを意識したイントロのBGMが使われて、しかし渋川は一発でやられて…という展開は面白いものであり、オーブを見ていたら、これはこうなるぞ、と昭和ウルトラから見ていたものに予想の付く展開と、意表を突く展開があり、なかなか面白いものです。
 そして、ナオミたちのピンチに、最後は駆け付けて、オーブニカを吹くとナグスたちが苦しむ展開は面白く、そして等身大での肉弾戦であり、これもギンガS以降定番となったもので、主人公のうち戦闘能力があるのはガイだけというのは面白いものです。
(3) 逃げるのが作戦!
 今回の大爆笑は、ナグスたちに襲われて、ナオミがSSP、退散と言って逃げたこと、もちろん、戦う戦力を持たないSSPであり、逃げるのは、災害時の避難にも似たものがあるのですが、それでも、今までのウルトラ、いや様々なヒーローもので、こんな時に逃げるというのは前例がなく、これは、特捜チームではなく、民間の非武装組織をレギュラーにして、今までにないものであり、そして渋川が全然役に立たず、このようなキャラクターも珍しく、似たものでは、マジンガーZやグレートマジンガーに出たボスボロットがあつたものの、こちらは曲がりなりにも戦って成果を上げており、このような存在は実に痛快です。
No.11626 - 2016/08/14(Sun) 09:19:02

ウルトラマンオーブ 第6話 入らずの森 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) 昭和ルーツの宇宙人たち
 そして、今回出てきたメフィラス星人、メトロン星人、ナックル星人と、昭和ウルトラにルーツがあり、メフィラス星人が星を売り渡すこと、メトロン星人がタバコ作戦に言及し、他方ナックル星人は配下を連れて汚い手でやってくるというものも、昭和のルーツに見るものがあり、面白い世界です。これはメビウス&ウルトラ兄弟以来の展開で、メトロンは今回あまり出番なしですが、赤い二重構造の宇宙船はセブン以来のもの、マックスにも出てきたものであり、そして古墳を基地としているなど、愉快な展開です。
(5) 怪獣ではなくて超獣
 今回登場したのは超獣アリブンタ、ジェッタが怪獣と口走ると、ジャグラス・ジャグラーが超獣と返すあたりは定番であり、これに立ち向かうオーブ、蟻酸攻撃は初代と同じであり、そして、バーンマイト、ハリケーンスラッシュとタイプチェンジするごとにBGMが変わり、これは、ティガでは3タイプともに同じ戦闘BGMを使っていたものの、ダイナではタイプごとに戦闘BGMは異なり、しかしダイナは1回の変身で一つのタイプしたなれないために、3タイプのBGMが続けて流れることはなく、これはウルトラの初の試みです。そして、タイプチェンジを活用しつつ超獣を倒すオーブの展開は面白いものでした。
(6) 怪奇現象とユニークな悪と
 今回は渋川からSSPに仕事が紹介されて、そして子供たちがSSPのHPを見ているなどというものであり、しかし、渋川はいなくなり、そして最後にガイとともに現れる、これはヒーローのパターンであり、面白いものでした。
 今回は悪の側のシーンで終わり、ジャグラス・ジャグラーはかって光の側にいたことや、悪にも奥行きがあり、昨日は宝塚の手塚治虫記念館にウルトラマンティガを見てきましたが、小さな子供たちから、私のような第1次ウルトラをリアルタイムで見たものまでいて、ウルトラマンは人気で、そしてシン・ゴジラが社会現象というべき盛り上がりであり、今後もウルトラマンオーブ、日本の特撮が楽しみです。
No.11627 - 2016/08/14(Sun) 09:19:46
ウルトラマンオーブ 第2話 土塊(つちくれ)の魔王 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本:小林雄次 監督:田口清隆

 SSPのメンバー、ジェッタは怪奇現象を探り、シンは徹夜で、ナオミは風呂から上がり、SSPのHPにのみウルトラマンオーブと載ったものの、他のHPに引用されるものであり、シンは新たな怪奇現象を感知するものの、ナオミは家賃を払うためにバイトに行き、調査を二人に任せた。 
 ガイは銭湯から出て、ラムネをうまく開けられない少年のを開けようとして、こちらもうまく行かず、そこで、地面の陥没が起こりビルが破壊される。ジャグラス・ジャグラーの仕業である。魔王獣を復活させようとして、そこにガイがオーブニカを吹いて現れて、対決になり、ジャグラーは他にも工作して、魔王獣を復活させようとしていたが、ガイはジャグラーに逃げられた。陥没現場をガイは調べて、渋川に不審がられるのである。
 シンの発明で、断層によりビルが陥没すると見て、あるビルに危ないと警告するが、破壊されたのは別のビルであり、そして、シンとジェッタは、古文書から、東京・多摩地区での4つの場所によるものと突き止める。
 バイトしていたナオミは、ジャグラーを発見し、不審に思い後をつける。と、ビルの地下で何か工作しており、ナオミはスマホで撮るが、そこに電話がかかり、その後いなくなったと思ったジャグラーがナオミに迫るも、ガイが現れて、ジャグラーと対決するが、ジャグラーはカードで魔王獣マガグランドキングを復活させる。ガイはウルトラマンオーブ、スペシウムゼペリオンで対決し、強力な光線を放つマガグランドキングにスペリオン光線を浴びせるが、強力な装甲で通じない。そして、マガグランドキングの攻撃でビルが倒れて、ナオミがその下敷きになるところを、オーブは間一髪ビルをのけて助けた。しかし、活動限界も迫り、マガグランドキングの光線攻撃に苦戦するオーブ、しかし、その光線が、ガラスでできたビルでは跳ね返されたのを見たオーブは、バリアでマガグランドキングの光線を跳ね返し、矛盾の言葉にあるようにも強力な盾と矛は両立しない、これでマガグランドキングの装甲を破壊したオーブは、スペリオン光線でマガグランドキングを倒した。
 再び銭湯、ガイはさっきの少年のラムネを、今度はうまく開けることができた。そこに、SSPの3人が来て、ガイは知らない方がいいと言うものの、名前、クレナイ・ガイを名乗った。
 しかし、ジャグラーは、何とオーブに感謝して、新たな策謀を始めていた。
No.11611 - 2016/07/16(Sat) 17:22:55

ウルトラマンオーブ 第2話 土塊の魔王 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) ポイントは温泉、銭湯
 今回、冒頭、ナオミが風呂に入っていたり、またガイと少年が銭湯を出たところなど、こういう下町感は21世紀のヒーローものでは珍しく、下町の描写だと、セブンの円盤が来た!などにあったものの、他方、高層ビルの並ぶシーンもあり、銭湯を21世紀にこのように描くのに、妙があります。
そして、SSPには本当にHPができており(http://somethingsearchpeople.com/ )、しかし、現実にこのようなサークルがあったとしたら当然HPはあるもので、また、特捜チームがあっても、現在ならHPはあって当然であり(現実に警察や自衛隊はHPを持っている)、このようなリアルさや、架空の組織のHPを作ってしまう当たり、スタッフのお遊びと、そして余裕を感じます。
(2) ジャグラス・ジャグラー、本格的な暗躍開始
 今回のライバル、ジャグラス・ジャグラーは第1話ではそれほど暗躍せず、ただしウルトラマンオーブの名前をSSPに伝えるなどして、そして第2話では怪獣を、カードを使用して召喚するもので、これはギンガとギンガSではスパークドールズによる怪獣の召喚であったものが、このような幹部の暗躍があり、そして早速ガイと対決する当たり、このようなライバルの敵キャラとの対峙は、このところ平成ライダーでよく見られるものですが、ジャグラス・ジャグラーはスーツを着こなすスタイリッシュなものであり、ナオミが追って、そして消えて、後ろから迫るというのはホラー的な定番であり、そこにガイが颯爽と現れるのも、ヒーローもののお決まりですが、ガイはウルトラの主人公としては珍しくクールなタイプであり、ウルトらの主人公は、熱血漢が主体であり、このようなクールな役どころはガイアに対するアグルのようなものがあったものの、ズバットの早川健を意識したキャラクターは実に面白いものです。
(3) 敵の破壊工作と、それに対峙する主人公
 ジャグラーがビルを次々と破壊する展開は、ティガの第3話「悪魔の予言」にて、キリエロイドが破壊工作をするのと通じるものもあり、それに対して、SSPのメンバーが阻止しようと走り回るのも同じであり、ジャグラーに対峙する力を持っているのはガイのみで、SSPのメンバーは戦闘能力を持っていないのがユニークです。また、ガイは組織に属しておらず、特捜チームがない設定とはいえ、ウルトらの主人公が組織に属していないのは初めて(特捜チームのないギンガ1期と、レオの円盤生物シリーズを除く)、ミラーマンやジャンボーグAだと主人公は特捜チームに属さない設定(ただし、両者ともに後半は特別隊員になる)でしたが、ウルトらでは初のことです。
No.11612 - 2016/07/16(Sat) 17:23:29

ウルトラマンオーブ 第2話 土塊の魔王 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(4) 名乗りを上げるウルトラマン
 そして、ガイはオーブに変身すると、「俺の名はオーブ、闇を照らして悪を撃つ」と名乗りを上げて、これは主役ウルトラマンだと初めてであり、これも、東映ヒーローは、ゴレンジャー以降変身したら名乗りを上げる例が多いですが、これはガイとオーブが一体であることを使った設定であり、過去にもしゃべるウルトラマンは、前作のエックスやゼロがあったものの、名乗りを上げるものの、その他のしゃべることは少ないのは過去のウルトラマンの伝統によるものですが、ガイの設定には快傑ズバットの要素もあり、実際ズバットの口上を思わせるものもあり、これは面白いものです。
 そして、第2話では、変身したオーブがビル街をあるくと、ビルの中から歩く姿が見えるシーンなど、凝った映像であり、またオーブが赤く光るとティガのパワータイプの力、紫だとスカイタイプの力というのも面白く、そして魔王獣としてのマガグランドキング、グランドキングが市街地に現れるのは初で、大変な破壊力であり、これはウルトラマン物語での登場時、ウルトラ6兄弟総がかりでやっと倒した強さも見られて、スペリオン光線を当初跳ね返す装甲、しかし、オーブはマガグランドキングの光線がガラスのビルにあたって跳ね返るのをヒントに攻略する当たり、また装甲と矛は両立しないという展開なども、実にスリリングであり、過去にも怪獣の装甲を破るのは、パワードがドラコの装甲を、WINRの攻撃で破壊してもらいそこに光線という展開、あるいは、帰マンがキングザウルス3世のバリアを、バリアを放つ角を流星キックで破壊して倒すようなものもあり、今回は鮮烈です。
(5) 冴える田口演出
 第1〜3話は田口清隆さんの演出、日本の特撮ヒーロー、怪獣界の期待の人物であり、魔王獣は、怪獣よりは災害をもたらすものとして描かれて、生物兵器的なものとも異なり、ともかく、怪獣の大変な存在感であり、それと対するウルトラマンオーブの存在感、アクションなど、これはセットにかなりCGを使ってのものと思われますが、素晴らしい特撮であり、またドラマも、様々な伏線が隠されている模様で、1話完結型のものではなく、大河ドラマ型(ガイアやメビウス的)のものを見せてくれて、今後の展開にも期待されます。前作のエックスは王道の作品であり、今回のオーブはかなり変化球と言うものの、根本的には過去のウルトラの流れを汲んでおり、作品を見たら、かなり余裕があり、遊びの中に発見があります。
 オーブは、大きな話題にもなっています。
http://www.excite.co.jp/News/reviewmov/20160716/E1468631912161.html
 今月の末にはシン・ゴジラも公開されて、来月は仮面ライダーの映画もあり、今年は特撮ファンには期待の時です、オーブ、これからも応援しています。
No.11613 - 2016/07/16(Sat) 17:23:59
ウルトラマンオーブ 第1話 夕陽の風来坊 あらすじ / 棺桶のジョー [近畿]
脚本 中野貴雄 監督 田口清隆

 異世界で、光の巨人と怪獣(魔王獣、この場合ゼットン)が戦うのを少女が見て、光の巨人は魔王獣を倒すものの、回りは火になり、人間となった光の巨人は絶叫する。
 そして、日本、東京、超常現象を調べるサークル、SSPはキャップのナオミ、メンバーのジェッタ、シンとともに怪奇現象を追い、シンの発明で探すことにしたが、そこへ大家がSSPの家賃を取りに来て、3人は裏口から出動する。他方、冷凍の宅配車に、謎の男、クレナイ・ガイがいて、何と零下20度とのところに5時間いて、平気であった。
 SSPのメンバーは、ナオミの叔父でビートル隊の渋川に呼び止められて、すると怪奇現象発生で、追いかけるSSPの車は巻き込まれて、するとガイが逃げろと言い、そして巻き込まれた車は、光の巨人に助けられる。
 そして、再び怪奇現象を追うSSPの3人、コーヒーを買いに行ったナオミは、謎の男、ジャグラス・ジャグラーとぶつかり、するとまた怪奇現象であり、低気圧に巻き込まれたナオミは、ガイに助けられて、そしてガイは渋川にナオミを託して、そこに魔王獣、マガバッサーが出現、証明写真の機械に入り、ウルトラマンと、ティガのカードをフュージョンアップして、ウルトラマンオーブに変身して、名乗りを上げて、マガバッサーに立ち向かう。驚くSSPのメンバーの前に、ジャグラス・ジャグラーが現れて、あれはウルトラマンオーブだと語り、そして去る。 
 戦うオーブは、タイムリミットが近づき、カラータイマーが点滅し、するとウルトらスラッシュを放ち、逃げるマガバッサーを追ってこれを当てて、そしてスペリオン光線で、マガバッサーを倒した。
 そして、写真の機械に、何とガイの変身するところが映っており、ガイは倒したマガバッサーからカードを回収、マガバッサーを封印していたのは、メビウスであった。そのガイに、ナオミはオーブニカを返し、それをガイは吹いて去るが、そのメロディーをナオミは知っていた。
No.11607 - 2016/07/09(Sat) 15:43:08

ウルトラマンオーブ 第1話 夕陽の風来坊 考察 / 棺桶のジョー [近畿]

(1) 42年ぶり、4年連続新しいウルトラマンの登場
 今回のウルトラマンオーブは、ウルトラマン50年の作品ですが、30年のティガ、40年のメビウスのように記念作品ではなく、新作シリーズとて捉えられて、ティガ、メビウスが王道の作品であったのに、今回は特捜チームの設定をなくすなど、新規の展開があり、そして1〜2クールの作品ながら、4年連続新しいウルトラマンのテレビシリーズが制作されるのは第2次ウルトラシリーズ以来42年ぶりであり、これは当時の第2次怪獣ブームや変身ブーム(毎日ゴールデンタイムに特撮ヒーロー番組が放映されていた)とは異なり、特に今テレビは厳しく、視聴率やおもちゃの売り上げなどで定常的に高い数字を上げないと存続できない中、これは大変なことであり、確かに、仮面ライダーとスーパー戦隊シリーズは長く続いているものの、これは東映とテレビ朝日の緊密な連携があるためで、根本的に弱小の会社である円谷さんが、このしんどい時期に、これだけのシリーズを続けるのはものすごいことです。
 監督の田口さんも、ギンガ以来、1〜2クール作ってまた休み、というのはしんどいところもあると、おそらくライダー、戦隊との意識もあるのでしょうが、しかしこれだけの水準なら、1年に2クールでも文句はありません。
(2) ウルトラマンが直接人間に変身
 ウルトラシリーズでは、ウルトラマンが地球人と一体化している設定の方がはるかに多く、ウルトラマンが直接人間に変身しているのは、テレビの主役ではセブン、レオ、80、メビウスのみですが、しかし他の巨大ヒーローだと、圧倒的に直接人間に変身が多く、一体型はグリッドマンくらいで、ミラーマン、ファイヤーマン、他社でスペクトルマン、ゾーンファイターなど、ほとんどは直接変身で、しかし巨大ヒーローではウルトラマンが圧倒的に多い(第2次怪獣ブームの後では、巨大ヒーローはメガロマンとグリッドマンのみ)ので、このような形になっています。
 また、今回もガイの一人称は「俺」であり、しかし過去の直接変身の4人は僕を主体としていたので、異色であり、さらに、ギンガ以降、4人の主人公は全て一人称が俺であり、ウルトラだと僕を一人称とする例が多い(仮面ライダーは平成になり大半が俺)のですが、これはポケモンや妖怪ウオッチの主人公が俺を一人称としているのも大きいのかも知れません。
(3) 主題歌、水木一郎アニキ!
 今回のオーブの主題歌を歌うはアニメソングの帝王、水木一郎アニキであり、水木さん、ウルトラでは昭和の劇場版の主題歌や、アンドロメロス、あるいは平成に入り、円谷30周年で帰マンやエースのNG版主題歌を録音されたものの、特撮のテレビシリーズの主題歌は初であり、しかしウルトラだと、いわゆるアニメ歌手の方が主題歌を歌ったのは、ささきいさおさんがザ・ウルトラマンや平成セブンを歌っていたくらいで、また子門真人さんは、円谷音楽出版の社員のために、セブンの英語版やファイヤーマン、ジャンボーグAを歌われたものの、オリジナルのウルトラでの主題歌はなし(カヴァー版のタロウ、レオは子門さん)で、意外にもアニメ歌手のスターの方が特撮のテレビシリーズの主題歌を歌うのは初です。
 水木さんは、特撮ソングも多数歌われて、特に昭和の石ノ森作品で多く歌われて、特撮ソングを歌った数は多分一番多く、水木さんもアニメ歌手45年で、もう大御所、海外にもファンのあるいわばリビング・レジェンド、そんな方の主題歌はぐっと来ました。
(4) あえて、特捜チームを設定しない
 今回、メイン監督の田口さんは、ウルトラマンエックスが王道の作品であり、それで今回はいわゆる差別化のために、特捜チームを設定せず、ウルトラシリーズで特捜チームがないのは、レオの円盤生物シリーズと、ギンガの1期のみですが、その代わりに設定されたSSPはサークルであり、そして家賃を払うのも大変で、家賃の催促と言うのは、昭和の様々なドラマであったものの、平成の作品では珍しく、また電気代も困っているなど、ユニークな設定であり、田口さん、迷ったら遊べと指摘されていて、そしてビートル隊という設定もあるものの、これは挑戦的であり、過去に個性的な設定を取ったウルトラシリーズは大抵路線変更でオーソドックスなものに戻ったので、過去のウルトラシリーズを研究して、いいものをやってくれる、オーブのスタッフに敬意を表します。また、渋川を演じられる柳沢慎吾さんは、グレートで声を当てられて、今回26年ぶりにウルトラにレギュラー出演です。
No.11608 - 2016/07/09(Sat) 15:43:40

ウルトラマンオーブ 第1話 夕陽の風来坊 考察(続き) / 棺桶のジョー [近畿]

(5) 主人公は風来坊
 この、ガイが風来坊という設定は、セブンのダンを意識したものもあるものの、設定としては快傑ズバットの早川健を思わせるものもあり、特に風貌と楽器を奏でるものであり、また冷凍車に乗っていたとか、型破りな設定であり、また変身する際に、証明写真の機械に入ると言うのも珍しく、アメリカのスーパーマンは公衆電話のボックスのなかで変身したものでしたが、そして、証明写真の機械に入ると、変身する際の写真が写っていたと言う、ギャグ的な面もあり、これは第1話の脚本が中野貴雄さん、田口監督とガンQの涙や、XIO24時を書かれた、変化球の路線によるものです。
 他方、過去のウルトラマンに対して、ウルトラマンさん、ティガさんと敬称を付けるのも面白く、ともかく、昨年のエックスから、ウルトラのスタッフに余裕も出来た模様で、面白いものをやってくれて、感服ものです。
 なお、石黒さんは仮面ライダー電王でもレギュラー出演されて、過去に、ウルトラマンのレギュラーから仮面ライダーのレギュラー出演をされたのは故・小林昭二さん以来たくさんおられますが、逆にライダーのレギュラー出演からウルトラにレギュラー出演したのは少なく、これはウルトラマンが5年先行しているためでしょうが、面白い展開です。
(6) 敵は魔王獣
 今回は、怪獣と表記されず、魔王獣と呼称されて、ウルトラだと怪獣と呼ばれないのは、エースで超獣、ネクサスでスペースビーストのみであり、しかし他のヒーローものだと、流星人間ゾーンで恐獣、そしてマジンガーZに始まる巨大ロボットアニメでは、○○獣という呼称が多数使われており、これを操るジャグラス・ジャグラー、このような敵幹部と思われる存在は、近年のギンガ、ギンガSにあります。ともかく、エックスと大きく作風を変えており、新たな挑戦のウルトラマンは素晴らしいものです。
(7) 田口特撮はオーブでも健在!
 そして、ウルトラマンの真骨頂、特撮は、どうやらCGとミニチュアの組み合わせであり、低気圧に巻き込まれた模様はおそらくCGであり、他方、怪獣やヒーローは着ぐるみで、これはさすがのものです。
 また、カラータイマーが鳴るとウルトラマン、ティガが弱ったような描写があるなど、独自のユニークなやり方があり、そしてウルトらスラッシュをマガバッサーが交わした(実際、オリジナルのウルトらスラッシュはよく交わされている)と思ったら魔王獣を追って当てるなど、意表を突いた展開も素晴らしいものでした。
 田口さんは、GWに兵庫・尼崎三和市場でイベントをされて、三和市場のオリジナル怪獣ガサキングαの自主製作映画(
 )を撮られて、もちろん大規模な予算も、さらにセットなどもないのに、素晴らしい特撮シーンが撮られて、特撮は莫大なお金がいると思われていましたが、創意工夫で、比較的低予算でもいいものを作れるものであり、田口さんの手腕に脱帽です。
(8) そして、ウルトラマン50年
 今回のオーブはウルトラマン50年の記念作とは謳われていないものの、内容は期待以上であり、円谷さん、ウルトラマン共にしんどい時期もあったものの、こういう作品を見せてくれて、そしてオーブにはテレビ東京も制作に加わり、昨日のおはスタに石黒さんも出られて、まさに、ウルトラマンは不滅のヒーローであり、今後も応援します。
No.11609 - 2016/07/09(Sat) 15:44:13
ウルトラマン50周年 作品 ウルトラマンオーブ登場! / 棺桶のジョー [近畿]
 皆様こんばんは、2016年、ウルトラマン50周年記念作品、ウルトラマンオーブのことが発表されました。http://news.biglobe.ne.jp/entertainment/0425/blnews_160425_8950102636.html
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1604/25/news102.html
http://www.asahi.com/and_w/interest/entertainment/CORI2070696.html
http://www.cinematoday.jp/page/N0082285
http://news.mynavi.jp/news/2016/04/25/222/
 テレビ東京系で7月9日から放映、主役は石黒英雄さん、様々なウルトラマンの力を借りて戦う様式であり、メイン監督は田口清隆さん、他アベユーイチさん、市野龍一さん、冨田卓さん、武井正能さんが演出、シリーズ構成は中野貴雄さんと小林雄次さん、ギンガS、エックスのスタッフが続投して、今回は全25話ということで、また制作にテレビ東京と電通が加わります。おそらく、今の新ウルトラマン列伝の枠で、ギンガ、ギンガS、エックスの延長ですが、これは楽しみです。

 なお、このオーブ、と言うより、ギンガ以降、1年ないのは寂しいという声も多々ありますが、しかし、これは今のテレビの状況を見たら、オーブの25話はテレビのドラマとしては平均以上であり、多くの声が、仮面ライダーやスーパー戦隊は1年やっているのに、あるいは、過去のウルトラシリーズは1年だったという声がありますが、しかし、考えてください、過去のウルトラはともかく、今テレビの実写のドラマで1年続くのはライダー、戦隊の他はNHK大河ドラマのみであり、今のドラマはほとんどが1クール基本で、あの大人気ドラマ「相棒」でも、1年の放映は無理、半年放映して、半年は別の番組でしか出来ず、かつての、太陽にほえろのような長寿番組の時代は30年前に終わり、あの大人気ドラマの踊る大捜査線ですら、テレビシリーズは1クールしか出来ず、ギンガ以降の、1〜2クール新作、残りは再放送や総集編と言うのは、長くシリーズを続けるには妥当なやり方であり、テレビを巡る状況は、昭和時代はおろか、平成ウルトラの初期より厳しく、その中で、エックスは22話ながら、あれだけの水準を出来たことを評価すべきであり、1年続くシリーズとか、もっと全国ネットなどの希望が出るのは分かりますが、しかしテレビの状況は厳しく、今、新ウルトラマン列伝を続けているのも、円谷さんの規模ならやっとであり、ともかく、50周年で1年新作を見るより、半年の新作を何年も続ける、細く長く、が妥当なのです。
 また、ギンガ以降、おもちゃを売るために作品を作っていると言う批判も多々ありますが、しかし、テレビシリーズはお金がないと作れず、おもちゃのマーチャンダイジングが成立してこそできるものであり、そもそも、テレビで無料で見られる作品を作るのに、おもちゃのマーチャンダイジング無視は、昭和ならともかく、今は無理で、そして仮面ライダー、スーパー戦隊ともにおもちゃが売れているから長く続いている(スーパー戦隊に巨大ロボットが出るのも同じ)のであり、シリーズの長さや、おもちゃ展開よりも、作品の水準を重視すべきなのです。
 昨年のエックスの水準は素晴らしく、あれだけのものを今の厳しいテレビの時代に見せてくれた円谷さんと、田口さん他のスタッフに、敬意を表します。ウルトラマンは、不滅です!
No.11603 - 2016/04/25(Mon) 19:21:30

田口清隆監督のトークショーに参加しました / 棺桶のジョー [近畿]
 こんばんは、昨日、兵庫県尼崎の三和市場にて、怪獣のイベントに、最近のウルトラマン映画の監督として活躍される田口清隆さんが来られて、トークイベントと、ファンとの怪獣映画の制作を行われて、私はトークイベントに参加しました、このイベント、神戸新聞と毎日新聞にも載っています。
http://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/201605/0009051600.shtml
http://mainichi.jp/articles/20160505/k00/00e/040/103000c
 殺到していたのは、我々第1次ウルトラシリーズのファンや初代ゴジラからのファンであり、子供たちは少なかったのですが、田口さんは80年生まれ、84ゴジラを祖父に連れて行ってもらい、そして怪獣の魅力に触れて、89年からの平成ゴジラには熱中されて、平成ゴジラ、vsシリーズは我々第1次ウルトラシリーズやゴジラのファンからは批判もあったのですが、しかし田口さんのような世代には大変に好評で(実際、平成ゴジラは毎年配給収入1位ないし2位を確保するほどヒット)、そして平成ガメラについて、大怪獣空中決戦は、要するに我々のような第1次ウルトラファンに絶賛されて、他方平成ゴジラは批判されていたのに田口さん戸惑われて、しかし平成ガメラ2は大変にはまって、当時中学生!で自主製作映画を製作され、一部上映されて、これは面白いものでした。
 その後、特撮スタッフになり、ウルトラゾーンを経て、ギンガSから監督になり、田口さんがウルトラマンの監督として評価された「ガンQの涙」で組まれた中野貴雄さんと名コンビで、エックスのXio24時も中野さんの脚本であり、エックス劇場版も中野さんがメインで書かれたそうです。
 田口さん、最近のウルトラマンの監督は、予算や時間の縛りが相当厳しく、エックスの劇場版もテレビの最終回と平行しての、かなり厳しい状態で撮られたそうですが、それでも、あれだけのものを作られたのには敬意を表さざるを得ません。
 そして、田口さん、最新作「ウルトラマンオーブ」のメイン監督も、エックスの盛り上がった昨年秋に打診されて、田口さん、ウルトラマンは終えてまた自主製作映画を、と思われても、日本の特撮のために尽力されて、さらに、より若い世代に特撮を教えておられるのです。
 ウルトラマンも、特撮もしんどい時代を何度も迎えては、乗り越えての連続でしたが、これからの田口さんの活躍を応援します。
No.11604 - 2016/05/05(Thu) 16:13:39

レッドマン 円谷チャンネル配信が話題に / 棺桶のジョー [近畿]
 こんばんは、72年に制作された、円谷作品のレッドマンが円谷チャンネルで公開されて、ちょっと、カルト的な人気になっています。
http://news.biglobe.ne.jp/trend/0420/nlb_160420_2990148935.html
http://getnews.jp/archives/1446080
http://getnews.jp/archives/1444633
http://top.tsite.jp/news/buzz/o/28890552/
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/r25/94983.html
 レッドマンは、怪獣を一方的にやっつける?今見ると残酷な描写でカルトな人気がありますが、全作品がまだDVD化されず、LDのみの幻の作品であったのが、今回の円谷チャンネル配信で再び注目されることになりました。これはウルトラファイトの流れを汲むものですが、当時(72年)には表現規制はなく、自由に面白いものを、というものがユニークなものを生んだのです。
 今年は特撮の記念の年で、仮面ライダーもアマゾンズという、テレビとは別の配信による作品で、今ではテレビだと表現規制にかかるもので、大人向けの作品をやっており、特撮の進展はめざましいです。
 リバイバルブームについて、産経の記事もありました
http://www.sankei.com/premium/news/160507/prm1605070011-n1.html
 皆様、お元気で。
No.11605 - 2016/05/07(Sat) 19:07:07

ウルトラマンオーブ 直前スペシャル / 棺桶のジョー [近畿]
 皆様こんにちは、本日、ウルトラマンオーブ、来週から始まる作品の、直前スペシャルが放映されました。新ウルトラマン列伝は先週にて終わりで、オーブは新番組扱いであり、制作にテレビ東京さんも入り、ウルトラマン50年の本格的なシリーズになりそうです。
 このオーブは、先輩ヒーローの力をフュージョン(融合)するというもので、これは仮面ライダーディケイドや海賊戦隊ゴーカイジャーでも使われたものの、ディケイドとゴーカイジャーは過去の作品とのリンク(ウルトラだとメビウスやエックスで行った、過去のオリキャス登場ないしはそれに準ずるもの)ではなく、また、特捜チームは、防衛隊の様子ではなく、専門のサークルを自腹でメンバーが運営している模様で、そして、別途戦闘部隊があるのは、円谷作品ではミラーマンの前半にもあったものの、50周年で王道ではなく、メイン監督の田口さんも、迷ったら遊べと言われており、これは楽しみです。実際、主人公クレナイ・ガイは、ウルトラマンさん、ティガさん、光の力、お借りします、などユニークです。
 また、今回の直前スペシャルで、過去のヒーローの映像も使われたものの、中には新撮もあり、また太郎の声は篠田さんになっており、こういう編集の凝ったものは、旧列伝から行われているものの、今は円谷さんも、たいへんしんどい中で、いいウルトラマンを作ろうと尽力されるのに、敬意を表します。
 関西だと、兵庫県宝塚市にある手塚治虫記念館で、ウルトラマン50周年展があります。これは、50年前、ウルトラマンとともに、手塚先生のマグマ大使も放映されて、怪獣ブームを作ったことにちなむものであり、手塚先生は関西の出身で、第3次ウルトラブームは関西での大規模再放送がきっかけで起こり、また平成の鉄腕アトムは、平成ウルトラのスタッフが作ったもので、平成ウルトラは関西の方が視聴率も良く、関西はむしろウルトラマンのメッカであり、こういう企画は素晴らしいものです。
http://www.city.takarazuka.hyogo.jp/tezuka/4000020/4000134.html
 スポーツ報知の、ウルトラマン50周年記念号も出ました。
http://m-78.jp/news/n-3921/
 オーブ第1話放映の7月9日には、NHKのラジオでウルトラマン特番も放送され、杉浦太陽さんや、渋谷浩康さん、神谷和宏さん、坂本浩一さんが出られます。
http://m-78.jp/news/n-3922/
 今月の末から、シン・ゴジラも公開されて、8月には仮面ライダーとスーパー戦隊の映画も公開、また、ウルトラでは、海外制作のグレート、パワードがようやく再発売、ブルーレイでの発売であり、今年は特撮に期待できそうです、暑くなります、皆様お元気で。
No.11606 - 2016/07/02(Sat) 16:55:15
劇場版「ウルトラマンエックス」を観ました。 / 棺桶のジョー [近畿]
 皆様こんばんは、公開された劇場版「ウルトラマンエックス、きたぞわれらのウルトラマン」を観ました。尼崎のシネコンで観ましたが、素晴らしい映画であり、田口清隆監督による、まさに入魂の名作で、もちろんネタバレは避けますが、これは久々の日本製の「怪獣映画」であり、これは2004年に平成ゴジラが終わって以来、久しく映画での怪獣映画はなく、もちろんウルトラマンの映画はたくさんあったものの、いずれもヒーローが主役でしたが、これは特撮が大変に優れたセットと、着ぐるみによる特撮であり、大迫力の仕上がりで、田口さんにはいずれゴジラを撮ってほしいと思っているのですが、しかし、これほどの本格的な怪獣映画を見せてくれるとは大変なものでした。
 そして、エックスのテレビシリーズとの整合性もちゃんと取られて、さらに、過去のヒーローとの共闘も、まさに、きたぞ、われらのウルトラマンであり、ウルトラマンは、メビウス終了後しんどい状態が続いていましたが、それでも、円谷さんは必死に会社を再建して、そしていいものを作り、劇場版のウルトラマンは、ギンガ以降、水準が上がり、ウルトラマン50周年、創成期を支えた方々は、円谷英二、円谷一、金城哲夫さんなど鬼籍に入られましたが、おそらく、天国から「田口監督、これからのウルトラマンと怪獣映画は任せたぞ」と言っておられるでしょう。
 パンフはネタバレがあるので、見終わってから読まれることをお勧めします。
 3月13日の沖縄タイムスに、上原正三さんが1面トップで出られて、ウルトラマンと沖縄について語られています。帰マンの怪獣使いと少年を取り上げられて、沖縄とウルトラマンの思いに感激しました。
 ウルトラマン50周年、苦しい時代を経て、まさに、ウルトラマンは不滅です!
No.11594 - 2016/03/16(Wed) 19:59:44
明けましておめでとうございます。 / レイゴ管理人 [地球外]
みなさま

新年明けましておめでとうございます。

初日の出を見て、願い事をしてきました。
みなさま、どうぞ、
本年も宜しくお願いいたします。

>ジョーさん上からのレスで失礼いたします。
手術し、元気になりました。陰様で益々パワーアップしそうです。笑

ウルトラマンもさらに邁進して欲しいですね。

みなさん、今年1年、よい年にしていきましょう。!
No.11587 - 2016/01/01(Fri) 07:39:56

今年はウルトラマン50周年です / 棺桶のジョー [近畿]
 レイゴさん、皆さん、あけましておめでとうございます。
 レイゴさん、手術されたそうで、そして、お元気になられて幸いです。
 私は、昨年は歯が折れるなど大変でしたが、新年は元気に迎えられました。今日は初詣に行きました。
 昨年は、新作シリーズ「ウルトラマンエックス」が、田口清隆監督をメイン監督に迎えて、大変高い完成度であり、平成ヒーローのオリジナルキャストの出演、そして、50年前から続くシリーズのテーマを続けており、まさに、円谷英二監督の特撮の魂が、21世紀になり今も生きているのを感じました。
 そして、大岡新一さんからは、今年もテレビシリーズがあると語られて、エックスの水準を見たら、大いに期待できます。
 さらに、仮面ライダーは生誕45年、スーパー戦隊は40作目であり、ライダーと戦隊の記念映画も3月に公開されます。その上に、ゴジラもシン・ゴジラが夏に公開されて、特撮が久々に盛り上がる年になります。
 特撮は、ゴジラの登場、ウルトラシリーズ開始以降盛りあがり、しかしその後何回かの低迷期を経て、今、また興隆期を迎えていると信じたいです。
 ウルトラマンに、そして特撮に栄光あれ!皆様お元気で!
No.11588 - 2016/01/01(Fri) 17:02:23

Re: 明けましておめでとうございます。 / 藤子
 レイゴさん、ジョーさん、皆さん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 今年はいよいよウルトラマン五十周年ですね。どんな「ウルトラの奇跡」が起こるか楽しみです。夏にはゴジラもありますし。今度はパンフレット買うぞー!!
 では、またお便り致します。皆様、寒暖の差に負けないよう、お体には気をつけて下さいね。
No.11589 - 2016/01/01(Fri) 23:20:09

Re: 明けましておめでとうございます。 / レイゴ管理人 [地球外]
みなさんこんにちは

棺桶のジョーさん

特撮は永遠ですね。
スターウォーズの映画が公開されていますが、ウルトラマンは世界の作品に比しても劣ることのない壮大なスケールの作品だと思います。

藤子さん

お久しぶりです。時々掲示板の方にも感想などお寄せください。
確かにどんなウルトラの奇跡が起きるかみたいところです。

みなさん、今年もウルトラを楽しみましょう。
No.11590 - 2016/01/04(Mon) 16:17:37

Re: 明けましておめでとうございます。 / 棺桶のジョー [近畿]
レイゴさん、藤子さん、こんにちは。
 レイゴさん、スターウォーズの1作目(エピソード4)が78年に公開されると、日本の映画評論家たちはスターウォーズをもてはやして、日本の特撮を馬鹿にしたこともありましたが、それは40年近く前のことであり、その後平成の特撮キャラクターが発展し、そして今日のウルトラマンエックスを見ると、着ぐるみとミニチュアを使った特撮は日本のお家芸であり、特撮は何度も衰退の危機に瀕して、エヴァンゲリオンの庵野監督も特撮を助けてほしいと、2012年に言われましたが、しかし円谷さんはギンガ以降何とか復活し、そして常設の仮面ライダーとスーパー戦隊に合わせて、ご当地ヒーローたちもなかなかいいものがあり(名古屋のグランスピアーは、メビウスのメイン監督の佐野智樹さんが演出されて、松平健さんという大御所も出られたかなりのもの)、特撮は、日本の文化として、不滅です。
 藤子さん、今年のウルトラマン50周年、元旦の神戸新聞にも特集があり、そして大岡新一さんも新作シリーズを明言されており、まずは、3月の劇場版ウルトラマンエックスに期待したいです。
 寒い日が続きます、どうぞ皆様お元気で。
No.11591 - 2016/01/09(Sat) 10:36:38

朝日新聞「天声人語」にウルトラセブンが取り上げられました / 棺桶のジョー [近畿]
 おはようございます、今朝(1/10)の朝日新聞、天声人語に、ウルトラマン50周年として、セブンの、ノンマルトの使者について取り上げられています。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12152492.html?rm=150
 これは、まさにウルトラマンシリーズが続けてきたテーマそのものであり、テロに対する空爆も、される方から見たら蛮行だし、フランス革命は恐怖政治を生んだと、「正義」ということへの警鐘と、それに対する金城哲夫さん、上原正三さんの言葉もあり、これを見て感激しました。
 そして、朝日新聞には、ひし美ゆり子さんのインタビューもありました。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12151965.html?rm=150
 去年、神戸の灘大学にひし美ゆり子さんは古谷敏さん、豊浦美子さんと来られて、特撮秘宝にも記事になりましたが、こうして、新聞にウルトラマンが取り上げられるのはうれしいものです、皆様お元気で。
No.11592 - 2016/01/10(Sun) 06:36:56

ウルトラマンゼロとセーラーマーズが結婚! / 棺桶のジョー [近畿]
 こんばんは、寒いですね。
 映画「ウルトラマンサーガ」でタイガ・ノゾムを演じて、ウルトラマンゼロの人間体を演じられたDAIGOさんと、女優の北川景子さんが結婚で、北川さんは実写版のセーラームーンでセーラーマーズを演じられた方であり、特撮キャラクターゆかりの結婚として話題になっています。
http://getnews.jp/archives/1343268
http://news.ameba.jp/20160111-748/
http://news.livedoor.com/article/detail/11051147/
 これ、今ではもちろん、ウルトラマンなどのヒーローを演じたことはプラスに評価されますが、そうなったのは、厳密にいうと平成ウルトラが始まって以来であり、日本特撮党の党首を辞任される鈴木美潮さんも、ヒーロー歴を隠す俳優のことを書かれていたので、ウルトラマンのことが評価されて、うれしいです。
 また、ウルトラマンスタンプラリーも開始です。
http://rocketnews24.com/2016/01/12/692188/
 福島(円谷英二監督の出身地)でも、スタンプラリーです。
http://mainichi.jp/articles/20160113/k00/00m/040/033000c
 皆様、お元気で。
No.11593 - 2016/01/12(Tue) 20:31:50
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