小話メモと個人的雑感
本好きの下剋上 〜司書になるためには手段を選んでいられません〜@2、53
ハンネローレの貴族院五年生@43
死にやすい公爵令嬢と七人の貴公子@62
冬の狼@16
三周目の公爵令嬢は全力で前世から逃げる@66
冷笑主義@32
本日の重戦士さんを見守るスレ(更新停止)@15
<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-@40
俺の人生ヘルモード(更新停止)@41
閣下が退却を命じぬ限り@72
追放された勇者の盾は、賢者の犬になりました。@70




2018/10/24(Wed) 23:4966
三周目の公爵令嬢は全力で前世から逃げる

■登場人物
●グラディス・ラングレー
 一周目: 超体育会系一家に生まれた空手世界一の女子大生22歳。日課のランニング中に落雷の直撃にて死亡。
 二周目: 大預言者ザカライア。ストリートチルドレンとして生きていた5〜6歳頃に前世を思い出す。『子供狩り』にて異様な戦果を挙げたことから大預言者と判明。黒髪緑眼、胸はないが見た目は迫力美女系。中身は超ガサツ。
 三周目: ラングレー公爵家長女。白金の髪に青い瞳。5歳からマダム・サロメのデザイナーであり、6歳で彫金技術を身につけ天才彫金師アイヴァンとして名を馳せる。

■ラングレー公爵家
 銀髪金眼の一族。極端な天才が3:1で生まれる。
●トリスタン・ラングレー
 かつての問題児にして、国最強の天才魔法騎士。三兄弟の長男にしてグラディスの父であり現当主。脳内は魔物退治100%の常識欠落ダメ人間。自覚なき魔力持ちの預言者。ザカライアに敬愛を抱き、娘グラディスとして生まれ変わった彼女に溺愛を注ぐ。
 そもそも誰かを愛せるタイプの人間ではなく、自身でも欠陥を自覚していたが気にしていなかった。グレイスとの結婚は直感で「しなければならない」と確信したから。グラディスが生まれた瞬間、このためだった、と納得するダメ男。
●ランスロット・ラングレー
 次男。故人。精神に極振りだったのか、秀才どまりだったが人格的にものすごくできた人だった。グラディス3歳の時の討伐にて死亡。視野が広くて責任感があった。トリスタンが物理的脅威を取り除き、ランスロットが補佐をしつつ領内を実質的に治めるのが本来は理想的だった。
●ジュリアス・ラングレー(11差)
 三男。本物の天才にして農業研究者。公爵家の男だけあって、学者然とした雰囲気よりは細身の騎士みたいな趣が強い。絵本から抜け出てきた王子様のような理知的で穏やかな風貌。何につけても賢明で堅実だが、グラディスにはいつもにこにこ微笑んで激甘。6歳から飛び級でハイドフィールド総合大学に入学し既定の5年で卒業、そのまま大学で研究を続けて、15歳になってからバルフォア学園に入学。学園入学までは、年の半分はラングレー領で魔物狩りの手伝いをしていた。
●マクシミリアン・ラングレー(11ヶ月弟)
 ランスロットの子にして、のちの義弟。トリスタンのスパルタ教育のためか同年代でずば抜けて強い。

■イングラム公爵家
●ギディオン・イングラム(ザと同年)
 ライオンの鬣を思わせる濃い金髪、鳶色の瞳。15歳にしてすでに現役騎士かのような体格と一見怖そうな雰囲気。撃墜マークのタトゥーを背中に刻む一族。そのタトゥーは『好きな女』。王国東の草原地帯を領地に持つ、イングラム公爵家の跡取り。馬鹿じゃないタイプの体育会系。代々派手好き一族。
 60過ぎてやっと引退を決意。
●クエンティン
 ギディオンの長男にして次のイングラム公爵。学生時代は相当なお調子者。
●グレイス
 ギディオンの末娘。天才的な魔術の才はあったが性格最悪の傲慢少女。ザカライアの死因。だが直感を覚えたトリスタンが娶り、グラディスの出産時に死亡。容姿はグラディスと瓜二つ。

■アヴァロン公爵家
●ルーファス(6差)
 次期公爵。明るい金髪に緑がかったヘーゼルの瞳。長身の鍛え抜かれた肉体。グラディス10歳時の王国主催の武闘大会での史上最年少優勝者。顔良し、性格良し、家柄良し、能力も最上級でザカライアに従順。ザカライアに提示された「歴代公爵並の強くて器用な騎士 or 歴代最強の攻撃特化騎士」で後者を選ぶ。
●トロイ(6差)
 ルーファスの従兄弟。とんでもない女好きのチャラ男に。宮廷魔術師としての腕は確か。

■公爵家
●ロクサンナ
 五公爵の紅一点である女公爵。派手好きで、マダム・サロメのお得意さんを公言している。
■ハンター公爵家
 通称海の公爵。西の海岸線辺りを領地にする、とにかく豪快な海の男達。頭の悪いバカ。

■王家
●コーネリアス
 ザカライアと同期にして悪友。
●エリアス
 コーネリアスの息子。教え子。
●アレクシス
 エリアスの嫁にして王妃。教え子。エインズワース侯爵家出身の戦闘系。
●キアラン
 エリアスの息子。深紅の髪。顔立ちも瞳のアメジスト色も母親似。雰囲気もアレクシスに寄ったワイルド系。

■宰相家(クライトン)
●アイザック
 ザカライアと同期にして悪友。
●ノア
 アイザックの孫。白っぽい水色の髪。アイザックと顔はそっくりだが要領が良さそうでチャラそう。

■関係性
●ザカライアの同期
 ギディオン・イングラム(公爵)
 アイザック・クライトン(宰相)
 コーネリアス(国王)

●ザカライアの教え子
 トリスタン・ラングレー(公爵)
 ランスロット・ラングレー
 イーニッド・ラングレー(ランスロットの未亡人)
 エリアス(国王)
 アレクシス・エインズワース(王妃/侯爵家)
 クエンティン・イングラム(公爵)
 ロクサンナ(公爵)
 ルーファス・アヴァロン(次期公爵)
 トロイ(転生者)
 サイモン(ハイドフィールド総合大学の教授)
 パウエル(同上)

●グラディスになってから
 キアラン(王子)
 ノア・クライトン(アイザックの孫)
 ソニア・エインズワース(1上。アレクシスの姪、キアランの従姉妹)
 マクシミリアン・ラングレー(次期公爵/従兄弟/1つ下の義弟)



2018/10/24(Wed) 23:5267
二周目?ザカライア

5〜6歳
 前世の記憶を取り戻す。
7歳
 『子供狩り』にて確保され、大預言者と判明(5-大預言者)。以後、成人するまでほぼ王城の中のみで生活。
 後の国王コーネリアス・グレンヴィルと後の宰相アイザック・クレイトンと出会う。悪友として続く縁を視る(6-出会い)。
 半年後、預言者を汚した相手は、国家的財産を棄損したとして男女問わず国家反逆罪で極刑に処されることを本で知り、今生での恋愛を諦める(7-王城での新生活)。
 自国ハイドフィールドが超体育会系であり、転生者が多いことを悟る。国王という絶対監督のもと、各公爵家の最強が各現当主となる。(8-転生者)。
12歳
15歳
 バルフォア学園入学。初日、ギディオンをPTに勧誘(10-学園入学)。
 夏の森林サバイバルにて、学園史上最短時間最高得点での優勝を果たし『大預言者と次期公爵コンビ』として実力を周知させた。学園の影の支配者として支配体制を確立(11-学園生活)。
16歳
 学園にコーネリアスとアイザックが入学。
18歳〜
 学園卒業。問題児ながら、前代未聞空前絶後の最優秀成績での卒業(12-学園卒業)。
20前半
 大預言者として働くこと数年、仕事は充実していても周りの同世代が続々結婚して子供が生まれてるのに耐えられず、子供に関わる仕事――ということで母校バルフォア学園の教師となる(13-本業開始)。
 得意分野に専念できるよう教育体制を変更し、脳筋バカに思考することを教えるため「ショーギ」を広める。頭の中が100%魔物退治で出来てるトリスタンの更正は諦める(14-副業開始)。
30後半
 教師を始めて十数年、同級生連中の子供たちが続々と入学してきてちょっと複雑。大好物のチーズケーキを二口で頬張りながら、思春期くんたちのデバガメするのが一番の趣味(15-教師生活)。
50前半
 教師生活も終わりに近付いてきた頃、アヴァロン公爵家の跡取りルーファス御年6歳と出会う。数ヵ月後には恩師と崇拝すらする姿が。王城の庭にて毛虫が苦手なことがバレ、6歳児に縋りつく(15-教師生活)。
 ルーファスの従兄弟、トロイと出会い転生者だと知る。12歳で車の事故死。が、一度会ったのみで、コーネリアス死去により三ヶ月本業に集中。明日から復帰――というところで、アイザックと下町酒場で追悼会を開いた帰りに、グレイス(15〜16歳)の馬車に轢かれて死亡(16-同郷の転生者)。



2018/10/25(Thu) 01:1768
三周目?グラディス・ラングレー

●0歳
 ザカライア死亡の翌年にトリスタンとギディオンの末娘グレイスの間に誕生。産褥死。それと入れ違いでトリスタン到着し、ひと目でザカライアの魂と気付く(51-結婚式の日)。
 11歳のジュリアスが保護者として王都別邸に引き取り、半年と経たずに大預言者と確信。
●5歳
 ダイエットと称してシクラ麦を主食に推奨(23-ザラ(侍女))。ジュリアスはラングレー領の作農の大半を切替え、記録的な冷夏となって王国中が食糧不足に陥る中でただ一領だけ潤う。
 人気デザイナーサロメに仕事を依頼し意気投合、スポンサーを経てデザイナーとして協賛(24-趣味と実益)。
 何故かジュリアスの支持の元、自宅に最低限の測定機材と人員を呼びつけて魔力測定済み。当然0。公表は「ほとんどない」。
●6歳
 ギディオンに上半身裸で背中のタトゥーを見せびらかされてドン引きした記憶。何故か『自宅の庭園風景』。
●10歳
 ハックワース伯爵家の庭園のお茶会(王子の婚約者見定め)に参加。ティルダのドレスを指摘して泣かせてしまう。キアランに注意をされる。帰り道にて少年をはねかけて記憶を取り戻す(18-19)。
 水色の髪の少年が子供時代のアイザックに瓜二つのため、彼のおじい様と確信。自分の名前と、教え子トリスタンの子供に誕生したこと、母方の祖父がギディオン、ザカライアを轢いた女が母親である事を悟る。20半ばから60近くまでがほぼ教え子にあたり、少し上の5年間分は同窓生にあたるため、おひとりさま回避のため大預言者隠蔽を決意(19-記憶覚醒)。
●11歳
 キアラン、ノアと再会し友達に。生贄召喚事件の最初の事件に遭遇(27-異変)。
 ギディオンの公爵引退武闘大会(30-武闘大会)。ザカライアを死なせたのがグレイスだとギディオンが語る。毛虫が落ちてきてルーファスにザカライアだとバレる(35-発覚)。
 記憶が戻って8ヶ月、王都郊外のラングレー家別荘の敷地にてメサイア林に泉を見つける(37-湧水)。
 ジュリアスがハーヴィー賞を受賞したことを受け、領地運営改善のためトリスタンとイーニッドの結婚をとりつける(48-企み)。マックスから「姉と思ったことはないし、これからもない」と初めての告白(49-遠乗り)。






2018/04/09(Mon) 23:5862
死にやすい公爵令嬢と七人の貴公子

■登場人物
■西のアウレリア公爵家
 一番最後に大陸を訪れた<来航者の一族>が作った錬金術師の国。イメージシンボルは金色の星と群青の海。
●エーリカ・アウレリア
 長女。兄エドアルトは12歳年上。母は3歳の時に死去。
 蜂蜜のように濃い金色の縦ロールの髪と傲慢そうなエメラルドの瞳。
 伝奇ファンタジー乙女ゲーム「リベル・モンストロルム 〜幻の獣と冬の姫君〜」の悪役にしてかませ役――だった。猟奇事件の時報の如く殺害される。14歳の秋、魔法学園都市リーンデースにて物語が始まる予定。
 体内で魔力が阻害されるため、錬金術師の基本技能たる呪文の構築と魔法の充填が出来ない。
●エドアルト・アウレリア
 継嗣。色合いはエーリカと似ているがとても優しげ(しかし腹黒)。シスコンのためエーリカに対してはとても甘くて優しい。
 七人の攻略対象の中で随一の暗黒微笑系と名高い。
●ティルナノグ(ザラタン)
 猫ほどの大きさの、星鉄鋼製の鎧をまとった奇形の竜。
 夜空のように黒い鱗、羊のように湾曲した二つの角。ノコギリのような鋭い牙は、鮫のそれのように何列も並んでいる。十本の指には水かきと、短く鋭い鉤爪。背の部分の鱗は特に分厚く癒合していて、甲羅のようにも見える。成長前の姿をとっているのか、頭部や前腕が大きく、上腕や尻尾が小さい。
●エルンスト・アウレリア
 四十代の現当主。「長腕のエルンスト」と呼ばれる、超長距離狙撃を得意とする戦艦型錬金術師。
●ボルツ
 故人にして母。兄がおりオスヴァルト・ボルツという。「邪眼のボルツ」と呼ばれる、超広域型魔弾を撃つ錬金術師。ボルツは実家の名前なので、軍属して主に活躍していたのはエルンストとの結婚前と思われる。

■東のハーファン公爵家
 深い森林の中にある。多才な魔法使いを輩出する。イメージシンボルは銀色の月と黒い森。
 現公爵は三十代。黒髪に灰色の瞳をした鋭い印象の美青年風。
●クラウス・ハーファン
 東のハーファン公爵家継嗣。シスコン。黒髪青眼。冷酷で陰鬱にして俺様ドS(ゲーム中)。
 エーリカの2歳年上。
●アン・ハーファン
 兄とは3歳離れている。エーリカの1歳年下。
 理想の男性は朴念仁の兄。兄と同等かそれ以上に強い男性にしか嫁ぐ気はない。

■南のイグニシア王家
 ドラゴンに騎乗できる竜騎士の国。かつてイクテュエス大陸を支配していた吸血鬼キャスケティアを滅ぼし、大陸の覇者となった。イメージシンボルは赤い火炎と金色の竜。
 現イグニシア王アンリは四十代くらい。長い薄い金色の髪、紫がかった榛色の瞳。
●オーギュスト
 イグニシア第一王子。エーリカの2歳年上。7歳下の双子兄妹がいる。金髪ロンゲで小麦色の肌、軽薄そうな笑みを浮かべていつも違う女の子とイチャついているチャラ王子。心の殻がすごい厚い(ゲーム中)。
 サラサラの金髪、紫水晶の瞳。彫像――あるいは少女漫画から抜け出して来たような端正な顔立ち。
 金の護衛竜ゴールドベリ、赤の控え目なブライア、白の活発なブランベル。
●ブラド
 オーギュストの従兄弟であり、通称教授。エドアルトの友人。竜との深い感応を得意とする瞑想者<シーアージ>でもある。

■北のルーカンラント公爵家
 質実剛健で勇猛な剣士が多い。端的に言うと脳筋。イメージシンボルは白い雪花と銀色の狼。
●クロエ・ルーカンラント(クロアキナ)
 7歳の時に虐殺事件が起き、唯一の生き残りになり裕福な商家に匿われる。
●クロード・ルーカンラント
 クロエの兄。エドアルトと同学年。現在行方不明(死亡したと言われている)。

■ニーベルハイム伯爵家
 運河の都ノットリードに隣接するニーベルハイムの領主一族。
●ハロルド・ニーベルハイム
 燃えるような赤毛と深緑の瞳。攻略対象中1,2を争う長身。冷笑的で世間に対して斜に構えた雰囲気を持つアウトロー(ゲーム中)。
●ギルベルト・ニーベルハイム
 トゥルム老の十三番目の末息子。広い額に高い鼻、傲慢そうな薄い唇。お調子者っぽい仕草は、思考を悟らせない為の演技と思わせるどこか鋭さを感じる薄緑の瞳。イグニシア貴族に軟禁されていた、白磁の錬金術師。 

■リベル・モンストロルムの攻略対象
?@ 黒髪の陰鬱ドSな俺様公爵家令息、八割CENSORED目のクラウス
?A 金髪の笑顔のポーカーフェイスで人間不信、一見ホスト風のチャラ王子オーギュスト
?B 赤毛の元伯爵家令息でアウトロー気味なハロルド
?C 黒髪で眼鏡の教授、超が五つ並ぶほど厳しい先生な若き伯爵ブラド
?D 金髪で片眼鏡装備の公爵家令息な暗黒微笑のエドアルト
?E 銀髪で眼鏡の隠れ貴族らしい、ほんわかドジっ子教師エルリック
?F 金髪で眼帯の公爵家令息、ワイルド系の謎の人クロード
? メリバの王子カイン。最終鬼畜ヤンデレ兵器カイン



2018/04/10(Tue) 00:0763
第一章 来航者の遺跡

●人狼虐殺事件
 ルーカンラント公爵家で発生した、一族郎党皆殺しにした大事件。
 唯一の生き残りがクロエ・ルーカンラント。

●1stシナリオ「黄金狂殺人事件」
 アン・ハーファンがアウレリアの遺跡で古の悪霊にとり憑かれる。
 古の悪霊は伝説の錬金術師で、同胞に裏切られ殺されてしまった人物だった。悪霊は六年後、学園にて連続怪死事件「ミダスの呪い」を起こし、時を経て悪霊と同化したアンは自分を殺した一族の末裔であるエーリカを真っ先に狙う。

●エドアルトのくれた「星水晶のネックレス」
 星水晶――またの名を<航海者の星>。微弱な魔力に感応して暗くなればなるほど発光する、特殊な鉱物の結晶。
 <来航者の遺跡>をエルリックと探索して見つけた石を加工し、エーリカへのプレゼントにと首飾りに仕立てた。
 この美しい宝石を欲しがったアンが遺跡に向かってしまったことが、最初の死亡フラグ。
 
 ⇒ 実はキャスケティア時代の「欲望を呼び起こす魔法」が込められており、鈍感なアウレリアには無効だが、北や東の人間は恐ろしく敏感に影響を受ける。

●慈悲の死(マーシフル・デス)の呪い
 長くて12時間、短くて8時間後に速やかに死をもたらす呪い。エドアルトの盗賊対策。
 エーリカは21時過ぎにかかったので、翌朝5時までに解呪すれば間に合う。

●第一章での死亡フラグ(お兄様製)
 星水晶の首飾り
 保存箱に仕掛けられた死の罠
 通り抜けの巻物(パスウォール)に酸のゴーレムのコンボ

●地下の伽藍にあった巨石の碑文
 「遥か星の海を越えて、長き旅路を共にした君をここに葬る。安らかに眠れ、名も無き我らが友よ。この豊穣なる土地が、君の永の揺り籠とならんことを願って――」
 来航者の一族を大陸に導き、万物を黄金に変える賢者の石を作り出した、ザラタンという名の伝説の錬金術師への手向け――と思われていたが……
 アウレリアの祖であるヤコニウスという古代の偉大な錬金術師が、航海に際して創り出した人造生物。長い年月を経て巨大な島のような大きさに成長し、老朽化した船の代わりに祖先たちを運んだ。甲羅には都市が築かれ、その骨は星水晶や星鉄鋼を始めとする貴重な鉱石になった。人間が代替わりするほどの長い航海の末イクテュエス大陸に辿り着くが、当時の指導者達は功労者であるザラタン、ヤコニウスの子の一人を賢者の石を得るために殺害。が、彼らは後に罪を悔い、迷宮の奥にザラタンを、そしてザラタンの内にヤコニウスの子を葬って自らは墓守となった。生き残ったヤコニウスの末弟の元には指導者の娘が嫁ぎ、それがアウレリア公爵家のはじまりである。

●ザラタン
 <来航者の遺跡>中心部の少なくとも直径5km程が、その遺骸を基盤として形成されている都市サイズの人造生物。



2018/04/10(Tue) 23:1864
第二章 伝令の島

●2ndシナリオ「食人聖天使事件」
 オーギュストは竜に騎乗できない苛烈な劣等感から禁断の邪法に手を伸ばし、契約の獣と呼ばれるイグニシアの古の祖霊を復活させ、その獣と一体化してしまう。
 それから6年、融合した身体の負荷に獣自身が耐え切れなくなり、夜な夜な王子から分離して一人歩きをしている。血に飢えた獣に遭遇してしまった不幸な犠牲者は哀れ、餌食となってしまう。

●イグニシアの成り立ち
 南方カルキノス大陸の属州イグニシアに生まれた奴隷戦士が、一人の天使に見出される。天使に与えられた竜を操る力によって、当時イクテュエスを支配していた吸血鬼を退け、イグニシア始祖王として即位。イグニシア以外からはイグニシア侵略王とも呼ばれている。
 公的にイグニシアと呼ばれる地域は、イクテュエス大陸南部を占めるイグニシア王室領。伝令の島を挟んで、イクテュエス大陸の反対側――南方カルキノス大陸北西にある半島、旧イグニシア属州を下地とするカルキノス・イグニシア領の二つ。一般的には前者と、その周辺のイグニシア系貴族の治める領土を指す。
 現在の連合王国は「奴隷階級を虐げ、巨人を使役し、人類の尊厳を穢すギガンティアに対する同盟」であるが、結成当時は「奴隷階級を虐げ、生命を弄び、人類の尊厳を穢すキャスケティアおよび吸血鬼を殲滅するための同盟」である。特にハーファン、ルーカンラントは、イグニシアが興り三国連合としてキャスケティアを駆逐するまで長く隷属状態を強いられていたため、重篤なキャスケティア嫌いである。

●竜(性別不明の場合、便宜的に雌として呼ぶ)
 イグニシアの竜騎士王達の最期は自らの竜に食べられる竜葬であり、王を食らった竜は「王竜<スローン>」と呼ばれる空の玉座となる。
 イグニシア始祖王ギヨームの乗騎――白竜アーソナ、金竜サーマス
 苛烈王ジャンの乗騎――黒竜ユリゼン、赤竜ルヴァ

●<伝令の島>に伝わる伝説
 昔々、<伝令の島>が<屍者の島>と呼ばれていた頃。カインという名の人食い巨人が支配していた。唯一神の御使いがカインを倒し島を解放したので<伝令の島>と呼ばれるようになった。
 イグニシア始祖王と戦ったキャスケティアの王の名もカイン。このカインの代でキャスケティアは吸血鬼の国となり、狂王と呼ばれるようになった。

●ティルの星鉄鋼の甲冑
 制御する合言葉<コマンドワード>
「檻よ、枷よ、鎖よ。しばしその戒めを解き、鉄に封じられし記憶を喚び起こせ。我が友の腕を覆いし甲冑よ、その身に刻まれし勇姿を示せ」
 拘束解除
「檻は開かれ、軛は解かれ、鎖は千切れ、全ての戒めは砕け散りて星屑に変われ。我が術は見えざる炉。我が法は見えざる鋳型。我が咒は見えざる鉄床。我が呪いは見えざる槌。鉄に刻まれし記憶よ蘇れ。真の姿を取り戻し、我が友を覆え。星屑の甲冑よ」

●契約の獣パリューグ
 唯一にして至高なる神の第一の御使い。千の腕持ち遍く世界を照らす太陽の、左眼より生まれた者。神に賜りし名は疫病<ペスティレンス>。我が王、始祖王ギヨーム・イグニシアに授けられし名は幻猫パリューグ。妾は伝令。妾は炎の剣を揮う者。妾は病を取り除き、蛇を従える者。妾は幼子を守り、人々の願いを聞き届ける者。

●カイン・グレンデル。
 ルイ・オドイグニシアの尋問・昏倒時の多重偽装魔法の実行者名。
 であると同時に、キャスケティア最後の王の名前でもある。
 さらにはクラウス兄妹を死地に誘った首飾りの呪いの実行者も。



2018/10/24(Wed) 22:1765
第三章 運河の都ノットリード

●3rdシナリオ「万霊節神隠し事件」
 ハロルドはニーベルハイム伯爵家の御曹司だったが、父である伯爵が銀鉱脈にまつわる詐欺に遭い、その直後、追い討ちをかけるがごとく他の領地から出回った上質な銀によって銀相場が異常な変動を起こす。この二件によってニーベルハイム領の主産業である銀器生産は大打撃を受ける。奔走むなしく伯爵家は破産。伯爵は領土とともに爵位を返上し、心身の疲労が祟ったのか失意のうちに病死してしまう。没落し、身寄りも無くなったハロルドは苦学の末に平民の特待生としてリーンデースに入学する。秋の万霊節に沸き立つ魔法学園都市リーンデースで、名家の子女たちの神隠し事件が発生する。喧騒の中、河岸に流れ着いた死体は神隠しに遭った生徒の一人、エーリカ・アウレリア。ヒロインのクロエは赤毛の同級生ハロルドと事件の真相に迫っていく。

●パリューグの本来の能力
 天使となる以前は、血液を摂取したことのある相手の姿と声を真似るという変身能力を持っただけの猫の幻獣だった。
 イグニシアの唯一神に取り込まれたことで、熱や光の特性を得た。

●トゥルム家
 <水の宮殿>の所有者。祖はハーファン出身の石工にして魔法使いだが、ノットリードの造船や水運に心惹かれ何代か前に移住。そののち豪商へと成り上がり、おおよそ二十年ほど前、先代当主が副伯位を買い、貴族になった。現在の当主は十三人兄弟の長男。

●ティルナノグの人間偽装
 鎧の変形機構を利用して肥大化により手足を伸長し、直立姿勢を維持し、尻尾や首の長さを縮める。ぎりぎり人間シルエットになったところで、上から包帯や外套などで装甲を隠したもの。
 外套も帽子も手袋も黒尽くめ。顔の辺りは包帯でぐるぐる巻き。太く長い腕、異様に広い肩幅。やや猫背ぎみの姿勢、ぎこちない足取り、古典怪奇小説に出て来そうな怪人そのもの。

●<虹の革紐>
短杖にしては短すぎるが似た棒状で、星水晶の結晶に取っ手を付けたような外見。周囲の魔力に反応して、結晶は薄青い光を放っている。
阻害物質の量や組成に応じて、各人の阻害能力を数値として表すための道具。素手で握り、内部魔力を放出することで計測された阻害値は七色の虹の本数として現れるため、錬金術師達により名付けられた。

●内部魔力
 異能、超自然的な力、超常能力などの血に依存する力全般のこと。イグニシアの感応、ルーカンラントの治癒とそれに伴う生体強化などがそれに当たる。
 内部魔力量や扱うための生体回路の質は血筋に影響を受けやすく、生まれ持った素質の差で優劣が決まる。その不平等を覆すのがハーファンの魔法と、アウレリアの錬金術。ハーファンは無限の外部魔力を利用する術として呪符や詠唱を用い、努力と根性で魔力変換能力を訓練する。アウレリアは錬金炉の実験の過程で、縮小した炉=短杖に外部魔力を込めて利用する。しかし外部魔力は呪文として構築されていると、内部魔力を反発を起こしてしまう。

●阻害値
 阻害値には1〜6の格付けがあり、虹の本数が多いほど杖の反動を受けにくい。逆に外部魔力を使っての呪文を構築や、杖に魔法を充填する時は阻害値が邪魔をする。一般的な最低値の虹1本の錬金術師が一時間で充填する魔法を、虹4本なら二時間、5本で三時間、最大値の6本で六時間が目安。7本は理論値(推測)で十二時間かそれ以上。
 ハロルドは白い光が1本――阻害値ゼロの奇蹟の体質と呼ばれ、魔法道具作成については最高の資質。数百年に一人いるかどうか。普通の錬金術師が構築に一時間以上かかるような魔法も、思考と同じ速度で組み上がる。
 エーリカは虹の光が7本――阻害値マックスの特異体質。杖の作成は出来ないが、使用者としては最高。虹ゼロの製作者は過去数名存在するが、7本は史上初の可能性すらある。虹5本以上の錬金術師が放つ短杖の砲撃は錬金炉砲が霞んで見える破壊力を有するが、虹7本となればどれだけ杖を使っても疲れない、究極の砲台。戦艦に乗る錬金術師は虹5本以上と言われていて、当代アウレリア公爵「長腕のエルンスト」は超長距離型で、星の丸みを計算して水平線の向こうを砲撃する。エーリカの記憶によれば呪文の構築、充填もできたので虹5〜6本と推測される。亡き母「邪眼のボルツ」は製法を独占した特殊な視覚魔法を使って、すさまじい広域に同時照準、威力拡張した必殺の魔弾で船団ごと一網打尽。

●短杖拡張<ワンド・オルタレーション>
 軍属錬金術師が使う特殊な技法。
 杖の実行中に呪文に直接干渉して、効果距離を延長したりまとめ撃ちしたりする。炉の中に手を突っ込むような危険な技だが、阻害能力の高さで無理矢理実行してしまうらしい。

●<戦争の法>
 連合王国において、あらゆる組織が戦争などの極限状態であろうとも従うべきと定めたもの。
 大規模環境破壊や大量虐殺、暗殺、洗脳、拷問などが主な禁止事項になっている。

●アージェン伯爵領
 エーリカが母親から引継ぎ、のちに継承する予定の領地。ここの銀鉱脈が、ニーベルハイム家の詐欺事件に使用されていた。






2017/09/25(Mon) 21:2453
本好きの下剋上〜香月先生のツイッターより小ネタ

香月先生のツイッターより収集した小ネタ集(月別)
日付/月日/ 人名@ざっくり中身



2017/09/25(Mon) 21:4754
2017年9月分

■9/25 クラリベル@貴族院前後のフェルマイ親密度
 貴族院前と後の違い、いいですね。耳を赤くしつつ、止めないフェルディナンドが可愛いです。
 腕を取るほどベッタリにはならないでしょうが、距離は確実に近づいているだろうな、と思います。
 大事件、起こるしね。笑
>隣に座る距離が15センチから5センチになるぐらいかなーと考えておりました
 破廉恥って言われますね。フェルディナンドに。自室だけにしておけって。
 コルネリウスは自室でも破廉恥です!ってツッコミを入れるだろうけど。笑
>自室なら許すんですねww フェル様むっつり!安定のコルネリウス兄様頑張れ(きっとツッコミはガン無視)
 確かにむっつりですが、貴族の常識的に考えて未婚女性の体面として距離感は大事ですからね。公的な場ではコルネリウスの意見が採用されます。
 私的な場ではガン無視です。笑
>以前教えて頂いた、星結び直後から自分だけさっさと呼び捨てに戻す

■9/21 黒杉くろん@タンゴを踊るフェルマイ
 ファッションショーの日でタンゴを選んだくろんさんが素敵です。しかし、この二人ではどうにも色気が足りないかな? 感情を出す系のダンス、苦手そうだから。
 あ、でも、音楽を奏でる時だけちょっと感情が出るように、踊る時だけ感情が出ると脳内フェルディナンドがめっちゃセクシーになりました。
>ウワァー!読者一同ざわざわするパワーワードです「めっちゃセクシーになったフェルディナンド」
 あの、ごめんね。正直に報告しておきます。
 フェルディナンドは無駄にセクシーになったけど、ローゼマインはセクシーになりませんでした。

■9/21 モトギ@人気投票でドヤ顔ローゼマイン
 キャラ同士で人気投票したら?
 難しいですね。本編のどの時点かで結構変わるので。完結後ならば、お互いでしょうね
>フェルディナンド様は家族と会えるようにして、図書館都市をくれて、領地ごと守ってくれる人ですもんね……
 そう、最後の一文が、完結後ならば答えが決まっている理由です。
 どう考えてもフェルディナンドを超える人が現れるのは難しいでしょう。

■9/19 Kanata@三つ編みフェルディナンド
 フェルディナンドが髪を伸ばすことはありません。年を食ったらジェルヴァージオに似るので、それが嫌だから。
 ただ、子供ができれば子供にはお揃いの髪飾りを贈ると思います。色々なことを懐かしく思いながら。

■9/16 みや(きな)@「仄暗い闇の中で私は誰の名前を呼べばいいの」
 すごく雰囲気のあるイラストですね。フェルディナンドの仄暗い独占欲が爆発した感じ…。視界を塞いで、自分の腕の中に取り込んでおけたら少しはエーヴィリーベじみた表情が緩むのでしょうか。
 まぁ、そんなにおとなしく腕の中に収まっていてくれるローゼマインではないですけれど。笑。
>いつかフェルディナンド様が私と本とどちらが大事なのだとつい洩らしてしまわないか心配です
 「私と本とどちらが大事か」なんて漏らしませんよ。「本」と返ってくると想定しているので。フェルディナンドにとってローゼマインは「本ありき」で、本を大事にしないのは下町家族を大事にしないくらいあり得ません。
 でも、ローゼマインにとっての自分の優先順位を上げたくて絶賛努力中です。
>どのあたりまで順位を上げたら満足するのでしょうか笑
 やっぱり最終的にはローゼマインの一番になりたいのではないでしょうか?

■9/15 みや(きな)@「優しく触れてくる指に勘違いしそうになる」
 これはもう、できれば勘違いしてほしいところですね。でも、うん。フェルディナンドはこういう触り方をしそうだなぁ、と思いました。表情とか特に。
 ローゼマインの戸惑いなんて関係なく触ってそうなところが、ね。
>勘違いというかローゼマインが自覚してしまうとフェルディナンド様の理性が危険
 そうですね。フェルディナンドの理性が危険です。
 多分、こういう時は結構お構いなしに触り、我に返ってから、困惑で固まっているローゼマインを見下ろして「さて、どうするか?」って考えると思います。(考えている間は触っている)
>結構行き当たりばったりの行動をされるのですね。笑。考えてる間も触るのを止めないなんて、欲求に素直で可愛いです
 行き当たりばったり……うん、確かに。
 ローゼマインに対して警戒心が薄いせいもあるでしょうね。フェルディナンドにされるがままですし…。

■9/14 てんとう虫@「遠き君の面影」
 これは切なくなりますね。アーレンスバッハへ行ったフェルディナンドがエーレンフェスト色の衣装を纏い、月を見て思い出すのは……。風景の静かさと温かそうな明かりが遠い分、表情が見えなくてもフェルディナンドの孤独感がいや増している気がします。
>フェルディナンド様のことですから、月には手が届かないとも思っていそうですが、この月は自ら降ってきてくれますよね
 懐かしくても遠くて、今の自分では手が届かない存在で、遠いからこそ安全だと安心できる部分もある。でも、フェルディナンドの月は遠くで大人しくしていませんから。笑。正直なところ隕石並みの問題児だと思いますよ。二人まとめておいた方が平和ですよね、色々な意味で。
>手綱さんの手腕が試されるところですね
 ローゼマインの望みを叶えることと、周囲の調整を両立できるので、ローゼマインの暴走よりは周囲に優しくて受け入れられやすいです。
 フェルディナンドがいなければ、ローゼマインの野望は達成できません。

■9/14 てんとう虫@シュタ速のオルドナンツ航空
>フェルディナンド様はマインの髪や頬など、手触りのいいものが好きな印象があります
 そうですね、フェルディナンドは手触りの良いものが好きです。結構無言で触っている感じ。
>マインが成人して髪を上げたら少し惜しみそう…隠し部屋で触るかな?笑
 髪を上げるのが貴族院の卒業式で星結びが春後半の領主会議だから、隠し部屋で触ることはないでしょう。星結びの後なら触り放題だし、自ら理性の限界に挑む必要はないんじゃないかな?

■9/2
 リーゼレータにとっての理想の結婚相手がどのような相手なのか考えると、候補はある程度絞られると思います。
>ローゼマインとその結婚相手の間を円滑にできる相手、を望んでいたみたいです
>古くからのフェルディナンドの側近ユストクス、年齢が釣り合いそうなゼルギウス、ローゼマインに近いローデリヒ



2017/09/25(Mon) 22:0355
2017年7月分+8月分

■8/16 貴族院前に気を揉むフェルディナンドと呼び方について
 さすがに抱きしめては悩みませんが表情は本当にこんな感じで、周囲の側近やローゼマインが心配になるくらい考え込むフェルディナンド。胃薬を飲みまくっているし、本当に考え込んでいます。ただ、フェルディナンドが心配して考え込むと、どこか侵略しそうなくらい不穏な魔王オーラが出るので周囲が心配します。そこでローゼマインが安心させようとすればするほど、取り巻く空気がさらに重く深刻になっていきます(笑)。
 自室では以前の通りですが、執務中は呼び捨てです。
 執務の大半を担っているフェルディナンドはまだエーレンフェスト籍。そしてアウブは女神の化身とはいえ、未成年で女性のローゼマイン。アウブより立場が下であることを示すために呼び捨てるように言いました。ローゼマインはまだ慣れません。
 星結びの後も執務中は「フェルディナンド」呼びのままですね。成人直後の星結びなので、すぐにはフェルディナンドが戻させません。でも自分は星結び直後から「様付け」をやめて戻しちゃうんですけど。笑。間違いなくローゼマインは「フェルディナンド様だけずるい!」と膨れっ面になると思います。でもいくら文句を言ってみても気が付いたら言いくるめられているローゼマイン。自分だけ呼び方を変え、周囲の動揺を無視して涼しい顔で執務をするのがフェルディナンド。

■7/19 ハルトムートにとってのローゼマインとクラリッサ
 「キャラ愛は本を作って布教する対象で、嫁は自分一人で愛でる対象? ハルトムートにとってのローゼマインとクラリッサってそんな感じなんだけど」という鈴華さんとの会話からの派生。
 ハルトムートにとって女神布教仲間という相棒で、側近の文官としてはライバルで、かつ嫁。嫁として愛でることに何の疑問があるでしょう?
 確かにどっちも女神信者で、二人ともローゼマイン>伴侶って感じですから一般的な夫婦になるかと問われれば少々疑問ではありますね。でも、お互い以外に結婚相手はいないと思っていますし、二人なりの愛情もあります。愛情の方向性や重さが噛みあっているので問題なしです。
 エックハルトとアンゲリカもそうですね。周囲には理解できなくても、二人なりの距離感を大事にする夫婦になるでしょう。

■7/17
 フェルディナンドが真面目に(?)頬を撫でるとしたら、ローゼマインの反応を見ながら、指先でちょっとずつ触れる面積を増やしていく感じ。
 何て言うか、手のひらで撫でるんじゃなくて、指先で撫でるというか、なぞると言うか…。

■7/14 ひまわりの日のイラスト(ローゼマイン、フェルディナンド)
 幸せを噛み締めているようでとてもいい表情ですが、ここまで柔らかい表情になるのは隠し部屋くらい? もしくは結婚後。同じ寝台の上で眠るローゼマインを見ている時とか。他人がいたら絶対にしなそうな顔だな、と思いました。
>夫婦となって同じ寝台で眠る時は、たまには腕枕してくれます?
 頼めばしてくれると思います。でもそのままで寝るのはどちらかというとローゼマインのほうが嫌がりそうです。している方は腕がしびれるし、されている方は高さが枕と違うし、寝返りが打ちにくいので。
>寝相悪いマインさんを回収するとか
 ああ、寝心地悪くて寝返りを打ちつつ寝場所を探しているローゼマインを回収するのはあり得そうですね。放っておいていいのに「まったく君は寝相が悪い」って回収してそうです。笑
>寝る時にゴロゴロするなら、ローゼマインは髪をまとめて寝ている?
 ローゼマインが髪をまとめて寝るのは無理じゃないかな?
 非常に言いにくいですが、下ろしてしまう人がいるので……うん
 
■7/9 ペンネーム
 エルヴィーラのペンネームは「エラントゥーラ」
 ローデリヒのペンネームは「シュボルト」



2017/09/25(Mon) 22:1356
2017年6月分

■6/28
 あーってしているローゼマインが可愛いです。フェルディナンドも楽しんでいるようで何よりですね。
 構いたがりなのはお互い様なので、ローゼマインは逆をやりたがるはず。でも「甘い物はいらぬ」と拒否されて夕食リベンジを誓う気がします。笑
>夕食時のスプーンを巡る攻防と周囲の生温い目が見えるようです
 周囲はもう諦めているんじゃないかな? コルネリウスは「隠し部屋に篭られるよりは何をしているかわかる分マシ」って自分に言い聞かせつつ目を逸らしてそう…笑。

■6/20 マインが青色巫女見習いにならなかったら?
 貴族に関わらなければ、商人無双する前に身食いではるか高みに行ってしまいます。タウの身で延命するにも限度があるし、下手したらトロンべを大量発生させたことで騎士団に目を付けられて危険人物として家族ごと処刑されます。
 マインが死んだ場合、ベンノはプランタン商会として独立することもない。上手くやればギルベルタ商会がちょっと大きくなっただけで終わります。下手を打つと、領主の養女の後ろ盾がないため他の大店や貴族に潰されます。

■6/7 貴族のジェスチャー
 エックハルトとユストクスが、膝を叩いたり握手をしたり頭を抱えて嘆きのポーズをとったり、という第三部3の発売祈念SS。
 人払いした場所でなければこれだけ大げさにはしませんし、長年仕えてきた二人にとってフェルディナンドの変化がそれだけ衝撃的だったということ。
 フェルディナンドのオーバーリアクションは全く思い浮かびません。こめかみトントンやほっぺつねりが会話中の最大アクションでしょうか? 神殿に入る前は「杯に口をつける」「腕を組む」くらいしかなかったので、これでもアクションは豊かになった。
 初期のフェルディナンドはかなり彫刻っぽいと思います。ヴェローニカの息ががかった者を側近に付けられていたので、ずっと表と裏の切り替えができなかった。そのため人払いをした程度では態度を崩しません。貴族の中でもかなり特殊ですね。



2017/09/25(Mon) 22:2857
2017年5月分

■5/23 604話のローゼマインの大きさを語るフェルディナンド
 かなり精神病みかけではあった。
 ローゼマインの反応を見るのが6割、毒と鎖のせいで腕がそれ以上上がらなかったのが4割。
 録音の魔術具は内部の敵を警戒していたユストクスによって頑丈な箱に保管されていたので無事。ユストクスは平時は変人だが非常事態では有能。アレキサンドリアが平和になればどんどん変人になっていく。

■5/16 ローゼマインの過剰装飾について
 フェルディナンドの意識では独占欲というより装飾品の増加は神々対策、金属部分の増加は魔石が苦手なローゼマインへの気遣いの結果です。他の貴族から見れば独占欲と執着心にしか見えない感じですけれど。せっかくのハンネローレ視点なので、他の貴族からどう見られるのか入れてみました。
 ちなみにローゼマイン視点になると「こんなにジャラジャラさせるなんて相変わらず過保護だなぁ、フェルディナンド様は」で終了ですね。笑。
 フェルディナンドのような危機感も、ハンネローレのような感想もありません。常にジャラジャラだったので特別感もなし。完全に平常運転です。
 フェルディナンドとしては自分の気遣いを独占欲と見られたところで全く支障はありません。素で「全ての女神」発言をする男ですから。でも無意識下では独占欲より男の顕示欲が強いかな? 「其方等では敵にもならぬ」って感じの魔力量の誇示。成長途中の学生では太刀打ちできない段違いの魔力量です。それに不埒な真似をしようものなら移動要塞レベルのお守りが火を噴くので、恋心どころか命の危機です。もちろん目の前で魔石になったらローゼマインがまた魔石恐怖症になるのでCENSOREDないようになってます。そんなところの気遣いはMAX。
 魔力的に対抗できるのはジェルヴァージオくらいだったけれど、あらゆる手段を使って無効化済みのため、残る警戒対象は神だけ。
 神だけは如何ともしがたい、フェルディナンドにとって難敵です。

■5/3 婚約に贈るネックレス
 婚約者の魔力で鎖部分を作ったネックレスは婚約指輪と同じ扱い。求愛と婚約では、贈るネックレスの形状が違う。結婚ネックレスというものはないが、低学年で婚約し、結婚までに魔力が大きく成長した場合のみ新しく贈り直すことはある。
 求愛の魔術具が金粉化というのは、魔力量を感じられないにもかかわらず求愛する身の程知らず、ということが公になってしまう大変な事態。
 ローゼマインにとっては、本の一冊も持たずに求婚するところが一番身の程知らずだったので、魔力の釣り合いとか金粉化はどうでもいい。笑。
 ちなみに一番調合しやすくて作りやすいし、贈る物がネックレスではないし、魔法陣を刻んだ明らかなお守りだから特に問題ないであろう――と時間短縮を理由に、自分の魔力で作った虹色魔石の簪を贈った人はいる。
 



2017/09/25(Mon) 22:4758
2017年4月分

■4/17 コピーしてペッタン事件
 グルトリのコピーは、シュタープに他人が魔力を通すことと同じ現象で、詳しく書いた場合には読む時に表情が崩れる感じの破廉恥案件

■4/14 アダルジーザの離宮について
 フェルディナンドはアダルジーザの離宮で将来良い魔石となるために6歳半まで食事や衣服を保証されていた(体格のよい方が容量を増やしやすいため)。窓には鉄格子がはめられ外に出ることは出来ず、傍系王族が外で遊ぶ様子を見ていた。

■4/13 フェルディナンドのツェントルートの可能性
 最終章プロット作成時に考えてはいた。
 ?@祭壇上の戦いから中央神殿に乗り込んだ頃、ジェルヴァージオを排除するためにグルトリスハイトを人目がある場所で使うか否か。
 ?A戦後処理の奔走中。王族の罪を詳らかにして処刑する為にツェントになるか否か。
 フェルディナンドは「それが一番容易だから」とフラッと不幸側へ行こうとする問題児。
 王族を処刑してツェントになればメスティオノーラの書を掲げて邪魔者を黙らせることが簡単になり、エーレンフェストやローゼマインを守りやすくなる。ローゼマインを少しでも家族に近い場所に置くことを考えると、大領地から妻を娶りつつ、不安定なユルゲンシュミットを自分が把握し、理想の図書館都市をアーレンスバッハの土地に作れるよう支援するのが一番容易で収まりが良い。
 が、そこにフェルディナンド自身の幸せが全く含まれないため、ローゼマインが黙っておらず事後処理がさらに面倒になって没に。

■4/11 貴族院時代のフェルディナンドの髪型
 貴族院時代、調合やディッター、読書において邪魔にならない三つ編みが良し(特にゆるっとしたもの)
 父親(先代アウブ)から贈られた銀の髪留めでまとめていた。ちなみに神殿に入る時にマントと共にヴェローニカに奪われ、今は手元に無い。 

■4/9 エックハルトについて
 エックハルトはハイデマリーと毒を受けたが、体力があり毒に耐性があったので生き延びた。ハイデマリーとお腹の子は亡くなり、生き残ったのは自分のみ。ハイデマリーの分も自分が忠誠心を捧げることで、妻子を失ったどん底時代を切り抜けたので、エックハルトは通常の二倍以上忠誠心が強くて、フェルディナンドに仕えることに固執している。フェルディナンドが人生の支えそのもの。フェルディナンドがいなかったら、妻子と共にはるか高みへ登っていた。



2017/09/25(Mon) 22:5859
2017年3月分

■3/28
 熱が出た時って結構書いている最中のシーンを夢で見ることが多いので面白い。
 この間はフェルディナンドとローゼマインの夢を見た。わからないだろうと高を括って貴族言葉で口説いたフェルディナンドと、教えてもらったばかりの口説き文句に動揺するローゼマイン。動揺されたことに動揺したフェルディナンドが「恋歌の歌詞を考えていただけだ」と誤魔化したせいで「口説かれてるなんて勘違いしちゃダメだ」になったローゼマイン。攻略の難易度を自分でガンガン上げていくフェルディナンドを生温かく見守るユストクス
 婚姻式〜エピローグその1くらいの頃に見たアンゲリカの両親に脳内で直訴される夢の話。
 「アンゲリカとエックハルト様の婚姻はどうかお考え直し下さい。あの子にはどう考えても無理です」「ごめん。もう決まっちゃった」この世の終わりみたいな顔をされた。

■3/27
 フィリーネが頑張る姿を微笑ましく見守っているダームエルの夢。いっぱいいっぱいの状態でブリギッテに求婚している短編を書いていたので、起きた時の第一感想は「ダームエルが二股!?」だった。時間軸が違うのに。ごめんね、ダームエル。濡れ衣だったよ。
 あと、年長者の余裕を感じた。



2017/10/11(Wed) 20:4961
2017年10月分

■10/13 側近「「「(今更……」」」
 この天然の攻撃は非常に強力ですね。
 後から自分に返ってくるところも含めて完璧です。笑
 私個人的にはフェルディナンドの処理落ちした顔がとても好きです。

■10/12 ローゼマインのおねだりウィンク
 おねだりウィンク可愛い!
 これは間違いなくギュンターもメロメロになりますね。
 フェルディナンドが真顔になるのも仕方がありません。
 星結びはまだまだ先です。頑張れ、理性。

■10/11 ウインク考察
 ローゼマイン: できる。下町家族にはするけど貴族相手にはしない
 フェルディナンド: 出来るけど絶対しない。でも調合中は細かい調整の時に片目になってることもある。ウィンクではないがそれっぽい顔?
 ユストクス: からかう時や誤魔化す時にするので相手をイラッとさせる
 エック兄様: 敵に狙いを定めているような険しい顔になるが、一応出来る
 アンゲリカ: 出来るけど色気がない。ウィンクというよりは片目を瞑るが正しい
 ダームエル: 下手っぴ。方目が綺麗に開かなくてしかめ面になる
 コルネリウス: できる。片目を瞑って得意げ
 レオノーレ: 出来るけどしない。コルネリウスが頼んだら躊躇いつつしてくれるかも?
 ラウレンツ: めっちゃ出来る。何となく日常的にしてそう。笑
 マティアス: 練習中。恥ずかしいのでしたくはないけれど、出来ないのも恥ずかしい
 ユーディット: できる。愛嬌があって可愛い
 ハルトムート: 余裕でできる。でも、ローゼマインに対してするとドン引きされる
 クラリッサ: できる。ハルトムートと違ってドン引きされない
 ローデリヒ: 両目閉じてるが、本人はちょっとできてるつもり
 フィリーネ: できるけど、意中の相手に通じない
 ビリュンヒルデ: 意外と下手。可愛くできないのでしない
 リーゼレータ: アンゲリカと違って可愛くウィンクができる
 リヒャルダ: できる。別にしないけど
 オティーリエ: できなくはない。息子はあんなに上手なのにって思っている
 ギュンター: 任せとけ!
 エーファ: できるけど、したらギュンターがちょっと鬱陶しいのでしない
 トゥーリ: 父さんへおねだりする時に一緒にして欲しいとマインに教えられた
 ルッツ: ぎこちないけどできる
 ベンノ: できる。お得意様相手ならば頼んだらしてくれるかも?笑
 マルク: 糸目なので出来ていてもわからない
 フラン: 出来るけど真面目な顔で「それは命令でしょうか?」と拒否される
 ギル: なかなかできなくて、片目を指でこじ開けてドヤ顔
 ジルヴェスター: バチコーン☆
 フロレンツィア: あまり得意ではないので「貴族のすることかしら?」とやんわり拒否
 エルヴィーラ: 茶目っ気たっぷりにできる
 カルステッド: 意外にできる
 ボニファティウス: 出来る(謎の迫力)←わかる。「ヴァッチーン!!」て感じ
 ヴィルフリート: 一応出来るが、鏡の前でカッコいいウィンクを研究中
 シャルロッテ: 「こうでしょうか?」完璧にはできていないが、それも可愛い
 メルヒオール: 全く出来ない。片目は手で押さえている
 ゲオルギーネ: できるけど、ウィンクというよりは目配せ。何かが始まる合図

>フェルディナンド様に冗談でウィンクしたら、はしたない真似はやめなさいと叱られそうですね
 フェルディナンドの反応は星結び前後で全然違うので……
 星結び前: 動揺とか可愛い反応ではなく、めちゃくちゃ冷たい目の真顔で見下ろされる。「冬の到来を早められたいのか、この馬鹿者」
 星結び後: 余裕の笑みで受け流す。「なるほど。君の望みは理解した」
 このくらい違います。

 ローゼマインのウィンクは父さんへのおねだり専用でした。
「父さん、大好き。だから、お願い。ね?」ウィンク
 ↓
「フェルディナンド様、大好き。だから、お願い。ね?」ウィンク
 睨んで黙らせるからフェルディナンドは余裕のない男になるんですよ。さらっと口づけでもして黙らせればいいのにね。

>フェルディナンドも睨んで黙らせるしかなくなる攻撃力の高さ
 ローゼマインのウィンクを攻撃力が高いと思う者は、ある程度限られていると思いますが、フェルディナンドにとっては高かったようです。笑
 星結び後は、口付けくらいはさらっとするようになると思います。色々な意味で学習能力は高いですからね。どうしたら黙らせられるか、すぐに理解しますよ。

■10/10
 「フェルディナンドは嬉しい時にそれを表に出すのが下手」
 ローゼマインが読み取ってくれるからってそれに甘えず、ちょっとずつ上手になれたらよいのですが…笑。






2017/09/07(Thu) 21:5743
ハンネローレの貴族院五年生

■主要人物
●ハンネローレ
 春の終わりに行なわれた領主会議によって第一位となったダンケルフェルガーの領主候補生。図書委員であり、シュミルが大好き。ローゼマインの本友。間が悪いことを気にしている。約束を守ったローゼマインが春先の領主会議に招いたことで、ローゼマインの親友と認識され他領から目を付けられた。
 筆頭側仕え コルドゥラ
 側使え見習い アンドレア
 文官見習い ルイポルト
 護衛騎士見習い ハイルリーゼ
 婚約者候補1 ケントリプス(兄の文官見習い、最上級生)
 婚約者候補2 ラザンタルク(騎士、同学年)
 第二夫人の息子 ラオフェレーグ(1年生) グルトリの継承式には妹ルングターゼのみ出席を許され、本人は留守番
●ローゼマイン
 第四位アレキサンドリアの史上初の未成年女性アウブ。少し前の星結びでフェルディナンドと星を交わした。領地の社交シーズンはフェルディナンドに任せ、祈念式までに帰還する予定。エグランティーヌに女神の化身としてグルトリスハイトを授け、名も受けている。ツェント・エグランティーヌが意見を求める姿があったため、どこのアウブも繋がりを持とうと必死。未成年の女性アウブということで配偶者の地位を狙いたいようだが「自分にとって全ての女神がローゼマイン」と言い切る魔王様相手では勝ち目が無い(ハンネローレ談)。

■領地の順位(開始時点)
1位 ダンケルフェルガー 青色
2位 ブルーメフェルト(トラオクヴァール) 灰色
3位 コリンツダウム(ジギスヴァルト)柔らかな赤茶色
4位 クラッセンブルク
5位 ドレヴァンヒェル
6位 アレキサンドリア(アーレンスバッハの反逆罪をグルトリスハイトの王権神授で相殺) 夜空の黒
7位 ハウフレッツェ
8位 エーレンフェスト 山吹色
9位 ガウスビュッテル
10位 ギレッセンマイアー(ラオブルートの出身地)

 元王族がアウブになるため威光で一時的に順位が高くなっているが、次年度以降は収穫量や影響力によって従来通りに順位決めが行なわれるため、ブルーメフェルトとコリンツダウムは一年限りの順位と見られている。



2017/09/07(Thu) 22:2544
1 入寮

 ――「未成年であるため未だに上げられていない髪形、膝丈のスカート……未成年は立ち入れぬ領主会議で、未成年のアウブが誕生したのだから」
 ローゼマインは春先の領主会議でアウブに承認された。
 レティーツィアはアレキサンドリアの領主候補生であり、今のところヒルデブラントの婚約者のまま。

 アレキサンドリアと直接の繋がりを持つのが難しいため、エーレンフェストと親友ハンネローレに縁談が殺到した。神殿改革の協力を得るため、という名目がハンネローレには負担でしかなく、ダンケルフェルガーがアレキサンドリアとの繋がりを保つという二つの理由から、ハンネローレの嫁入り先が当初予定の他領から自領内で婿を取る方向へシフト。ダンケルの暑苦しいディッター漬けから逃れたいハンネローレは、現在の候補二人ではディッター漬けの一生になると確信。ジギスの第一夫人よりはマシだが憂鬱である。

 父親が選んだ二人の候補はどちらもディッター。
 選ばなければジギスヴァルト。

 しょっぱなから不憫すぎる(´;ω;`)ブワッ



2017/09/07(Thu) 22:5245
2 新入生歓迎ディッターと婚約者候補達

 「シュタイフェリーゼより速く」がダンケル内でブーム。

 ――「私はディッターでハンネローレ様との愛情を育んでいきたいです。そして、ハンネローレ様と結婚し、アウブ・アレキサンドリアの友人としてお二人が行なうディッターにぜひ参加させて頂きたいのです!」
 ディッター嫌いの一歩手前のハンネ様に、これは致命的なミス!
 婚約者候補のケントリプスとラザンタルクは異母兄弟だが、親友同士のように仲が良い。
 ハンネ様は洗礼式前後まで『泣き虫姫』との愛称が。うさぎさんだし、仕方ないprpr。

 ――「ハンネローレ様が変わられたのであれば他領へ嫁入りすることも考えてはいかがですか? どうしても嫁ぎたい先があるならば、できる限りの協力はいたします」
   「ハンネローレ様が留まろうとすることで生まれる火種がないわけではありません」
 ケントリプスは、ハンネローレの淡い恋心に気づいている?

 が、食事の席で突然ラオフェレーグ(10歳)が求婚。
 理由が「婚姻で他領へ出ればディッターができなくなる」から。ごみすぎる。
 そして教えられていた台詞で断ったものの、それは他領の男向けでダンケルの男には効果無しと言われてしまう有様。かわいそう(´;ω;`)ブワッ



2017/09/07(Thu) 22:5646
3 進級式と親睦会

 確実に「ディッターの誘い」を止めるための強制的に声を奪う魔術具。
 ――他領へ迷惑をかけそうなディッター狂いをこれで今まで何人止めてきたかわかりません。
 さすがダンケルフェルガー(白目)。
 学生200人近く、という大人数はさすが大領地。

 親睦会にて、正面のツェント夫妻に並んでローゼマインの席が。
 ……もしかすると、この配置を決めたのはフェルディナンド様でしょうか?
 ハンネ様、正解!
 そしてそのマインさんの胸元には、誓いの魔石を交わし合った婚約者がいることを示すネックレスが大きく存在を主張。自分の魔力で作成した金属を使うのに、すさまじく手の込んだ魔術具が。さらにさらに継承の儀式でつけていた腕の飾りも装備。フェルディナンドの独占欲や執着心の発露かと怯えるハンネローレ(笑)。さらにはいつもの虹色魔石の髪飾りが、バージョンアップしていることにも気づく。
 ――ローゼマイン様、疑う余地もなく溺愛されていらっしゃいますね。



2017/09/07(Thu) 23:3647
4 講義中の情報交換

 ヴィルフリートの悪い噂を耳にする。
 「女神の化身であるローゼマインをフェルディナンドに奪われた」「婚約者だった女神の化身に逃げられた」「エーレンフェストの次期アウブの座を弟に奪われた」など。
 逃げたと言うかお互いに「うん、合わない」という合意のもとだし、次期アウブは悪し様に言ってくる奴等に尽くすなんて胸糞と蹴って弟じゃなくて妹に譲ったんだよなぁ。
 だがダンケルフェルガーにおいてディッターは神聖で、ディッターで決まったことも絶対のため、嫁取りディッターで求婚しておきながら娶ることを拒んだことから「無責任男」「卑怯な男」と言われている。領地の常識が違うと大変だ……。
 ヴィルフリートが悪し様に言われまくっている現状に、ひそかに腹を立てるハンネ様。

 ローゼマインの装飾品が、独占欲や執着心の塊ではなく全てお守りであることが判明。
 どう考えてもやりすぎ(ハンネ談)。鎖部分を魔力で作るのが一番扱いやすい、が言い訳にしか聴こえないのですけれど!(たぶん本当)

 シュタープの取得時期変更(一年→成人式)が大きく響いていることを知る。
 エーレンフェストやレームブルックでは新しいシュタープを得られる者に次期アウブを変更予定。
 ダンケルフェルガーでは、十年ほど経って教育課程やツェントの治世が安定した次期の子供こそ最もアウブに相応しい、という考え。
 そんな中、オルトヴィーンが突然の求婚! ハンネ様は目が点。



2017/09/11(Mon) 01:4748
5 求婚者の言い分

 今になってオルトヴィーンが次期アウブを目指し出したのは、アドルフィーネが離婚して帰ってきたため。今のアウブの間は慰謝料の土地のギーベでいられるが、アウブが変わればどうなるかわからない不安定な立場のため、家族を守りたいという思いかららしい。
 ハンネローレに関する推測が当たりまくり。さすがドレヴァンヒェル。
 が、同時に密やかな想いにも気づいている模様。まあ、ヴィルフリートは鈍いから……。
 ――「しばらくは一方通行でも、いずれお気持ちが変わる時を待つ度量はあるつもりです」
 ここでようやく、利益だけの求婚ではないことに気づき激しく動揺。
 だって婚約者候補二人はディッターとしか言わないし!

 その日の午後、フェルディナンド救出作戦協力のお礼の最高級髪飾りがローゼマインから届く。
 小さなリューツィの花が赤に近いピンクから白へのグラデーションになっている。
 が!
 オーダーメイド髪飾りは、貴族院ではエーレンフェストやローゼマインにコネのある大領地がエスコート相手に贈る習慣となりつつある物だということを失念。



2017/09/11(Mon) 02:0049
6 髪飾りが起こす波紋

 ダンケルには既製品の髪飾りは入ってくるが、オーダーメイドは格が違う。
 そして気づいたケントリプスとラザンタルクが顔色を変えて内密の話に。
 ――「え? ローゼマイン様が恋敵? ……ということは、ラザンタルクはフェルディナンド様に懸想を……?」
 ハンネローレ様の天然爆弾さすがやでぇ。
 ディッターに絡めて想いを伝えられていたらしいが、全く記憶に残っていないハンネローレ。ディッターに無意識の拒否反応出てて笑う。

 翌日、髪飾りにすぐ気づいて褒めるヴィルフリート。
 にぶちんだけど、案外こういうとこは見てるよなあ。でもタイミングが悪いと言うか、余計というかなんというか。
 そして勘違いして失恋するオルトヴィーン。告白して翌日にこれとかカワイソウ。
 髪飾りに関する噂のあれこれについて、ローゼマイン本人と話してみることに。でも主な話題は、髪飾りに伴ってディスられているヴィルフリートについての環境改善相談のつもり。はたからは気持ちが透けて見えるのに、蓋をして自分の願いを見ない振りする姿がケントリプスは歯がゆいだろうなぁ。
 ――「ハンネローレ様はすでに私の望みをご存知のはずですが?」
 これ、なんだろうなあ。
 やっぱり、ハンネさんが自分の望みを叶えるために自主的に行動すること、かな?



2017/09/11(Mon) 02:0950
7 音楽と疑問

 コリンツダウムの貴族が頭悪すぎてやばい。代表を務めていた上級貴族は普通だったのに、下がこれとかほんとやばい。ジギスの程度が知れるってもの(もうゴミクズだって知ってるけども)。
 ――これで本当にジギスヴァルト様が求婚してきた場合は、お父様がディッターに飢えたダンケルフェルガーの騎士達を率いてコリンツダウムへ向かうことになるかもしれません。
 何それ怖い( ゚д゚;)

 音楽の授業にて、卒業式の奉納舞の話題。
 うかつに舞うと神々の関与が起こって、事態の収拾に奔走するフェルディナンドやツェントが大変だから、と笑顔で誤魔化すローゼマイン。全然誤魔化せてないから!
 唖然とする周囲と、とうに慣れていて普通に話を進めるヴィルフリート(笑)。
 だが課題曲云々で、婚約者だった頃からヴィルフリートが邪険に扱われていたのでは、と疑うハンネさん。
 違うんや……ヴィルは音楽とか嫌いだから、曲作りで拘束するとか逆効果なんだ!



2017/09/11(Mon) 09:0951
8 相談

 ローゼマインを良く知る読者からすれば、マインさんに相談っていう時点で斜め上にいっちゃう未来に女神様が微笑んでいるようにしか見えない件。
 そしてフェルディナンド作のローゼマインの護衛騎士をつとめる新たな側近ズ(魔術具)。普段はアレキサンドリア図書館を荒らす者を排除する図書館の守り手。……ローゼマインのブラッディカーニバルを回避するための盾でもある。
 薄い緑色のアドレット   資料検索などの図書館業務専門
 茶色のリサ 赤色のネリー  図書館における護衛に特化し、本を傷めないよう戦う
 水色のディナン   シュミルズのまとめ役で高性能。図書館業務、護衛、フェルディナンドとの通信も可。少し喋る。愛称はディーノ。っていうか名前自体フェル『ディナン』ドですよね! SSにて「ディーノ」がただの愛称ではなく、通話時の「オーバー」に相当する役目があると判明。(フェル様側からは「マイン」)。仲良しかッ!(悶)

 ――「自分の知識にどれだけの価値があるのか、示す必要があるでしょう?」
 ローゼマインが領主候補生として相応しい能力があることを示し続ける必要のある『養女』であることを思い出すハンネローレ。

 音楽の時間の最高神に捧げる課題曲の真実。
 大事な人と交わした約束を守り続けることを誓う歌 → 結ばれた相手と永久に共にあることを誓う歌
 最高神の下で契約を交わして新たな家族を得る時(星結び) → 養子縁組をするときになった時のこと
 どんな時にも心を寄り添わせていたい → 立場や身分が変わっても元々の家族と心は同じでありたい
 解釈を伝えれば何も間違ってないし理解できるのに、状況が特殊(養子縁組)すぎて作曲者と聴衆の感じ方が違いすぎる件。ハンネさん困惑。ちなみに上級貴族からの報告書にもそう載っていたので、フェィルディナンドも知っている。

 ――「たとえどのような危機に陥っていても、婚約者以外の殿方の心配をすると周囲に咎められますから」
 それに我慢がならなくて威圧してから飛び出して行ったのがローゼマイン。
 ハンネローレは果たしてそれに続けるのか!
 



2017/09/11(Mon) 09:3952
9 後押し

 貴族院にくると、楽しいけれど少し寂しさを感じるらしいローゼマイン。洗礼式後から忙しい時期は夕食くらいしか家族と顔を合わせない生活のハンネローレには、貴族院の方が人が多くて賑やかに感じる模様。家族のお小言から解放されて嬉しい…というのは実家を出た今ならわかる(笑)。
 ――「ハンネローレ様は家族に会いたくなるということはありませんか?」
 ローゼマインがいつでも会える『家族』といえば、今はフェルディナンド様くらいだからなあ。つまりはフェル様に会いたい=恋しいってことなのでは。家族愛から恋情への自覚にちょっとススム。

 私闘をする二人を止める際、躊躇無くため攻撃を放つハンネさん……しかも人物目標にまっすぐですからね、ええ。さすがダンケル女子。
 というかルーフェン先生がすごい先生してて新鮮……フェル様にディッターディッター言ってるところしか思い出せないからすごい新鮮。

 山の神エルプベルクと情熱の神ブレンヴェルメが槍を交わした。
 海の女神フェアヒューレメーアを巡って戦った火の眷属神のこと。つまりは痴情のもつれ。
 そして明らかになるケントリプスの真意。
 幼い頃から泣き虫姫を守らなければと、ずっと慕っていた。が、文官である自分の大切な人を守る手段は魔術具しかなく、ハンネローレは嫁盗りディッターにおいて魔術具ではなく純粋に心配してくれたヴィルフリートの手を取った。つまりは土壇場で領地を裏切り、婚約者候補を定められてなおヴィルフリートの現状を心配しているハンネローレを、慕ってはいても信用はできない、と。ならば自領を裏切るほどの感情は、ダンケルフェルガーの領主候補生に相応しい行動を貫いて欲しい。トラオに求婚したマグダレーナしかり、ハルトムートに求婚したクラリッサしかり……。

 ハンネさんはどこまで自分の気持ちを自覚しているのかな?
 いや、自覚はしてるけど、自分から強引に求婚する勇気もないしそこまで追い詰められてもいなかったしで、初恋を抱えたまましょうがない、で親の決めた婚約者と星結びを迎えるつもりだった、というのが近そうな感じ。だがここにきてケントリプスに発破をかけられ追い詰められ、崖っぷちでうろうろしていたところを突き飛ばす勢いで一押し。
 ダンケルの女再び! になるのか!?

 そっと押し > 一押し > 崖から突き飛ばす勢いで一押し
 バタフライ現象になってませんか…?(困惑)



2017/09/27(Wed) 22:2660
10 迷いと決意

 私の気持ちにズカズカ入ってこないで下さい、とケントリプスに拒否を示すハンネさんと、懸念が伝わっていない……と頭を抱えるケントくん。
 婚約者を選べる期限は、ハンネローレが考えていたよりもずっと短かったことが判明。
 領主会議まで > ケントリプスの卒業=自動的にラザンタルク > 他領へ行く場合は領地対抗戦までに互いの両親を説得できるように根回ししアウブ・ダンケルに承諾を取ることが必要 > ヴィルの場合は現在婚姻が殺到している関係でシュタ速レベル
 ――「付け加えるならば、別に間が悪いのではなく、決断が遅くて気持ちを伝え損なっただけですが、ハンネローレ様はいつも通りに間が悪かったと嘆くと思われます」
 そうか……ハンネローレの「間が悪い」という嘆きは本当に間が悪かったことももちろんあるんだろうけど、それ以上に、彼女自身の決断や行動が遅くて事態が先に進んでしまったことに対しての後悔や諦めをこめた『間が悪い』だったんだな。ケントリプスは良く見てるなあ。そして本当にハンネローレの心からの幸せを考えてくれている。そこまでディッター脳でもないし、かなり良縁なのではないかとも思うが、ハンネさんは自分の意思を尋ねてくれるというダンケルには存在しない特色にときめいちゃったからなぁ…。

 そこまで言われてなお、自分から気持ちを告げることにもだもだするハンネさん。。。
 エーレンと繋がることが自領地に利がなさそうでアウブ・ダンケルの説得が無理そうだから、か。うーむ。
 周りのことが見えていない、と側近に苦言されてしまうのが何となくわかってしまうこの感じ。情報収集が足りないのかな? でも側近は情報をちゃんと持ってるようだし、ハンネさんがおっとり考えすぎなのでは。ツェントに願い出たからエーレンの順位が突発的にこれ以上上がることはないにせよ、女神の化身ローゼマインの出身領としてローゼマインが他より目をかけることが確定しているんだから、親しくする利は十分にあると思うのだが。

 そんな中、側近達はアレキサンドリアにもエーレンフェストにも嫁ぎたいらしい。
 しかもアウブからの指示……だと?

 ハンネローレに電撃走る。
 わたしでもいいじゃない! と。がんばえーハンネさまー。






2017/09/02(Sat) 23:2541
俺の人生ヘルモード

■主要人物
●黒上 明(クロクエ メイ)
 17歳 174cm
 相棒はドリー。大樹グランウッドの娘のような存在。
●リーン・メルライナ
 19歳
 城壁都市グランウッド王国騎士団所属。

■危険区域ランク付け
 国営走破者斡旋所はどこの国も協定を結び、協力関係にある。走破者は『未開の地を走破する者』が所以。
 獄級 > 一級 > 二級 > 三級 > 四級 > 走破者見習い

■世界エムネスアース



2017/09/02(Sat) 23:3242
第一章 肉沼の森

■特性
 自らに無い力を求める欲望 → 強靭な肉体 を入手

 メイはこの沼の特性と魔力が入り込み、髪や肌が染まってしまった。
 






2017/08/30(Wed) 00:3140
<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-

■UBM / ユニーク・ボス・モンスター
 超級(スペリオル > 神話級(マイソロジー > 古代伝説級(エンシェントレジェンダリー > 伝説級(レジェンダリー > 逸話級(エピソード

■ジョブ総合
超級職 / スペリオル・ジョブ
 一世代につき一人しか各超級職の座にはつけない。死亡すれば空位になる。
 騎士 > 聖騎士 > 天騎士
 忍者 > 隠密 > 絶影
 死霊術師 > 大死霊 > 死霊王

●大賢者 / アーチ・ワイズマン
 アルター王国もと守護神。戦争で敗北し空位に。
●獣王 / キング・オブ・ビースト
 物理最強。
●破壊王 / キング・オブ・デストロイ
 正体不明――といいつつその正体はクマニーサン。
●超闘士 / オーヴァー・グラディエーター
 無限連鎖のフィガロ。
●女教皇 / ハイプリエステス
 扶桑月夜。王国最大クランのリーダー。
●?
 酒池肉林のレイレイ。
●死霊王 / キング・オブ・コープス
●大死霊 / リッチ
●尸解仙 / マスターキョンシー
 応龍の迅羽。
●魔将軍 / ヘル・ジェネラル
 矛盾数式のローガン・ゴッドハルト。悪魔使い。
●絶影 / デス・シャドウ
 マリー・アドラー。記者は世を忍ぶ仮の姿。その正体は隠密系統超級職。<超級殺し>。エンブリオは『アルカンシェル』
●冥王 / キング・オブ・タルタロス
●地神 / ジ・アース
 魔法最強のファファス。
●殲滅王 /
 七死変貌。
●神獣狩 /
 万状無敵。
●撃墜王 / エース
 蒼穹歌姫。
●強奪王 / キング・オブ・バーグラリー
 エルドリッジ。強奪系統超級職。PK。
●堕天騎士 / ナイト・オブ・フォールダウン
 黒鴉のジュリエット。暗黒騎士系統超級職。
●大教授 / ギガプロフェッサー
 最弱最悪のMr.フランクリン。
●奏楽王 / キング・オブ・オルケストラ
 ベルドルベル。
●天騎士 / ナイト・オブ・セレスティアル
 騎士系統超級職。
●暗殺王 / キング・オブ・アサッシン
 月影永仕郎。暗殺者系統超級職。
●抜刀神 / ジ・アンシース
 カシミヤ。断頭台、首狩り兎、王国最速、自在抜刀、羊刀、防御無望、駄犬の飼い犬、など通り名多数の王国最強PK。


●聖騎士 / パラディン
●教会騎士 / テンプルナイト
●大海賊 / グレイトパイレーツ
 海賊系統上級職。






2016/04/12(Tue) 22:282
本好きの下剋上

・167-決別
 「痛みを癒す力を 目標に進み続ける力を 悪意を撥ね退ける力を 苦難に耐える力を 我が愛する者達へ」
 最高神+五柱の大神へのお祈り(1回目)。対象は家族、ルッツ、ベンノ、マルク、ダームエル、フラン、フェルディナンド、ディルク。
・170-閑話 騒ぎの後始末
 「実の息子さえ甘やかしてはならないのに、養女を甘やかすことなどできぬ」
 とか言いつつ、実態はベタ甘ゲロ甘のできそこないだから失笑モノ。自覚がないってほんとクソ。
 複数の神に同時に祈ることは魔力消費の増大、成功率の著しい減少により普通は行われない。
 ローゼマインの中身が『異なる世界で成人した記憶がある』と、フェル、ジル、カルステッドの共通認識となる(はず)。にしてはショタ小僧に気持ちを傾けろとか無茶言うよね。たぶんジルヴェスターはマインの中の人の精神年齢がフェル様と同じくらいってこと忘れてると思うんだ。
・176-貴族の洗礼式
 メダルが七色に染まる
・214-シュツェーリアの夜
 季節の変わり目に月の色が妙になることを知る。あと魔物がすごく活発。
 秋のシュツェーリアは紫。春のフリュートレーネは赤。
・224-冬の素材採集
 「神殿の備品を神殿長が使うことに何の問題がある?」――ライデンシャフトの槍をローゼマインに染めさせながら。
 ローゼマインが神具も便利に使っていいんだ、と理解した一幕。
・236-フリュートレーネの夜
 ローゼマインの魔力と図書館の引き換えをフェル様と約束。
・266-ユレーヴェ作りと魔力圧縮
 ローゼマイン式圧縮法の契約条件。
 ローゼマインの敵に回らないこと。魔力圧縮の方法は他の誰にも教えないこと。ほか。
・295-シュタープの取得
 グルトリスハイトは英知の女神メスティオノーラの持つ最古の聖典で、神々に選ばれた初代王はそれを写すことを許された。
 10年くらい前までは、3年の専門コースに分かれるときにシュタープを取得していたが、今の王によって入学とほぼ同時取得になった。
 白い彫刻のような大木の根元に、虹色に光る魔石を見つけ、それからシュタープを作る(1本目)。
・299-シュタープの基礎
 それまで自分の魔力を持て余していた王は、神に与えられたシュタープにより自身の魔力を自由に扱うことが出来るようになった。
・313-エグランティーヌとのお茶会
 領主の子を神殿長として土地を魔力で満たす――古い方法
・405/406-聖典を調べる
 神殿長の聖典に全属性入りの複雑怪奇な魔法陣と文言を発見。以前はなかったのに。
 王になることを望む者は、まず神に祈りを捧げてひたすら魔力を増やす。器の成長が止まったらまた神に祈りを捧げて、今度は神々の元に至る道が開かれる(条件:全属性、一定以上の魔力)。そこには王としての力を振るうために必要な物(=シュタープ)が神々より与えられる。神々に至る道が開かれなかった場合、王としての資格が足りない。力を振るうために必要な神の力を手に入れたら、また神々に祈る。すると次は王となるために必要な知識(=グルトリスハイト)を与えられる。両方を手に入れることが出来て、やっと王と認められる。
 グルトリスハイトがあるのは初代王の血を引く者のみが入れる書庫。
 初代王は敬虔に神に仕える神殿長でもあった。次には王の子が神殿で神事を行っていた。だからこそ、他の領地でも神殿長は領主の子に任されていた。(=神殿は王や領主と等しいものだった)そして初期の領主達は、王族と婚姻関係を結んでいる(=どの領主の子孫も大体は王の血を引いている)。
・411-聖典検証会議
 聖典は管理者である神殿長の属性や魔力量によって、閲覧上限が決まる。
 その上限の中で、許可された閲覧者は自身の属性や魔力量によって閲覧箇所が決まる。
・436-選択
 先代アウブ・エーレンフェスト「時の女神のお導き」。必ずエーレンフェストのためになる――フェル様を引き取った理由
 「王様と中央を敵に回したとしても、わたしくは神官長を助けに行きます」家族同然に大事に思って当然でしょ?
・446-盗られた聖典
 不思議なことに、神官長の魔力にほとんど反発を感じない。もしかしたら、わたしが神官長の魔力に慣れすぎているせいだろうか。
・454-別離
 「穢れを清める水の力を 何者にも切れぬ火の力を 災いを寄せぬ風の力を 全てを受け入れる土の力を 決して諦めぬ命の力を 旅立つ者達へ」
 最高神+五柱の大神の、全ての貴色が入り混じる虹色の祝福(2回目)。対象はフェルディナンド、エックハルト、ユストクス。
 聖典の最後に載っている全属性の魔法陣。ただひたすらに全ての神に祈りを捧げるためだけの。自分のためには使えない、誰かのために神々に祈るためのもの。
・466-実技 神々のご加護
 祭壇の神の像が動き、道を作る。その先にはシュタープ(1本目)を取得した木があった。
 加護を得るための魔法陣を書き留める。ちなみに取得した加護は43。ヴィル12。
・473-領主候補生の講義終了
 闇の神と光の女神の真名を、脳裏に光で書き込まれるように授かる(名は複数あってランクがあるもよう。通常はとても覚えにくい)
 闇の神シックザントラハト
 光の女神フェアシュプレーディ
 そして金の光と闇の黒が天井に吸い込まれるように消えてどっかに行った。
・485-王族と図書館 後編
 何度も何度も回りながら全ての神々に祈りを捧げた。――王になるハウツー資料
 王の継承の儀式は、神殿長が光の冠を被って行う。
・487-ダンケルフェルガーの儀式 後編
 ライデンシャフトの槍から魔力がはじける祝福。光の一部がどこかへ飛んでいった。青の柱
・495-閑話 聖女の儀式 後編
 ゲドゥルリーヒの聖杯(エールデグラール)での儀式から、赤の柱
 フリュートレーネの杖(シュトレイトコルベン)で癒しをかけたら、緑の柱
・496-儀式の後
 切羽詰ってシュタープもう1個!とお願いしたら、2本目ゲット。
 メスティオノーラは土ゲドゥルリーヒ×命エーヴィリーベの子で、命から隠すために闇光の色を纏い、最も守りの強い風の眷属に入った。全ての神から神具を借りて使用できる 
 余った魔力を図書館に奉納したらうさズの呼び方が「ひめさま」に戻る。
・499-ディッター準備
 神具は奉納するたびに脳裏に魔法陣が浮かんできて、魔法陣と神具の形をしっかりと思い浮かべることができようになれば神具として機能する。
 フェアヒューレメーアの杖を出せるようになる。
 エーヴィリーベの剣の祝詞をヴィルに教えていたら白の柱
・500-嫁取りディッター 前編〜後編
 シュツェーリアの盾を自分で盾を編んでから発動させたら黄の柱
 神話的にエーヴィリーベの剣>シュツェーリアの盾
・503-乱入者
 フリュートレーネの杖使用でまたもや緑の柱
 乱入してきた中央騎士団の者にトルークの使用の疑い
・507-ダンケルフェルガーとの社交 前編
 第一夫人は他領から迎えた妻の実家の援助やそれに付随する関係を上手く利用するために迎える存在、第二夫人は自領の者として領地内の貴族を取りまとめる存在。
 ハンネちゃん、ダンケルの女として覚醒。



・聖典原理主義
・図書館のじじさまはうさズとリンクしている……?
・フェルディナンド、空白の三日と残された未来を語るメモの謎
・ヴィルフリート×ハンネローネ
・次期領主にはシャルロッテのほうが向いてる
・初代以降の王族は、メスティオノーラの原書をコピーした初代のグルトリスハイト(写本1)をさらに写本(写本2)していた。その場合は初代の血に連なっていることが必要不可欠(グル本がある部屋に入るための条件が血族のため)。
・光の柱はシュタープを使って儀式をするか、祝詞を唱えることが必要
・ゲオルギーネと中央騎士団に繋がりがあり、トルークの使用さえも出来る

●550話前後で最速グルトリ(写本1)の入手
 王族の養女ローゼマイン(成人まであと3年)×婿 フェルディナンド だと思うんですがそれは。
 地下書庫のグルトリ部屋入口魔法陣が「王族登録がないとダメ」ってことをフェル様が知ってたってことは、あそこに到達していた可能性どころか、下手すると
「王族でなければ入れない(自分が入れないとは言ってない)」かもしれないレベル。

●貴族院でツェントになるには
?@眷属の祠(7〜78ヶ所)で祈りを捧げ、7大神の加護を得る
?A始まりの庭にて全属性のシュタープ取得
?B卒業式での奉納舞で魔力奉納(おそらく、魔力が足りていれば光の柱が立つ)=魔力の大小によるツェント候補資格ふるい落とし
?C自作神具での貴族院での神事・魔力奉納
?Dそれによる光の柱顕現
?E7大神の祠での祈り(全属性シュタープ必須)+石版のキーワード取得
?F地下図書館の最奥でグルトリスハイト(写本1)を入手?
 これに当てはめると現在資格持ちなのってローゼマイン、フェルディナンド、光姫だけなんだよなあ。ヒルデブラントが頑張れば正統ツェントいけそう。
 貴族院の教育課程改変がやっぱりパンチきいてる。まあ、王族の自業自得なんですけどね。
 あとグルトリスハイトはシュタープで作る他の神具と同じであるならば、ハンネローレがフェアヒューレメーアの杖を父親のシュタープ製のものからコピーしたように、魔力を流すことでコピーすることは可能だと思われ。かつこの方法では血縁のように魔力の質が近くないと反発が大きいので(ハンネローネ談)、王族が血縁で継承してきたのも分からなくもない。

●王族と貴族院 考察
 初代王は何もないところから神の加護を得て王となったわけだが、貴族院は後の王族が作ったものであると推測。
 それでいて神殿長の聖典に書かれていた内容からするに、ツェントとなる第一条件は全属性+魔力の強大さ。グルトリスハイトがシュタープ製かつ所有制限がかかっているとすれば、候補たちが魔力を通してコピーを試みたときに、最も強大な魔力の持ち主にしか顕現しないと思われる。つまり正しく、魔力の最も優れたる者がツェントになるわけである。
 が、現在のグルトリ部屋(写本1)の手前にある魔法陣は「王族登録」を必要とする。
 つまり、ダンケルフェルガーから王が立ったという歴史書の内容を考えても、当初ツェントの可否に血筋は関係なく純粋に魔力のみで選ばれていた(重要な物事が全て魔力によって賄われていることを思えば当然だが)のに、現在の王族の祖が己から権力が失くなることを恐れ、あるいは妬み、ツェントの可否に血筋を追加したのがあの判定の扉ではあるまいか。(血筋と書いたが、うさズは王族登録であり『血』とは言ってないのが多少気にはなる)

 こう考えれば現在の貴族院でツェント候補となるべく判明している七つの条件のうち?Bに必要性を感じない(ローゼマインはしていないのに入手直前までいったわけで)。
 つまり、かつて血筋を必要としなかった頃の条件と、現王族の祖が歪めた条件とが混在していると考えられ、聖典に載っている文言がより真相に近いと推測される。



2016/04/14(Thu) 01:294
542 / 養父様とおじい様の再取得 後編

 ジルヴェスター / -80(惚れた抱いて下さい+100〜-100CENSORED
 私の中で養父様は初登場時のクソガキ的な態度からマイナススタートで(何せ私がああいうクソガキがくびりたくなるくらい嫌いである)、たまに微増したこともあったような気もするが、上がっても±0が最高地点の人なのだが、今日の更新でまたもやマイナスに転落した(粛清やエントヴィッケルンの予定は数ヶ月――下手すると年単位で前から時期が決まっているはずなのに、領主としてそれを省みず考えなしに養母様を孕ませたあたりでもだいぶ下がっていたが)。
 相変わらずローゼマインに負担を負わせる一方で、ヴィルフリートへの激甘やかしは変わってないんだなこの人。エーレンフェストで今揉めてることの半分以上はヴィルフリートを次期領主候補にすることに拘らなければ解決出来るはずなのに、昔の自分への甘やかし+それを息子に重ねるks思考のせいで、解決が遠のいてることに全く気付いてなさそうなのが救えない。そしてそれでもなお次期領主候補に拘るあたりがますます救えない。

「貴族の基準でお互いに踏み込みすぎている」
 と言うが、基準がわかってないからそうなるわけで、だったら教えろと。
 これフェルディナンド様だったら例を上げながら細かく教えてくれるぞ絶対。理論と理屈で教えればローゼマインはすぐに納得するんだから「〜だから」と理屈を教えもせずに一方的に考えを押し付けるんじゃなくて、これこれこうでこう見られるから、と説明すればいいのにそれをしない。なのにあれはダメこれはダメと押し付ける。それが何故駄目なのか理由を説明しない押し付けは、双方にとってマイナスとなるのに省略する。
 ――でも、恋愛的な距離感の話だったら、フェル様はその手のことには極度にうといから教えられないかもしれないな、とふと思ったり。

「トゥーリやルッツと同じくらい好き」
 これってローゼマインの中だと最高評価ですよね。
 この世界で何よりも大事な下町家族+ルッツ>本>グーテンベルク>側近たち>シャル+メルヒ>貴族家族
 という順位だと推測しているので、その最上位にフェルディナンド様がいる。下町の家族と本当に同列で大事に想ってるということなので、フェルディナンド様が家族同然フィーバー起こすのも頷ける。個人的にベンノさんは家族よりは一歩下がるのかな、と思う。

「〜その心配の半分も婚約者に向けられていないのではないか」
 いやいやいやいや――当たり前でしょ??? なに言ってるんだこいつ。目が点というか、呆れて言葉も出ないレベル。
 フェルディナンド様がどれだけのものをローゼマインに与えてくれたと思ってるんだ? マインが貴族として振舞えるように、下町の大切な人たちを守れるように、自分の力に振り回されないように、虚弱体質に負けないように――知識と知恵と立ち居振る舞い、考え方、体調管理、不安定な心の慰め……さらには自らの館も集めに集めた素材も作った魔術具も、その全てを与え、導いて、生きていけるようにしてくれた人だぞ? 恩人とかそんなチャチなレベルじゃ断じてねえ。
 だというのに、処刑と廃嫡の危機から救ってもらい、次期領主候補として足りなさ過ぎるあれこれをローゼマイン式教育で叩き直され、ローゼマイン式魔力圧縮で魔力を底上げし、ローゼマインにあるライゼガングの支持を目当てに婚約(仮)したあのヴィルフリートを、同列に扱え……だと?
 正直、養父様の頭が湧いてるとしか思えない。耳からGでも出てきますか?
 どこをどう考えたら比べられると思うのか。勝負のテーブルに手すらかからないのが当然では? ローゼマインに数えきれないほど多くを与えてきたフェル様と、ローゼマインに与えられてばかりのヴィルだぞ? 目がフシアナどころか腐ってるんじゃないかと思う。
 さらには「自分との関係性というか、親密さ」で優先順位が変わるだろうと仰るが、それこそ変わるわけがないでしょう?と言いたくなる。
 ヴィルフリートとの関係性は義妹兼婚約者(仮)でも、その実態はローゼマインの背後にあるライゼガング系の支持を得て次期領主候補の立場を確実にするための政略婚約なわけで、さらにほじくれば前途の通りローゼマインに与えられてばかりで、ローゼマインから見れば前世の自分と一回り以上歳の離れたショタ小僧なわけで。しかも大人びた中身ならともかく(第3王子みたいに)、親ともども一番面倒くさいタイプの小学生男子の精神の持ち主。どの角度から見ても無理なんですがそれは…。
 フェル様はもう言わずもがなですがしいて一つ上げるなら、麗乃と同年代なんだよなあー。
 あとお守りをもらったにも関わらず礼の一つもなしとか、婚約者どうこう以前に人間としてオワットル。せめて側近から御礼の手紙出すとかあるだろ? 相変わらず、ヴィルフリートの周りは使えない側近ばかりなのかね?

「呑み込まねばならない現実」
 フェルディナンド様がもう後見人でも庇護者でもなく、他領の異性だと。
 保護者離れをしなければならないのは非常に辛いのですが、これが「異性」として認識する一歩になるのなら今はじっと我慢するしかないですねえ。保護者という認識があるうちは、異性の認識には変化しにくいですからね。ローゼマインみたいに恋愛に興味が全く無いタイプは余計に。

 だが!
 養父様の「私も同じだ」は絶対違うと思うんだ。
 お前はフェル様より年上でずっとこの世界で生きてきて、リヒャルダというしっかりした側仕えもいて、叱ってくれるカルステッドもいて両親もいてという恵まれた環境にいるくせに、自分の怠惰と怠慢による弊害をフェルディナンド様に押し付けてただけでしょ? 父親一番なフェル様は唯一血の繋がった兄弟であるキミのために執務とか頭脳役とか、自分の身体を推してまで取り組んでくれてたというのに……。
 ヴィルフリートとの仲をどうすれば深められるのか、とローゼマインが考えた候補は、たぶん全部必要ないと思うよ?
 食事の時間まで執務を頑張る姿がまず想像できないし、隠し部屋にひきこもる姿も同じく。睡眠時間を削って――とか、シュタープの形状を考えてたときくらいじゃないのかね?
 ローゼマインがどれをやっても返ってきた返事に(#^ω^)となる未来しか見えない。

 後半については感想欄でも賛否両論でしたね。
 私としては、これはローゼマインの魔術具作成フラグを推したい。素材は館にいっぱいあるよ!



2016/04/14(Thu) 02:415
543 / 領主会議の星結び 前編

 昨日養父様に「振りでもいいからフェル様と同じくらい心配しろ」と言われた結果がこれだよ!
 じゃあ言われた通りに同じだけの行動をしましょうね――とばかりにフェルディナンド様に向けてたのと全く同じ対応を横流しとは、さすが前世でも恋愛に全く興味のなかった合理主義のマインさんやでぇ……。字面的には確かに言われた通りの心配をしてるんですけど、さすがの私でも「ちゃうねん…そういうことじゃないねん」と言いたくなる。が、興味のないことには基本的に全く労力を割かない現代人のローゼマイン。
 これはあれですね。
 好きの反対は嫌いではなく、無関心、というまさにそれ。
 フェル様にお小言を送りつけようとしていたときは、何を言おうかとウッキウキに考えてたもんなあ(笑)。

 その直後のヴィルフリートの皮肉気な笑いは、どうだろなあ。
 派閥の方からシャルやメルヒのほうが次期領主に相応しい、的なことを言われたか? でも実際問題として、思考傾向や資質を考えるとシャルロッテの方が堅実な次期領主になれると思うんですよね。これはヴィルフリートの次期領主(仮)という立場が彼自身の能力によるものではなく、ジルヴェスターの自身の子供時代への代替行為による無条件での内定がそもそもの原因であるので、ヴィルフリートにはあまり非はないんですが、もし最初から子供全員に平等に競争させていたら勝っても負けてもそれなりに納得のいく結果になったと思うんだけどなぁ……つまりジルヴェスターが悪い。正直なところ、ヴィルフリートはジルヴェスターの教育への無知さと身内への甘さの悪癖が招いた失敗を全部直撃で被ることになって(その分、甘やかしと次期領主内定という恩恵もあったが)、最終的には哀れな境遇ですよね。ハンネローレが救いの一手となるか。
 しっかしジルヴェルスター。
 こいつは本当に男として親として、かなりksな部類だ。
 自分が辛かったからという理由で、機会を奪い、成長を奪い、教育を奪い、さらには将来まで奪いかけている。そしてそれに全く気付いていない。ゆえに反省もなく同じことを繰り返す。本当に子供のためになるのがどういう行動を指すのか、理解できないなら教育に口を出すべきではないんだが。養母様はダメンズ好き疑惑が濃厚で男の趣味がかなり悪いと言わざるを得ないが、シャルロッテやメルヒオールの健やかな成長を見ると、子供の教育に関してはかなり優秀な人であるもよう。
 これはあれか。アーレンスバッハ血脈の、身内にクッソ甘い、という特徴のせいなのか。
 今のヴィルフリートは、まさにジルヴェスターがやったそれらの代償を一気に受け止めることになっているのでは。ライゼガングの反発しかり、シャル・メルヒと比べられることしかり。

 中央神殿は王族からの要請で、ローゼマインの儀式への参加が決まったというのに、準備を怠るとは一体……うごご。肝心の文献を見せようともせず文献に載っている通りの神事を要求するとか、頭が相当イカレてるのか、自分の首を絞めたいのかな? それともそれだけ王権を侮っているのか、D嬢の魔方陣発見によりテングになってるのか。テングのが濃厚だなこれは。しかしその伸びたはずの鼻が、本狂いの前に未読の本を吊り下げたことにより瞬コロされる事態に。カワイソス。
 しかし中央神殿神官長イマヌエル。
 妙な光を宿して、焦点が合っているのかいないのかわからないような熱っぽい目――この描写は、いつぞやの禁止薬物トルーク使用時のものと似てますが、儀式への高揚感からそう見えるだけかな?どうかな?
 怖くなると思わず神官長の袖を握っちゃうマインちゃん、かわいい(´Д`*)。
 でもそれがフェルディナンド様ではなくハルトムートだと気付いてすぐ手を離すあたり、切なくて哀しい。
 だが、とうとうこれで全ての神具をシュタープで創ることになった。

 シュタープ製神具 + 神事 = 光の柱(奉納)

 この方程式が正しいならば、ローゼマインはこれで全ての神々に光の柱を奉納したことになるのか。
 終われば図書館地下書庫に行くことを考えれば、シュミルズの反応で大変なことになりますね。
 「いのりたりない」がついに「いのりたりた」になってしまうのか。それともまた「じじ様が呼んでる」とでも言われるのか。祈りが足りた場合、地下書庫のさらに深奥にグルトリスハイトが眠っていても不思議ではないような気がする。



2016/04/14(Thu) 20:536
544 / 領主会議の星結び 後編

 闇の柱と光の柱イタダキマシター!
 これで最高神と五柱の大神の柱はコンプリートか。やっぱり「いのりたりた」になってしまうのか!

「必要もないのに神具を出したまま維持するのは魔力の無駄遣いですから」
 この合理主義感、さすが魔王の弟子(笑)。

 王族ローゼマイン係のアナスタージウスの苦労は続く。
 まあ今回に限って言えば王族からの正式な依頼で、なおかつ儀式の内容も何が起きるか不明ということも確認をとってますから、ローゼマインがやらかしたわけではない(白目)。
「そなたが関係して何も起こらないはずがないからな」と悟りつつあるようだし!

 ハルトムートの過ぎるくらいの警戒は、中央神殿においては正しいと言わざるを得ない。
 オタクはオタクがわかるように、狂信者としての同類センサーにイマヌエルが引っかかったんでしょうなあ(ただし方向性は逆)。ハルトムートはあくまでローゼマイン原理主義であってイマヌエルは聖典原理主義なので、一番大事にするものが全く違いますからね。ローゼマインのためか、ローゼマインを利用するか、とも言えるか。
 ローゼマインはフェル様とD嬢の星結びを自分が行うことが出来なくてものすごい残念がってますが、もしフェル様がこの場にいたらジギスヴァルトへの祝福が残りカスだとわかるくらいに強烈な祝福をぶちまけていたと確信出来るので、そうなった場合の騒ぎ(王に相応しいのはフェル様では!?的な)を思えば延期になってバンバンザイなんですがね!
 飼い主に自分に出来る最大限の祝福を送って、その身の護りにしたい健気なペットである(ただし行動は除く)。

 ……あぁ、最高神だ。
 何の疑問も抱かずに思えるほど空気が違っていたのか、真名を知るローゼマインだからこそわかる何かがあったのか。

 アンゲリカがイケガールすぎて、ダームエルの残念さがやばい。



2016/04/16(Sat) 02:137
545 / 地下書庫での作業

 さすがに「いのりたりた」は無かった!
 いや、もし足りてたらそれは物語が起承転結の結に限りなく近くなってるということなので、むしろまだこなかったことで長く読めることに嬉しい気持ちになったり。
 ハルトムートとクラリッサはお似合いの夫婦ですね(白目)。

 図書館。
 うさズが再会早々に「まりょくほしい」とまで要求してくるとは、これは相当魔力的に困窮しているのだろうか。その場合、ラオブの嫁が魔力供給をサボり気味なのか何なのか。
 そしてとうとう登場したダンケル出身のヒルデブラントの母上マグダレーナ。名前は聖女から来ているというのに、この人ってばフェルディナンド様に「ダンケルの女はみんな策士」という強固な偏見を植えつけたお方ということを考えると、相当なテクの持ち主だと! 周りの意見は一応聞くタイプのフェル様が、ダンケル女性の評価については全然ブレなかったですからね。ハンネローレが風評被害すごくて笑った()。
 ヒルデ王子は健気な頑張り屋さんで、普通にいい子なんですがねえ。ラオブの策略に嵌められないことを祈ります。

 最後に爆弾とばかりに来襲したディートリンデ。
 絶対古語読めないよね(確信)。
 あと、誰から地下書庫のことを漏洩されたんでしょうね。
 ラオブ>オルタンシア
 ラオブ>ゲオルギーネ のどっちかかなとは睨んでいますが。
※予想としてはラオブ、ゲオは元婚約者か元恋人あたりで未だに繋がりがあり目的を共有している、かな。



2016/04/21(Thu) 01:318
547 / 祠の場所

 神にはそれぞれ象徴する道具があってそれが神具となっているんだから、素直に考えるとメスティオノーラの書はグルトリスハイトのことなんだよなぁ。
 フリュートレーネの夜の水浴場で起こった魔力干渉を考えると、祠の中でも同じような効果があったと想像がつく。ローゼマインの素直な願い(人並みに成長したい)から推測するに、本心をさらけ出すような感じのものではないか。その者の本質を顕にして、人物像を確認してるのかな。
 ローゼマインは旅立つフェルディナンドに「何を退けても絶対に助けに行く」と宣言していますが、ディートリンデのやらかしの連座処罰からフェルディナンド様を救うためにグルトリスハイトの入手と秘匿(いざというときの交渉手段として)を心の中で決意するあたり、やっぱり有言実行の人だなと思った。本を作る、ってところからしてそうだったもんね。家族同然に大事な人を助けるためなら、ローゼマインはもう止まらないだろうな。養父様は「他領の人間だから」ってマインの前で区別しちゃったしね。助けになれるのも、一番事情を知ってるのも自分である以上、絶対に成し遂げる。

「グルトリスハイトを渡すので、フェルディナンド様だけは返してください!」
 現実になったその時には、エックハルトとユストクスも頼むよマインさん!(笑)

 ライデンシャフトの祠から立ち上る何本かの青い光は、おそらくライデンシャフトの眷属の祠につながってるとは思うんだが、それがローゼマインがまだ加護を得ていない祠なのか、既に加護を得た祠なのかが微妙なところ。13本出てたのならまだだなと分かるものの、半端な数では予想が出来ない。ライデンシャフト系列って戦闘系の加護以外にもあったのかな? ローゼマインは戦闘に関する加護をライデンシャフト以外に得ていなかったと思うので、成長関連の神様がいたのならあるいは。

「フェルディナンド様は親しくなればなるほど扱いがぞんざいになりますからね」
 そうだね。
 ローゼマインはほっぺぎゅーの計に、眉間の皺、考えながらのこめかみトントン、にこやかなお説教、なげやりな応答と研究の邪魔をされた八つ当たりと……色んなぞんざいな扱いを受けてきましたからね!(笑) フェル様は基本的にめちゃくちゃ警戒心が強くて心の壁が分厚い人なので、遠い人ほどにこやかな対応なんだ(それを見てローゼマインが目を疑うレベルで)。
 それを受けての養父様の複雑な笑みは、自分よりもローゼマインのほうがいつのまにかより深くフェルディナンドを理解していたことへの……気持ちですよね。
 そして此処にいたってもまだ「婚約を解消するつもりなどない」と言い切るこの、ね。解消しないのは九割ヴィルフリートのためだからなー、幼い頃の自分を投影するのもいい加減にしてほしいもんだが、物語が終わるまでに成長するのだろうかこの人は。

 中央棟から近い大きめの円は7大神とその眷属を一同に祀った祠で、残りの各地に点在する小さい円は眷属のみの祠と予想。
 もし眷属全てに祠があるのなら命を除く6大神×13=78 そこに7大神を足して最高で85の祠を巡ることに。
 ツェントへのなり方で「回って回って祈り続けた」みたいな描写は、この祠の数にかかってるのかな。

 アナスタージウスが睨んできたのは、エグランティーヌに頼られるのがなぜそなたなのだ! みたいな理由100%だと好ましい。
 もし「また厄介事を」とか「余計なことを」みたいな意味だったら、喉から手が出るほど欲しがってたはずのツェント関連の重大情報だというのに、ダブスタか貴様! と腹が立って仕方なくなるからね。



2016/04/21(Thu) 21:569
548 / 相談

 アナスタージウスの睨んだ理由は思ったとおりだったので王族的な意味での幻滅はなかったが、こやつ……下手すると拉致監禁してストーカー一直線コースの性質持ちでは? 同じく粘着質なあまり好きな女に避けられるエーヴィリーベとそっくりですね。無駄に加護厚そうだ(同類的な意味で)。
 二人の痴話喧嘩を一刀両断するマグダレーナ様、かっけー! なんかダンケルッて感じがする…。正直、王族側の中ではエグランティーヌを抜いて一番好きなタイプかもしれない。光姫様はなー、いい人ではあるんだけど、自分のトラウマに立ち向かう気概が皆無の人だからなー、王族という立場が果たすべき役割から目を背けてるあたりの減点が大きい。

 アンゲリカ、ダームエルに祠の詳細な場所確認を依頼。
 側近たちには「清めます」と答えてるし範囲方ヴァッシェンで清めるのは本当なんだけど、祠の中に入ったことを認識できるのが本人だけっていうのがミソだよね。ハルトムートあたりはなんか考察しててもおかしくないかなとは思うけど、フリュートレーネの夜のときは、まだ側近じゃなかったしなあ。魔力干渉の存在に思い至れるのか?(正直かなり難しそう)
 初貴族院同行のオティーリエがあっぷあっぷでちょっと可哀想ですが、マインさんの学園生活は穏やかに過ぎたことがないから仕方ない。

 光姫が「それほど多くはないが魔力を引き出された感じ」と称する量の魔力を、全く気付くことない放出しているローゼマイン。まあ、お守りとして魔石付けてる数が尋常じゃないしね。仕方ないね。あと、魔力の放出に鈍感になっているということ以上に、光姫との魔力差も気になるところ。持っていた回復薬を全て使い切って祈っても「まだ祈りが足りぬ」と言われるのなら、ローゼマインがライデンシャフトに向けて貴族院で祈った1〜2回(光の柱が立った数)で、それと同等以上の魔力を奉納しているというわけで。加護のおかげで消費魔力が60%カットになってるのもあるんだろうけど、この差、やばい。
 あとライデンシャフトが高利貸しみたいでやばい(笑)

 ツェント候補選出の魔法陣を光らせたのはトラオクヴァール、ジギスヴァルト、アナスタージウス、エグランティーヌ(本当に魔力が足りていればそれぞれ属性の柱が立つが…)。
 大きな祠への入室条件は「全属性のシュタープ」(7大神の加護必須。not眷属)。シュタープをもっていない状態も入室不可。
 小さな祠は眷属神の祠で間違いなかったもよう。ただ、眷属に祈りを捧げると魔石を入手でき、それらを集めると象徴する大神の加護がもらえる。
 一生に一度しか取得できないシュタープの取得時期を、本来の卒業寸前から、粛清によって激減した貴族を補うために入学直後に変更したのは現トラウクヴァール王。これは王族の自業自得臭がプンプンするぜえ。知らなかったこととはいえ、古来から続く様式には一定の理由があるわけで、それを深く考えもせず目先だけを見て変更してしまったから、10年経った今になって知識不足・魔力不足・グルトリスハイト行方不明による多種の弊害に苦しむことになっているわけで。さらには取得時期を早めたことで属性を増やす時間がなくなり、ほぼ生まれ持った属性のみでしかツェント候補としての条件を満たすことが出来ない、と。
 グルトリスハイトが無いことがそもそも国の荒れてる原因だっていうのに、グルトリスハイトを得られる可能性のある自分やヒルデブラントが名乗り出て騒動を起こすわけには――って、正直、何甘っちょろいことを言ってるのかと。グル本がないまま国を治めることはどう見ても寿命をすり減らしてるのに、光姫の言い分では現王のトラオクヴァールも次期王ジギスヴァルトも、この10年と同じく身体を使い潰して早世すれいばいい、って言ってるようなもんなんだけど、自覚ないのかな。
 私から見た最善手は王族も現在のアーレンスバッハと同じく、ジギスヴァルトを中継ぎに、ヒルデブラントを養子にしてシュタープは卒業時取得に戻してその間に鍛えまくって、ヒルデ王子が貴族院を卒業する7年〜8年後くらいにグル本取得してもらって王位を譲る、というのが一番綺麗にまとまると思うんだけどなあ。
 光姫もそりゃ頑張れば取れるだろうけど、アナスタージウスの執着見てたら近々妊娠しそうだし? 妊婦が魔術具使うとか魔力の変動あるとかダメなんだったら、消去法でヒルデブラントしか正統ツェントの有資格者がいないわけで(ローゼマインとフェルディナンドを除く)。

 今回ローゼマインは光姫に対しても、貴族的な対応を崩さなかった。
 これはフェルディナンド様を王族に奪われて、頼る人がいなくなった彼女が、自分独りで立たざるを得ない状況に追いやった王族の自業自得とも言える。これまでのローゼマインの親身な対応は、貴族的な部分を頼っていたからこそ出来ていたものなので、自分で全てをこなさざるを得なくなったら、子供から大人にならざるをえない。
 最後に視線を伏せたエグランティーヌは、そこに思い至ったのだろうか。
 自分達が保護者を奪ったことで、目の前の少女が貴族的に成長してしまったのだと。
 まあ、魔王様直伝の「嘘をついてはいないが真実を語ってもいない」がいつの間にか上達しててさすが愛弟子! と思いましたまる



2016/04/24(Sun) 21:3910
549 / 祠巡り

第二王子夫妻のこの判断、どうも二人の独断専行っぽいんだよなぁ。
これだけの大事を決断するのならあの現王なら申し訳ないの一言かありそうだし、そうでなくともマグダレーナとか第三者がいなければ不自然な気が。

エグランティーヌはなりたくない+離婚したくない、アナ王子はエグランティーヌが嫌がってる+離婚したくない、というごく個人的な理由で、あちこちから歪という名前の反対意見が出そうなエーレンフェストのローゼマインに役目を押し付けている感がハンパない。
スマートに済まそうとするなら、エグランティーヌがツェントになってアナ王子と離婚してジギス王子に嫁げばよい。
少し揉めていいなら、アナ王子を王配にツェントになればよい。
発表した次期王を変えたくないし離婚も嫌なら、ジギス王子を中継ぎにしてる間にヒルデブラントを育ててグル本の取得と同時に譲位すればよい。

まあ、第三夫人なんてしょっぱい立場はマインさんにはミソッカスすぎるし、そもそも正式発表前にグルトリスハイトを取得したら現在の王族の命令なんぞ受けつけない初代王と同じ最高位に君臨することになるんだから、第二王子夫妻の発言は妄言で終わるんじゃないかと予想。
独断専行がツェントたちにバレて鼻っ柱をバッキバキに折られるといいよ。
あとこの夫妻にアーレンスバッハを継がせたらいいんじゃ、という感想を拝見して目から鱗と同時に大変共感しました。
それが一番丸く収まる気がする。



2016/05/08(Sun) 00:0317
550 / 地下書庫の更に奥

 地下書庫の奥にグルトリスハイト取得の部屋があるのは想定通りで、その部屋の前に王族登録を判断するものがあるのもフェル様の情報通りだった。が、これ――グルトリ部屋入口魔法陣が「王族登録がないとダメ」ってことをフェル様が知ってたってことは、あそこに到達していた可能性どころか、下手すると
王族でなければ入れない(自分が入れないとは言ってない)」かもしれないレベルだと思う件について。
 というかフェル様は「王族の血がないとダメ」って言っていたけど、うさズが言うのは「王族登録」であって、血とは言ってないあたりも気になるところ。
 あとアナスタージウスはジギスヴァルトにグルトリを譲れると考えているようだが、グルトリ入手過程に『全属性シュタープの入手』がある時点で、再度のシュタープ取得という裏技が見つからない限り第一王子がコピーすることは不可能だと思うんですけど、気付いてないのかな。気付きたくない、のかもしれないが。

 フェルディナンドを助けるために、助けるためなら、自分の体を傷つけてでもグルトリを入手しようと試みるあたり、ローゼマインにとっての彼の大きさというのがよくわかる。夫婦でも婚約者でもなくとも、家族同然。その言葉の深さを理解していなかった、あるいは焦っていたとはいえよく聞かなかったアナスタージウスが悪いような。

 ダンケルフェルガーから王が立った歴史がある以上、王族登録はグルトリ入手に必須ではない。
 もしくは、その後世に現在の王族の祖が特権階級を手放したくなくて、選別の魔法陣を追加したか。
 正直、後者の可能性がでかすぎてやばい。現王族の祖がクズすぎて。人間の業と欲で世界を国を滅ぼすのかな?



2016/05/08(Sun) 00:2518
551 / お手紙とお話

 ローゼマインからの定期的な手紙が途切れて、心配(不安?)になったんだろうなあフェル様(笑)。
 これはあれだ。いつもちょっかいかけられてウザいなーと思っていたけど、それがなくなった途端気になりだすという、恋愛によくある小技のあれと似たような感じだと思うんですけど! 天邪鬼で素直じゃない彼らしいです。そして同時に祈念式で採集していたヴェーリヌールの花を同封して、お守り素材として貢いで来る……だと! いやまあ、して欲しいことが山積みすぎて等価なのかこれは、と疑問に思えてしまいますけど二人の関係ならこんなものか(笑)。
 でも思うに、こんだけ遠慮がないのって、フェルディナンド様の甘えなんだろうなあ……。
 547の「親しくなればなるほどぞんざいに〜」というのが、まさに当てはまる。

 クラリッサが有能な文官の姿をしている!!
 いや、ハルトムートと同じで狂信者なだけで有能だろうとは思ってたけど、こうしてまともに見ると新鮮すぎて驚いてしまう。

 あと養父様はいつまでローゼマインとヴィルフリートの婚約に拘るんだ。ほんと自分の代償行為やめて欲しいね。最近色々考えたら、ヴィルフリート周りのあれこれは全部ジルヴェルスターが悪因であり、ヴィルフリートは成長過程にしろ立場にしろ完全に被害者だよなあと思ったので余計に。嫁のもとできちんと育てさせ、子ら全員で次期領主を競わせていれば今のような不自然な状態には陥らなかったのになあと。ジルヴェスターのエゴがヴィルフリートを破滅に追い込みつつある。ハンネローネはどこで救いになるのだろ?



2016/05/08(Sun) 00:5019
552 / 王族との話し合い

 婚約解消したら次期アウブとなることがほぼ不可能になるから荒れるって言うけど、それって白の塔に入れられた時点で本当は確定してたことだよね……ローゼマインが母の情を汲んで解決提案をしたけれど、いなければあの時点での廃嫡――最悪、処刑までありえた。そこにローゼマインとの婚約を強引に取り付けることで次期領主内定にしてたわけで、本人の能力だけで奪取した立場ではない以上、仕方ないというか当然のことなんだよね。突き詰めればジルヴェスターのせいなので、まあ今回はこんなもんで。

 ローゼマインが領主夫妻相手に文官仕事を!
 やっぱり仕事の出来る女ですね。まあ、貴族院で複数のクラスを同時に取る人はすごく珍しい(現在判明でフェルディナンド3種、ユストクス2種、ローゼマイン2種)ので、仕方ないともいえますが。

 ヒルデブラントからものすごくラオブルート臭がして、あからさますぎて笑いが出るレベル。
 大丈夫なのかこの子は…。マグダレーナがこの発言を聞けばラオブルートに明確な疑いを向けるんだろうが、今のとこなんとか隠せてるようだしなあ。早くバレて、大変なことになってほしいけど、そうなる頃にはこの物語も終わりが見えているのかと思うと寂しいのでまだ先でいいかな。

 それからジギスヴァルトの語る王族からの利となる(と考えられていた)提案。
 うわぁ……。
 領地の順位を上げないで欲しいと提案したときに、アナスタージウスに理由言ってなかったっけ? 言ってたような気がするんだけどなあ。信じていなかったのか? それにしてもすばらしく王族からの提案はエーレンフェストにとってマイナスばっかりで、実情をつまびらかにされたジギスヴァルトは頭を抱えますねこれは。でもローゼマインが語るように王族に足りないのは所詮魔力だけなので、魔力で時間を買うという提案はとても商人聖女だと思いました(イイ笑顔)。大領地の基準で全てを語るとか…その提案をもっと小さい領地にしたらどうなってたんだろうね。いや、そんな状況に早々ならないのはわかってるけども。



2016/05/11(Wed) 02:2323
553-554 / 商人聖女 前後

 王族はケツの毛まで毟り取られちゃうのかな? かな?(ワクワク)
 そんな期待がとどまるところを知らないローゼマインvsジギスヴァルト第一王子。
 ジギスヴァルトは普段どれだけ側近達に交渉を任せ切りなのかがよくわかる感じの、非常に――正直ポンコツに見えた。我らが聖女様もポンコツ可愛いけど、それとはまた違ってわりと迫真でポンコツな気がする。これが次期ツェントって、王族の教育は一体どうなっているんだ。いやまあ、こういうダイレクトな交渉が難しいのは、普段は最後の可否しか下してないっていうからわからなくもないんだけど。それにしたって、アナスタージウスの方がまだ肝が座ってるような。あれはエグランティーヌへの愛のパゥワーだろうか…。
 だがそんなことはお構いなしにゴリゴリ推してく聖女様。

 これは魔王の愛弟子ですわ……内心の黒い呟きが漏れてますよ!( ゚д゚)
『皆のお望みどおりに神事を行い、魔力を搾りつくしてくれよう』 こわすぎィ!(笑)

 ターンッ!
「次もまだ私のターンだ!」
「!?」

 王族の無能感を感じる前半戦。滅びればいいのにこの王族★

 というか『王族七人分の魔力』って具体的に誰のこと言ってるんだとも思うし、なぜローゼマイン一人で七人分に換算しているのかも謎な件について。普通にローゼマインが一年猶予っていうなら、一人分の魔力を1年分ではないの? 甘えすぎじゃね? と思うのは仕方ないネ。
 そして自分でまともな交渉をしたことがない王子では、商人スイッチ100%のローゼマインを相手にするには厳しすぎィ!
 ――わたしの土俵に引きずり込んで、話の流れと主導権を握るのだ。
 この時点で、魔王様のごとき黒いオーラが見えるような気がする…。流れを見ていると、ジギスヴァルトはローゼマインを見たままの大人しく優秀な言われるがままに動く領主候補生と見ていたフシがあるなぁ。中央とかの言う、フェルディナンド様黒幕説と同じような感じで。
 ローゼマインは今回の奉納式についてはすでに経験した王族の参加は必要ない、とは言っているものの主催してるわけだし誰か一人は参加するべきだろうなあ。やっぱり迷惑処理係のアナスタージウスになるのかな。経験の有無で言えばエーレン夫妻は参加しなくて済むので、夫妻そろって休めば妊娠中ということを悟られずにすむか?

 そして後編で判明する、認識の差異。これ、致命傷に近いんだけど大丈夫なんですかね王族(小声)。
 ジギスヴァルトだけじゃなく、もしかして王族全体がローゼマインの仕事をアウブの手伝いや将来に向けた訓練だと思っていたのか? アナスタージウスはもう少し気付いていても良さそうな気がするんだけど……本気にはしてなかったってことかな。聖女様は貴族院に入学当初から、すでに幾つもの事業の責任者としてバリバリ仕事をしていたんですが(笑)。
「いくら何でも成年の保護者がいるでしょう?」
 (#^ω^)……
 だいぶキますね! そりゃ聖女様も冷笑で返すというものですよほんとに。何言ってんだお前は、お前らが取り上げたんでしょう?と。一年経ってもろくに古語を覚えられていない王族がゴロゴロしてるのに、もっと幼い領主候補生が一年で完璧に覚えなきゃいけない大変さを何だと思っているのか。

 今までの王族の態度や主張を総合すると――外国門があるアーレンスバッハは絶対に潰せないけど、国のためならエーレンフェストは潰れてもしょうがないよね?^^
 みたいな空気を感じるもんだから、ローゼマインの「エーレンがどうなっても構わないとおっしゃる王族は相容れません」と言い切ったのは気持ち良かった…。
 が!

「アーレンスバッハを治められる独身の領主候補生を」「当人を説得した上で、一年以内に連れて来る」
 ことが出来れば可能かもしれない…?

 んん?? ローゼマインが王の養女となることで次期領主候補が絶望的になるアーレンスバッハの血を引くそこそこ優秀な成績を納めている領主候補生が約1名…… い ま す ね ! そっかー、仮にも大領地なら、2位のダンケルからハンネローレが嫁入りしたってどこからも文句が出ないのか。あ、これ行きますね(確信)。しかもエーレンフェストから移籍といっても10位からの移動だから、対外的にはそこまでマイナスの印象は与えないわけだし。エーレンの次期領主自体はシャルロッテが婿もらって継いでもいいし、メルヒオーレが神殿長>領主という古い様式に則ったコンボを決めてもいいわけで。
 本人の説得され出来れば、全方面に対してWIN-WINという結果が見えるんですがそれは( ゚д゚)!

「……ローゼマインは随分フェルディナンドにこだわるのですね」
 この問いかけの時点で、ジギス王子はローゼマインがフェル様を慕っているのでは? という推測を立てている気がする。あくまで貴族の視点で。
「わたくしとフェルディナンド様の魔力量と執務量は中級貴族三十から四十人分では足りないくらいの価値がございます」
 これが大言壮語では全くないのが、この師弟の恐ろしいところだよ!(笑) 二人とも、国内で上から数えて片手の指に入りそうだよな…。
 そして最後に、一番大事で一番譲れないこと(ローゼマインにとっては)をぶっこんでくる聖女様さすがローゼマインやでえ。

「保護者以上を望んでも罰は当たりませんよね? エーレンフェストの領主候補生の私物を越えるくらいならば、王族には簡単でしょう?」
 あの……フェルディナンド様は一領主候補生でしたけど、貴族院で3つのコースを完全制覇し、欲しい物は自分で作り、金が足りなければ作ったものを売って稼ぎ――と、いつぞやの口癖だったまじ万能パーフェクトマンなので、あの人以上っていうのはすさまじいハードルだと私思うんです。当然ながら様々な研究資料に溢れているだろうし、まめな研究者タイプだから自分で発見した事柄をまとめた書類も相当数あるだろうし、資金に困っていないから興味があるものはポンポン買い足していただろうし――と考えると、個人の蔵書量としてはユルゲン有数と考えて間違いない。
 それ「くらい」は、当然用意してくださいまよね?^^
 マインさんて、こう考えるとほんとにお金のかかるお人や(白目)。いや、初期投資が莫大でも、それ以上のリターンはあるんだが、だがしかし。
 体が弱いから良い薬を大量に必要とし(素材代がやばい)、ユレーヴェも最高品質(これも素材激高)、展開する事業も初期費用が高額+人員育成、そしてトドメとばかりに図書or図書館の要求。貴族が普通に楽しむ本が大金貨4〜5枚@1冊であっても、一部屋埋めるくらいと考えて1000冊くらいはいるだろうし、それだけでも大金貨5000枚。
 このすさまじく金のかかる女をいとも容易く個人資産で賄っていたフェルディナンド様。ローゼマインが青色巫女になってからアーレンに行くまでの5年ちょっとで、この人はいったい総額にしていくらほどローゼマインに貢いでいたのか! 考えるのが恐ろしいレベルである。ていうかそんなに貢がれた人って王族にもそうそういないんじゃ。
 フェル様まじ万能……
 この女はフェルディナンドにしか(いろんな意味で)無理だ! と匙を投げられるまであとちょっとか?(笑)

「私が、貴女の夫になるのですか?」
 これはどういう意図だろうなあ。
 ローゼマインの意識では一夫一妻が普通だから特に意図がないのはわかるし、552話で『ローゼマインをツェントに』というのはジギス王子本人が言っていた。ああああ、あれか。どっちが結婚したがっているのか、というのを改めて認識したってことかな。でもそれにしたって王族としては最善だから結婚したい、って言ってたんだけど…。うーん。
「最善……。そうですね。最善だったはずです。けれど、ローゼマインは本当にそれで良いのですか?」
 最後の本当にそれでいい? っていうのは、二通りに取れる。自分と結婚してツェントになってもいいのか。もしくは、そんなに想い合っているように見えるフェルディナンドではなく、自分と結婚してもいいのか。
 ちなみにローゼマインが鬼畜な条件をサラッと出してしまったのは、やはり魔王様の貢ぎっぷりが原因だと思うんだ……図書館作って本つめて、とか、印刷の普及していない価値観では国家予算並みの総額になると思うんだ。一番安上がりに考えるならハコモノだけ作って、中央図書館から読まない本を集めてつめることだが。だが、嫁にしたいならこの要求を呑まないわけにはいかないんだよなあ、王族の面子的に。貴族は面子を守る生き物だからね、保護者の贈り物よりさらに良いものを送って結納品にするのは当然なわけで。保護者よりいいものを用意できないとか、甲斐性なしにもほどがあるっていうか。


想像
「わたくしを、あなたの妻にしてください」
現実
「夫にしてやるから、出すもん出しな」



2016/05/16(Mon) 17:0324
555 / 得られた条件

 王族内でもローゼマインの扱いについてかなり割れていて、意見としては3つ。

?@トラオクヴァール王
 グルトリスハイトを手にした者が次期ツェントなのだから発言には全面的に従うべきであり、ツェントは王宮本館で迎えるもので前王が離宮に移るべき。養子縁組はグルトリスハイトを入手するために必要なので行うが、婚姻については自分の派閥を作る手段の一つであるためツェントの自由にすべき。
 → 養子縁組は必要だが、婚姻はツェントの自由
?Aジギスヴァルト
 グルトリスハイトだけでは国を治められない。自分の妻として遇し、今の政治基盤をそのまま使う形で王族が後ろ盾となって支えていくべき。
 → 自分の嫁になるべき
?Bアナスタージウス
 グルトリスハイトを入手してもローゼマインに政治が出来るはずがない。これまでの常識が通じず混乱に陥るだろうのでグルトリスハイトを取り上げ、成人まで中央神殿で神殿長をさせ、成人後にはエーレンフェストに降嫁させる。グルトリスハイトを譲れないならばツェントになったことを隠してジギスヴァルトの第三夫人とし、必要時以外は図書館に閉じ込めておく。
 → グルトリスハイトを持つツェントが至上というこれまでの常識を根底から否定している

 並べて見た感じ、トラ王が一番ツェントの権威を大事にしている。必要なのは養女になることだけで婚姻については派閥の手段の一つでありツェントの自由というあたり、現在の王族が次期ローゼマイン王朝において政治力を残すことを重要視していない。
 逆にアナスタージウスは現在の権利体制であるツェント至上のもとになった王権神授を根底からひっくり返す発言。自分の発言を理解してない可能性が。
 ジギスヴァルトは王族の権威を残すことをわりと重視している雰囲気。ユルゲンの混乱を危惧しているのも本当だろうが、ローゼマインを妻にすることに固執するあたり今の自分達の権威が失墜することを恐れていることと半々と推測。このあたりはこの王族達がグルトリ入手に血縁条件を足したのと同じ、人の欲の汚さを感じるのだが。へたれのくせに! あと図書館も無理で(国庫破綻レベルのため)、替わりに毎年本を贈るとか、毎月贈るとか、そういう約束すらできないあたり甲斐性がなさすぎてヤバイ。こいつにローゼマインは勿体無さすぎる。

「領主の養女から王の養女になるのに、生活水準を下げなければならないなんて、普通は考えないと思うのですけれど……」

 結婚にあたり図書室or図書館を要求するローゼマインだが、これまでの3名は――
?@ジルヴェスター → 養女になるための条件
 領主館の図書室、神殿図書室の自由使用
?Aヴィルフリート → 婚約のための条件
 貴族院の広間の書棚の管理
?Bフェルディナンド → エーレンフェストを自分の代わりに守護する条件
 自身の館と、その内容物の全所有権の譲渡(国庫破綻レベルの書庫、高品質素材、魔術具、研究資料などなど含む)

 フェルディナンド様がずば抜けすぎィ!
 婚約解消になるヴィルフリートには、彼自身にも婚約者という意識が欠けていたと言わざるを得ない。婚約に必要な儀式も、贈り物も何もしたことがないわけだしねえ。
 そしてここに至って、やはりヴィルフリートの心配しかしないジルヴェスター。ローゼマインが冷静に「その目に自分が映っていないことを感じ」ているあたり、ものすごい心の距離を感じる。やはりフェルディナンド様しか、楔になれる人はいないな。



2016/05/16(Mon) 17:1025
556 / 領主会議の奉納式

 貴族院の神具だけが光っている → シュタープ製に近い能力があるのか?
 貴族院の採集地の回復 → 領地の貴族が総出で魔力を奉納しながらお祈りを捧げればなんとか回復させられる → それを一人で余った魔力でちょちょいと簡単にやっちゃうローゼマインの魔力量ェ……



2016/05/16(Mon) 17:5426
557 / 閑話 望みと出口

 ヒルデブラントはローゼマインと結婚したいという自分の望みとローゼマインの望みを混同してるんだよなあ。子供だからだろうけど。相手もこう思ってるはず! みたいな。ジギルヴァルトに要望した図書館は、やっぱり「婚姻が嫌だ」という意図に取られてしまうのか…。あの妖怪本好きモンスターは、本当にただただ言葉の通りに図書館や新しい本が欲しかっただけなんですが(´・ω・`) 君がローゼマインに結婚申し込んでも、きっとあの妖怪は「じゃあ図書館ください(微笑)」と要求をしてくるに決まっている(確信)。
 優秀な貴族が若手に多いというか、反論や交渉する姿勢を見せる文官ってそれ、完全にハルトムートですやん!
 やはり優秀な文官はローゼマインの側近だけなのか(白目)。
 中央神殿の神殿長には王族が就くべき、ってのは古来のやり方をなぞるなら必須なんだよなぁ。なのにヒルデブラントも自分が神殿に入ることについて、神殿を卑下している発言を自然と口にしている。だというのに、ローゼマインを中央神殿に入れたいという王族の意向には反対しない。見事なダブルスタンダードなんだよなーこれ。自分が入るのは嫌だが、ローゼマインなら仕方ない、みたいな。この世界は何をするにせよ上から圧力をかけないと上手く回らないのに、その上が汚いものには蓋とばかりに神殿に触れない。マグダレーナは「私が入れさせません」とかじゃなく「あなたが入って神殿を改革していくのです」くらい言うべき。

 あんまりにもフェルディナンド様disをするもんだから、マグダレーナの評価が自分の中でだだ下がりした。
 が、フェルディナンド様の袖に隠れたローゼマインを初めて見たときお父様も同じような評価をしていたことを思い出したので、この差だけ、ローゼマインと接することでフェルディナンド様が変わったということだろうなぁとシミジミも。
 この評価、貴族院にいた頃の絶賛クーツン魔王期のフェルディナンド様に対してだったら間違ってないんだよな(笑)。能力と見た目は最高だが対人関係がからっきしで、誰かに細やかに手を尽くすことは全くなくて、向き合うのさえ最初から拒否していて、女心がわからない。実際、今でも女心はわからないんだが、他については随分改善されたよなと思わずにはいられない。あまりに虚弱くせに面倒ばかり起こすペットだったので、せっせと体調管理して躾けて色んな教育をして護りを与えて――アニマルセラピーで大いに情操教育が進んだので。
 あとあまりにツンケンしてるので、この人、在学中にフェルディナンド様に失恋でもしたのかね? という疑い。
 直近5年でアニマルセラピーによる情操教育で随分と柔らかくなって、ローゼマインに対しては特に気兼ねなく頬をむにむにするレベルになった今のフェルディナンド様とローゼマインのやりとりを見て「ファッ!?」てなればいいと思うよ。

 ラオブルートはフェルディナンド様の母上様に初恋してた感じですかね。ランツェナーヴェの姫に。
 想い人の子供なら可愛がっても良さそうなところをむしろ憎々しそうにするあたり、フェルディナンド様の姿に、恋した姫ではなく父親となった男の影を見ているのでは。まあ、姫が子を生んだのならその種をもたらした男がいるわけなんで、自分が望んでも手にできなかったものを手にした男がいたという事実を思い知らせる存在そのものであるフェルディナンド様に、羨望と妬みと嫉妬が向かっているように見える。
 あと姫の祖国から来たと思しきシュラートラウムの白い花。甘い匂いと。これ、トルークの原材料で決定かな。
 離宮の姫は王族やその側近、高位貴族たちの慰み者になっていたという過去からすれば、その辛い境遇を少しでも忘れるためにトルークという麻薬で現実を忘れようとしていたのか、夢の中のことと摩り替えようとしていたのか……どっちにしてもユルゲンシュミットの王族筋が腐っていたのが原因というね。ランツェナーヴェの姫を受け入れるようになったのと、グルトリ入手に血縁条件を付与したのは、もしや同年代の出来事では? そうだとしたら、その時代の王族がクソすぎて滅びた方がいいレベル。



2017/02/22(Wed) 01:0637
666 / 魔力散布祈念式 前編

>わたしが喜んでいると、フェルディナンドが少しばかり複雑な顔になった。
>「それにしても、今の君はずいぶんとあちらの世界への執着が色濃く思えるが……」
>「いや、根幹となる存在を取り払われたせいであろう。私が知っている君との差異を感じることが何度もあった。不都合は起こり得る」

 フェルディナンド様は「麗乃」「マイン」「ローゼマイン」の記憶がある状態で出会って、彼女が本よりも家族を大事にして、下町時代に得た近しいスキンシップを好んで、素直な愛情表現をしている姿を一番近くで一番長く見てきて、それに感化されるように自身の情操教育が進んできた人なので、何気ない言動でも本以外を全く匂わせない今のローゼマインには違和感しか感じないだろうなぁ。あと、無意識でローゼマインを相当大事にしてたことがユストクス視点で読み取れるが、今まで無意識だった部分が「マインの記憶のないローゼマイン」と接することによって彼の中で徐々に認識されつつあるような雰囲気がある(今話だと自然に髪を撫でたり、領地のマントの色だと髪の色が栄えなくて残念そうだったり)。
 フェルディナンドは自身が家族と縁遠かったことや諸々の事情から、家族とお互いにストレートな愛情を伝え合い大事にし合うその姿をすごく尊いものと見て、彼に出来る限りの手段をとって守ろうとしてくれてたし(青色巫女編参照)、その延長線上で「家族同然」と呼ばれたり、ぎゅーしたり「国よりも神様よりも大事です」「私が幸せにします」と心臓鷲掴みにされてきた。それら彼の琴線を揺らしてきた行為は、全て、下町時代の家族との近い触れ合いから生まれたものなので、記憶を失くしたローゼマインからはスキンシップ系統のにおいが一切しないというそれが、おそらく猛烈な違和感を生んでいるのではないかと予想。
 これまで恒例だった「フェルディナンド様、褒めてください」もないしなあ(´・ω・`)ショボーン

 これらを受けて、ローゼマインの記憶をどう戻すのか考えた時、フェルディナンド様はプロポーズも兼ねるのかなぁという結論に至った。

 記憶を戻すには、無くなっている大事なもの――下町家族との再会を考えているだろうが、前例が無いだけに確率は高いだろうが確実とは言えない。ならばもっと確実性を上げるにはと考えた時に「下町家族が、当時の呼び方で接する」のがより確実なのではないか。つまり、領主の養女となったときにジルヴェスターに結ばされた「二度と家族を家族と呼べなくなる契約」を破棄して、「マイン」と呼んでくれる家族を取り戻す。下町時代の記憶を取り戻すには、これが一番確実性がありそうと思った(さらに言えば彼は自分でも「勝てる勝負しかしない」と言うほどの戦略家だし)。さらに、男からでも結納と言うのかは謎だが、フェルディナンドはすでに「魔石の装身具(簪、儀式で使った全身用)」「図書館(自分の館)」「名捧げ石」をローゼマインにあげているため(改めて並べると凄まじい貢ぎ額だ……)、図書館以上のものを結納すると考えたときに思いつくのは「下町の家族」これ一択。
 で、ローゼマインからは「幸せにします」宣言で逆プロポーズを受けているフェルディナンド様だが、その後の動乱のうちにローゼマインが記憶を失くしたことで彼からのプロポーズはされておらず、かつ、今のローゼマインに違和感を覚えていることから記憶を取り戻してからでないとプロポーズをしなさそう。
 ――という以上の理由から、ローゼマインの魔力を自分カラーに塗り替えて(戻して)少し落ち着いてから、実行するのでは、という期待!
 同時に終わりがめっちゃ近いということなのでしょんぼりもしますが、先は楽しみ。図書館都市育成編、みたいな感じで続いてくれたらいいのになぁ。



2017/03/02(Thu) 19:3438
669 / 記憶 その1

 以前からずっと読んでみたかったフェルディナンド視点というだけでも嬉しいのに、読者だけではなくマインさんも当時の彼の感情を知ってしまうというミラクルな展開に悶死しそう(;´Д`)'`ァ'`ァ

>ものすごい拒否感と躊躇いと諦め
 感情を隠して生きて来たフェルディナンドにとって、自分の感情を全て曝け出す行為はすさまじい抵抗があるだろうなあ。しかも口で言うよりも如実に感情がダイレクトに伝わってしまう方法だから、まだ告げてないことまで伝わってしまいそうで、余計に(笑)。

 ギュンター父さんとエーファ母さんの行動を見る視線が、完全に「生まれた時から貴族」の視点なのが悲しい。
 が、それ以上にフェルディナンド様の心情が気になってしょうがない!
>我が子を守って上位者に盾突く男女の姿に驚愕と称賛の入り混じった感情が向けられている
>……ここまで子を愛し、守る親がいるのか
>小さな身体で必死に家族を守ろうとしているマインの姿を見て感嘆し
>「これだけ親に心配され、愛されているのに一体何が不満だ?」という呆れと妬みが大半を占めていた
>自分には絶対に手に入れられないものを生まれた時から手にしている平民の子供を羨望の目で見つめている
>赤の他人にここまで肩入れし、血を分けた家族でなくても深い情を交わすことができるマインを本気で不思議に思っていることが伝わってきた
 家族に縁遠かっただけあって、これまでの言動から推測するに家族に対する憧憬とか相当色々あるんだろうとは思っていたが、予想以上にその想いが深かったのが衝撃というか印象というか。

 フェルディナンド様は神殿長に盾突いた場面でローゼマイン一家の絆の深さ、愛情の強さを知って、それが平民にとっては普通なのかを確かめたくてルッツ家出事件の仲裁に手を貸すことにした。そして、そこで耳にしたルッツ父ディードの「親になるというのは利益で考えることじゃない」。つられるように脳裏を過ぎった先代アウブの「領地のため」「時の女神の御導き」という言葉に、自分がこれまで愛情と信じていたものは実は違ったのではないか、という衝撃。先代アウブエーレンとの記憶を行動の指針においてきた彼にとって、根底からひっくり返されるような衝撃ではないか。マインさんもこの頃はフェル様の表情読めないからな…ものすごいショックを受けてるのを必死に立て直す姿がつらい。
 が、それだけに、婿入り時の「家族同然」と言われたことは、どうして自分がという困惑と共に、腹の底から歓喜が湧き起こるくらいにすさまじい喜びだったのではないか。

>……どうすれば君は……
 その深い愛情を私に向けてくれるだろう。

 あたりでしょうか。強引に遮ったところを見ると(笑)。
 羨望と妬みを抱きつつ、けれど同時にどれだけ望んでも手に出来ないと諦めていた無償の愛が、気づかぬうちにその無償の愛の象徴であったローゼマインから与えられていたと知って。
 家族同然フィーバーと当時は呼んでいたが、あながち間違いではなかったのか。
 むしろ今回を読むに、フェルディナンド様がローゼマインに落ちる大きな切欠がそこな気が。

 ルッツが家族よりも大事ということに驚愕と困惑していますが、フェルディナンドが知らないこととして――マインとしてこの世界で麗乃さんが目覚めて下町の家族に対して愛情を抱くようになるよりも先に、麗乃の記憶があるマインのままでいい。今のままのお前がいい、と存在を認めてくれたのがルッツだったからなぁ。これは正直しょうがない。
 だが、そのあとの焦燥感と呆れと苛立ちは、何に対してだろう。
 最近の情緒の育ったフェルディナンド様を見ているとブルーアンファが舞う嫉妬も含まれているとは思うが、自分が知る中で一番重要そうな場面を見せたのに欠片も思い出す気配がない=他にとる手段が思いつかない、ということの焦りも間違いなくあるし。苛立ちは、男として自分以上に大切な存在がいるのか、という無意識のものかなあ。

 が、わたしの予想ではおそらく、フェルディナンドとのやり取りも局所的に忘れていると思う。
 アーレンスバッハへ婿入りが決まった直後の隠し部屋での「家族同然」のやり取りとか。
 もしかしたら礎で助けた時の「領地より国より神々よりも――」のくだりとか。
 下町家族を忘れているのだから、昔の「ぎゅー」も忘れてそうだ。

 そのあたりのやり取りが実はルッツよりもさらに上位の最上位記憶なのではないかと妄想してますが、真実はいかに!




21/50件 [ ページ : << 1 2 3 >> ]