☆☆ 愛は時空を超えて 86 ☆☆
―― 霊界の克との対話 ――
飯沼)おーい、くぅ。
克子)はーい、まーたん、こんにちは。
飯)あの3・11から1年が過ぎたが、今の状況についてそちらの認識を伝えてくれるかな?
克)そうですね。 あの時には非常にたくさんの人が地上を離れることになりましたが、以前にお伝えした通り、ほとんどの人が津波にのみこまれる前に自分の死を意識していたこともあり、自分が死んだことを分からずに混乱する人はさほど多くはありませんでした。 その意味では、概ねスムーズに移行の過程を進んでおられます。 もちろん、今も休眠状態が続いている人もいますし、ご自分の地上人生に向き合えない人たちがいるのも事実です。 それはどういう形で地上を離れようとも同じことです。
ただ、「あまりにも予期せぬ死であったから、それを受け入れられずに混乱し、彷徨っている人が多いのではないか?」という心配はしなくてよいケースが多いということです。 むしろ、「人間は死んでも生きているのだ」という、感動のエネルギーすら生じました。
飯)うん、そういう話は前に聞いたが、なんだかこちらが救われた気になって、ホッとしたよ。 しかし、生きている人たちのことについては、振りかかってきた問題がさらに重くなっているように思う。 「原発ムラ」がその象徴だと思うけど、「利権・金権」による支配が社会全体に張り巡らされ、行き渡ってしまっているようだ。
事故についての情報や福島原発の現状も、重大事項が国民には隠されていたし。今も隠されていることがたくさんあるはずだ。 4号機プールの危険性などもほとんど公表されていない。
汚染の現状にしても、内部被曝による健康被害の危険性にしても、「不安を煽るな。風評被害を助長するな」という圧力を受けて、報道機関ですら黙り込んでいる。 というよりも、マスメディアによって「放射能安全神話」が補強されている。 福島の現地では、「放射能」という言葉を口にすることさえ憚(はばか)られ、重い沈黙の中で人々が分断されているという。 文科省は高校生向けの「放射能副読本」を配布したが、内部被曝については触れていないそうだ。 つまり、文科省が高校生に対して「放射能安全神話」を振りまいている。
旧ソ連邦のウクライナやベラルーシでも、チェルノブイリ事故直後すぐには住民に大きな健康被害は発症せず、「放射能なんて大したことはない」という雰囲気だったそうだ。 ところが数年もすれば多くの子供たちや人々にさまざまな病が発症し始めた。 その事実に押されて、当局は食物の汚染基準を厳格にし、強制避難の範囲を広げ、生活保障付きの自主的避難を選ぶ権利を認めざるを得なくなった。
ベラルーシなどは平均月収が5000円程度の貧しい国だが、それでも各学校に食物の放射能検査をする機械が配備され、誰もが無料で検査を受けることができるようになっている。 あるいは、ホールボディカウンターで定期的に内部被曝の検査をする体制が整備されている。
どこの政府も、国民に多額の予算を費やすことは好まないものだ。 ウクライナもベラルーシもそうだったはず。 避難や移住などは非常に金がかかる。 最初は除染などで切り抜けようとしたようだ。 健康被害が顕著になってからも、できれば住民をその地に住まわせたままで比較的安全な食料を提供することを検討したはずだ。 避難させても、汚染の少ない食料を提供しなければならないのだから、それだけで済めば住居の提供などはしなくて済む。 その方がはるかに安上がりなのだから、その方法を検討しなかったはずがないのだ。
しかし、実際にはそれでは健康被害を食い止められないという状態になったから、避難や移住政策を進めることになったに違いない。 それぐらいに被害の現状が厳しかったのだ。
そんなことぐらいすぐに分るはずなのに、日本の対応はチェルノブイリ事故の悲惨な事実を全く踏まえていない。 いや、ある意味では「手遅れ・隠ぺい」の経験を、しっかり踏襲しているとも言える。 ベラルーシ当局は、今でも公式には「健康被害は、子どもの甲状腺ガンだけだった」と言っているそうだ。 高価な検査機器を導入せざるを得なかったことでも分るように、実際には恐ろしいばかりの健康被害が発生している。 その実態調査をしていた医師(バンダジェフスキー氏)は、海外での学会に出席する直前にでっち上げ逮捕されて、数年間を刑務所で過ごした。
日本政府もチェルノブイリの健康被害の実際を知っているはずなのに、意図的に作成された偏ったデーターを都合よく使い、補償の責任逃れに悪用しているのだ。 このままでは、被曝による病がどんなに蔓延しても、小児の甲状腺ガン以外はすべて「被ばくとの因果関係は不明」として処理されてしまう。 「安全キャンペーン」や放射能の危険性を口にする人たちへのバッシングはそういう意図のもとに推し進められているのだ。
もちろんそれだけではなく、原発利権を確保し続けるためや、不動産価格の下落による経済の破綻・混乱を防止する目的も大きいのだと思う。
福島原発の廃炉には実際には50年も100年もかかると言い、被害者へのまともな補償などできそうにないのに、政府・財界をあげて原発再稼働に進もうとしている。
まさに、命よりも金を優先する社会の極みだ。 圧倒的多数の庶民は実はその被害者なのに、多くは利権・金権勢力に取り込まれてしまっている。 そういう中で、福島県に今も30万人以上の子供たちが暮らし、大半は「放射線管理区域」をはるかに超える汚染地域で生活しているのだ。 彼らの親や大人たちの多くは「内部被曝」の危険性すらまともには知らされず、放射能の危険を口にする人たちとの間に分厚い壁があるようだ。 その圧力に押されて、内部被曝の危険を知る人たちも、それを広く伝える行動に踏み込めないでいるように見える。 さきさんが福島のグループからたたき台の作成を依頼されていた「新聞折り込みのチラシ」も、発行が見送られてしまった。 理由ははっきり分らないが、「聞く耳を持たない人たちに伝えることはできない」ということのようだ。
戦後67年。 今までのそれなりの安定が根底から覆され、ほとんどの人が初めて経験する状況の中で、動けなくなってしまっている人が多いのだと思う。 動いている人たちのなかにも、どこか意識がフリーズしてしまい、大きな状況の中での優先順位が見えなくなって、自分なりの動き方しかできなくなっている人たちが少なくないように思う。
福島の大半の人たちが内部被曝のことを知らされていないのだから、まずは何としてもその情報を提供する必要があるはずなのに。 それと、放射線管理区域以上の汚染地域はもちろんのこと、法律で定められた年間被ばく線量1ミリシーベルトを超える地域の住民は、住居・生活保障付きの避難・移住の権利を認められて当然のはずだ。 すれは旧ソ連でさえも、曲がりなりにも認められたことなのだし、それだけの健康被害がでてしまったという証拠でもあるのだから。 避難の権利を求める訴訟の準備も進められているが、実際に福島に留まっている人たちはほとんどその動きすら知らない状態だ。
克)はい。 利権・金権体制によって、意図的に隠ぺいされている事実・真実は誰かが明らかにしなければなりません。 「放射線管理区域内」で生活することを、わが子に対して責任を持って説明できる親は別としても、できるならばもっと安全な地域で子供と共に生活したいと願う人たちにはその権利が認められて当たり前です。 今の状況において、摩擦や反発を恐れずに、身を挺して本当のことを知らせていく人たちが必要なのです。
飯)うん。 さきさんが作ったチラシの原案を「県外の者から」の視点に改修して、新聞折り込みでできるだけ多くの人たちに配布していきたいと思っている。 しかし、それにはかなりの費用がかかる。 印刷代と配布料で1枚あたり6円程度はかかりそうで、放射線管理区域に該当する地域すべてに配布すれば、おそらく2〜300万円ぐらいは必要になる。 銭金の問題ではないが、現状ではそんなお金はないので、できる範囲でできる限りのことをしていきたい。
克)はい。 それでよろしいと思います。 支援者を募りながら、できるだけ早く始めることが大切です。 誰かが必死になって訴えていかなければ、今の福島の多くの人たちの心は動かないのです。 理解に余る災難に見舞われ、自分たちではそれをどうすることもできず、希望が見いだせない状態に追い込まれています。 そういう心の苦しさが重すぎて、「何も気にしなくても、今まで通りで大丈夫」という甘言に付け込まれ、動かないことを補強させてしまっているのです。 しかしそれで済むはずもなく、いずれは「こんなことになることが分っていたら、せめてできることをしていたのに。あの時、誰も本当のことを知らせてはくれなかった」ということになってしまう可能性が高いのです。 危険性を知っている人たちは、知っている者同士のつながりを強めていくだけでなく、知らされていない人たち、本当のことを受け入れられない状態の人たちに向けて、知らせていく行動に力を注がねばなりません。
飯)うん、そう思って準備しているところです。 「仕方がない」で済ませられる問題ではないからね。
ところが、新聞折り込みにも規制が強化されている現状があって、「放射能」という言葉や「内部被曝」という言葉を使ったチラシは折り込みを断られる可能性が十分にあることが分った。 断られてしまえば、広く伝える手立てがなくなってしまう。
何十万人もの子供たちが原発による放射能で今も被ばくしているのに、原因を作った者たちは相変わらず金権を使って人々を抑え込み、マスコミも社会も大枠ではその流れを強化・固定する側のままで動いている。 知識がなかったり、知識はあってもお金の余裕がない人たちは、さまざまなしがらみに絡め取られながら、被害者同士の分断が進んでいる。
このままではこの国は本当に滅んでしまうのではないかという気がしている。 放射能による健康被害もさることながら、この国の現状・社会の動き方やこの国に生きる人々のありようが、滅亡的事態を引き寄せてしまうような気がしている。 そういう思いをなかなか払拭できない。 そういう思いに囚われているわけではないが、「この国はもう駄目かもしれない」という漠たる思いに妙なリアリティがあって・・・。
4号機の倒壊・ひび割れや巨大地震によって、多くの地上生命が失われ、今まで通りの社会・産業・経済なども崩壊し、誰もが今まで通りの生活などできなくなってしまうのではないか。 阿鼻叫喚の巷(ちまた)と化した世の中で、飢えや病に苦しみながら生きていかねばならなくなってしまうのではないか。
そういう厳しい計らいによって、この国も社会も生き残った一人ひとりの人間も、出直し・生き直しを迫られることになるのかもしれない。 現実的にもそういう可能性が十分にあるというか、普通に考えればそうなる可能性の方がはるかに高いのに、そういうことにはあまり意識を向けず今まで通りの考え方や生活を手放そうとしない人々を愚かにも思うが、それ以上に不憫に思ってしまう。 「3000万人もの人が行き場を失うような事態がもたらされた時、この国の人たちはどうやって生きていくのだろう」と。
克)前にもお伝えしましたが、あなたの魂にはそういう記憶が刻み込まれているのです。 かつての「母なる国・ムゥ」の時の記憶です。 あの時も、初めて経験する混乱の中で、ある者は闇の力による攻撃を強めて支配を目論み、ある者はかげりを深め、闇に抗って光を取り戻そうとしている者たちも自分や周囲の小さなことしか見えなくなっていきました。 情けないことに、こうお伝えしている私自身もそうでしたが、光の者たちでさえ想像を絶するあまりの状況を直視して全体を立て直す、意識の強さや視座が持てなくなって、結局はそれぞれの立場で自分を守ることを優先してしまっていたのです。 あなた自身も、今までの社会の仕組み(システム)が機能しなくなったことを受け入れられず、混乱状況の中で本来の働きができなくなった人たちへの苛立ちを深めてしまっていたのです。
飯)うん、その話は地上のお前が受信したメッセージでも知らされていたし、なんとなくではあるが自分のなかにも実感が甦ってきている。 今の状況で必要なことは、とにかく人々の中に赴き、人々の心に寄り添うことだと思っている。 だからこそ、新聞折り込みの情報紙によって、広く人々に伝えようとしているのだが、検閲・規制によってそれができなければどうすることもできない。
克)そうでしょうか? かつてのあなたは、システムが機能しなくなった時に苛立ち嘆き、人の心を信じ切る力を失い、国の行く末についての諦めを芽生えさせてしまったのです 同じ不十分さを繰り返してはなりません。 「どうしても福島の人たちに伝えるべきことがある」と思うのであれば、どんな方法を用いてでも実行に移さずにはいられないでしょう? 既存のシステムを使えなければ労力も時間も要するでしょうが、そこに注ぎ込んだ心のエネルギーは必ず伝わるのだと信じることです。 「信じるべきは人の心」とお伝えしている通りです。
飯)なるほどね。 つまり、もしも折り込みチラシが断られたら、「自分たちの足で配布して回りなさい」ということだね。 それはさきさんも言っていたし、彼女はどちらかといえば直接配布の方を考えていたような気がする。 僕は、そんな非効率的なことは言下に却下したけどね。
克)はい。 あなたがたも忙しいのですから、無理にそうしなさいとは言いません。 でも、福島の普通の人々に情報提供をどうしてもしなければならないと思うのであれば、できない事情を理由にしてやめるわけにはいかないはずです。 幸いにしてあなたの場合、どこにいても自分の仕事(遠隔ヒーリング等)はできるのですから。
新聞折り込みの情報紙を配布しても、実際に手に取って読む人は多くはありません。 直接配布ではもっと少ない軒数しか回れないでしょうが、「県外の市民がお金を出しあって作った情報紙を自分たちの足で配布して回っている」ということに、心を動かされる人たちは少なくないはずです。 分断の壁を崩すには、無償の愛によって心を動かすしかないのです。
それができなければ、悲惨な現実によって「安全神話」が崩壊した時に、人々は否応なく本当のことに気づかされるのです。
あなたも感じているように、今の日本の状況は非常に厳しく、破綻・崩壊の危機が続いています。 悲惨な道筋を回避し、人間や生命たちの喜びに基づく新しい希望の国へと向かい直すことができるように、あなたがたには全てを捧げていただかねばなりません。 その結果は全て大きな導きと計らいの中ですが、あなたがたは今の時期のために地上に生まれてきているのです。
飯)はい。 ヒーリングの拠点作りや、4号機プールが倒壊した場合や健康被害の増大で避難・移住者が急増した場合の受け皿構想なども進めながら、とにかく早急に福島の人々に情報提供していきます。 やはり、できれば新聞折り込みがいいと思うけど、それが駄目でも何としても伝えるべきことは伝えていきたい。 とにかく急ぎます。 少なくとも今の僕には、心から信じることのできる仲間たちがいてくれるのだからね。 こんな奇跡のような喜びを与えてもらっているのだから、今、見棄てられた思いを募らせたまま取り残されている人たちに、真実に基づく本当の希望と喜びを提供していけるんだと思う。 四の五の言わずに、直接行動で頑張ります。
克)はい。 その意気で進んでいってくださいね。 こちらからも応援しています。 それでは、またね。
飯)はい、ありがとう!
(2012・3・21) |
22/03/2012(木) 17:59:43
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