ベーシックインカムは是非実現を 飯沼さんの掲示板(9/3)に取り上げられるまで恥ずかしながらこの制度のことを 知りませんでした。以来、私はこの制度について夢中になっています。 一見夢のような現実離れした話のようですが、決してそうではなく、ちゃんとした システム理論で、条件をクリア出来さえすれば、わが国にも導入可能な制度なのです。
山森亮さんの著書にはこのベーシックインカムの考え方は200年の歴史があるそうで、1900年代から欧米において本格的な議論となり、最近ではわが国においても新党日本が提唱しております。 ベーシックインカム(BI)とは基本的所得とでも訳される通り、国家が全ての国民に対し 条件をつけず、最低生活を維持できる金額を一律支給すると言う制度です。 (*働く能力が有る無いに係わらず、赤ちゃんから寝たっきり老人まで) 今までの価値観を基本的に見直す画期的な構想で、これが導入されると世の中は一変します。現在様々な有識者を初めとしてこの制度の研究、数値的シュミレーションが行われています。現在のところ一人当たり5万円〜10万円での試算が多いようです。 (*支給額を8万円とすれば四人家族で毎月32万円の収入となります) この制度についての詳しい内容は、ネットで「ベーシックインカム」を検索すると いろんな見解が出て参りますし、これに関する書物も出版されております。 どんな制度も当然問題点は有ります。財源確保、モラルハザード、資産家をはじめとする 既得権者の抵抗、etc・・。しかし私はこの制度のもたらす効果、恩恵の方が遥かに大きいと思うのです。 何といっても、人間が生活していく上での最低必要な費用が無条件で保証される事は 世界のあらゆる国家の抱えている最大の悩みである貧困、生活不安がもたらす様々な 混乱要因と治安問題という基本的難問題からの開放を意味し、その効果は絶大です。
いかなる情況にあろうと、”飢えることがない“と言う安心感は人心を穏やかにし、人間本来の明るさと能動性を引き出す事になります。人同士のいさかい、トラブルは激減します。 例えば、今まで自分が本来やりたかった仕事を職業として収入を得ている人は一部の人を除き、殆どいないと言っても過言ではありません。それは生活の為には、あえて職の選り好みなど言っていられない現実があるからです。しかしこの制度の導入により生活の安心感から収入の多少に係わらず自由な職業選択が可能となります。 ある統計があり、人に「無償」の仕事と「有償」の仕事を与えた場合、なんと「無償」の仕事の方が“質”が高かった・・という話があります。“好きこそものの上手なれ”で人間自分のやりたい仕事は質の向上に繋がるのです。そしてこうした質の高い生産性は国の本当の資産となるのです。 更にこの安心感は、現在問題の少子化にも効果を発揮致します。安心して子供を生むことが出来、人口増加につながり、安心して消費できることと相まって財源の基本であるGNP を引き上げる事にもなるのです。 当然、働いてたくさん収入を得たい人は勿論大いに働けばよい訳でこれが基本所得にプラスされる訳です。(ただし相当な増税とはなります)
又基本所得が得られることにより、様々な格差が是正される事になります。 収入による格差はもとより、都市部と地方の差が無くなって行く事も期待出来るのです。 現在の地方都市の経済基盤の脆弱さから若者の地方離れと言う悩みも解消されるだけでなく地方は地方独特の文化的豊かさを育てて行けますし、これに若者の感性を反映することにより都会には無い繁栄を期待でき、これが更に若者の定着を促進することに繋がります。
更に実行する政府にとっても大変なメリットがあります。実務行政は実に簡単になります。 何しろ決められた日にチャンと指定の口座に決められた金額を振り込むだけで良いのですから。今までの膨大な査定量やそれに掛かる人員は不要となり、莫大な経費節減とそして 大変シンプルで簡素化された解り易い業務内容となり、その対比効果の大きさは計り知れないからです。
良い事すくめの話ですが当然、問題点、超えなければならないハードルも有ります。 前述の財源問題ではいろいろな試算がなされています。 例えば支給金額を一人8万円とすると年間約123兆円の財源が必要になります 社会保障給付費総額の88兆円強のうちセーフティネット的必要なものを除いてBIに 移し替えると約49,5兆円となり、123兆円−49.5兆円=73,5兆円、これを所得税 でまかなうと控除、累進制をなくし一律税率で35%で達成できるとの試算もあります。 私は専門家では有りませんから詳しい試算は専門家に譲るとしても、論理的に決して実行不可能ではないと思えます。 他に、この制度に胡坐をかいて働かなくなってしまうのでは?と言ういわゆる「モラルハザード」の問題や高所得者にも一律支給をするのか?等など様々な検討すべき課題も 沢山有る事でしょう。
しかし私はそれらの問題を含めても絶対に実現すべき制度ではないかと思うのです。 なぜならこの制度は長い長い弱肉強食、強者支配を受けて来た人類の歴史に、終止符を 打つ第一歩となると信ずるからです。 給付は個人に対する援助、支援ではありません。国民として獲得する当然な権利としての所得なのです。今までの一握りの資産家に集まる所得は、他の圧倒的低所得者の労働 力の生み出されたものであるからです。 ベーシックインカムはその所得の移転であり、富の公平な分配を基本理念としているからです。 これを書いている時、くしくもNHKのTV番組で「貧困」の問題を取り上げていました。両親の経済的困窮により、退学せざるを得ない高校生が急増しています。 中には家の収入が足らず、自分の学費だけでなく家の収入の為にアルバイトをしている 高校生もいます。討論ではセーフティネットが機能しなくなって来ていて深刻な意見が 交わされていますが、もはやセーフティネットは崩壊している印象です。 今の仕組みの限界を嫌が応にも認識せざるを得ません。民主党の山井さんのコメントにも苦しさを感じてしまいます。どう見てもこの仕組みで長続きするとは思えないのです。
現在我が国はこのBI制度を導入できる可能性が高い国の一つだと言われています。 これを導入できる条件を備えているからです。つまり財源確保の基となるGDPの 大きさ、そしてその国民の制度に対する理解度と運用していく意識レベルの成熟度 対外的債務の無い事、など。 何とか民意を盛り上げて行きたいと思っているのです。出来るだけ多くの人にこの制度の存在を知って欲しいのです。 私はこのベーシックインカム制度は素晴らしいと思っています。 我々の学ぶ霊的摂理に、そして克子さんの霊信でいつも語られる、助け合い、分かち合い、みんなも自分も幸せに・・そしておおらかに自分を表現するという教えに 1歩近づく事が出来る基盤を作る事が出来るような気がするからです。 |
05/10/2009(月) 00:17:59
No.6110 ひろこ |
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私もベーシックインカムの事は春まで知らなかったです。 物知りじゃない私が書くのも恥ずかしいですが、 本を読んでみて実現を願っています。 実現すると、失業保険・生活保護費はなくなるので 手間も省けます。会社をしているとそういう事も楽になります。 年金の基礎年金はなくなるのかな?
今は生活保護をもらえていない人が沢山いるのに、 法を潜り抜け支給を受け、贅沢な生活をしている人が 沢山いるのでそれも平等になります。 あまり詳しくないですが、本で読むと1年過ぎると持ち越し税がかかるようにして使うようになれば、日本の中で日本の人達の経済が潤っていく様な事も書かれていました。
でも、今でもお年寄りが亡くなって届をしないでそのまま年金を家族が貰い続けている人が多いらしいし、私の知り合いに目が不自由な方の障害年金を家族が全て使っている人もいます。
それでベーシックインカムが導入されれば、子供に支給されたお金を子供のために使わずに親だけのものにする人もあるでしょう。 お年寄りのお金も取り込む家族もいるでしょう。
課題も多いですが、実現してそういう課題も 解決できていって欲しいです。
社会保険・雇用保険・労働保険・下請けの人達の労災保険も かけなければいけない会社や賠償責任保険等会社負担分は かなり大変です。 経営者は失業保険はありません。怪我をしても国に掛ける労災保険 からの補償は出ません。別に掛ける必要があります。
ベーシックインカムが導入されれば、中小・零細企業もいろんな意味で少し楽になると思います。 そして、国民が少しでも余裕を持って生活できるようにと 祈っています。 |
07/10/2009(水) 18:10:59
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No.6112 飯沼 |
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☆ホープさん、ひろこさん
ベーシックインカムについての投稿、ありがとうございます! ベーシックインカムは、もしも実現すれば、全ての人への生活保障だけではなく、人々の暮らしや心のありようが大きく変わるきっかけになると思います。 分かちあい社会の始まりになるでしょう。 先の見えないデフレ状況や格差社会、脆弱なセーフティネット、破綻している年金制度、採算がとれないから衰退し続ける農林水産業の復興などを合わせて考えれば、ベーシックインカムの導入が最も有効な方策のように思います。
ある試算によれば、全ての人に月額8万円、年額にして96万円支給した場合、年収1000万円以下の人は所得が増えるそうです。 これは財源を所得税からとした場合ですが、ベーシックインカムの財源を所得税と消費税に求める方法もあります。 日銀券ではなく、政府通貨を新たに発行してベーシックインカムにあてる案もあり、これは「地域通貨」の全国版でかなり面白いと思います。 政府通貨は、円とは違って金融には使えない法律を作り、当然利息もつかないようにするとか、政府通貨の価値を下げないように、同じ物は円と同じ単価をつけて販売する等の取り決めも必要でしょう。 もしも円と交換する時は、20%ぐらいの交換税を設定するとかの方法も有効でしょうね。 つまり、政府通貨は、お金本来の「物と物の交換の道具」としての機能に限定することによって、金が金を生む金融社会と、地に足のついた暮らしを営む人々の社会が別個になっていくはずです。
ベーシックインカムについては、今書いている本にも入れるので、また近いうちに抜粋を掲載します。 実はベーシックインカムの部分まだ書けていないのですが・・・。
あ、「ベーシックインカム入門」の著者の山森亮さんは、さきさんの知り合いだそうです。 ドネ主催で、ベーシックインカムについての講演会ができれば面白いですね。 |
07/10/2009(水) 23:36:49
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