こんにちは。
正中とは、御神座の中心から、正面前方への延長線(実際に目に見えるわけではありませんが)の事です。 神職は祭式作法を行う時、常に祭場の上位・下位を正しく弁えておかなければならず、まず最上位は御神座で、その次の上位は正中、以下、正中の左(向かって右)、正中の右(向かって左)という順になります。
つまり正中とは、上位・下位を弁える際の基準、ともいえます。 正中は神様の真正面に当たりますから、神様の通り道ともなり、そのために特に尊重する、という意味もあるのかもしれません。 ちなみに、祭式の本によると、正中とは厳密には線ではなく、三尺(90cm)程の幅があるとの事です。
一般の参拝者が参道の端を歩くというのは正しい作法なのでしょうか、との事ですが、私は、それが相応しい作法なのではないかなと理解しています。 但し、社殿に参進する斎主以下祭員は大抵、参道の正中を歩きますし、正中を歩く事自体が直ちにダメというわけではありません。 ようは、神様に対して敬意を示す、という心の現れを歩き方にどう反映させるか、という事なのだと思います。
私は、御紹介の本は読んだ事がないので、どうしてそれ(正中を避けて端を歩く)が「正しくない」とされているのか理由が分かりませんし、理由が分からない以上、その見解が正しいのかどうかも判断は出来ません。私としても、その理由は是非知りたいです。 |
No.404 2015/11/10(Tue) 10:45:47
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