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記事No.108に関するスレッドです

堤真佐子さん / タラオ・バンガイ
美空さんの「たけくらべ」も戦後あるけど、戦前の「樋口一葉」(並木鏡太郎)では、
一葉は山田五十鈴で、劇中の「たけくらべ」で、美登利を演じたのがデコちゃんこと
高峰秀子。一葉の妹は堤真佐子。堤さんは成瀬巳喜男の「乙女こころ三人姉妹」
では主役の一人だった。

彼女のご主人は北澤彪さん。ラジオの「君の名は」やTV小説「娘と私」で有名な方。
チエミさんのTVドラマ「ホップ・ステップお嬢さん」では父娘役で共演していた。
「あの妓ちゃん」の最終回にも、コンダクター役で出ていたと思う。

早くにお子さんは独立し、ご夫妻で荻窪の閑静な一角にお住まいで、好きで集めた骨董品を
見せてもらいに時々伺った。北澤さんは茶道具が専門の、玄人の域の「目利き」でした。
奥さんの真佐子さんは、明治の印判を集めておられた。
ベロ藍(化学藍)の印判は、骨董とは言い難い雑器だが、「その時代」が感じられて、捨て
難い味わいがありました。当時中々手に入れ難かった、北澤さんがお好きな丸い缶に入った
両切りのピース(缶ピー)を持って、お邪魔したものです。静かで優しいご夫妻でした。
骨董談義の後は、鉄瓶で沸かしたお湯で、略手前でお抹茶を点てくれました。
何時伺っても、静かな静かな午後でした。私が未だ30代の頃のことです。

堤真佐子さんは、映画の初期のサザエさんにも出てらしたそうで、ご夫妻にチエミさんのことを
伺っておけば良かったと、今になって悔やんでいます。
(画像は「頬白先生」ロッパ、デコ、そして堤真佐子のみなさん)

No.108 - 2007/10/04(Thu) 22:41:26 [p1056-ipbf507fukuokachu.fukuoka.ocn.ne.jp]

Re: 堤真佐子さん / でぶり
タラオさん、画像ありがとうございます。
この堤真佐子さんを見ると、とても戦前の映画の一場面とは思えないほどモダンですね。
今のテレビドラマに登場するお母さんと説明されても何ら違和感がない。
けっして美女ではないけれど、このモダンぶりは誰にも真似できません。

No.109 - 2007/10/05(Fri) 07:01:55 [softbank221042115103.bbtec.net]

Re: 北澤彪さん / タラオ・バンガイ
北澤さんの、お若い時のスチールで「釣鐘草」(1940年)とのこと。
北澤さんは第一回TV小説「娘と私」が大ヒットしましたが、これの
映画版は、山村聡さんが北澤さんの役をしましたね。

奥様の真佐子さんは病院に検査に行ったら、そのまま入院させられて
そこで亡くなったと記憶しています。
亡くなって暫く経ってお邪魔したら「(季節が変わったので)下着を
出そうと思って探したけど、どこに蔵ってあるか判らないのですよ。
男なんてダメですねぇ」と、北澤さんポツリと仰いました。
私は何も言えませんでした。
真佐子さんも、まさか退院出来ないとは思ってなかったでしょうから。

お二人ともやさしい好い方でした。

No.113 - 2007/10/05(Fri) 11:23:43 [p2067-ipbf609fukuokachu.fukuoka.ocn.ne.jp]

Re: 堤真佐子さん / 久留米無法松
こちら、ある高齢の画家の方から古い時代の映画について
教わることがよくあるのですが(戦前の)、
僕の世代ではあの入江たか子さんがどれだけの美女であったかと
言われても、今ひとつわからないところがありました。
しかし以前テレビで放送された戦前の映画
「良人の貞操」を見て、初めてこの大女優の
豪奢さがわかったような気がしました。
そしてその映画に今回の堤真佐子さんが
出ていました。入江さんがあまりにも
美しい方なので、堤さんのことはあまり気にならなかった
のですが、前述の知り合いが「彼女はあの時代
モダンで知的な人だったんだよ」と教えてくれました。
北沢さんはこちらが小さい頃からテレビなどでよく見ました。
やさしそうな人でしたね。

古い映画談義で盛り上がっていますね・・・

No.114 - 2007/10/05(Fri) 13:01:24 [210-135-222-110.parkcity.ne.jp]

Re: 堤真佐子さん / SuTa
タラオ・バンガイさんの記事で「早くにお子さんは独立」と言及のある当の「お子さん」の一人です。ここに記述されている時期にはたぶん山形で新米の教員をしていたはずです。なつかしく拝読しました。
ベロ藍の磁器類の多くは埼玉の奥に買い付けにでかけたのですが、ほんの何回か荷運び役で同行したのを憶えています。

No.227 - 2008/12/18(Thu) 20:50:16 [p5142-ipbfp1405osakakita.osaka.ocn.ne.jp]