勿論、夜も食べるだろうが、私は「うなぎ」は昼のご馳走の様な気がする。 引越しや大掃除、誰かの退院の日とか、そんな時に食べたものだった。 昼の接待にも多かった。小津の「東京暮色」にもそんなシーンが出て来る。
似たもの同士の大違い?の「どじょう」は、これは、夜の、男の、楽しみで、 役者で言えば田中春男、三井弘次さんあたりがピッタリ?の食材だろう。 「朝の波紋」(五所平之助)の中に、デコさん、池部、上原両美男で どぜう鍋のシーンがあった。
最近出た本「懐かしの昭和を食べ歩く」(森まゆみ著、PHP新書)に、 どぜう鍋が書かれている。創業明治30年の浅草「どぜう飯田屋」で、 永井荷風、小津安二郎などにも愛された名店だそうだ。
この文の中にとてもイイ箇所があった。戦災で焼け、戦後店舗を新築。 「まず最初に帰ってきたのは芸人たちだった。渥美清、美空ひばり、 江利チエミからビートたけしさんまで。」・・・・・・・・
この面子はステキだと思う。三船敏郎、石原裕次郎ではなく渥美清 ビートたけし(北野武ではない!)、山本富士子、岸惠子ではなく 美空ひばり、江利チエミ・・・・・・・ここに名前の挙がった4人が 一緒に来た訳ではないが、なんだかうれしくなる顔ぶれではないか。 美空さんも川田晴久氏の薫陶よろしく、きっと好きだったのだろうと思う。
私は、どぜうは駒形(永六輔氏は「こまかた」と発音するのが正しいと) の渋谷の支店しか行ったことがないが、「一人どぜう鍋」をしている 女性の方を良くお見かけした。 可なりインパクトのある図だったが、あれってもしやでぶりさん?
今度、是非飯田屋さんにご一緒しましょ! (写真は飯田屋で筆者の森まゆみ氏)
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No.222 - 2008/04/04(Fri) 01:18:34 [i125-201-171-244.s02.a040.ap.plala.or.jp]
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