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記事No.3725に関するスレッドです

ナナ。 / ubik0101&hato

私たちが住むこの敷地には、ナナ、という一匹の猫が、もうずっと前から、ひとりでいました。

前の家主さんがいた古家では、寝起きを共にしたり、出入り自由でしたが、家主さんが7,8年前に亡くなってからは、親戚の人に朝晩ご飯を貰ったり、庭の手入れをしているときだけ、人と一緒にいることができました。親戚の人は、自分の家に連れて行こうかととても迷ったのですが、ナナはやはり、この家と庭がいいだろう、ということで、仕方なくそうしたそうです。

一年半前の春から、私たちは、ナナと一緒に過ごすことができるようになりました。

No.3720 - 2011/09/29(Thu) 21:23:09

Re: ナナ。 / ubik0101&hato

ナナから見たら、庭はこんな感じでしょうか。

No.3721 - 2011/09/29(Thu) 21:23:51

Re: ナナ。 / ubik0101&hato

15歳の余となり、手足は細く弱くなったので、ゆっくり、ゆっくり静かに歩いて、庭やとなりの田圃の、居心地のよい場所をみつけます。

No.3722 - 2011/09/29(Thu) 21:24:24

Re: ナナ。 / ubik0101&hato

イワダレ草がいっぱいに花をつけた、春。

あ、ナナが遠くで、こちらふたりに気がついたようです。

No.3723 - 2011/09/29(Thu) 21:24:53

Re: ナナ。 / ubik0101&hato

歩く、歩く、歩く。

ナナが一歩一歩、草を踏みしめて、やってきます。
いいよ、ゆっくり、歩いてきてね。嬉しそうな、ナナと、私たち。

心はずむ、1コマです。とても幸せなとき。

No.3724 - 2011/09/29(Thu) 21:25:42

Re: ナナ。 / ubik0101&hato

ふたりが待っているのは、ナナミの木。まだちいさいけれど、こんな素敵な花が咲きます。

そしてここは今日から、ナナの場所になりました。

No.3725 - 2011/09/29(Thu) 21:26:41

Re: ナナ。 / ubik0101&hato

すこし前の台風の日。「ナナを家に入れること」を決めました。ルンルンとノンノンがいるので、加齢とはいえ、猫と鳥を一緒にしてはいけないと、これまでデッキに小さな、ねこ家を置きました。

ナナは、よくわかっていて、部屋の窓が開いてても、自分から入ろうとしませんでした。本当はとてもとても、入りたいのです。誰もが皆、胸を痛めつつ、ナナの気丈さをたたえていました。本当に、切ないことでした。

これから一緒にいられる、と喜んだのでしたが、夏を越したものの、ナナの身体は急激に、ここ一週間で衰弱していきました。家に入って、夜も誰かと一緒にいられて、長いことひとりでいた緊張が解けて、安堵したのかも知れません。もう、身体をはって、庭を守らなくてもいい、と感じたのかも知れません。


昨日一日を耐え、遅い夕方に、ナナはふたりに見送られ、しずかに逝きました。

No.3726 - 2011/09/29(Thu) 21:32:31

Re: ナナ。 / ubik0101&hato


今朝。

ナナが毎日、毎日、てくてく歩いた道脇の、玉すだれが一斉に朝露に光ってきれい。ナナが歩くことは、もうないんだな、と思うと、寂しくて。

No.3727 - 2011/09/29(Thu) 21:33:45

Re: ナナ。 / ubik0101&hato

春の一日。

みどりの庭は、ナナの庭です。

No.3728 - 2011/09/29(Thu) 21:35:20