スッタニパータ/874・・・仏陀の言葉・・・「ありのままに想う者でもなく、誤って想う者でもなく、想いなき者でもなく、想いを消滅した者でもない。──このように理解した者の形態は消滅する」。
まず当たり前ですが、ありのままに想うこと、誤って想うこと、想いがないこと、想いを消滅すること。その総ての経緯を辿った、ということが前提です。そして、そのどれかひとつでも、総てでも、形態に縛られてる、という意味です。
ふつうに考えると、なにかを解釈したり、判断することは、どうしても主観的な狭い視野から、ものごとを見る必要があって、それは、世界と自分との、ほかの人と自分の分裂です。あるいは、ここにないものごととしての空想の過去とか、未来とか想定して・・・自分と自分が分裂して・・・見ることです。
そうする、そのことで優劣とか損得とか善悪とかの比較とか、不公平が原因の、価値観を成立させてるような気がすることができます。それはすでに、ほかの人との、自分との、世界との争いです。と、解されることがあります。
それは、ありのままに想ってないからで、それが問題。なので、ありのままに想えばいいのです。と思う人がいるかも知れません。それは、でも、ありのままに思ってない人が思うことかもしれません。それは問題ですが、仏陀の言うことは、まず、ありのままに想うというそのこと、それが問題だ、ということです。
続きます。
|
No.3935 - 2012/01/18(Wed) 20:10:56
|