わたしはティーンエイジャーの終わり頃から働き始めたわけですが。 最初に勤めた職場が中小企業の「小」に区分けられる規模の町工場(まちこうば)でした。 社長は、仕事は大胆かつ細かい、アイデアにあふれてる、新しいものが好き、話が好き、ユーモアがある、そして、いろんな人生訓を教えてくれました。やっぱり町工場の社長。そんな中のひとつに『人の前で素直に謝れる男が本当に強い』というのがありました。トラブルが発生した時に、相手に対し自分の非を素直に認めるというのは中々できるものではありません。みんな自分がカワイイのです。
先日のライブでわたしは自分の演奏にダメ出しをしました。「バンドで音を出す」という事に対する自分の意識の低さにあきれてものが言えなくなってしまいました。自分に対して。 ところがどうした事でしょう、あくる日の月曜日、わたしは「そういえば機材の調子が悪かったような気がするわ。ギターの音もプチプチ接触不良っぽい音してたし、アンプもリハの時点より本番は音の抜けが悪かったような気もするし。もしかしてわたしに罪は無いのかもしれない。そうよ、悪いのはきっとあの機材の人達よ。いや、間違いないわ」なんて、どこかのツラの皮が厚い政治家みたいな発想をしてしまったのです。
バンドの練習をいつもしている楽器屋へギターとアンプを持参しました。事情をお話しすると馴染みの店員の若者はこう言います「いやぁ、アンプってのはデリケートですからね。下手なペットを飼うよりも手が掛かりますから」。『ペットを飼う』という名詞と動詞に思わずわたしが反応したのは言うまでもありません「うちのネコはねぇ、名前をミックって言うんだ、カッコいいら、ミックはねぇ音が解かるんだよ、この前も俺がギターでシナロケの曲を弾いたらいきなし立ち上がってよぉ、こっち近づいてきたんだぜ、本当だぜ・・・っておまえ、バカな事、言ってんじゃねぇよってな顔でなにヘラヘラ笑ってやがんだ、おおぅ?やるか?この野郎、20年使ったタワシみてぇな髪型と賞味期限切れのシナチクみてぇなマユ毛しやがって」なんて言いそうになりましたが、ここで争い事になりギターとアンプの修復ができなくなると、必然的にあの日のライブの悪さはわたし自身の問題という事になるのを恐れたわたしは「そうですよね、アンプさんはデリケートさんですよね」と答えました。みんな自分の非を認めたくないのです。みんな自分がカワイイのです。
そろそろ直ってくるはず。次の練習が楽しみです。
『シーナ&ロケッツ 35thロッキンツアー2013』 AVANTI 3rd Anniversary Special 2013年8月23日(金) 豊橋AVANTI O/S;19:00/20:00 前売\4500 当日\5000(1d \500別) 出演;SHEENA & THE ROKKETS,THE SLICKS
チケット購入はこちらで。 ◎AVANTI 店頭販売 ◎e+(イープラス・チケット) ◎THE SLICKSの手売り
写真は浜松のsone recordsで買ったレコード。大好きなSHE&HIMの3rdアルバム“VOLUME3”。今回はブロンディのカバーも演ってて嬉しかった。来日公演熱望。
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No.1079 - 2013/08/06(Tue) 23:45:15
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