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記事No.1123に関するスレッドです

時計の針。 / 淳吉郎
☆時計の針は右回り。いちばん細いのが60回キザめば次に細いのがひとコマ動く。
そいつが60コマ動けばいちばん太くて短いのが5コマ移動する。
つまりぼくらも5コマ老いている。

☆このさき文明が発達してって「夢のアンチ・エイジング・マシン発明される」なんて記事がマスコミをにぎわしたり。
ふたを開けたら、なんてこたあない。時計の針が左回り。
いちばん太くて短いのが5コマ移動したらぼくらも5コマだけ若返るのさ。

☆そんな時代になったとしてもぼくは右回りの時計を使い続けるだろう。無理して若返りたくはないぜ。
「昔はよかったなあ」なんつってリトル・リチャードのレコードを聴きながら♪ウゥ〜マイ・ソォ〜ル!♪って言いながら部屋で踊るんだ。若い頃とおんなじように。

☆年齢を重ねると身体もそれなりに傷(いた)んでくる。
半年ごとに眼科通院してるんだけど数年前から指摘されてた事がありました。
そして、ここ1年間で視界における自覚症状が顕著になった。まるでロンドンに住んでる気分なんだ。《霧の都》なんて呼ばれ方をされる街です。
我が眼球、白内障がひどくなってきちゃった。
そうさ、うすもやが掛かった浜松はぼくだけのロンドンなんだ。

☆4月7日にまず左目を手術。
「ぴっぴっぴっ」メトロノームみたいな心電図の無感情な音。
右腕に巻かれた血圧計が変拍子のタイミングでぎゅっ。締まる。
ベッドの左側にある装置が「ぶぅ〜ぶぅ〜」花粉症のチャーリー・パーカーが吹くアルトサックスみたいな音さ。
んで手術が始まった。目の手術でしょ。すごいんだ、これが。目薬の麻酔が掛かってて痛くない。だけど手術が見えるわけよ。あ、先生が水晶体(目のレンズ部分)をいじくってるなあ、みたいな。そして視界の向こう側では手術台の電燈がゆらゆらと揺れてんだ。

☆20分ぐらいで手術は終了。手術台から起きてひとこと
「先生、サイケデリックでした。すばらしい」
「あははは。いろんな色が見えた?」
話が通じる先生でよかったよかった。
40歳ぐらいの女医なのさ。

☆手術当日と翌日の診察まで眼帯着用。それで眼帯がはずれるんだけど、はずすと「あら、びっくり」なニュー・ワールドだった。年末の大掃除で汚れをふき取った窓ガラス、あの感じ。眼帯がはずれてひとこと
「先生、キレイです」
「ありがとう。でもまだ見えてへんに」
話を合わしてくれる先生でよかったよかった。しかも関西人なのよ、先生。
右目は14日に手術しました。

☆視界がクリアになっただけなのに若返ったような錯覚を起こしているのは事実さ。

☆先日、ロアーズ、マギーズのフクちゃんと呑んだ。
お互いが見た最近のライブの感想から始まって気付けば4時間。しゃべりっぱなし。ほとんどロック談義、バンド談義。
ライブハウスで出会って最初に会話した時から今までずっと、話してる内容はおんなじ気がする。清志郎が出てくる、シナロケが出てくる、パンクが出てくる。
あいかわらずぼくらはとても似ていて、とても違うんだ。
今日も時計の針は右に回っているのさ。

B.G.M.「BOB DYLAN / I SHALL BE RELEASED」

2014.5.10(sat) MUTSUMI pre.【Rock On !!! vol.1】
~ALL THAT GROOVING 3rd ALBUM『GREED』レコ発~
浜松MESCALIN DRIVE
OPEN/START≫17:30/18:00
ADV/DOOR≫1500/2000 (+1d 500)
[BAND]
・やさぐれ(横浜) , ALL THAT GROOVING , KiLLER Q , FLORIANS ,
WILDCARD ORCHESTRA , THE SLICKS

[DJ]
・junpierre(スカダルマズ) and more…

写真は7日のもの。眼帯というよりデカいガーゼだな。

No.1123 - 2014/04/16(Wed) 23:06:50