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記事No.1161に関するスレッドです

おじいちゃん。 / 淳吉郎
☆♪サラリ〜マぁン 子供じゃなけりゃ誰でも 二つ以上の顔を持ってるぅ〜♪
って唄ったのは1994年の忌野清志郎さん。
ボクも二つ以上の顔を持ってるかもしんないサラリーマン。
2年ほど前に部署変更で現場仕事から事務仕事になった。なったけど、現場時代にしてたエプロンを今でもしながら事務仕事さ。エプロンはボクにとってのユニフォームなんだ。それは、ロッカーが夏でもライダース着てるのにちょっと似てる。

☆帰宅途中にエプロンをしながらホームセンターやヒャッキンに寄る。そうすると店員に間違えられてお客さんから声を掛けられちゃうの「すみません、便座カバーどこですか」みたいな。
「便座カバー?あーあれはなあ、そこにカドヤちゅうタバコ屋あるやろ。そこ左曲がってな、そしたら100メーターっくらいシューって行くんや。いいか、100メーター行ったら右向け、そこにウナギのかば焼き屋あるから、そこや。あんたそこでこっち向いて座れ、いいか、んで両手あげてこー言うんや、ベンザーイ」なんてボケる事はできずに素直に「あ、ボクも一般人ですよ」って言うんだけど、悪い気はしないの、不思議と。
実は、休みの日に普通に過ごしていても、よく他人から声を掛けられるんだ。道とか場所を訊かれるのね。うれしくはないけど、悪い気はしない、不思議と。

☆日曜日はThe弾丸ノイズのライブを観に豊橋のライブハウス、club KNOTへ。
夕刻の東海道本線は混んでた。一般人はおうちに帰る時間なのさ。車両の中ほどでつり革を握って立っていた。
舞阪駅でシートに座ってたひとりの青年が下車した。そしたら、隣の老人がボクの腕をつまんで「あんた、座りな」「いや、いいですよ」「いいから、座りな」やさしく言うのです。ボクはおじいちゃんの横に座った。

☆しばらくして、おじいちゃんがボクのひざをツンツン「ぼくはね、98歳。大正4年生まれ」「うわあ、すごいね、おじい・・・」「東京オリンピックまでは生きてないだろね」「大丈夫、大丈夫、おじい・・・」「ぼくの手、きれいでしょ、力仕事したことがなくてね」
おじいちゃんは、ボクの話は全然聞かずに一方的にしゃべるんだ。なのでボクも聞き手に徹しようと決めた。「へぇ〜」「すごいね〜」「ふぅ〜ん」ってレスポンスするのさ。

☆おじいちゃんは、映画の看板を描いてたんだそうだ、だから手がきれいなんだって。それからは戦前戦後の事から最近のことまで、いろいろしゃべった。「健康でいるのがなによりも一番だ」って言った。
おじいちゃんは豊橋駅に着く20秒前にさっと立ち上がると「そんじゃあ元気でね」と言って列車の扉の方に向かってすっす〜って歩いてった。ぼくは「とよはし〜とよはし〜」って駅員さんが放送してるのを聞きながら電車を降りた。
ホームに立ったらおじいちゃんの姿はもう、どこにも、見えなかったんだ。

☆クラブ・ノットに行くのは初めて。その日は全6バンド出演のイベントだった。
The弾丸ノイズは3番目に出演。いい演奏だった。初めて聴いた『リフレイン』というミドルテンポの曲が特によかった。詞も楽曲も。
The弾丸ノイズは11月29日の自主企画に出演してくれます。

☆HIT A TARGET Vol.10
2014.11.29(土) 浜松G-SIDE
O/S 18:00/18:30, A/D \2000/2500(1d別)
出演;スキマノザラシ , 柳茶屋 , The弾丸ノイズ , THE SLICKS
DJ;PUJARI

写真は先日手に入れた絵本。キース・リチャーズが子供のころの話、自分のおじいちゃんとの出来事、ギターとの出会いを絵本にしたんだって! 絵は実の娘さんが描いてます。いい内容です。

No.1161 - 2014/10/14(Tue) 23:35:50