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記事No.1209に関するスレッドです

某日日記 / 淳吉郎
☆物おぼえがスゴい人に出会うと感嘆する「なんで、んな事、覚えてんの?」って。
当方、事象を覚えたつもりでも気付くと忘れてる。いつの間にか。自分の事ですらそうなんだ「あ、そんな事言ったっけ」みたいな。
仕事場でもメモ用紙が手放せないのさ。備忘録じゃなくってメモ用紙ね。記録じゃなくって、草書体を30倍っくらい崩したような走り書きのメモなんだ。

☆ここ数年のうちでしょうか、こんな忘れっぽい輩のために新たな言葉ができたっぽい。“忘却力”だってさ。
もし、黄地にピンクの文字で【忘却力】って縦書きしたTシャツを着て通りを闊歩してる方をあなたが見かけたら。その人がそんな輩だと思ってください。

☆こんな話も聞いた。忘却力がある人は「毎日が新鮮」なんだそうだ。
スーパーマーケットの広告チラシの文句みたいね。カッコいい。か。
でも、たとえば初体験の思い出までも忘却してしまったらどうだろう。トラウマは発生しないかもしれん。けど、それはそれで無味乾燥な、ノンアルコール飲料の炭酸が抜けきったような、信号も建物もまったく無い荒野の一本道を疾走するみたいな、そんな感じかもしんない。

☆7月某日。とある初体験をした。もしかしたら、わたしとおんなじ体験を既にされてる方がいるかもしれない。してない人でもいつか、もしかしたら明日、体験しちゃうかもしれない。そんな出来事でした。
達成感とか無念感とか喜び怒り悲しみ楽しみとか、今まではそんな感じの初体験が多かった。けど今回は「受け入れる」ってニュアンスだった。それは感情を抑えた“クール”なんつーカッコいい言い回しとはちょっと違うものだったんだ。

☆7月某日。通勤で使う国道沿いにできたカレーライス屋を訪問。
どんな人が経営してるか知らない。でもせっかくだしインパクトのある訪問の方がいいな。なんつってね、台風某号が近寄ってきた日、会社からの帰宅途中に寄ったんだ「台風の日に来るなんて目立つよな」そんな気持ち。
入店した瞬間、お店のスピーカーで鳴ってたのがジョン・レノンの『マインド・ゲームス』。店長に挨拶する前に「おっ!ジョンっ!」なんて第一声さ。

☆カレーを喰ってたら店長が言う
「バンドかなんか演ってらっしゃるんですか」
「ええ、ちょっとだけ」
「どんな感じのですか」
「あ、ボクの憧れは鮎川 誠です」
「あ〜2年前にも豊橋のお店にライブ来ましたよね。あれボクも観に行きましたよ」
「えっホント?あの日に前座で演ったバンドの唄とギター、あれボクです」
「そうなんすか、スピックスでしたっけ」
「スリックスです」
そっから会話が転がりだして気付いたら2時間以上滞在してた。

☆7月某日。芸人の方が著名な文学賞を受賞された。
昼食時に一緒に食べてる先輩の方とその話題になった。彼と会話をしてるうちにわたしは自分の思い違いに気付いた。気付いたけど最後まで彼にそれを打ち明ける事が出来なかったんだ「マタキチって呼ぶんじゃないのね」って。

B.G.M.「佐野元春&ザ・コヨーテ・バンド/ブラッド・ムーン」

写真は7月某日に咲いた我が家のひまわり。でかい。身長244センチメートル。ギターは参考までに設置。

No.1209 - 2015/07/25(Sat) 11:34:50