東海道新幹線の線路から南方300メートルに位置する借家に住んでいる。 いつだったかドクター・イエローがビュゥって通り過ぎるのを偶然見かけた。初めて見たんだ。その存在を知らなかったから「なんだありゃ?」って思った。視覚に飛び込んできて「すげぇな」って。黄色い新幹線が走ってた。
16歳ぐらいの頃にこんな体験をした。 お気に入りのテレビ番組を見てたら途中でコマーシャルに切り替わった。インスタント・ラーメンの宣伝だった。サングラスを掛けた男が黒いギターを持ってた。視覚に飛び込んできて「すげぇな」って。マーシャル直結フルテンと思われるギターの音がブラウン管の向こう側で鳴ってた。
それ以降、ドクター・イエローは幾度も見かけてる。そりゃそうさ。東海道新幹線の線路から南方300メートルに位置する借家に住んでんだ。でも、出会った時の「おっ!」って感じは今も変わらんね。くじ付きのお菓子を駄菓子屋で買って《当たり》が出た時の気分にちょっと似てる。 おんなじように “あん時”のサングラスを掛けた背の高い男が“あん時”よりももっとボロボロになった黒いレスポール・カスタムを弾いてる姿をライブ会場で観るたんびに「おっ!」って感じちゃう。だって、彼がブラウン管の向こう側にいた30数年前の頃となーんも変わらんのよ。 彼の雰囲気も。ギターの音も。そして、この俺のテンションも。だに。
その男は僕にとってのワン・アンド・オンリーな人。鮎川 誠。 鮎川 誠さん率いるシーナ&ロケッツが10月8日(土)にぼくの街、浜松でライブを演ります。翌日の9日(日)は松阪でライブを演ります。 多くの方々に来てほしい。そう思ってます。
ロックは今、いろんなロックがあるから。戦国時代の有名な武将のファミリー・ツリーみたいにね。でも、そのテッペンには“ロックンロール”が座ってると思う。親分みたいに座ってんだ。んで、そんな親分にキラキラと光を与えてる太陽みたいな存在がブルースやカントリー・ミュージックなのかな。
だからロックンロールが好きな人はもちろんの事、いろんなロック・ミュージックが好きな人や「若い頃はロック好きだったけど今はブルースが好きだぜ」って方々にも来てもらえたらうれしいです。浜松も松阪も。もちろん、それ以外のシーナ&ロケッツがライブを演るすべての街でね。だってシーナ&ロケッツはそんなバンドなんだぜ。 インターネットの投稿映像だけじゃ伝わりきらんシーナ&ロケッツの生の演奏のおもしろさを是非とも体験してください。
写真は1984年夏ごろのギター雑誌での鮎川誠インタビュー・ページのトップ写真の切り抜き。 高校生の頃はクリアー下敷きの中に入れてこの写真を眺めながら授業を受けた。 卒業後、働き始めて、実家〜アパート独り暮らし〜結婚しての今の借家生活。 だけど、この写真は俺の暮らしん中のど真ん中に飾られてるんです、ずーっとね。 鮎川さんの左肩の右側に白いフェンダーのピックが貼られてるら。1988年にシナロケは初めて浜松でライブを演ったんだ。150人キャパのちっちゃなライブハウスだったけど俺は後方でライブを観てた。遠くから大仏様を拝む感じさ。 終演時に鮎川さんがピックを投げた。そしたらボクんとこに飛んできた。ウソのようなホントの話です。
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No.1275 - 2016/09/20(Tue) 23:56:52
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