[ 掲示板に戻る ]

記事No.1296に関するスレッドです

某日日記 / 淳吉郎
☆1月某日。
極寒の中、行きつけの個人経営バイク店へ。
マイ・スクーター、ピアジオ・ベスパET3に掛かってる自賠責保険の更新。お店に着いたのは正午を20分程経過した頃。お店の方々は昼食を取ってて「あ、ゴメンね、昼飯喰ってた?んじゃ、ちょっとそこら辺、ぷらっとしてくるね」。この店とは25年以上の付き合い。ぼくよりちょっと年上の兄弟おふたりのお店。旧車(レストア車)メインのお店だし、ご兄弟おふたりのノリも俺と合うし。だから長い付き合い。おそらく、あなたの長いお付き合いのご友人たちもこんな感じで、だらだらと線路みたいに続いてるのでは。でも、それは、悪いことじゃない。そう思う。

☆時間つぶしでぷらっと寄ったのは近所のドラッグ・ストアー。
女房愛飲のキリン発泡酒を買いに。ところがどうだい?この店に来たら、酒がなーんにも売ってないじゃんか、この店ちっとも、らしくないぜ。と、思いながら店の玄関に戻ったら、なんとそこがお酒売り場だったんだ。ありえーん。でしょ。ちっちゃな棚にお酒数種がちぢこまって並んでた。まるで、限られた時間枠の中でギュウ詰めされた民放のくだらん年末年始番組の出演者たちみたいにね。そりゃ見逃すら。しかも棚を眺めるとキリンの発泡酒は置いてないし。「しょーがねーなー」つってクルマに戻る。ちょうど持参してた読みかけの文庫本があったからそれを読んで時間をつぶした。
おもしろい本はまるでタイム・マシーン。ちくたくと時間を忘却させてくれる。「過去に戻る」とか「未来へ誘(いざな)う」とかじゃなくって、現世(今現在)を忘れさせてくれる。そんな感じ。

☆1月某日。
バンドの練習再開。
ぼくのバンド:THE SLICKSが練習を再開した。昨年末、インターネットでベースを探していたところ浜松市内のベース・プレイヤーの投稿を発見〜連絡〜メールで対話〜実際にご対面。こんな流れ。おもしろい事にお名前を訊いたら俺と一緒だった。漢字も一緒。「さあ、呼び方をどうしようか」って考えたところ「おやじからは淳三郎って呼ばれてます」つーんで「オッケー、んじゃキミはジュンザブローに決定!」。
ジュンキチロー、スカ、ジュンザブローの最新型ザ・スリックスをよろしく。

☆次のライブはこちらです。

PHONOSICS企画【BAD MOON RISING vol 6】
スーサイドTV レコード発売記念ギグ
2月26日(日)
浜松キルヒヘア
OPEN 18:00/START 18:30
A/D¥2,000/¥2500(+1d)
◆出演
PHONOSICS
suicide TV(岐阜)
THE HAVE NOT’S(横浜)
Gangliphone
THE SLICKS
◆レコード係
TAKE(ex.DREX)
TAKUMI(SUNSET BARIQUANDS)

☆1月某日。
映画館に行った。
去年から話題になってるアニメの邦画。一日一回上映との事で開場前は長蛇の列。すげぇ。中高年の方々多し。連続テレビ小説で一躍売れっ子となった女優の方が声優として出演してた。俳優に比べて声優って存在は隠れがちな気が個人的にしてるんだけど、顔や身振り手振りがなく声だけで「演技をする」ってスゴイと思った。そして、今回の作品を観たあと、音や絵や映像や文章等の表現って“構成”が大切なんだな、と思った。ドラッグ・ストアーのお酒売り場は入り口じゃなくって、ちょっと奥まったとこにどーんとした品揃えで構えてるのがベスト、みたいにね。ま、構成に関しては、もともとそう思ってたから今回再認識というべきか。んで、そこに“ユーモアのセンス”が混ざってたら最高なんだ、と。これも再認識。
いい映画を観れました。ありがとう。

☆1月某日。
三日間のお正月、最終日は家内と外出。
伊豆半島先端にある水仙の野生地へ。実は11年前のこの日がぼくらの初デートの日なの。実はその日もその地を訪れてるんだ。今回は再訪。浜松から沼津までは東名高速道路。道中の車内B.G.M.、11年前はふたりの音楽嗜好性の共通項である90年代英国ロックや彼女が学生時代にプリプリのコピーバンドやってたって聞いてたんでプリプリのベスト盤をチョイスしたり。たしか、そんなドライブだったはず。んで今回はストーンズの新作、そして昨年末に発売された黒人音楽専門誌の付録に付いてたストーンズ・ニューアルバム収録曲の原曲を曲順通りに収めた秀逸なブルース音源集。「ふたりでブルースを聴きながらドライブする日がくるなんて」なんて、ちょびっとだけ感慨にふけりながら運転したの。
そしてフロント・ガラスの向こう側にはあの日となーんにも変わらないまんまの富士山がどーんとおられた。カッコいい容姿で。

☆沼津インターを降りしばらくして国道414号線に入ると下田に向けて南下。
13時頃、昼飯を取る事にした。しばらくすると【鮎 おとり】という看板が見えてきた。この店だ。なぜなら11年前にもそこに立ち寄ったから。メニューからアユの塩焼き定食を注文した。家内は一品料理の中のアユの塩焼きが気にかかるらしくお店のおじさんに訊いた「あの、このアユって大きいですか?」「いや、小さいですよ。養殖のアユは大きいですけどウチは天然なんで」おじさんはちょっとだけ胸を張りながらそう言ったんだ。
なるほど、誠に川の鮎は美味かった。イェイ。

☆1月1日。
迎春。賀正。本年もよろしくお願いいたします。

写真は2/26のカッコいいフライヤー、雑誌:BLUES&SOUL RECORDSと付録CD、それと現在はまってる本、伊坂幸太郎さんの『チルドレン』。

No.1296 - 2017/01/15(Sun) 13:16:00