わが勤務先はそこそこの従業員数である。だがしかし、音楽やもろもろの会話で盛り上がることができる同僚はひとにぎりだ。白米をひと握りしておむすびを一個こしらえたとして。そのおむすび一個をさらに30等分したくらいの人数といえば当たらずとも遠からずなイメージかな。
先週、そんな話の合う数少ない同僚のうちのひとりがぼくを見つけると近づいてきてこう言った 「よぉ、ジュン、さっき会社来るときにラジオ聴いてたらクロマニヨンズの♪ダダダダーダ(と彼はギター・リフを口ずさむ)♪って曲が流れてきたぜ」 「ん?・・・あ、それはハイロウズだよ。ハイロウズの『ロッキンチェアー』って曲だね。でも、すごいね、朝からラジオでハイロウズけ?」 「俺はクルマでCDは聴かんのよ。FM聴いてる。ホントはトランジスタ・ラジオがいいんだけどね」 「タバコの煙、とても青くて〜だら」 「それそれそれ」
チャーリー・チャップリンの映画のワンシーンのような機械仕掛けの業務ではないが、まあ気分的にはおんなじようなものであろう。あえてルーティンに徹してる。だって、ぼくはプライベート時間での創作作業がとっても大切なのさ。だから職場での彼とのそんな会話はどこまでも続く砂漠で見つけた水たまりみたいな感じなんだ。
彼と別れて自分の部署へ戻る途中、工場ラインは10時休憩となった。外人の派遣社員の女のコが数人歩いてきた。そのうちのひとりのコのTシャツを見たらピストルズのアルバム『勝手にしやがれ』のジャケ・デザインだった。「おっ!いいTシャツ着てるね」って声を掛けたらニコっと笑って彼女は行ってしまった。きっとオシッコが我慢できなかったんだろう。量産格安店でのバッタもんなのはもちろんわかってる。でも、ハイロウズ話のあとにピストルズのTシャツだら。ぼくはうれしくなっちゃってピョンピョンってバッタ跳びをしながら台車をガラガラ転がして自分の場所へ戻ったのさ。
先日の土曜日、家内は静岡市でライブだった。ぼくは自治会業務もあったり、創作作業もあったりで家で時間を過ごすことにした。「晩飯はお魚にしよう」そう思ってスーパーマーケットに行った。さかな売り場に着いた。アジかイシモチがいいなあと思ったら鮎がじっとこっちを見ていた「わかりました。今夜は鮎にいたします」。ギターを弾いたり、なんだりかんだりで夜8時過ぎに調理開始。白米。茹でほうれん草。大根おろし。冷や奴。そして鮎を焼いた。知らぬ間に高揚してきたのはぼくとミック。そしてふたりは今や“まぼろしの踊り”と言われている「ネコじゃネコじゃ踊り」を踊りまくっていた。その後、やっと晩飯。もちろん鮎を食べる前に、俺は一礼していただきました。その後のギター練習に魂が乗り移っていたのは言うまでもないこと。想像つくら。
【役員業務終了の日まであと307日】
☆★☆★☆★☆★☆★ ザ・スリックスの次のライブです。
☆6月17日(日) 浜名湖弁天島WEST HOUSE《FOOLISH HEART INN Vol.7》 O/S 12:30/13:00 A/D 2500円(軽食付き) 出演: FUMBLERS’66 E・G・O, The Cruisin’ Rockin’Daddy SANDY MILKYWAY MENSOUL THE SLICKS
写真は先日の名古屋NORTHWESTイベントで買ったレコード「art school/sound gallery」。ライブハウスの一角にレコード屋さんの出張スペースがあったのです。“スペインのバンド。モッズ、パワーポップ好きなヒトにお勧め”ってお店からの紹介文があったんで迷わず購入。バンド名からして、いかにもだし。聴いたらホントにビツクリなレコードだった。水準高い。カバー曲が3曲収録だけど1曲に絞ってればもっと良かったのになあ。満腹すぎたらせっかくの美味しい料理が台無しなのとおんなじように。
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No.1390 - 2018/05/28(Mon) 21:39:33
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