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記事No.1399に関するスレッドです

ラッキーマンとラッキーウーマンにまつわる話 / 淳吉郎
ぼくのバンド:THE SLICKSは28日(土)に浜松のライブハウス、G-SIDEでライブを演りました。PHONOSICS企画“BAD MOON RISING vol.7”です。

「当日28日の夜に台風12号がハママツ直撃」そんな情報がすでに台風が発生した水曜日の時点でぼくの目と耳に飛び込んできた。ことわりなく飛び込んできたんだ。ぼくが英国人だったなら「オーマイガー!」と言ったであろう。だがしかし、あいにく、そして幸運なことにぼくはニッポン人。「ちくしょう!神様のバカバカバカ!あっ!バカなんて言ってしまいすいません。神様、どうか台風さんをどっかへ移動してください」と言いました。オーマイガーを日本語に変換するとこんなに長い文章になるんですね。

台風来襲が確実な状況のもと、主催するフォノシックスのGt.&Vo.担当:フクちゃんによりイベントの開催決定がその日の午前中に英断された。「ヤッホ〜!ヤッホ〜!ヤッホ〜!」とぼくは50年代に生まれ、今現在もさらに成長し続けているロックンロール山脈に向かって感謝の声を発したのさ。もちろん山彦で帰ってきたぜ。今日はサイコーなイベントだもん、当然だら。

トップはぼくらTHE SLICKS。全8曲を演奏。ステージ上では淳三郎、スカ、淳吉郎3人の息吹が69ヘクトパスカルで渦巻いてたような気がする。客席のみなさまにはどんな感じで届いていたんだろう。
2番目はRyochan&the RICHBUZZ。アカ抜けている楽曲と演奏とたたずまい。ブルーな気分がどこかへ飛んでっちゃう感じ。イェ〜(ロウ)っ! なんつって、グッド・ミュージックの世界へぼくらを誘(いざな)う信号機みたいなバンドでした。サイコー!
3番目はPHONOSICS。3月に発売された1stアルバムのレコ発なのに音源未収録の新曲を2曲披露。生きているバンドっていうのは、この日のフォノシックスみたいなバンドの事なんだと思う。サイコー!
最後がTHE PRIVATES。ライブすべてがサイコーだったのは言うまでもないこと。でも、ぼく個人的にすごく感動したことがありました。この日の終演後、台風が通過したあとバンドの持ち込み機材をワンボックス・カー(プライベーツ号)に積載。ギターアンプだけではありません。ベース・アンプもドラム・セットも。いわゆる完全持ち込みです。すげぇ。年柄年中(ねんがらねんぢゅう)ツアーでニッポン中を走くり回ってるバンドはライブのみならず、すべてがスマート。あっちゅーまに大量の機材がプライベーツ号にきっちり積まれました。スマート・スマート・スマート。ぼくのおじいちゃんの遺言は「大切な言葉は3回繰りかえせ」です。
「ありがとー!」メンバー4人とマネージャー、5人は手を振りながらG-SIDEから家路につきました。まだまだ風が強かったハママツの深夜、ロックンロール台風の目がハママツから遠ざかっていきました。

オーマイガーを日本語変換して神様に向かって絶唱したこの日だった。でも、残念ながら神様の聴力が弱かったのか、それともぼくの声量が小さかったのか。それとも別のなんらかの理由によるのか。台風は予報どおり午後10時半過ぎにハママツを直撃した。でもその日、G-SIDEに集まってくれたお客さんやライブを演った4つのバンドやDJのおふたりやお店の方々はみ〜んなラッキー・マンもしくはラッキー・ウーマンだった。サイコーな時間を店内で過ごしたから。そう思います。遠くからも近くからも、お客さんのみなさま、共演のみなさま、G-SIDEのみなさま、ありがとうございました。そしてフクちゃん!誘ってくれてありがとうございました!
『嵐のロックンロール』という言葉は、まさにこの日のG-SIDEのために存在してるんだ!って思ったのさ。

B.G.M.「ROD STEWART/MAGGIE MAY」
28日のイベント終了後、台風が去るのを待って大勢のお客さんが店内にいました。そんな中、ひとりの男性のTシャツに目が釘付け。ロン・ウッドの顔アップのデザインでした。「おっ!このTシャツどこで買われたんですか」そんなぼくの言葉からロック談義が始まった。彼は浜松在住。フェイセズが大好きなベース・プレイヤーだった。もし台風が来てなかったら、彼はそのまま帰宅してて、こんな出会いは生まれてなかったかも。って話さ。
ロックンロールは、やっぱり瞬間で生まれるのかもしんない。ぼくはそう思うけど。

No.1399 - 2018/07/31(Tue) 00:42:02