☆ビジュアル系なんていう名前の音楽ジャンルが確立したのは西暦2000年前後の頃だったろうか。でも、それよりもずっとず〜っと前から多くのミュージシャンのみなさんが化粧をしています。ぼくが敬愛するたくさんのバンドマンの中にもそのような方々はしっかり存在してる。そして、アマチュアだけど30年間ぐらい浜松でちょろちょろと、おじいちゃんのおしっこみたいに、バンド活動してるわたしは20代の後半に遊び半分で1回だけ化粧をしてライブをしたことがあるんだ。
☆友人の女のコに頼んで楽屋で化粧をしてもらった「清志郎みたいにしてよ」って。ギター弾きのくせにキヨシロー気取り。ザリガニが、ザリガニのくせに、カニの真似して横方向によちよち歩いてるあの感じ。見たことないけど。現代みたいに携帯電話で気軽にパチパチ撮影できる時代じゃなかったから、わたしの(キヨシロー気取りな)その写真は存在してない。はたして、その日のぼくは清志郎っぽかったのか。そんなビジュアル系的淳吉郎な、かすかな思い出です。記憶はあるけど記録はない、そんな感じ。それでいい。それぐらいがちょうどいい。
☆10月某日。ザ・スリックス新音源のミックス作業のため豊橋AVANTIへ。 ミックス作業というのは唄を始めとする各楽器の音量やバランスをいわゆる「いい感じ」にする作業のことです。市販のカレー・ルーを購入すると箱の裏面に【お肉○グラム、にんじん○グラム、たまねぎ○グラム、お好みによってじゃがいも○グラム】って書いてあるでしょ。その通りに料理するとまちがいない味になる。おいしいカレーを作るようにレコーディングでも、いろんな音の配分を決めてゆくのです。それがミックス作業。場合によってはエコーをかけたりして風味を加えたり。カレーだったらガラム・マサラなどの香辛料をプラスするあの感じにそれはちょっと似ている。
☆ミックス作業はお店の定休日でもある平日に行われた。その日、職場を午後半休。 わるいけどおれは「いまやらなければならないこと」だけ、やるおとこ。なのさ。なんでぜんぶひらがなやねん。漢字を使わないと文章がどんどん線路みたいに長くなるっつーの。 9月初旬に音録り(おとどり)が終了。9月下旬にアバンティ店長であり今回のレコーディング・エンジニアでもある、べんさんから初回ミックスを受け取った。諸事情により最初は彼個人のセンスにたよることにした。その音源を自分の部屋で聴いてビツクリ。いきなりぼくの理想の音に近い音で鳴ってたんだ「あなた、なんで俺の好きなカレーの味を知ってんの!?」って感じです。
☆そして、今回が2回目のミックス作業。ふたりで意見交換をしながら作業をしていった。1曲ずつ、順々に。ザ・スリックスの新音源は全10曲収録のフル・アルバムを予定しています。つまり、10食分のオリジナル・カレーライスを作ってる気分さ。アバンティでのミックス作業、10曲が終わったら9時間が経過してた。はいっ!じっくり煮込んでますっ(笑)
☆作業途中で言葉が水中のあぶくみたいにぽっと浮かんできて、べんさんに話しかけた。 「ミックス作業って、なんか、ひとが化粧してるみたいな感じですね」 「あ〜〜〜そうかもそうかも!」 ミックス作業がほぼ完了したその日の音源を何回何回も聴いてる。スッピンのスリックスが薄化粧をした雰囲気になってる感じかな。 そういえば先日、他界された大女優の方が出演されてたカメラ・フィルムのコマーシャル「美しい方はより美しく そうでない方はそれなりに」 ああ、この言葉はミックス作業のみならずレコーディング作業全部に当てはまるかもね。この投稿文を記しながら、末筆になった部分で、ふとそう思った次第。です。
B.G.M.「HOWLIN’ WOLF/(SAME)」 ハウリング・ウルフの通称「ロッキンチェアー」と呼ばれるアルバム。 もうカッコよすぎ。たまらんね。「キミはブルースを聴いたことがあるかい?」って全世界に向けて問いかけたくなるぜ。イェイ! 写真の右側に写ってるCDはザ・スリックス、2008年発表の3枚目の音源。この盤を発売したときに「おっ!淳吉郎くん、ウルフのロッキンチェアーの感じを真似したでしょ」ってコメントくれたひとは誰もいなかったような悲しい記憶があります(笑)
【役員業務終了の日まであと157日】
☆★☆★☆★☆★☆★ どんなバンドでもライブこそスッピンの姿。 ザ・スリックスの次のライブはこちら。
☆11月23日(金) 浜松キルヒヘア himitsusyounenθ企画《…go blank》 O/S 19:00/20:00 A/D 共に2000円(1d付) 出演: Nowhere-s LINE LIFE BOTANICAL(豊橋) 太田やじのすけ ピロヂ☆ハンズボン THE SLICKS
DJ ヘッドホンいらず Mr.チューインガム
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No.1423 - 2018/10/25(Thu) 22:39:53
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