☆日常生活の中でテレビジョンを眺める時間がきわめて少ない。だから、ドラマもまったく見ないに等しい。昔のドラマでは持ち時間の最後に『このドラマはフィクションであり実在の・・・うんぬんかんぬん』というテロップが流れてた。最近のドラマもそうなんだろうか。 テレビ・ドラマや娯楽映画(ドキュメンタリーを除く)がスゴいのは、フィクションと思って視聴しているわれわれを知らぬ間にストーリーの中へ投影あるいは没入させてしまったり、登場人物に憧憬の念をいだかせてしまう、そんなところだと思う。まあ、わたしの場合、富士山をじっと見ていると「ぼくも富士山になりたい」、姫路城を見てると「俺こそ姫路城」、行列ができてるメロンパン屋さんの前を通りすぎる際「わたしはあなたのメロンパン」って思ってしまう性格ですから、なおさらのこと。
☆父親の影響もあり幼少のころからバイクが好きだった。19歳で自分のバイクを所有した。20歳をちょっと過ぎたころ、とある2つの映画にめぐり会った。『イージー・ライダー』そして『さらば青春の光』です。バイク、そしてロックにまつわる映画。おいらは所有するスポーツ・バイクを乗り捨て(正確には綿密な交渉をしたうえで下取りに出して)国産250ccのアメリカン・バイクを手に入れた。『イージー・ライダー』を先に観たからです。上述のとおり、富士山と姫路城とメロンパンを足して3で割ったようなぼくだから。『さらば青春の光』が先だったら、おそらくスクーターだったと思うけど。
☆アメリカン・バイクと恋に落ちた男がいた。スポーツ・バイクとは違う風の音を聞いたのさ、ヘルメット越しに。たとえばミドル・テンポのエイト・ビート。たとえば交響曲の展開楽章。空中をたゆたうのはマエストロの指揮棒。たとえば公園のぶらんこ。ゆあん ゆよん ゆやゆよん。腰を揺らすには最適じゃないか。そんな音さ。やがて彼は250ccから400ccへバイクを乗り換えた。さらに響くエイト・ビート、振れる指揮棒、揺れるぶらんこ。風の音はどうしてこんなに自由なんだろう。「大型免許がなきゃハーレーには乗れんら」。やつは免許取得に挑戦し、高価な米国産バイクを購入するための貯金を始めた。ちゃりん ちゃりん ちゃりちゃりりん。
☆人生には転機というものがあります。それはいつ訪れるかはわからない。天気が毎日ちがうように。通称:富士山姫路城メロンパン男にも転機が舞い降りた。ゆらゆらと降りてきたんだ。彼は30歳で転職。そしてこれからの活動を俗称:富士姫路メロン男は考察した。そして決めた「そこそこ貯まったハーレー貯金。まあ、がんばれば買えるだろう。でも、いまの俺に必要なものはなんだ?ハーレーか?いや違う。ロンドンだ!リバプールだ!エジンバラだ!つまりイギリスだ!俺はイギリスだ!」また始まりました。おまけにびっくりマークが5つも付随しているに。
☆ハーレー貯金は使途理由が変更され英国旅行(フランスとオランダもちょっぴり含む)になりました。自分の音楽姿勢が米国から英国に移行した時期だったってのが大きいかも。あの時、当初の計画通り米国産バイクを購入していたらどうだったろう。ぼくは、さらに新しい風の音を聞いていただろうか。おそらく聞いていたと思う。250ccでも400ccでもない、1200ccの音。ぶるん ぶるん ぶらぶるるん。
☆ただ立っているだけでは風の音は聞こえない。バイクにまたがっているだけでも感じない。動いてこその音でしょう。フル・スイングの空振り三振でもいい音が出るように。1か月以上にわたる海外ひとり旅だったが、バイクに乗っていないのに風の音をあちらこちらで聞いた気がする。片言の英語でもかまわず旅先でアプローチしていったからかも。風の音はどうしてこんなに自由なんだろう。そして現在、新しい風の音を聞きたい気分です。いやらしいですね〜この意味ありげな終わり方。聞けるといいけど。
B.G.M.「THE GREAT ROCK’N’ROLL SWINDLE/SEX PISTOLS」 35年前に購入した時にはバンド演奏の部分だけチョイスして聴いてた。おそらく多くのひとがそうではなかろうかと。でも、ここ数年、サントラ盤をとおして聴いてもおもしろく感じるようになった。歳を重ねると予想だにしない展開があります。いいねいいね。
☆★☆★☆★☆★☆★ 秋から冬にかけてのザ・スリックスのライブ予定です。 詳細は省略で。
?@9月23日(月) 浜松キルヒヘア ?A10月26日(土) 浜松キルヒヘア ?B11月3日(日) 浜松G-SIDE ?C11月16日(土) 浜松キルヒヘア ?D12月15日(日) 浜松G-SIDE
写真は映画『イージー・ライダー』『さらば青春の光』『ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル』のサントラ盤がある風景。
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No.1486 - 2019/08/27(Tue) 22:51:23
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