ロックをはじめとして、いろんな音楽をぼくは嗜好する。そんな中、ジャズに心を奪われたのは、およそ10年前でした。 当時、よく行っていたライブハウスでのDJイベント。ロックが大半を占める中、その日の出演DJ陣のひとりである友人がジャズを流し始めたんだ。「おっ!カッコいいじゃん!」ジャズに対して初めてそんな気持ちをいだいた。DJブースに駆け込んだ。トライを決めようとフィールドを疾走するラガーたちのように。 「お〜!ダイスケ!いいね、これ!誰っ?」 「あ、ジュンさん、これオスカー・ピーターソンっていうひとです」 「どうしてこのレコード買ったの?」 「ただのジャケ買いです」 彼はそう言って笑った。
あいつがジャケ買いをしなかったなら。その日、レコードをDJ用に持ち込まなかったとしたら。俺がイベントに客として参加しなかったなら。いろんな仮説が成り立ちます。そう、ぼくがジャズ・ミュージックにめぐり会う幸運はもう少し先になったはず。 「おすかーぴーたーそん。おすかーぴーたーそん。おすかーぴーたーそん」 初めて聞いたその単語を、ぼくはひらがなで3回くりかえしたんだ。だって、おじいちゃんの遺言は「大切な言葉は3回くりかえせ」だったからさ。
10月某日。音楽仲間のライブをハシゴした。 まずはその週末、浜松市内で開催中の音楽フェスへ。7月の山善・浜松ライブでもお世話になったサンディを観に行った。 市内数ヵ所で演奏されるイベントだが、彼らは百貨店の屋上。デパートの屋上は昔からチビッコたちに夢を売りつける場所として有名さ。金魚すくいにまんまとだまされちゃう。そんな場所で、アンコールも掛かる大盛り上がりのいいライブだった。サンディのみなさん、おつかれさまでした。昔はチビッコだったおやじやおばさんたちに夢をどうもありがとう。
続いてライブハウス:ズート・ホーン・ロロへ。上述した音楽フェスとは別に10/19から10/27まで浜松市内ではハママツ・ジャズ・ウィークというイベントが企画されているらしく。今年は第28回目らしく。プロ・アマ問わずの一大イベントらしく。すげー。 この日のロロでは、Instance_1と杉山慧トリオが出演。インスタンスでドラムを叩いてるのが誰あろうこのぼくにジャズとのきっかけを作ってくれたあの日のDJ、ダイスケなのでした。彼自身、この日がジャズ・ドラマーとしてのデビューらしく。いろんな気持ちを心の中に真空パックして、てくてくとお店に向かった。
ライブが始まった。ダイスケのバンドはオリジナルも演った。ぶっちゃけ、その曲が一番良かった。だって、メンバー全員がリラックスしていたから。どんな音楽であれ、他人の曲をカバーするのとオリジナルを演るのとは世界がまーったく違うと思っています。どちらがいい悪いではなく、ね。でもこの日、表現に対するぼくの姿勢がまちがいないってことをはからずも立証してくれたのかな、Instance_1が。 帰宅途中、ふと思った「そういえば、おいらのジャズ・ライブ観戦デビューって今日かも」。今後、ジャズのライブに通うようになったとしたら、またしてもあいつ:ダイスケのしわざってことさ。ダイスケくん、おつかれさまでした。
10月某日。ハママツ・ジャズ・ウィークの一環として市内映画館で上映されている映画を観に行った。「BLUE NOTE RECORDS BEYOND THE NOTES」。 ジャズ・レーベル、ブルーノートのドキュメンタリー映画。栄光の軌跡だけをたどるドキュメンタリーではなかった。現在の若い世代にもジャズはいろんな意味合いで受け継がれているらしく「へぇ〜そうなんだ」と、おもしろく拝見した。もちろん、ジャズの巨人たちのエピソードや裏話、そんなものもよかった。ハママツで、アマチュアで、ロックンロールを演ってる俺に向けて「そうだら?」つって問いかけてくるようなコメントもあったし。 自分の活動範囲とは違うジャンルからのこーゆー流れ星みたいなのがうれしい。ホントはこっちが祈りをささげなきゃ、なのにね。
B.G.M.「SEX PISTOLS/FLOGGING A DEAD HORSE」 ピストルズ唯一のアルバム「勝手にしやがれ」はもちろんだけど、このアルバムもサイコー。 この夏から始まった初期パンクをあらためて聴きなおすマイ・ブームはいまだ続行中。
☆★☆★☆★☆★☆★ ザ・スリックスの次のライブです。
「forever young man blues」 ■10月26日(土) 浜松キルヒヘア ■開場/開演 19:00/19:30 ■前売/当日 ¥1500 (1d別) ■出演; THE SLEEPEES (静岡) THE SUE THE SLICKS
イベントの主催者:THE SUEでドラム叩いてるのは、ぼくにとってのジャズ出会いのきっかけを作ったあの男、ダイスケです。上述の投稿文からの流れのとおり、すげータイミングだら(笑)。フライヤーは彼がデザインしたもの。ん〜〜〜くやしいぐらいセンスいい。 みなさま、よろしく。
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No.1497 - 2019/10/22(Tue) 22:08:29
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