よく言われるのが、仁侠映画を観たあとの風景。自分が主人公のような気になっちゃって。気づくと肩で風を切って歩いてる、という風景。肩にカッターを装着しているわけではありません。かと言って、風が紙製なわけでもありません。気が大きくなっているのだろう。ぷくぷくと膨張しているのです。この際だで、どこまでも歩いてってくれよ。上空高く、舞い上がっておくれ。どっち道、片道切符なんだから、ぼくたち生命体は。
ジミ・ヘンドリックスのワウ・ペダルは魔力だ。いろんな想像をかき立ててくれる。仁侠映画を観終えたばっかりな彼のように、俺はジミヘン。俺はヴ−ドゥー・チャイル。エア・ギターもエア・ワウペダルもそこそこのできばえ。ノリノリでクルマに乗ったら、さあ大変。クルマは急発進をし、やがてエンジン・ブレーキで急減速。アクセル・ペダルがワウ・ペダルなのさ。ぶぅぶぅどぅ。
ひとつの空間の中に居続けるというのは、どんなことなのだろう。忍耐か。辛抱か。がまんか。悟りがひらけたらラッキーか。奈良や鎌倉の大仏さまに多くのひとびとが祈りをささげます。写真機で撮影。インスタグラム。ほら、ごらん。大仏さまの口元がちょっとゆるんできた。あきれてものも言えないのかも。もしかしたら。
グラム・ロックのスターと言ったらマーク・ボランとデヴィッド・ボウイ。どんな世界でもふたりのスターがいる。大相撲にて大鵬柏戸時代、プロレスにて馬場猪木時代、プロ野球にて王長嶋時代、があったように。あれれ、どうやら忙しい合間をぬってボランとボウイはふたりで映画を観に行ったもよう。人目につかないロンドン郊外のちっちゃなムービー・シアターさ。おそらくボランはペプシ・コーラ、ボウイはジンジャー・エール片手に。
映画が終わったようだ。ぽつりぽつりシアターをあとにする一般人。やがて、ふたりが出てきました。肩にカッターを装着しているわけではなく、ましてや、風が紙製なわけでもないのにあいつらは肩で風を切って歩いてる。わおっ!いきなり銃を取り出したぜ、ふたりが!「そんなことしちゃダメ!銃刀法違反で捕まっちゃうよ!」ぼくの声は届くわけもなく。ふたりは銃をかまえ、なんと唄いだした。 ひとりは『ZIP GUN BOOGIE』。 ひとりは『RUNNING GUN BLUES』。 あ、そうか。ふたりはきっとギャング映画を観たんだろう。 よく見りゃ指で作ったエアガンじゃないか。 なんだ、俺たちと一緒じゃんか。
☆★☆★☆★☆★☆★ 今週末はザ・スリックスのライブです。 昭和な言い方をすれば「ヤングなビートが満載な夜」そんな感じです。
「OiOi!!弾丸NIGHT!! #2019 -浜松編-」 ■12月15日(日) 浜松 G-SIDE ■開場/開演 17:00/17:30 ■前売/当日 ¥2000 (1drink付き) 高校生 \1500(1drink付き)※学生証提示 ■出演: SNEAKIN’ NUTS (from TOKYO) THE JASON BLUE-RAY The Re:mones Konare NOZU The弾丸ノイズ THE SLICKS
写真:左は1975年発表、T-REXのアルバム「BOLAN’S ZIP GUN」。B面5曲目に『ZIP GUN BOOGIE』収録。 右は1971年発表、DAVID BOWIEのアルバム「世界を売った男」。B面1曲目に『RUNNING GUN BLUES』収録。
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No.1505 - 2019/12/10(Tue) 00:14:18
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