今年の出来事の中で、記憶に残るもののひとつがラグビーだった。 4年に1回の開催というのは他のスポーツにおけるスーパーイベントや、うるう年と一緒である。ぼくを含めたできたてホヤホヤのにわかファンは、4年後もその熱さを保ち続けているのだろうか。コンビニエンスでチンしたばっかりなお弁当のように、ホカホカなまんまだろうか。そして、イベントいかんにかかわらず、ぼくは今と変わらぬ生活を続けているのだろうか。いれたらいいのに。自然災害がとても多いここ数年、そう思います。
2年に1回のイベントが先日、開催された。個人的なカー・イベント、車検である。クルマを所有しているひとにとっては避けては通れぬイベント。マイカー・ライフの関所といってもよかろう。ひところにはそれを新車で購入し、車検が近づくと手放し、また新たなそれを購入する、なんていう生活を送っている人々がいた。関所が見えたから横道にすすっと移動。そして、わき目もふらず、なにげに通過する感じか。そんな歩行戦術を用いるひとは今もいるのだろうか。45回転のシングル盤の魅力はなにものにも代えがたい。だがしかし、33回転のアルバムだってすばらしい魅力がある。それとおんなじだと思うんだけど。おんなじクルマに乗り続けるってのは。
そんな車検でも楽しみがある。クルマがきれいに清掃されて戻ってくる、とか。いつもと違うクルマ、いわゆる代車に乗れる、とか。代車ってのは、なんらかの事情で他人のギターを弾くと不思議な感覚にとらわれる。あの感じに似ている。先日の代車は自分のクルマよりちょっぴり豪華、しかもスポーツ・タイプだった。いいクルマをあてがって、その気にさせる。お店の営業戦略なのだろう。低い車高。時速220キロメートルまで印字されたスピード・メーター。エネルギッシュな加速感。背中に感じる加速G。どこまでも行けそうな気がしてきたぜ。ぶぅぶぅどぅ。
リスナーとしてスピードのある音楽が好きだ。ジャキジャキのイントロから印象的なAメロ、ギヤチェンジをするように突飛なBメロ、そしてオーヴァー・ドライブするようなCメロ。そんな展開の楽曲も大好きだ。だけど、高速度でクルマを運転したり、タイヤを泣かせながらカーブを曲がることは苦手なのです。わたしは今、そのために生まれてきたような代車を運転している。お店の担当者のバカ野郎。人の顔つきを見てクルマを選べっつーの。 THE SLICKSはミドル・テンポが多いのです。
翌日の通勤途中のことである。ふと、あくびをした。その拍子に口をふさぐように顔に触れた。あれ?ふたつの鼻腔のななめ下に数本の毛が伸びてる。そんな気がしたんだ。ルームミラーで見てみる。うぉ、これはヒゲだぜ。あれれ、手の甲にも体毛が伸びてきたぞ。いい感じに焼けてきたアジの開きを裏返すように、手の甲を裏返す。手のひらを見た。5本の指の先端にはマシュマロのようなふくらみが。手のひらの真ん中にはハート型のマシュマロもあるぜ。こ、これは、も、もしかして肉球かも。交差点での信号待ちの真っ最中、ふと気づくとわたしは自分の舌で二の腕やわき腹をなめていた。いわゆる「ネコの毛づくろい」ってやつかもしんない。
「そうか、こんな慣れないクルマに乗りながら、借りてきたネコのような気分だった俺は、いつしか・・・」にゃあ。
☆★☆★☆★☆★☆★ ザ・スリックスの来年のライブです。
《FIRST! LAST! ALWAYS! vol.13》 ■1月19日(日) 浜松KIRCHHERR ■開場18:00 ■前売/当日 ¥1500 (1drink別) ■出演: SISTER PAUL BABY JESSICA 田中ハドソン 妄念忍者 THE SLICKS
《HIT A TARGET VOL.11》 ■2月22日(土) 弁天島MARGARITA ■開場18:00/開演18:30 ■料金:¥1500(1d込) ■出演: Scramble BEATSEEKER 真っ赤なBODY SNOW BLADE THE SLICKS
DJ: Himitsu Syounen
写真:西暦2020年令和2年2月22日。おいっ!ネコっぽいなあ!おいっ! 久しぶりの自主企画を浜名湖弁天島でやります。 よろしくお願いします。 もちろん、大好きなシスターポールとご一緒できる1月19日も!
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No.1507 - 2019/12/26(Thu) 00:19:13
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