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記事No.1530に関するスレッドです

某日日記 / 淳吉郎
三月某日。金曜日。彼岸の中日と呼ばれるこの日、お父ちゃんのお墓参りをした。
献花購入のため、お寺に向かう道すがらにあるスーパーマーケット内の花屋に寄った。
黄色い金魚草(きんぎょそう)という花を二本買った。
「なぜ、ふたつだけなのか」と思われるでしょう。
前々日のお母ちゃんとの定期電話通信にて「うちの庭で咲いた杏(あんず)を昨日の彼岸の入りで使ったんで、あんたは左右一本ずつぐらいの追加でいいよ」と彼女が言ったからだ。
果たして、お墓の両手前にある献花壺に差された榊の葉の濃緑色、杏の花びらの白ピンク色、そして持参した金魚草の黄色く実った花穂の色合いは絶妙なアンサンブルを奏でていた。

三月某日。土曜日。静岡のライブハウス騒弦へライブ観戦。
当初は最終の新幹線で浜松へ帰宅する予定だった。
だがしかし、イベントの内容や出演するみなさんモロモロの状況でのライブを感じるにつけ「最後まで観よう」と思い至った次第。
イベント終了後もセッション・タイムが繰り広げられた。
それは、現時点での静岡騒弦界隈のミュージシャン気質を俺に対して見せつけていたような気がする。
浜松在住の俺に向かって確実にナニかを問いかけていた気がする。
主催の南シナ会ハルくん、出演したみなさん、おつかれさまでした。ありがとう。

騒弦の三代目店長である、もよぽん嬢に近場で朝を越せるような場所をお聞きし、地下店舗に別れを告げた。
地表に昇り、たたずみ、キョロキョロしてたら声がする。
「あっ! ジュンキチローさんじゃないすか」
見ると静岡在住の筋金入りパンク・バンドマンK氏と筋金入りバンド・フリークS女史だった。
「飲みましょー飲みましょー」
おふたりのお誘いに対し断る理由があろうか、あるはずはない。
なんやかんやの話題を話しながら飲み処で過ごし、いつのまにか朝になっていた。

寝ぼけた顔をした太陽が東から昇ってきた静岡の朝、ぼくは浜松への帰路についた。
まぶたを開けたら浜松だった。
まばたき一回でぼくはどこへでも飛んでゆけるのかもしれない。
そんな気がした。

B.G.M.「JOAN JETT & THE BLACKHEARTS/UNVARNISHED」
ここ二ヶ月の間、ジョーンを繰り返し繰り返し聴いてる。
特に写真右側のこのアルバム。
彼女は永遠のロックスターのうちのひとりなのです。

No.1530 - 2020/03/23(Mon) 23:20:12