映画や文学における自分の中の嗜好性として、サイエンス・フィクション(SF)と呼ばれるジャンルがいまひとつピンとこない。 超有名な『スター・ウォーズ』でさえ一度も観たことがないのだから、これは、まさに、絵に描いたような「食わず嫌い」なのだろう。 「食わず(観ず)して判断するな」もちろんそう思っています。 でも「よし、近いうちに観てみよう」って固くかたく決心しても、気づけば別の作品がわたしのハートん中のソファー(ちなみにハイビスカス柄)にでーんと鎮座し、じーっとこっちを凝視しているのだから、それをチョイス。 まあ、しょうがないら。
ここではとても公表できないわたしの日々の労働状態。 そんな中、自分自身を取り戻せるのが通勤途中における音楽鑑賞タイム。 そう、ぼくはクルマに乗っているんじゃなく、グッド・ミュージックにノセられている、ってわけ。 現時点で自分にぴったりフィットしているそれは、現状にキバをむく反逆の歌や、背中を押してくれる応援歌や、大切なひとや事象を守り抜こうとするラブソングなどではなく、「非現実的な歌」なのです。
非現実的、それはつまり近未来だったり架空ってこと? それってつまり、あんたがさっき一行目で言ってたSFってこと? スター・ウォーズを観たこともないくせに。 ひゃぁー信じらんなーい。 だがしかし、年齢不詳な彼女がJKの真似して「信じらんなーい」って鼻声で発言したこと自体がヒジョーにヒーゲンジツテキなのですが、わたしにとって。 もちろん、それはSFであるはずがなく。
ここではとーっても公表できないわたしの日々の労働状態の中、俺が俺であるために、ぼくのぼくによるぼくのための非現実的な歌、それはまーったくもって一般的な言葉で唄われていることが多いのです。 ときどき使用されている語彙(ごい)に文学度を感じることもあるけれど、「こんな言いまわし、小説じゃないんだから普通、使わないら」つって感心しちゃう。 そして【母国語による自作曲作成】という点でわたしはおんなじ立場であるから 「くそっ! やられた! ちきしょう!」 「うわぁすげーな、そのアイデアいただきまーす」 「くやしいから友達申請はしないに」 だってさ。
日々のなんやかんやを忘れさせてくれるそれらの文章や歌詞の言葉は、ぼくにとってのマジック・ワード(魔法の言葉)なのです。 だから、そんな言葉をつむぐひとたちの私生活なんて知りたくはないんだ。 だって、おそらく、きっと、あくせくと労働したアカツキに手にする賃金を、税金や年金や保険の支払いに使用するなんてこととは無関係な生活をしているに違いないから……いや、そうであってほしいから。 そーゆーひとこそ、俺にとってのサイエンス・フィクション。
B.G.M.「THE ROLLING STONES/TIME WAITS FOR NO ONE」 ストーンズのアルバム「イッツ・オンリー・ロックンロール」を最近、よく聴いている。 ぼくにとっての「あの頃」を「青春時代」と呼んで差しつかえないのであるならば、まさしくこのストーンズのアルバムは俺の青春時代の象徴なのですが、さっきも聴きながら「イェイっ!」なんてノリノリなわたしは今も青春時代ってこと?
写真: 左側は2012年発表「双葉双一/現代の神話?T」 7曲目収録の『祭りD』にて双葉さんは♪お祭り男の祭りの日以外での日常なんて知らなくていいことさ♪って唄ってる。 右側は2010年発表「VEKTOR/T・T・T・N」 7曲目収録の『他ニ何モ要ラ無イ』にてサカタ・ルイードさんは♪最新の科学薬品で彼女はカラダを削るように洗う♪って唄ってる。
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No.1630 - 2022/06/19(Sun) 23:10:06
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