初めてエレキギターを手に入れたのは15歳の時です。 さまざまなメーカーのカタログを楽器屋で入手し、形状や色、そして最も重視されるのは自分の予算(お小遣い)に見合うかどうか、で決めた。 数年後のバイク、その数年後のクルマん時でもおんなじことをして購入。 「初めての体験」っちゅーのはいつでもスリリングだし、興奮する。 だって「それ」はゼロからイチに変わる瞬間。 2本目とか2台目とかふたり目(キャーっ!)とは確実に違うんだ。
現在の勤め先で働くようになってまもなく3年経つが、もろもろの事情にて運動不足の毎日。 とあるきっかけで今年の1月からウォーキングを始めました。 ちょっぴり早く勤め先に到着すると、タイムカードは押さずに勤め先周辺を歩くのさ、てくてくと。 田んぼや畑が広がっている地域を、飼い犬と朝の散歩をしている方々に「おはようございます」なんて言いながら。 今月になってから、朝だというのに歩いていると陽光がすでにディストーション。 「あっつ。こりゃ、帽子をかぶればいいってレベルじゃないら。はてさてどうしたものか」と考えながら歩いていると思いついた。 「そうだ! 日傘(ひがさ)だ!」
7月某日。浜松市内にある個人経営の傘ショップを訪(おとの)うた。 大型ショッピング・モールやネット購入ではなく、まずは地元のちっちゃなお店で探す。探したい。 入店すると80歳前後と思われるおじいちゃんが店頭にいる。 そう、これはわたしが求めていたイメージそのまんま。 「いらっしゃいませ」 「あの、日傘を探してるんですけど」 「ね〜、暑くなってきたね〜」 「ですよね〜。んで、男性用ってありますか?」 「えっ?」 どうやら、男が日傘をさすっつー観念が彼にはなかったらしく。 だよね、昭和世代は。 「女性用でもいいですよ、カッコよければぼくはオッケーなんで」 印象派の画家、クロード・モネの作品『散歩、日傘をさす女性』が男性だったとしたら歴史は変わっていたかも。
おじいちゃんの説明を聞きながら、わたしもあーだ、こーだ言いながら、幾つかの日傘を見てるうち、ついに巡り会った。 形状や色、そして最も重視される自分の予算に見合うかどうか、で決めた。 「あっ! おじちゃん、これっ!」 「ありがとうございます」 お勘定を済まし「ぼく、生まれて初めて日傘を買いました。また来ますね」つって退店。
我が家に戻り、購入したばっかりの日傘を眺めると商品タグにはこう記されていた。 『晴雨兼用』 おい! これって日傘はもとより雨傘でもオッケーってことだら、つまり二刀流ってことだに。 即座にわたしは傘に命名したのさ『コード・ナンバー・17』って。 そう、大谷選手の背番号にあやかって。 「初めての体験」っちゅーのはいつでもスリリングだし、興奮する。 だって「それ」はゼロからイチに変わる瞬間なんだ、56歳の現在でも。ね。
☆★☆★☆★☆★☆★ お知らせがございます。
5月より豊橋市のライブハウス、AVANTIの月刊スケジュール冊子にコラムを投稿していますが、同店が不定期に配信している生放送ユーチューブ番組がありまして、7/20にわたくしが出演することになりました。 生放送ですが、後日での「見逃し配信的」ご視聴ももちろん可能です。 以下、お店からの詳細となります。よろしくです。
【これでいいのか生放送#21】 2023年7月20日(木) 19:00〜19:30 今回のゲスト 淳吉郎(THE SLICKS) MC:AVANTIオーナー伊藤べん アシスタント:幸子~sachiko~
配信URL
※配信はYouTubeにて19:00より無料でご視聴いただけます。
写真は手に入れたばっかりの『コード・ナンバー・17』を自慢すべく浜松市内を闊歩する筆者。
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No.1654 - 2023/07/16(Sun) 20:07:18
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