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変わらないものの話。 / 淳吉郎
お気に入りのケーキ屋さんがあったとして。ある日、食べたら味が変わっていたとする。
「変わらないものなんてこの世にはないぜ」
そんな事を言いながら変わった味を楽しめるか。美味くなったら「以前より美味くなった。もうサイコー」って言うのか。不味くなったら「もうこの店には行かない」って言うのか。「この店自体が好きだからこれからも行こう」って言うのか。
世の中には変わらないものだってある。月と太陽の173年ぶりのランデブーだってあるように。
できる事なら、いつもと同んなじ味のケーキを食べたい。食べ続けたい。

ザ・クロマニヨンズを観に静岡へ行った19日(土)。ヒロト&マーシーのファンなんだけど知らず知らずのうちに自分の中で法則を作っちゃっててね。ふたりのバンドが新作を出す度に「最新作いいね」とか「今回はイマイチだな」とか。そんな事をエラソーに言っていたんだ。いつの間にかね。先月:4月に入社した新卒の新入社員だってあと数年すれば現在世話になってる上司に対してだってタメ口をきくようになってしまうみたいに。
ライブが始まった。新作を中心にした選曲。ライブを観ていて嬉しくなってきた「もういいんだよね。これでいい。ふたりは新作を出し続けて。んでツアーを廻ってる。んでんで俺はこうやって毎回楽しんでライブ観てるじゃん。毎回なんにも変わってないじゃん。月と太陽と一緒だぜ!これ以上の事ってあるかいジュンキッチーくん?いやいやわたしも同んなじ事を感じてました、淳吉さん。ライブだって全開で演ってますよね!手抜きしてないし!そうだよな。いちいち俺達ファンがアルバムが発表されるたんびに、あーだこーだ言ってる次元じゃないんだよな!もう演ってるだけでサイコーじゃんか!えっ?そう思わないかい?ジュンキッチーくん。すみません、淳吉さん。思ってる事は一緒なんですが、もうライブも後半に差し掛かってきました・・・ライブに集中させてもらってもいいすか?おおーメンゴめんご!んじゃぁ最後にキミに向けてクエスチョンだ。アンサーしてくれたまえ、ジュンキッチーくん。は、まだあるんすか?行くぜ。質問:バンドの人達がライブの終了後に帰る場所はどーこだ?・・・もちろんホテルっすよ。っブゥ〜〜〜っ!答え:ロッカールームっ!イェーイ!イェーイ!ヒロトサイコー!マーシーサイコー!」
終演後、俺の左に居た家内の更に左を見ると小学校高学年と思われる身長140センチメートルぐらいの男のコがいた。家内に訊く「あの男の子ノッてた?」「うん。曲に合わせてピョンピョン飛びながら腕を振り上げてたよ」。もう決定打さ。49歳のヒロトと50歳のマーシーは13歳ぐらいの男のコから45歳ぐらいの男のコまで夢中にさせるんだ。これは奇跡にかなり近い現実さ。

写真はライブ行く前に寄った島田市にあるレコード屋:カセットパンク・レコードで買ったシングル盤「篠原太郎/ここにあるもの・時計じかけの世界」。『時計じかけの世界』という曲を篠原さんのCDアルバムで初めて聴いた時に俺は瞬殺「これだー!俺はこんな曲を待っていたんだー!」って。1989年発表の音源なんでレコードは絶対に無いだろうって思ってた。そしたらカセットパンク・レコードで売ってた!おれは心の中でちっちゃな拡声器を100個ぐらい並べた後で「うぉー!」って一斉に叫んだのさ。お気に入りのレコード屋が一軒増えたよ。そして、この店の事を「淳ちゃんは絶対に1回行った方がいい」って勧めてくれたのは長年のライバルであり盟友でもあるフクちゃんなんだぜ。

☆今夜はこちらへ。
FLORIANS企画『HEAT-SHOCK 5』
場所:浜松 ZOOT HORN ROLLO
開場・開演:18:30〜
出演:ELECTROPHONIC(東京)、THE MAGGYS、RONNIE&THE HIS PLAYMATES(静岡)、FLORIANS
DJ:淳吉郎(THE SLICKS)
料金:\1500(1d別)

No.993 - 2012/05/20(Sun) 03:08:00
土造り。 / 淳吉郎
土曜日はロロへ。ロロ企画“SUN ZOOM SPARK vol.8”。
トップはThe Re:mones。浜松のバンドとの事だけど初めて見た。バンド名を知った瞬間から予想した通りラモーンズ・ナンバーを連発。ラモーンズとの違いはメンバー編成。スリーピース・バンドだった。数あるラモーンズの曲の中でも「これ演るか!」って選曲で面白かった。終演後、年齢を訊いたら22歳〜24歳って事でまたまたビツクリ。Ba.&Vo.の青年に「お疲れ様」って声を掛けたら「あなたは絶対にロックが好きって顔付きですよね」って彼は言う「いや、ボクはそんなにロック好きではないよ」って俺は言う。そして数秒後に俺達ふたりはあれやこれやのロック談義をしてたのさ。
2番目はgiraffe! giraffe! giraffe!。ボクは幼少の頃からおじいちゃんに「大事な事は3回繰り返して言え!」って教えられてきたからダムドの『Neat Neat Neat』やブルーハーツの『NO NO NO』やコレクターズの『NICK! NICK! NICK!』なんてな名曲同様にバンド名はすぐ覚えたさ。ジラフの1曲目は『西からワカバ』。ベース:ココロくん、ドラム:ロニーくんが演奏する中、ロロの西側の扉からGt.&Vo.のワカバちゃんが現れる演出。もうサイコー。ポップな曲が続くライブ。ある時、初めてジラフを観たと思われる方々が身体を揺らしていたのをボクはこの目で確認したんだ。バンドを演ってる人間から見ると、実はこれってスゴイ事なんだよ。
3番目はTHE LOWNUMBERS。THE SLICKSとは長い付き合いの東京のバンド。でも、1年間で1回会うかどうかって感じなのに実際会っても「お〜元気?」で済むんだ。ディランは米国でジョンは英国で。お互い初めて会った時は緊張したんだと思う。だけど次に会った時からは「お〜元気?」って言ったと思う。たぶん。ローナンの3人とボクがこの日に言葉を交わしたみたいにね。ライブはやっぱり素晴らしかった。ニッポン語のみでオリジナルを演るって事自体で共通点があるし、メンバー3人それぞれでボクと音楽嗜好に共通点があるし。「またタイバンしようね」って終演後、お互いに言ったんだ。

写真はヒマワリ栽培記?@土造り。
昨年はテキトーに培養土をまいて「これでよし!」みたいなズルをした為に満足できるヒマワリを咲かせなかった。今年はしっかり土を造ろうと。赤玉土、腐葉土、鶏のうんこ、培養土。そんなモノを混ぜ合わせた。例えばライブで「ジョニー・B・グッドをジャム・セッションを演りましょう」って事になったとして。様々なギター弾きがジョニー・B・グッドする。ロックだから「演りたいように演ればいい」って思う。けど、やっぱ俺が一番カッコいいって感じるのはブラック・ミュージックに馴染んでるギター弾きのギター。そんな感じ。土台が大事だと思うのです。

☆5月20日はこちらへ。
FLORIANS企画『HEAT-SHOCK 5』
場所:浜松 ZOOT HORN ROLLO
開場・開演:18:30〜
出演:ELECTROPHONIC(東京)、THE MAGGYS、RONNIE&THE HIS PLAYMATES(静岡)、FLORIANS
DJ:淳吉郎(THE SLICKS)
料金:\1500(1d別)

No.992 - 2012/05/13(Sun) 23:05:02
連休明け。 / 淳吉郎
『散切り頭を叩いてみれば文明開化の音がする』と明治時代の古人は申しましたが、現代人の我々にとって連休明けっつーのは、まったくもって、音が鳴るどころかテンション(ハートビートと呼んでもよかろう)自体が下降の気配が世間に漂っています。わたしはギター弾き。マッシュルーム・ヘヤー(おかっぱ頭と呼んでもよかろう)のギター弾き。ビート(グルーヴと呼んでもよかろう)に漂うのはちょっと得意ですけども。だけどが下降の気配なんつーものにはノルにもノレずじまい。ノル気も無いけどもですが。それって例えば「飲み会でさんざん酔っ払ったあげくに注がれた酒、もう飲む気力も無いのに注がれた酒、そしてそれを、ただただ眺めるだけの風景」そんな感じに似ています。
ジェット・コースターは最高。上へ昇ったら急下降。そして湾曲したり回転したり水面へザブンって水しぶき。だから連休明けのわたしの別名はジェット・コースター。ジョーン・ジェット大好きなわたしの別名はジェット・コースター。連休は英国旅行で急上昇。そして連休明けに急下降。そして、そして、そして、週末が急上昇だったのです!だって・・・あはん・・・いやん・・・金曜日はわたし自身七ヶ月ぶりのバンド・スタジオ練習だったのよ・・・ああん・・・もうダメっ!あなたって、イ・ジ・ワ・ル。

THE SLICKSの再始動。ドラムは昨年2回演ったライブでも爆裂ドラムを披露したツバサくん。ベースは昨年、惜しくも解散した浜松のバンド:DREXでベース担当してたTAKeことタケちゃん。ギターと唄は清志郎の真似して下唇の下に生やしてる口髭に最近、白髪(シラガと呼んでもよかろう)が増えてきて悩んでる淳吉郎。
もし、あなたが今まで訪れた事がない家に行ったとして。トントントンって扉を叩いたとする。ドキドキしながら待ってたら家の中から「ハロー!カモーン!レッツゴー!」なんて声。そんな声が聴こえてきたら最高でしょ。この3人で初めてのスタジオ練習。「ハロー!カモーン!レッツゴー!」って声を俺はキャッチしたんだぜ。
『おかっぱ頭を叩いてみればマーシャル・アンプの音がする』。最高な週末のスタートさ。

写真はシーナ&ザ・ロケッツの1988年発表のアルバム“HAPPY HOUSE”。A面2曲目に『JET COASTER』収録。

No.991 - 2012/05/12(Sat) 03:53:53
最終日。 / 淳吉郎
5月3日。4日の朝九時に空港出発のためこの日が実質的な最終日。
ロンドンへ向かった。観光せずにレコードを買いに。他の街に比べ物価が高いし世界中から人が集まるし、掘り出し物が見つかるか・・・だったけど結局2枚だけ購入。探す行為そのものを楽しんだって事か。自分で調理したものを食べる楽しみと同んなじくらい調理自体も楽しむような。
カムデンと言う地域があってね。いろんなお店が集結してる所。東京の原宿みたいな。そこのパブで呑んでたら英国人のおじいちゃんに話しかけられた「話かけてもいいかい?」って。もちろん「オーケイ」。彼が話す事、全部が解るわけないけど顔の表情とか身振りとか、そんなものも見ながらの会話だったんだ。すごく楽しかった。彼が去る時「会話をしてくれてありがとう。最近の若い衆はあんまり会話をしてくれないからね」みたいな事も言ってた。んで「最後にビールを一杯おごるよ」つってご馳走もしてくれたんだぜ。
そういえば呑んでる時に店のBGMでジャムの『タウン・コールド・マリス』が流れたっけ。これはさすがに嬉しかったね〜。

これにて淳吉旅日記おしまい♪

追記:夏にロンドン・オリンピックがあるためかイギリス各地で工事をしてる印象を受けた。ウェルカム体制、急ピッチ進行中みたいな。

写真はB&Bで出るイングリッシュ・ブレックファースト(英国式朝食)。トースト、タマゴ、ベーコン、ソーセージ、ベイクドビーンズ、マッシュルームなどボリューム満点なのだ。美味い。実際はねぇ、この前にコーンフレークを牛乳で喰ってんだよ。マーシャル・アンプをフル・ボリュウムで鳴らす感じの食事量さ。

No.990 - 2012/05/04(Fri) 20:22:07
五日目。 / 淳吉郎
5月2日は移動がメイン。朝七時にポートラッシュを出発して空港へ。さらば北アイルランド。イングランドへ移動さ。ベルファスト空港からデパーチャーしたエアプレーンがアライブしたエアポートはリバプール。その名も『リバプール・ジョン・レノン・エアポート』すげえなぁ。
リバプールから電車を乗り継いで午後五時に着いたのがシェイクスピアの生誕地ストラトフォード・アポン・エイボンという街。駅を降りるとギターケースとでっかい旅行バッグを持った英国人が歩いてた。構内の階段を昇る時に後方から旅行バッグを持ってあげたら「サンキュー」って彼「ホエア・カム・フローム?(どっから来たの)」「ジャパン」「ニホンですか」いきなり日本語になる彼。旅行した事があるらしい。「君が持ってるザ・フーのトートバッグいいね。ボクもフー好きなんだ」旅行に来てから初めてフーのトートバッグに反応してくれる人に出会った。
この街はシェイクスピアの演劇を演ってる街。なんで夜は劇場で『間違いの喜劇』という作品を観劇。秀樹感激淳吉観劇。なんか漢字だらけだな。
洋画を見る時、邦訳の字幕が出なかったらチンプンカンプンなように今回の観劇に備え『間違いの喜劇』の文庫本を読んでおいた。
そして開演。ニッポンで必ずある「携帯をマナーモードにしてください」っつーアナウンスも無くいきなり客電暗化観衆沈黙。
本で読んだのと違って実際の劇は現代風にアレンジしてあった。ソウルミュージックをモッズバンドがカッコよくカバーするあの感じ。とてもエネルギッシュなショウだった。チビっ子から御老人まで老若男女一同爆笑。英語が解らぬ私もつられて爆笑。あっはっはぁー。

写真は開演前のロイヤル・シェイクスピア・シアター。観劇料は四千円ぐらい。

No.989 - 2012/05/03(Thu) 18:58:07
四日目。 / 淳吉郎
本日は、5月1日はロンドンデリーと言う街へ。前日にベルファストから電車で移動した。知らない土地から鈍行列車で行くのが好きでね。にわか鉄ちゃんガタガタゴー。「チケット・プリーズ」つって乗務員が乗車券のチェックに回ってくる、新幹線みたいに。けど言ってるだけでほとんど素通り。午後三時を過ぎた時点で彼らの頭ん中は夜にパブで呑む事だけになると推察される。
二時間ほどでロンドンデリーに到着。予約してあったB&B(英国式民宿ね)に着いて呼び鈴を鳴らすが誰も出てこない。数分すると表通りを青年が走ってくる「ソーリー、ソーリー」って。宿及び部屋の説明を受けて部屋鍵を渡されると「ゴメン、今パブでサッカーの試合見てるんだ。なんかあったら電話ちょうだい。すぐ来るから」つって再び彼は表通りをパブに向かって走り去った。サッカーのある日は午後四時を過ぎた時点で彼らの頭ん中はその事だけになると推察される。そう言えば前日ベルファストの宿にチェックインした時も「マイネーム、ナカムラ」つったら「オオウ!ナカムラって名前のサッカー選手知ってるよ。彼はグッドプレイヤーさ」って宿のおじさんは言ってたっけ。
ロンドンデリーの中心部は城壁に囲まれてて。趣き深かった。
午後からポートラッシュと言う田舎町まで電車移動。宿にチェックイン後、ジャイアンツ・コーズウェイと言う名所に出かけた。

万歩計が永遠に回り続けるくらい歩いた一日だった。

今日は5月2日か。
清志郎さん、そっちで演ってますか?また会いましょう。
鮎川さん、お誕生日おめでとうございます。新曲待ってます。

写真はジャイアンツ・コーズウェイの岩。昭和時代のサッカーボールの模様みたいだら。

No.988 - 2012/05/02(Wed) 13:23:55
三日目。 / 淳吉郎
4月30日、飛行機のエンジン・トラブルにより午前一時に到着した場所は北アイルランド・ベルファスト。
ヴァン・モリソン、スティッフ・リトル・フィンガースなどが育った街を歩く。それだけで充分じゃないか。

写真は偶然見つけたお店。屋根に「でっかい会場には俺の低い声は似合わない。ヴァン・モリソン」って書いてある!この店に辿り着いた事を運命と呼んでいいのかな?いいかもしれない。いや、きっと運命さ。
運命の店の扉を開けるとランチメニューにあるマルゲリータとビールの大ジョッキを注文したのさ。
壁に60年代アーティストの写真が貼り巡らされてるちっちゃなライブハウスだったんだ。

No.987 - 2012/05/01(Tue) 16:05:18
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