THE SLICKS BBS

ライブ告知です。

「やらまいかミュージックフェスティバルinはままつ」にThe Whoのトリビュート・バンド、The Who族にてギターで出演。
10月12日(土) 浜松forceにて18時前後からの予定。
入場無料。
(THE SLICKSの出演はございません)











《冬のひまわり》?B / 淳吉郎
?Aより

ずぶの素人である誠二に対し、加藤は油絵を勧(すす)めなかった。二週間もしないうちにクリスマスはやって来てしまう。描いたとしても、油絵の具が完全に乾かないためだ。
その話を聞いた誠二は首をがくんとさせた。その姿はまるで枯れてしまった晩夏のひまわり、ならぬ、それこそ「冬のひまわり」のようだった。加藤は落ち着いてこうつなぐ。
「なあ、セージ」
「ん?」
「アクリル絵の具ってのがあってな」
「あくびる?」
「欠伸(あくび)じゃねえよ。ア・ク・リ・ル」
水性で扱いやすく、しかもすぐに乾く。失敗したとしても、上塗りをして修正ができる。上塗りをすればするほど重厚感も出てきて油絵と似たタッチになる。
そんなアクリル絵の具での制作を加藤は提案した。
未来を手に入れたかのような顔で誠二はうなづく。
「いいな、上手く描こうと思うなよ。ここだぞ、ここ」
「心臓のもう少し奥にあるハートだな」
「オッケー! それさえわかれば、もう半分は完成したのも同然だ!」
「マジか!?」
「ウソだ!」
どちらともなくふたりは破顔一笑(はがんいっしょう)した。

支払いを済ませて帰ろうとすると「あっ、そうだそうだ。ちょっと待ってろや」と加藤は誠二を呼び止めた。
やがて、店の奥から何かを手にして戻ってくる。
「待たせちゃって悪かったな」
「別にいいけど。なにそれ?」
「うん。これはひまわりの造花。むかし俺もこれを使ってひまわりを描いたことがあるんだ。もう使わないからおまえにあげるよ。画家デビューの前祝いだ。ははは」
「へぇ、そりゃ助かる。で、その本は?」
「これはなあ、ゴッホの画集だ。いくらおまえでも、ゴッホの代表作のうちのひとつがひまわりってことは知ってるよな」
「そんぐらいは知ってるよ」
「よおし。参考までに貸してやるよ。だけどな、ひまわりだけに限らず、いろんな絵を見ろよ。色の使い方の勉強になるはずだから」
「ありがたいなあ」
「でもいいか。たいせつなのはここだからな、ここ」
小一時間のあいだにこのフレーズを三回使ったのには、石頭の誠二でもさすがに苦笑いだ。
「じゃあな。ありがとう。また来るよ」
加藤にそう告げると、誠二はそのまま画材屋に向かった。

?Cに続く

No.1619 - 2021/12/17(Fri) 00:31:50
週末にまつわる話 / 淳吉郎
幼少の頃、週末は「8時だよ、全員集合」のためにあった。
学生の頃、週末はレコードを聴いたりギターを弾いたりするためにあった。
成人して以降、週末は自分のバンドのライブ、もしくは大好きなバンドのライブ観戦をするためにある。
「週末」シューマツ、この流麗な響きが好き。
つまり、この響きはどう考えてもサービス休×出勤のためにあるのではないってことさ。
ほらごらん、タイムカードが無言でそんなわたしを見つめてる。

12月某日、天使がぼくに微笑(ほほえ)んだ、気がした。
なぜなら、その日、ロック仲間3人との呑み会が週末に開催されることが急遽決定したから。
お誘いメールをくれたフクちゃんに対し「その日は休出なんでちょっと遅れるかもです」と返信した次第。
だってもちろん、その日はサービ×休日出勤なのさ。
夕方、業務を終えるとわたしはスキップをしながら退社した。
タイムカードが無言でそんなわたしを見つめていた。

19時半過ぎ、開催場所である浜松駅近郊の焼き鳥屋に到着。
フクちゃん、彼のバンド・フォノシックスのギター担当コビー、そして数年前に解散してしまったけどぼくが個人的に大好きなパンク・バンド:Theノウのリーダー、そして今は7インチ音源を発売したばかりのバンド:ビリのリーダーであるタクちゃんと再会の喜びをわかちあい、わたしたちの宴(うたげ)が始まった。
どうやらコビーくんはタクちゃんのお兄さんのバンドの大ファンらしく、実弟を目の前にした40代半ばなコビーの瞳は、まるで土曜日の夜、ブラウン管の向こう側のカトチャやシムラを見つめる子供、今で言うならば大谷選手を見つめる全世界中の野球キッズのようだったのさ。
まさしくその夜の4人は「7時半だよ、全員集合」でした。

12月某日、またしても天使がぼくに微笑(ほほえ)んだ、気がした。
なぜなら、その日、20年間務めた前職にてお世話になった大先輩の退職慰労会(という名の呑み会)への参加オファーが来たから。
そりゃ、ぼく自身いろんな理由あっての退職だったわけであるが、めちゃくちゃお世話になった大先輩の慰労会なのだからこれに参加しないわけがない。
会社行事ではなく有志による呑み会だしね。
もちろん、その日もわたしはサービス休日×勤なのさ。
夕方、業務を終えるとわたしはスキップをしながら退社した。
タイムカードはやっぱり無言でわたしを見つめていた。

全11人での慰労会。
大先輩を含めほぼ2年ぶりに会う旧友たちと再会の喜びをわかちあい、わたしたちの宴(うたげ)が始まった。
どんな組織であれ、ひとが3人以上集まれば派閥みたいなものが生まれると思う。
まあ、ウマが合うとか合わないとかのレベルだろうし、もしかして誰もが本音では「俺は俺軍だぜ」なんつってひとりで旗を掲げてるのかもしんない。
この日もウマが合う11人は馬のかぶり物なしのウマヅラのまんま、各様ひひーんと鳴くように酒を酌み交わした。
この日に限らず誰もがグチをこぼしたくなる時、それが週末の酒ならば、そいつは強力な援軍になるんだ、と感じた次第。

B.G.M.「エンジェリク・アップスターツ/長距離ランナーの孤独」
同名小説は名作として有名だが、このバンドのこの曲も俺は大好き。

☆★☆★☆★☆★☆★
ザ・スリックス、次のライブです。
みなさん、よろしくです。

12/18(土) 浜松G-SIDE
N.J.P 〜6th gig〜 NOZU the Last Show
\2,000(+1D) students\500 off
open 17:00/start 17:30
-act-
THE JASON BLUE-RAY
NOZU
The弾丸ノイズ
B-29
THE SLICKS

No.1618 - 2021/12/13(Mon) 00:05:19
《冬のひまわり》?A / 淳吉郎
?@より

金曜日、定時で仕事を終えた誠二は帰宅するなり着替えをはじめた。街なかにあるライブハウスへ友人のライブを観にゆくのだ。
店では酒を飲むため、車ではなく電車をいつも利用する。この日も帰宅ラッシュで混みあう電車に揺られ街へと向かった。
車内の中吊り広告や壁面広告に目を向ける。芸能人スキャンダルが満載の週刊誌。格安旅行を案内するツアー会社。似合いの相手を約束する結婚相談所。そんな中、ひとつの広告が目に留まった。
『絵を描くとき それは想像が現実になるとき』
美術学校の学生募集広告だった。それを見るやいなや「これだ!」と誠二はひざを打った。
翌日、高校時代からの友人である加藤が経営する喫茶店に行った。加藤は趣味で油絵をたしなんでいるのだ。

ランチ・メニューを食べ終わり、用意されたコーヒーを飲みながら誠二が言う。
「あのさあ加藤、ひとつお願いがあるんだ」
「どうした?」
「おまえに絵を描いてもらいたくてさ」
冬に咲くひまわりが欲しい、と言った悦子の話を「なるほど。エッコちゃんはあいかわらずだね」黒いキャスケットにオーバーオール姿の加藤は、あごひげを擦(さす)りながら笑った。
これまでに幾度か悦子を連れて誠二は店を訪れている。
加藤は悦子の「独特な感性」を堅物な誠二よりも理解していた。なぜなら、まがりなりにも加藤は「芸術家」の端(はし)くれなのだから。
そして、梅干を食べたかのように眉間にしわを寄せるとこう言った。
「おれが描いてやってもいいけど、やっぱりおまえが描いたほうがいいんじゃないの? プレゼントなんだから」
「いやいや、絵なんて無理だよ俺には。ぜーったい無理」
「ばあか。絵っていうのはなあ、上手い下手じゃないんだよ。たいせつなのはここだよ、ここ」
そう言って加藤は右こぶしでぽんぽんと左胸を叩く。
「たいせつなのは心臓なのか?」
「あはは、ばーか。それによお、ビギナーズ・ラックって言葉があるだろ。賭けてみるのも、おもしろいんじゃない?」
ラックになにを引っ掛けるんだろう。誠二は思った。

?Bに続く

No.1617 - 2021/12/10(Fri) 00:11:29
《冬のひまわり》?@ / 淳吉郎
週末のデートが終わり、誠二は悦子のうちの玄関前に車を駐(と)めた。
十二月最初の日曜日。あたりにイルミネーションの明滅する家屋がいくつか見受けられる。
助手席の悦子にお別れのキスをすると誠二は言った。
「ねぇ、エッコ。今年のクリスマス・プレゼントには何が欲しい?」
フロント・ガラスの向こう側でちかちかと灯る青い光。それを見やりながら、悦子はこう答えた。
「そうね……あたし、冬のひまわりが欲しいわ」
「は? どうしてひまわりが冬に咲くんだよ?」
「んーん。あたし、見たことがあるの」
首を横に振りつつ悦子はまじめな顔で言った。
「うそつけ」
「ほーんとよ」
本当なのか、嘘なのか。本気なのか、冗談なのか。悦子はいつもこんな感じだ。

誠二は二十四歳、悦子はひとつ年下の二十三歳。つきあい始めて丸三年が経っている。
出会いはライブ会場だった。誠二がギターを担当しているロック・バンドのライブに、悦子は客として来ていた。
終演後、誠二のほうから声を掛けた。理由は至極簡単、悦子が着ているTシャツにボブ・ディランのアルバム・ジャケットがプリントされていたからだ。
「こんにちは。はじめまして。今日はありがとう」
あたかも俳句を詠(よ)むような口調だ。女性に声を掛けるのはもともと得意なほうではない。
「あ、おつかれさまでした」
「カッコいいTシャツ着てるね、ディランの二枚目『フリーホイーリン』」
「うん。あたし、ジマーマンの顔が好きなの」
ディランとは言わず、同級生のように彼のことをジマーマンと本名で呼んだ。多くの人間がディランの歌詞や声を褒(ほ)めそやすなか、第一声で「顔が好き」と言った。
風変わりなコだな。誠二が抱いた最初の印象がこれである。

帰り際に言われた「冬のひまわり」のことが頭から離れない。シャワーを浴びて、ふとんにもぐってからも、脳内の銀幕スクリーンに写しだされているのはその七文字だ。
「あのとき、あたし見たことがある、たしかにエッコはそう言った。もしかして、夢で見たことと現実がごちゃまぜになっているのかも。ま、いつものことだけど」
誠二は微笑(わらい)ながらひとりごちる。
「でも、たとえ夢だったにしろ、今回はそれを現実にしてあげたいなあ」
クリスマスは大の大人でさえ、ロマンチックにさせてしまう。
翌日からあたらしい一週間が始まったが、誠二は気が気でなかった。仕事をしていても、七文字が頭のなかを歩き回っていた。裸足(はだし)のまんまで。
アイデアがなかったわけではない。たとえば南半球へ旅行するとか。
しかし、赤道以南への旅行を今から計画するのはどだい無理な話。百歩ゆずって現地に行ったとしても、その地は夏。咲き誇るひまわりを見た悦子が「これは夏のひまわりでしょ」と冷静に指摘する顔を、誠二は容易に想像できた。そしておそらく、自分も気の利いたセリフでその場を立ち回れないであろうことも。
ひまわりの実物をあっちから輸入することも考えたが、植物防疫法というものがあり、あえなく却下。むしろ「世の中にはいろんな法律があるもんだなあ」などと、感心している誠二がいた。

?Aに続く

No.1616 - 2021/12/03(Fri) 00:07:42
某日日記 / 淳吉郎
11月某日、市内の画材店を訪うた(おとのうた)。
油絵キャンバスF10号用の額縁を購入するために。
なぜなら10月24日の投稿文で申し上げた浜松市内の画廊:ブンダ―ガンマーにおける友人画家の展覧会において彼の絵画を購入したからだ。
どなたもお気に入りの写真やポスターなどを額に入れて自部屋に飾った経験はおありでしょう。
そして、場合によっては額選びに苦心されていることかと。
今回の絵画は額縁がない状態での購入だったんで、額縁選びにおいらのセンスが問われるってことで。
だから、不良少年が革ジャンのエリを立ててコトに臨むようにわたしも運動靴ではなくブーツで画材店に入店した次第。

当然のことながら絵画から放出される色彩やデザインを考慮に入れての額縁選びとなるのだが、これがまた想像以上に困難を極めた。
それはまるで「額縁選び」という名のヒマラヤ登頂みたいなものか。
数十分に渡る額縁ドラフト会議のなか、わたしはひとつの額縁を手に取りレジスターのもとに歩み寄った。
レジスターはおそらく店主の奥方であろう80歳前後の老婆。
彼女はどーゆーわけかクレオパトラの3分の?Tぐらいな高さの鼻っ柱にバンソウコウを横向けで貼り付けている。
クレオばあちゃんはぼくに向かって「(欲しい額縁は)決まりましたか?」とやさしく微笑んだ。
ぼくはナポレオンのような威厳ある顔つきで「決まりました」って返答した。
ナポおじちゃんは部屋に戻るとさっそく絵画を額縁に入れたのです。
これがめっちゃくちゃバッチリはまっていて、額縁に入ったその絵を眺めながらナポおじちゃんはヒマラヤ登頂に成功した登山家の顔つきで「俺に乾杯!」つって小さくちいさくガッツポーズ。

ストーンズが1981年に発表した「刺青の男」というアルバムの11曲目に『友を待つ』という楽曲がある。
ぼくはこのプロモ映像が大好き。
大都会のとあるアパートの入り口で来(きた)るべきひとを待っている役柄をミック、そしてタバコを吸いながらそこに向かって歩く野郎の役柄がキース。
11月某日、とある男が浜松駅近郊の焼き鳥屋で友人を待っていた、あの日のミックのように。
やがてあの日のキースみたいに彼の友人が現れた。
ふたりは再会の握手をかわすと階下の店に足を踏みいれた。

座席に座るとキース役の男は開口一番こう言った「ジュンちゃん、最近のスリックスはどーすか?」
ミック役の男もすかさず二の句を継いでこう言った「フクちゃん、フォノシックス、そしてウィズもどーよ?」
盟友そしてライバルであるフクちゃんとの10ヶ月ぶりの飲み―ティングがこうして開催されたんだ。
ココントーザイ、ローニャクナンニョ、スイキンチカモクドッテンカイメ―、ぼくたちふたりが幼少の頃から影響を受け続けているロックンロールについて、この日も会話は止まらなかった。
それはやっぱり、あの日のプロモ映像の後半とちょっぴり似ていた気がする。

B.G.M.「ザ・クロマニヨンズ/もぐらとボンゴ」
B面の「冬のくわがた」もそうなんだけど、このシングルは個人的に超待ってました感が特大でサイコー!
あくまで個人比なんであしからず(笑)

☆★☆★☆★☆★☆★
ザ・スリックス、次のライブです。

12/18(土) 浜松G-SIDE
N.J.P 〜6th gig〜 NOZU the Last Show
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No.1615 - 2021/11/28(Sun) 22:10:11
某日日記 / 淳吉郎
バイクや電車や飛行機などで幾度か旅をしたことがある。
二十代の頃の職場でお世話になった上司のおばさんは旅好きで、「旅行は心の洗濯」と言っていた。
うん、そのニュアンスはなんとなく伝わってきたが、当時のぼくにとって旅っつーのは「知らないところへ行ってみたいだけ」な感じだった。
たとえば「2001年宇宙の旅」ならぬ、わたしの「25歳北海道ツーリング」はとってもダウン・トゥー・アースな旅だったのさ。

11月某日。浜松市内のお店《黒板とキッチン》に初めて訪うた(おとのうた)。
知らないお店に初めて行くっつーのは旅の「あの感じ」にちょっと似ている、たとえ市内だったとしても。
黒板とキッチンだなんて、まるで小学校の家庭科授業における調理実習みたいじゃないか。
そして、その所在地は浜松を代表する立体駐車場のひとつである万年橋(まんねんばし)駐車場の1階スペース。
こちらも負けず劣らず珍妙な名前。
音楽仲間であるEmon Denikerくんとニシムラユキちゃんのライブ観戦なのさ。

Emonくんの今回のライブは音響機材を使用したいつもの「ひとりバンド演奏」ではなく、アコギでの弾き語りだった。
でも、彼はいい楽曲を作るから、その日もいつもとおんなじ音が鳴っていた。すばらしい。
ユキちゃんはエフェクターによる「ループ」という技法を駆使したギター演奏だった。
エフェクターを使用しないわたしにとって、ループで立体的に音を構築する彼女のライブはまさに「ウルトラC」な世界なのさ。すばらしい。
黒板とキッチンで調理実習のはずだったのに、おふたりの美味しい料理をご馳走になりました。ありがとう。

11月某日。静岡市内のお店《ピンパーズ・パラダイス》に訪うた。
その日は静岡の音楽仲間であるカトちゃん、サワミちゃんとのロック・ミーティング(という名を借りた呑み会)だった。
ピンパラへは通算2度目。
2度目つったって、初回と比較すりゃあ、それはスキンヘッドに毛が生えたようなもの。
ほら、南からの風で、産毛(うぶげ)がユラユラと揺れているぜ。

カトちゃんは5年前のシナロケ浜松ライブで共演したバンド、D.F.のボーカルであり、現在はCCライダーで唄っている男。
サワミちゃんはシナロケが山口冨士夫さんを加えてツアーをした80年代中盤の『ギャザード・ツアー』、その静岡ライブを観たことを自慢するぼくに対して「わたしもそれ行った」って即答した女性。
つまり、おふたりは静岡在住の筋金入りなロック・フリークなのです。

筋金入りっつーと、どこかしら金属人形のようなガキンガキンした動きをするひと、もしくはナニかに対してナニかしらの意見を述べたひとに対し「だーかーら、おめーはわかってねーんだよ」みたいな、まーったくもってハートの柔軟さが欠如したようなひと、そんな印象を与えます。
だがしかし、もちろんカトちゃサワミちゃはそんな筋金入りなんかではなく、ハッピーで柔らかな時間を提供してくれる方々なんで、おかげで俺はずいぶん酔っぱらっちまったぜ(笑)
カトちゃサワミちゃ、ありがとう。

あ、それと追記。
通算2度目のピンパラなのに、ちゃっかりとわたしは我が家からレコードを持参して、30分ほどDJをやってしまいました、常連の顔をして。
選曲はニッポン語のロックンロール限定で。
振り返ると、他のDJよりわたしが流すレコードの方がちょっと音量がデカかったかもしんない。
DJメインのパーチ―ならまだしも、みんなが普通に飲んでるんだったら音量で会話の邪魔をしちゃいけないと思ってます。
でもまあいいら、だって楽しい週末の場面ではどんなことでも許されることが多いのさ。

B.G.M.「ベートーベン/ピアノ・ソナタ第8番ハ短調《悲愴》」
ベートーベンの楽曲って、どんな曲でも1曲の中で繊細さとダイナミックさが共存しがつら、すっごくポップなんだ。もうサイコー。

☆★☆★☆★☆★☆★
ザ・スリックス、次のライブの詳細が決まりました。
みなさん、よろしくです。

12/18(土) 浜松G-SIDE
N.J.P 〜6th gig〜 NOZU the Last Show
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No.1614 - 2021/11/20(Sat) 09:02:14
ツバメにまつわる話 / 淳吉郎
歩きつかれたひと
と掛けて
ツバメの子育てを見つけた
と解く
その心は
ちょっとそこに座ろう(スワロー)

7月末、上記のなぞかけをこっそり作成したのには理由がある。
6月末ごろ、勤務先の事務所入り口上部にツバメが巣を作り、子供を育てはじめたからだ。
ちっちゃな巣の中でじっと親の帰りを待つ4匹のヒナたち。
そんな姿を毎日、見ているから、そして日々、親から口移しでご飯をもらっているヒナたちが育っているのがわかるから。
気づくと、いつしかわたしは私設応援団を結成していた。
団員および団長をわたしが兼務、なぜなら構成員はわたしひとりだけだから。

7月中旬になると、わたしが朝、出社した時点でヒナたちは巣にはいないようになった。
お母さんと一緒に飛行訓練をしているんだな、団員兼団長のわたしはそう推測。
「フレー! フレー! ヒ・ナ・ちゃんっ!」
心のなかでわたしは掛け声および笛および太鼓、もちろん手拍子も兼任、なぜなら構成員はわたしひとりだけだから。
そんでもって、わたしが退社する時にはひっそりと4匹が巣のところに並んでいるのさ。
だがしかし、今やまるまると成長したあの子たち4匹全員が昔のように巣の中にきっちり納まるわけがなく、よく見ると3匹が巣の中、1匹が巣のふちにちょこんと座っている次第。
ツバメ兄弟の中にも社会があった!

7月下旬のある晩、わたしが退社する時、巣には誰もいなかった。
「おそらく外泊だろう。ま、いいじゃねーか、昔からかわいい子には旅をさせろって言うし」
団員兼団長はひとりごちりながら帰路についた。
そして次の日も、その次の日も巣には誰もいなかった。
「ああ、そうか……ついに巣立ったんだね。独立したんだね。だけどさ、サヨナラの言葉は似合わないぜ。だから俺はこう言う、グッド・ラックっ!」

今回、上記の投稿文を作成したのには理由がある。
10月某日、プロ野球セ・リーグでヤクルト・スワローズが優勝したニュースを受けた。
わたしは中日ドラゴンズのファンですが、ヤクルトが優勝したことは実際快適うれしい。
いわゆる「B級ナントカ」って呼ばれるものが、A級を越えるカッコよさや強さを見せた時に覚える快感にそれはちょっと似ている。
でも、次はクライマックス・シリーズとかいうヤツがあるんだよね。
でも、なんか好きじゃないんだよなあ、1位のチームが日本シリーズで戦えばいいら。
あれとおんなじ、比例代表制で復活当選ってやつと。
まあカッコ悪いこと、悪いこと。

そんなツバメにまつわる話でした。

B.G.M.「シーナ&ロケッツ/グッドラック」
1980年発表、シーナ&ロケッツのアルバム「チャンネル・グー」のB面3曲目に収録。
シーナではなく鮎川さんが唄ってるんだけど、曲調と歌詞の内容と鮎川さんの声質がピッタリとトシちゃん、あ、違った、マッチしてると思います。

☆★☆★☆★☆★
ザ・スリックスは12月18日(土)に浜松某所にてライブ予定です。
詳細は後日発表にて

No.1613 - 2021/11/05(Fri) 00:50:06
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