添付のテキストの(例)の下から5行目に 「誤差は(?凅)^2の程度で」 とありますが、なぜその上の式と図から誤差が(?凅)^2の程度だといえるのでしょうか。
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No.12790 - 2011/01/19(Wed) 19:50:42
| ☆ Re: 高位の微小量 / ast | | | 誤差を見積もるためにはきちんとΔVを考察しなければならないので,
> その上の式と図から誤差が(?凅)^2の程度だといえる
と捉えるのは少々不適切なのではないかと考えます. つまり, そこの「誤差は Δx^2 程度で」というのは, 既述の情報をまとめて得るものではなく, 余所から新たに追加された情報です.
本来のΔVは図の円板(薄円柱)とは異なり, g(x)を半径とする円となる面の裏側はg(x+Δx)の半径を持つ円であり, その間の側面はgに従って滑らかにつながれています. 区間 [x,x+Δx] で平均値の定理を用いることにより, g(x+Δx)=g(x)+cΔx 程度 (c はある定数) ですから (より正確には x < x' < Δx なる x' に対して [x,x'] で平均値の定理を使って g(x')=g(x)+c(x')Δx として |c(x')| の上限を考えるべきでしょうが), ΔV の側面を均したものは大体 cΔx 程度の半径になるので, それに厚みの分を掛けて, 結局誤差は cΔx*Δx 程度になります.
こういったことは煩瑣なので, 解答作成時に細かく考えたとしても, ゴミ箱行きになることが数学では普通だ, ということを理解したうえで数学の文章を読むようにしたほうがよいでしょう.
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No.12791 - 2011/01/19(Wed) 20:11:34 |
| ☆ Re: 高位の微小量 / ast | | | 寝ぼけているので何か変なことを書くかもしれません.
1. > cはg'(x)のことでしょうか。
「大体」なら yes ですが, 正確に言えば No です. 平均値の定理をご自身で調べられたほうがよい気はしますが, そのような等式を満たす c は平均値の定理の述べるように, x と x+Δx との間にある或る x_0 に対する g'(x_0) であるはずです. しかし (イメージを取り易いように均すことを提案しただけで) それより大きく取り直しても議論にはまったく影響しませんから, 実際に c が何であるかという議論は実際には些事です. # というより, No.12791 で # > より正確には x < x' < Δx なる x' に対して # > [x,x'] で平均値の定理を使って g(x')=g(x)+c(x')Δx として # > |c(x')| の上限を考えるべき # というように c の値を大きく取り直すことを示唆していることに注意してください. # 上限と書いていますがさらに大きくてもいいです.
2. > なぜ cΔx*Δx で体積が求まるのか
cΔx*Δx が体積だと述べたつもりではなかったのですが, 改めて見直すとそう読めなくもないのでその点は謝ります.
おそらく「程度」という数学用語の意味を理解されていないのだと思います.「誤差 R が (Δx)^2 の程度である」という文章の意味は,「R が (Δx)^2 の定数陪で押さえられる (精確には R/(Δx)^2 が Δx→0 で有限な値に収束する)」という意味です. 雑に言えば, 定数倍だったらこの議論では大差ないので無視してよいという意味だと捉えて構いません.
さて話を戻すと, No.12791 で私が述べたのは rio さんがお描きになっておられる図でいうならば緑色の「断面積」がほぼ c(Δx)^2 であること (従ってそこから体積がその「程度」であることがわかるということ) のみです. しかしながら, 従って rio さんの仰る「誤差分」の体積は (細かいことをいえば, パップス・ギュルダンの定理を使うと断面積に「断面の重心が回転によって描く円の長さ」が掛かったものが体積になるので) 断面積の約 2π(g(x)+cΔx) 倍となるはずです. # (ここで「約」と書いていますが, その誤差は Δx 程度, 体積全体で言えば (Δx)^3 程度なので本当にどうでもいい話になってきます) 細かいことはともかく断面積の定数倍で押さえられることだけで十分で,「程度」の用語の意味から定数倍の違いは問題にならないので, これも細かく見積もることは労多くして益のほとんどない煩瑣な考察であると言わざるを得ません.
それよりも, rio さんの書き振りからすると, 「誤差が cΔx*Δx であるとするとおかしい」ということには十分気づいておられるはずで, その部分だけでも (他人の説明を読むだけじゃなくもう一歩進んで) 自力で説明を組み立てるところまで進んでいければ更なる飛躍がもたらされるのではないかと思います.
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No.12795 - 2011/01/20(Thu) 17:55:54 |
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