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記事No.1931に関するスレッドです

面積 / Jez-z
a,bを実数とし、曲線C:y=x^2+2ax+bと平面上の4点O(0,0),P(2,4),Q(2,5),R(0,1)を頂点とする平行四辺形を考える。直線OPは曲線Cの接線であり、その接点は線分OP上にあるとする。曲線Cの上側と平行四辺形OPQRの内部の共通部分の面積をS(a)としたとき、その最大値を求めよ。

(自分)
bをaで表して、題意からaの値の取り得る値の範囲
を求めるだけで行き詰ってしまいました。S(a)をaで表せえすればすべて解決すると思うのですが・・・何か解決の糸口をご教授ください。

No.1930 - 2008/08/04(Mon) 21:39:05

Re: 面積 / rtz
OP上の点(t,2t) (0≦t≦2)でCがOPと接するとすれば、
t2+2at+b=2t かつ 2t+2a=2
⇔t=1−a かつ b=(1−a)2
(0≦t≦2⇔-1≦a≦1)

0≦(1−a)2≦1⇔0≦a≦2より、
0≦a≦1(⇔0≦t≦1)の範囲でCはORと交点を持つ。

4≦4+4a+(1−a)2≦5
⇔4≦(a+1)2+4≦5
⇔-2≦a≦0より、
-1≦a≦0(⇔1≦t≦2)の範囲でCはPQと交点を持つ。

よって、
0≦a≦1(⇔0≦t≦1)の範囲では添付図の赤、
-1≦a≦0(⇔1≦t≦2)の範囲では添付図の黄を求めればよいでしょう。

No.1931 - 2008/08/04(Mon) 22:26:04

Re: 面積 / ぱんだ
かなり上級者向けの解法になりますが、放物線と直線の関係の本質的な部分を理解しているならば、以下のような方法も可能です。

要求される考え方:y=f(x)とy=g(x)の二つの関数に囲まれた面積を求めるとき、fやgをそれぞれ単独で考えるのではなく、{f(x)-g(x)}という塊にして考える。
f−gはどんな関数か(どんな性質があるか)考える。

y=x^2+2ax+bをy=f(x)とおき、RQをy=h(x)、OPをy=g(x)とおく。y=f(x)とy=g(x)の接点のx座標をtとおく。

まず今回f-gは  
1.二次関数である
2.x^2の係数は1である。(放物線の形)
3.x=tを重解にもつ
以上よりf(x)-g(x)=(x-t)^2が容易に得られる。

また、h(x)-g(x)=1より今回の問題は

P’(2,0)、Q’(2,1)として
長方形OP’Q’Rとy=(x-t)^2の囲む部分の面積(ただし0≦t≦2)を求めればよい。
明らかにt=1のとき最大値4/3をとる。
         
世界全体からy=2xという関数を引いた というような感覚ですね。
私はこの状態をよくトランプの束を整理することに例えたりするのですが、文章だけでは説明しにくいのですいませんが割愛させていただきます。

No.1932 - 2008/08/04(Mon) 22:53:39

Re: 面積 / Jez-z
rtzさん、ぱんださん、ありがとうございます。
特に、ぱんださんの解法は確かに上級者向けに感じます。(理解できる範囲でできるだけ理解するように頑張ってみます)

No.1934 - 2008/08/05(Tue) 00:20:01

Re: 面積 / Jez-z
rtzさん、添付された2つのグラフについてなのですが、線分ORかつ線分PQを曲線が通る場合は考えなくてよいのでしょうか?また、直線RQと曲線の交点を求める際には連立方程式を解けば出てくるのでしょうが、赤の図において積分区間[0→?]黄の図において積分区間[?→2] (?は連立方程式の解で正である方)を計算すると煩雑な計算になりますよね?これはほかに何か適当な解法はあるのでしょうか?自分も考えたのですが、解と係数の関係を使う等…いずれも適切な方針のようには思えませんでした。
以上の2点についておねがいします。

No.1950 - 2008/08/05(Tue) 22:52:42

Re: 面積 / rtz
>線分ORかつ線分PQを曲線が通る場合
確かに、この「十分」に関しては確かめておく必要があります。
が、
0≦(1−a)2≦1⇔0≦a≦2
4≦4+4a+(1−a)2≦5⇔-2≦a≦0
の2つはa=0以外で重なることはありません。
またこのa=0はちょうどQ、Rを通過します。
というわけで論じてはいませんが、一応十分については考慮してはいます。

>煩雑な計算
x2+2ax+(1−a)2=2x+1
⇔x2+(2a−2)x+a(a−2)=0
⇔(x+a)(x+a−2)=0
⇔x=−a、2−a


まぁ本当のことを言うと、
ぱんださんの示された解法が一番すっきりかつスマートです。
もし、「領域OPQRの内部」ではなく、
「放物線と直線QRに囲まれた部分」の面積だとしたら、実は一定です。
(∫[-a〜2-a](2x+1)−{x2+2ax+(1−a)2}dx=(1/6)(2-a+a)3=4/3)
つまり、「放物線と直線QRに囲まれた部分」の中で、
「領域OPQRの内部」からはみ出た部分が一番少ない場合が、
「領域OPQRの内部」が最大になるわけですから、先ほどのa=0に決まる、というわけです。

No.1952 - 2008/08/06(Wed) 00:02:51

Re: 面積 / Jez-z
rtzさん、丁寧な解説ありがとうございます。
計算の方も自分の勘違いで、複雑になってしまったみたいです(これも以後気を付けます。計算力つけられるように頑張ります)

ところで、ぱんださんの解法は大方理解できました。
しかし一部分「P’(2,0)、Q’(2,1)として
長方形OP’Q’Rとy=(x-t)^2の囲む部分の面積(ただし0≦t≦2)を求めればよい。」の箇所がいまひとつよくわかりませんでした。
具体的にはP',Q'はどうやって求めたのでしょうか?
それと、最後にもうひとつ聞きたいことがあります。ぱんださんの解法はf(x)-g(x)を考えていますが、これによりrtzさんが示してくれた解法のなかで用いた「場合分け」をする手間が省ける理由はどういったものなのでしょうか?

回答お待ちしております。

No.1954 - 2008/08/06(Wed) 00:13:03

Re: 面積 / rtz
説明が長くなりますが…。

添付図の赤、青の囲まれた部分は、形も違っていて、
同じ面積には見えませんが、計算すると同じになります。

これは差し引いた関数が(±は逆ですが)同じで、積分範囲も同じため、
結局は両方とも緑の面積を求めるのと変わらないためです。
[続く]

No.1957 - 2008/08/06(Wed) 19:52:29

Re: 面積 / rtz
[続き]
このことを踏まえて考えます。
領域がx=0、x=2、y=2x、y=2x+1に囲まれた平行四辺形であることから、
これがもしx=0、x=2、y=0、y=1に囲まれた長方形なら非常に分かりやすい。
よって、領域全体のyを−2xだけ移動した、と考えます。
(x=kの線上の点は、全てy座標が−2k変わります。)
(平行四辺形が等積変形しているイメージです。
物理をご存知なら慣性系の考え方そのままです。)

となると、
y=x2+2ax+(1−a)2
y=x2+2ax+(1−a)2−2x
=x2+2(a−1)x+(1−a)2
=(x+a−1)2
(=(x−t)2これがぱんださんの解説に出てきたものです)
になります(添付図参照)。

あとはレスNo.1952同様、
はみ出る部分が一番少ないのは軸がx=1のとき、ということになります。
ちなみにこれが一目して分かるのは、ただの偶然です。

No.1958 - 2008/08/06(Wed) 19:53:35

Re: 面積 / Jez-z
rtzさん、図まで添付していただいてありがとうございます。おかげで大変よくわかりました。
確かに、平行四辺形と長方形の面積はともに2ですもんね。
ただ、正直初見の問題をこのように解くことはまだまだ自分の実力との差が大きいようにも思われました。

数学とは真摯な気持ちで向き合い、日々研鑽を積んでいきたいと思っています。今後ともご指導よろしくお願いします。

No.1959 - 2008/08/06(Wed) 21:01:13