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記事No.25354に関するスレッドです
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合同変換について
/ noirちゃん
引用
お願いします。通信大学で勉強している70代の、おばさんです。数学に、興味があります。合同変換の解き方を、ネットで、調べましたが、わかりません。
R1:回転の中心、原点、回転角60°R2:回転の中心P(1、0)回転角60°
とするとき、合成変換R2○R1は、どのような変換であるかを
もとめよ。です。合同変換は、どの分野に入りますか?
No.25317 - 2014/04/06(Sun) 09:09:26
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Re: 合同変換について
/ 黄桃
引用
解き方というのがよくわかりませんが、合成変換R2○R1が合同変換であるとわかっているのなら、
(0,0),(0,1),(1,0) の行き先がわかれば、どんな変換かはわかりますね。
#書き方からして、平面の話と思いましたが、3次元以上なら適当に正規直交基底を選んでください。
#以下2次元として書きます。
R2○R1の意味が R1 をやってからR2をする、という意味とします。
すると、ベクトルt=(a,b)だけの平行移動をT(t), 原点回りのθの回転をR(θ)とかけば、
tを中心とするθ回転は、tを原点に平行移動し、原点回りのθ回転し、そのあと原点をtに平行移動する、という合成になりますから、T(t)R(θ)T(-t) とかけます(合成の記号は略しました)。だから、全体では
T((1,0))R(60°)T((-1,0))R(60°)
ということになります。これを計算すればいいですね。
行列なり何なりの方法は習っているでしょう。
数学的には合同変換というのはあまり扱わない気がします。
平行移動がない、原点回りの回転だけとか回転+原点を通る直線に関する反転とかなら一般化されています。
合同変換は数学よりは工学系(コンピュータビジョン?とかCGとか)で使うような気がします。
射影空間での1次変換として表現することが多いようです。
No.25339 - 2014/04/06(Sun) 19:40:13
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Re: 合同変換について
/ angel
引用
合同変換というとアフィン変換の範疇でしょうか。
いずれにしても線形代数が必須でしょうね。
黄桃さんの焼き直しになりますが、以降、2次正方行列および2次元ベクトルを使うものとして、
「点P周りのθ回転」により点が移動する場合、
(v'-p)=R(v-p)
という関係式が成立します。
※v,v'はそれぞれ移動前後の点の位置ベクトル、pは点Pの位置ベクトル、Rは回転に相当する行列 ( 要素: cosθ,-sinθ,sinθ,cosθ )
これを整理すると、
v'=Rv-Rp+p=Rv-(R-E)p
※Eは単位行列
裏を返せば、
v'=Rv+q
で表現される変換は、p=-(R-E)^(-1)・qとすれば、pに対応する点を中心としたθ回転だということです。
では、今回の合成をR1→R2の順で施すものとして、60°回転に対応する行列をQ1、120°回転に対応する行列をQ2=Q1^2とし、p=t(1 0) としましょう。
※t(…) は転置(transposed)を表すものとして見てください
R1によりv1がv2へ、それがR2によりv3へ移るとします。
すると、
v2=Q1v1
v3=Q1v2-(Q-E)p=Q2v1-(Q-E)p
なので、合成変換R2・R1は、(Q2-E)^(-1)・(Q1-E)pを位置ベクトルとする点を中心とした、120°回転であることが分かります。
※実際に計算すると、この中心点は(1/2,-√3/6)になりました。
No.25346 - 2014/04/06(Sun) 20:56:52
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図形的な解釈
/ angel
引用
> いずれにしても線形代数が必須でしょうね。
実は線形代数使わなくても、図形操作で説明できますね。試してみて自分で驚いたのですが…
※尤も、それを自力で思いつけるかというと…。やはり線形代数での計算結果が裏付けにあるからできたのですが。
で、添付の図をご覧ください。
上段のように、R1,R2によって、A→B→Cと点が移るものとします。
次に中段ですが、点Qを導入すると、OQB'Cは平行四辺形になります。ちなみに、Qとは、Pを60°回転させた後、OPP'Qが平行四辺形になるように構成した点です。
これにより、点Cが、点Bを60°回転 ( 点Aを120°回転 ) させた後、一定方向・距離に平行移動させた点であることが分かります。
そして下段。適切な点Xを設ければ、点Cが点Xを中心に点Aを120°回転した点となります。これは中段の話と丁度逆ですね。
なお、このXとは、△O'P'Q'と△OXQが相似になるように構成した点であり、Xを120°回転した点とO,X,Qの4点で平行四辺形ができるようになっています。
最後に、P,Q,Xの位置関係を計算します。
Qは、Pを120°回転させた点になっていて、
かつQはXを150°回転+√3倍に拡大した点 ( OQ=√3・OX ) でもあります。
※それぞれの平行四辺形の形状に着目。
つまり、XはPを120°回転した後-150°回転させ、1/√3倍に拡大 ( 縮小 ) させた点(1/2,-√3/6)です。
…ということで、ちゃんとNo.25346と結果が一致します。
No.25351 - 2014/04/06(Sun) 22:44:57
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図形的な解釈-補足
/ angel
引用
おっと。「なぜ平行四辺形になるか」という点の証明を載せていませんでした。
一般化すると、添付の画像のような状況を考えたとき、
・扇形PAB, OAA', OPP'の中心角が全て等しく、
・かつ□OPP'Qが平行四辺形である時、
・□OBA'Qも平行四辺形である
と言えます。
これは、補助線A'P'を引けば一発でして。
まず△AOPと△A'OP'が2辺挟角相等で合同。なのでA'P'=AP=BP、∠OA'P'=∠OAP
で、OA,OA'のなす角、PA,PBのなす角が等しいことも加味すると、A'P'とBPは平行となります。
ということは、向かい合う辺A'P'・BPが、長さが等しくかつ平行なので、□A'P'PBは平行四辺形。
後は同じく、平行四辺形の性質として、A'B, P'P, QO これらは全て長さが等しくかつ平行。
ゆえに、□OBA'Qも平行四辺形である、ということになります。
No.25354 - 2014/04/06(Sun) 23:27:48