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記事No.42658に関するスレッドです

加減法の原理 / tetsu
この画像の説明について2点質問させていただきます。
1.ad-bc=/0としているのはどうしてなのでしょうか?またad-cb=0の場合にはどのような不都合が起こるのでしょうか?
2.点線で囲まれているところで、f(x,y),g(x,y)はともに0となっていますが、この2つが0でない場合にもこの原理は成立するのですか?

No.42658 - 2017/03/28(Tue) 14:37:30

Re: 加減法の原理 / X
回答の前に記号の出し方を。
≠は「ふとうごう」を変換すると出てきます。

f(x,y)=X,g(x,y)=Y
とおくと問題の命題は

ad-bc≠0のとき
(X,Y)=(0,0)

aX+bY=0 (A)
cX+dY=0 (B)

つまりこれは中学校で習った2変数の連立方程式
の解が一組に定まるときの係数に対する条件
について書かれているに過ぎません。


で質問1の回答ですが以下の通りです。

(A)(B)をX,Yの連立方程式として加減法を使って解くと
必ず
(ad-bc)X=0
(bc-ad)Y=0
という過程を通りますので
ad-bc≠0 (C)
という条件がないと(A)(B)の解は
(X,Y)=(0,0)
の一組に定まりません。

では(C)の条件がない場合はどうなるか
ですが、(C)はXY平面
(xy平面ではありませんので注意)
上で直線(A)(B)を考えた場合に平行に
ならない条件ともなっていますので、
ad-bc=0
となるときは(A)(B)は等価となります。
よって(X,Y)の組は直線(A)上の任意の
点の座標となります。
(つまり、解は無数に存在します。)


次に質問2について。
連立方程式
aX+bY=F (D)
cX+dY=G (E)
(但しF,Gの少なくともいずれか一方が0でない)
に対して
ad-bc≠0
のとき、(D)(E)の解の組は
(X,Y)≠(0,0)
なる一組に定まります。
(興味がおありでしたら、高校数学の範囲を
超えますが、ネットで
クラーメルの公式
を検索してみて下さい。
但し、最近の高校数学の学習過程では行列を
学習しないので、tetsuさんには程度が
高すぎるかもしれません。)

No.42659 - 2017/03/28(Tue) 18:05:48