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記事No.44194に関するスレッドです
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Re: Re:中和と電離度
/ 前進
引用
赤線のα=0.01は確立や割合であり、1molあたり0.01molが生じるのでH+とOH−における中和は一回きりなのではないのでしょうか?
なぜ何回H+がなくなっても次から次へと電離し、最終的にすべて中和されるのでしょうか?
宜しくお願い致します。
No.44194 - 2017/06/26(Mon) 11:25:45
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Re: Re:中和と電離度
/ angel
引用
んー、どこを気にされているのかがちょっと分からないのですが、色々誤解がありそうな。
> 中和は一回きりなのではないのでしょうか?
中和に限らず、沈殿や燃焼といったほぼ非可逆な反応を除き、状態は常に行ったり来たりです。
ただ、( ミクロには行ったり来たりを繰り返しているにしても ) 全体の量としてはバランスが取れたところで落ち着く、それを動的平衡と言っています。
水素イオン-水酸化物イオン-水での、この平衡状態に落ち着く現象が中和です。「1回きり」なんて考え方はできないんです。
> 赤線のα=0.01は
この数字、鵜呑みにしちゃだめですよ。こんなの状況によってコロコロ変わりますから。
あくまで0.01と言ってるのは、酢酸を純水に、大体1mol/L程度…いや、0.5程度ですかね。それ位の濃度で溶かした場合の話です。
水酸化ナトリウムと混ぜて中和反応を起こしたら、このαはほぼ1になりますから。
No.44198 - 2017/06/26(Mon) 21:59:44
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Re: Re:中和と電離度
/ angel
引用
> 大体1mol/L程度…いや、0.5程度ですかね。
失礼しました。0.2mol/L弱の時でα=0.01ですね。
で、この「動的平衡」ですが、関係する物質 ( イオン等 ) の濃度のバランスで決まります。
今回、強塩基のNaOHは、ほぼ完全電離なので気にしなくて良いのですが、
?@CH3COOH ⇔ CH3COO- + H+
?AH2O ⇔ H+ + OH-
この2種類のバランスを考える必要があります。
が、大前提として?Aのバランスはほぼ全部左寄りになることに注意が必要です。
pH=7で中性という話を聞いたことはないでしょうか。不純物のない水、純水では、つまりH+・OH- とも同量でバランスしている状況では、それぞれ濃度 10^(-7) mol/L になります ( 0.0000001 なので非常に小さい )。この ^(-7) というところから pH=7 が来ているわけです。
さて、まずは水にCH3COOHを溶かした段階です。
これは弱酸なので?@の反応で電離する ( 右側に進む ) 割合が低いです。で、電離が進んで CH3COO- と H+ の
両者
の濃度が増えると、そこでバランスします。
ここで生まれたH+はほんの微量だけOH-と反応してH2Oになりますが、もともとのOH-の濃度があまりに小さいため無視できるレベルです。
ここから、NaOH水溶液と混ぜるとどうなるか。
まず、NaOH水溶液に含まれる大量のOH-が入ってきます。?Aは極々少量のH+,OH-でバランスするものですから、H+を供給できる物質がある状況なら、そこからH+を引っ張ってきてH2Oにするようにバランスが傾きます。
じゃあ?@のバランスはどうなるのか。これは電離が進んで、ほぼ全部 ( でも全部ではない ) 右側に寄ります。
確かに CH3COOH が圧倒的に減って、その分 CH3COO- が圧倒的に増える、これらいずれもは?@の反応を左に押し戻す要因になるはずなのですが、?AのH2OになるためにH+が殆どが取られてしまいますので、トータルとしてはそれでもバランスが取れるのです。
それだけH+が取られて目減りする影響が大きいということです。
No.44203 - 2017/06/26(Mon) 22:55:51