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記事No.51428に関するスレッドです

(No Subject) / 勉強
2番について質問です
「1」「2」でなぜ連続した2個以上の自然数をm,lを使って
2^m -l・・・・2^m +l
l-2^m +1・・・・・l+2^m
のようにあらわせるのかよくわかりません
またなぜ2^mとlの大小によって場合分けする必要があるのでしょうか?

解説よろしくお願いします

No.51428 - 2018/06/28(Thu) 19:53:57

Re: / 勉強
その2
No.51429 - 2018/06/28(Thu) 19:54:41

Re: / ast
まず, そもそものこととして, この問題は和が "2^m(2l+1) になる連続する自然数の組を「何でもいいから一つ」見つけなさい" という問題であること, したがって "「どんな」連続した2個以上の自然数" でも
> 2^m -l・・・・2^m +l
> l-2^m +1・・・・・l+2^m
> のようにあらわせる

というわけでもないし, その必要もないし, 模範解答でもそのようなことは言っていない, ということを認識して共有していただかないといけません.

うまく 2^m(2l+1) になりそうな連続する自然数の組を見当を付けて, 具体例 (十分条件) をえいやっと出せばそれで終わりです (思いつかないと永遠にわからない種類の問題ともいえます).
# 全部あてずっぽうというのは卑怯なので, 目安になりそうな道具を考えるわけですが,
# 連続する自然数の和は, (数列の単元で習う) 等差数列の和の一種ですから公式を眺めて
# [初項と末項の和], [項数] が掛け算になることをうまく利用できそうに思えれば見えてくるかもしれませんね.

> またなぜ2^mとlの大小によって場合分けする必要があるのでしょうか?
自然数はマイナスにはならないからです. 例えば (i) のとき 2^m から l 引いてもマイナスにならないですが, (ii) のとき同じように 2^m から l を引いてしまうと 0 以下になってしまいます (なので l から 2^m 引くような組を作っている).

No.51435 - 2018/06/28(Thu) 21:38:35

Re: / 勉強
連続する自然数の和は公差1の等差数列の和だからその公式と照らし合わせて2^m、lを置いてうまくnになるようにすればよいということですね
ただ思いつかないと永遠にわからない類の問題おっしゃっているように1,2でどのような思考過程を経て
2^m -l・・・・2^m +l
l-2^m +1・・・・・l+2^m
とおいていけばよいのかわかりません。よろしければその部分を解説していただけると嬉しいです

No.51442 - 2018/06/29(Fri) 11:38:19

Re: / ast
# そういえば, 勉強さんに確認するのを忘れていましたが
# "2 の累乗でないどんな自然数 n も (0以上の) 整数 m, l を適切に選べば n = 2^m(2l+1) の形に表せる" ことはよいでしょうか?
# 2 以外の素数は奇数, 奇数の累乗は奇数, 奇数同士の積は奇数ですから
# n の素因数分解で 2 以外の素因数の積の部分は奇数 (これを (2l+1) とおく) になります.

> どのような思考過程を経て
いちおう, 前回で思考過程まで言及したつもりだったのですが…. 等差数列の和の公式には表し方がいくつかありますが, ここでは公差を陽に用いず, 初項・末項・項数で表す (公差は末項に陰に含まれる) ものを使います.
つまり, 初項 a, 末項 L, 項数 n の等差数列の和を表す公式が (a+L)n/2 で与えられるのでした (教科書等にあるはずなので確認してください). さてこの式ですが, 例えば

(i) ([初項]+[末項])/2 × [項数]

と見て, "([初項]+[末項])/2 = 2^m, [項数] = 2l+1" となる場合を考えるか

(ii) ([初項]+[末項]) × [項数]/2

と見て, "([初項]+[末項]) = 2l+1, [項数]/2 = 2^m" となる場合を考えるかの二通りの見方ができます (もっと変な見方もできるかもしれないが…).
# 注: 1/2 はちゃんと割り切れないといけないので, とりあえず 2 の累乗になるほうに掛けることを考えます (掛けない方を奇数 "2l+1" にしたい).

(i) の方は初項と末項の平均 (真ん中の項) が 2^m で項数が 2l+1 ("+1" が真ん中の項でその前後が l 個ずつ) になりますから, 意味はすんなり飲み込めると期待します.
# しかし, 既にみたように 2^m > l でないとマイナスがでてくるので全部の場合は尽くせていません.

(ii) の方はちょっと説明が伝わるか不安ですが, 項数が偶数で真ん中の項はなく, 初項と末項の和 (初項と末項の平均の2倍) が真ん中二つの隣り合う項の和に等しいので, それが 2l+1 となるのは真ん中二つの隣り合う項は l, l+1 でないといけない. あとは等比数列の和の公式に戻って, 項数をいくつにすればいいかを考えます.

さて, たまたま (i),(ii) の議論が有効な範囲を併せるとすべての場合が尽くされることがわかるので, これで証明はおしまいということになりますが, 仮にカバーできない範囲が残っていたならば, それはまた別に考えないといけないことになります (運がよかった).
# ("2で割ってようやく奇数になる場合" とかもあり得なくはないが面倒そうなので, そういう場合が現れなくて助かった.)

No.51455 - 2018/06/29(Fri) 15:34:02

Re: / 勉強
まさにそれをお聞ききしたかったという理想的な解説です!
頭の中の疑問がすべて解けました!
丁寧な解説ありがとうございました

No.51472 - 2018/06/29(Fri) 21:40:39